« 第2期Return to Forever の船出 | トップページ | 第2期RTFの傑作じゃ〜 »

2009年12月 6日 (日曜日)

Beatles / Mono Masters・1

昨日の夕方からの雨も上がって、今日は清々しい朝。そして、日中は、なかなかに暖かな日。12月の声を聞いてはいるが、今日の様な小春日和は大歓迎。なんせ、僕は寒いのが大の苦手。

帰路急ぐ 炬燵恋しや 火の用心     

さて、今日は日曜日、日曜日恒例のBeatlesのリマスターCD特集、今日は『Mono Masters』(写真左)である。『Mono Masters』の「DISC ONE」について語りたい。

この『Mono Masters』の存在は、今回のビートルズ・リマスターのMONO Box盤の一番の目玉かも知れない。既発売の『PAST MASTERS』をベースに、この『Mono Masters』の「DISC ONE」は、6曲目の「I Want to Hold Your Hand」と7曲目の「This Boy」、そして10曲目「 Long Tall Sally」以降、ラストの「I'm Down」まで、全て、モノラル・ミックスのリマスターがズラリ。

前にも書いたが、ビートルズの活動時期は1960年代。当時の一般での音楽再生装置はモノラルが前提。ステレオはまだまだ一般的では無く、録音方式・ノウハウも成熟していなかった。当然、アルバム収録の曲は、モノラルで聴かれることを前提に録音され、編集されていた。つまり、モノラル盤が最優先、ステレオ盤はオマケ的な位置付けだった。

特に、シングル・カットされた曲、もしくはシングル前提で録音された曲は特にその傾向が強い。シングルでリリースされた、ビートルズの楽曲は、特に「赤の時代」では、音の厚み、音の密度、音の迫力など、聴感上の雰囲気は、モノラル・ミックスの方が圧倒的に良い。なんていうのかなあ、モノラル・ミックスの方が、当時のビートルズの勢いと革新性を感じるのだ。

Beatles_mono_masters

「音の収斂、融合」を地で行く、音の立方体の塊が耳に飛び込んでくる様な迫力。モノラル・ミックスの良さがビンビンに伝わってくる。特に、7曲目の「This Boy」のモノラル・ミックスなどは絶品。10曲目の「Long Tall Sally」もロックンロールならではの勢いの良さは、モノラル・ミックスの方に軍配が上がる。

しかしながら、「I Feel Fine」「Bad Boy」は互角。曲によっては、ステレオ・ミックスの健闘も光る。が、やはり、当時の主流はモノラル。ステレオ盤対モノラル盤については、モノラル盤に軍配を上げざるを得ない。しかも、既発売の『PAST MASTERS』で、既にモノラル・ミックスでリリースされていた楽曲も、今回のリマスターの『Mono Masters』の音の方が、音のエッジの刺々しさが無くなって、モノラル・ミックスらしい、心地良くマイルドな、丸みを帯びた暖かい音になっている。

今回のビートルズ・リマスターのMONO Box盤に同梱されている『Mono Masters』は、聴き所満載である。今回のビートルズ・リマスターのMONO Box盤の一番の目玉である。この『Mono Masters』でしか、聴くことの出来ないモノラル・ミックスは実に貴重である。実は、特にこの『Mono Masters』の「DISC TWO」に、その貴重なモノラル・ミックスが収録されているのだが、そのお話しはまた来週の日曜日に・・・。

ビートルズはモノラル・ミックスを聴かなければならない、と昔から言うが、本当にそう思う。そういう意味で、今回、思い切って、リマスターのMONO Box盤を手に入れて良かった。このリマスターのMONO Box盤を手に入れて、モノラル・ミックスのビートルズを聴くことが無ければ、ビートルズを誤解したまま、あの世へ行くところであった(笑)。
 
 
 
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 
 

« 第2期Return to Forever の船出 | トップページ | 第2期RTFの傑作じゃ〜 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Beatles / Mono Masters・1:

« 第2期Return to Forever の船出 | トップページ | 第2期RTFの傑作じゃ〜 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  

カテゴリー