奇跡的なハードロックの名盤
土日に純ジャズを聴き過ぎたようだ。耳が70年代ロックを欲している。ということで、何故が今日はDeep Purple(ディープ・パープル)。それも、実にベタなんだが、今日は久しぶりに『Machine Head』(写真左)を聴く。
ブルース・ロックから発展して、キャッチャーなフレーズと、ダイナミックな展開を追求しつつ、R&Bの要素を吸収しつつ、70年代ロックの一大ジャンルを形成した「ハード・ロック」。特に、英国ハード・ロックは、その様式美、その演奏力、そして、ビジュアル的要素を含めて、ロック史に残る成果を残した。
その中でも、判りやすく、ロック小僧ご用達、「自分でも演奏出来るのではないか」と錯覚させてくれる(やってみると意外と出来ない・泣)シンプルさと、キャッチャーなリフやフレーズを「これでもか」と「てんこ盛り」、そして、見てパッと判る格好良さで一世を風靡した「ディープ・パープル」。
そんなディープ・パープルのアルバムの中でも、収録された曲の全ての出来が良く、キャッチャーなリフトフレーズ満載、当時の高校生がこぞってコピーに勤しんだ『Machine Head(マシン・ヘッド)』。このアルバム、他のパープルのアルバムと比べると、突出して出来が良い。奇跡的とも言える、パープルをして、突然変異的とも言える傑出したハード・ロックの名盤である。
改めて思うんだが、全編を通じて、特に、リッチー・ブラックモアのギター・リフとイアン・ペイスのドラムが、凄く格好良い。
冒頭の「ハイウェイ・スター」の、出だしの疾走感丸出しのフレーズなんぞ、どうやって思いついたのか、と驚くばかりの出来の良さ。そう言えば、この『マシン・ヘッド』に収録された曲は全て、出だしのフレーズが実に印象的でキャッチャーで、とにかく出来が良い。
そして、極めつけは、お決まりの名曲「Smoke on the Water」。出だしのリフ、「ジャッジャッジャ〜、ジャッジャッジャジャ〜、ジャッジャッジャ〜、ジャジャ〜」と一度聴いたら忘れられないリフ。ロック史上、最高のリフの一つだ。当時、高校生のハード・ロック小僧は、こぞってこのリフをコピーした。
この『マシン・ヘッド』は「判りやすい」のが身上。ハードロックを判りやすく体験できる、70年代ハードロックの入門盤の一枚として、キャッチャーな名盤だと思います。70年代ロック、70年代ハードロックを体験するには避けて通れないアルバムですね。
今回、ヘッドフォンでじっくり聴いてみたら、結構、作りがラフなんだなあ、と思いました。勢い重視というか、執着心が希薄というか、「まあ、この辺でいいかっ」って感じで、各楽曲とも「詰めの甘さ」を感じました。なるほどなあ。昔から、このアルバム、どうも洗練された感じが希薄で、スパッとした切れ味に欠け、どうも「もったりとした」感じが残るのは、この作りのラフさからくるのですね。合点がいきました。
この『マシン・ヘッド』、ハードロックの名盤であることは疑いのないことですが、もう少し、しっかりと作り込んでおれば、更に上を行く「超名盤」となった、と思うとちょっと残念な気持ちも・・・。それほど、このアルバムは「奇跡的なハードロックの名盤」です。
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