Beatles / Mono Masters・1
昨日の夕方からの雨も上がって、今日は清々しい朝。そして、日中は、なかなかに暖かな日。12月の声を聞いてはいるが、今日の様な小春日和は大歓迎。なんせ、僕は寒いのが大の苦手。
帰路急ぐ 炬燵恋しや 火の用心
さて、今日は日曜日、日曜日恒例のBeatlesのリマスターCD特集、今日は『Mono Masters』(写真左)である。『Mono Masters』の「DISC ONE」について語りたい。
この『Mono Masters』の存在は、今回のビートルズ・リマスターのMONO Box盤の一番の目玉かも知れない。既発売の『PAST MASTERS』をベースに、この『Mono Masters』の「DISC ONE」は、6曲目の「I Want to Hold Your Hand」と7曲目の「This Boy」、そして10曲目「 Long Tall Sally」以降、ラストの「I'm Down」まで、全て、モノラル・ミックスのリマスターがズラリ。
前にも書いたが、ビートルズの活動時期は1960年代。当時の一般での音楽再生装置はモノラルが前提。ステレオはまだまだ一般的では無く、録音方式・ノウハウも成熟していなかった。当然、アルバム収録の曲は、モノラルで聴かれることを前提に録音され、編集されていた。つまり、モノラル盤が最優先、ステレオ盤はオマケ的な位置付けだった。
特に、シングル・カットされた曲、もしくはシングル前提で録音された曲は特にその傾向が強い。シングルでリリースされた、ビートルズの楽曲は、特に「赤の時代」では、音の厚み、音の密度、音の迫力など、聴感上の雰囲気は、モノラル・ミックスの方が圧倒的に良い。なんていうのかなあ、モノラル・ミックスの方が、当時のビートルズの勢いと革新性を感じるのだ。
「音の収斂、融合」を地で行く、音の立方体の塊が耳に飛び込んでくる様な迫力。モノラル・ミックスの良さがビンビンに伝わってくる。特に、7曲目の「This Boy」のモノラル・ミックスなどは絶品。10曲目の「Long Tall Sally」もロックンロールならではの勢いの良さは、モノラル・ミックスの方に軍配が上がる。
しかしながら、「I Feel Fine」「Bad Boy」は互角。曲によっては、ステレオ・ミックスの健闘も光る。が、やはり、当時の主流はモノラル。ステレオ盤対モノラル盤については、モノラル盤に軍配を上げざるを得ない。しかも、既発売の『PAST MASTERS』で、既にモノラル・ミックスでリリースされていた楽曲も、今回のリマスターの『Mono Masters』の音の方が、音のエッジの刺々しさが無くなって、モノラル・ミックスらしい、心地良くマイルドな、丸みを帯びた暖かい音になっている。
今回のビートルズ・リマスターのMONO Box盤に同梱されている『Mono Masters』は、聴き所満載である。今回のビートルズ・リマスターのMONO Box盤の一番の目玉である。この『Mono Masters』でしか、聴くことの出来ないモノラル・ミックスは実に貴重である。実は、特にこの『Mono Masters』の「DISC TWO」に、その貴重なモノラル・ミックスが収録されているのだが、そのお話しはまた来週の日曜日に・・・。
ビートルズはモノラル・ミックスを聴かなければならない、と昔から言うが、本当にそう思う。そういう意味で、今回、思い切って、リマスターのMONO Box盤を手に入れて良かった。このリマスターのMONO Box盤を手に入れて、モノラル・ミックスのビートルズを聴くことが無ければ、ビートルズを誤解したまま、あの世へ行くところであった(笑)。
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