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2009年3月28日 (土曜日)

地味だけど密やかな愛聴盤

3月の終わりから4月の始めというのは、会社では年度の変わり目。異動があったり、新入社員は入ってきたり、いろいろと人の動きがある季節。当然、歓送迎会の類が多くなる。昨日も送別会。夜遅くまで皆で飲んで、今朝はちょっと二日酔い気味。

さすがに二日酔い気味となると、ハードな音楽は聴けない。二日酔いの頭痛に響くハードな音楽はいけない。といって、あまり優しい音楽だと、二日酔いの頭がボーッとしたままで、これも良くない。適度にメリハリがあって、爽やかでリズミカルで、それでいて、頭痛に響かない、当たりが優しい音楽が良い。

そういうことから、二日酔い気味の状態の時、良く聴く音楽は、ウェストコースト・ロック。それも、女性ボーカル系が良い。二日酔いの頭で、良く引っ張り出すアルバムが『Karla Bonoff』(写真左)。本作はデビュー作でありながら『Restless Nights(邦題:ささやく夜)』に匹敵する名作。

アルバム全体のアレンジが地味というか、シンプルで、ちょっとメリハリに欠ける嫌いがあって、大ヒットしたセカンド・アルバム『Restless Nights(邦題:ささやく夜)』と比べるとちょっと分が悪いけど、実はこのシンプルなアレンジが気に入っている。
 

Karla_bonoff_first

 
シンプルでありながら、ウェストコースト・ロック独特のアレンジはしっかりと施されていて、冒頭の「Someone to Lay Down Beside Me」から、ラストの「Rose in My Garden」まで、どこから聴いても、ウェストコースト・ロックの雰囲気が味わえる。特に、4曲目「Home」のスチール・ギターの音色なんて、もろにウエストコーストしていて、実に心地良い。

カーラ・ボノフのボーカルは申し分無く、力強さを奥に秘めながらも、聴き心地は「優しくて心地良い」。ファースト・アルバムということもあって、初々しさが感じられるところが、これまたグッとくるところである。清楚な声で切々と歌い上げるカーラ・ボノフは実に優しい。

名曲がズラリと並ぶ『Karla Bonoff』。ちょっとアレンジが地味なので、損をしているファースト・アルバムですが、ウエストコースト・ロックの雰囲気が強く感じられて、良いアルバムだと思います。「地味だけど密やかな愛聴盤」といったところでしょうか。癒されます。
 
 
 
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