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2009年3月 4日 (水曜日)

転機転機に聴く曲・その1

久しぶりに、70年代ニューミュージックの話題を。というか、高校時代からの体験談を中心に、ニューミュージックの話題をお届けしたい。

人生の転機は・・・いろいろある。若かりし頃、高校時代の失恋も然り。現役で大学全部すべって、浪人確定した日も然り。いきなり東京転勤を言い渡された時も然り。人生の転機というものを幾つもくぐり抜け、その度に、泣いたり、怒ったり、悲嘆にくれたり、失望したり。人生の転機というものは、決して楽しいものでも、楽なものでもない。

そんな辛く苦しい人生の転機に、必ず聴く曲がある。僕は、今までの人生の中で、人生の転機を迎えて、歯を食いしばりながら、必ず聴いてきた曲がある。そんな時、心を奮い立たせ、心を励ましてくれる曲は、吉田拓郎である。

人生の転機を迎え、失望し、狼狽し、悲嘆に暮れ、投げやりになりながら、冷静に事実を認め始めた時に聴く曲は、絶対と言っていいほど、この曲で固定されている。吉田拓郎の『流れる』。フォーライフレコード設立後、吉田拓郎の初のシングル『となりの町のお嬢さん』のB面。

この唄で今まで、どれだけの人生の転機を乗り越えてきたか。本当にお世話になった、吉田拓郎の名曲、B面名曲である。とにかく詩が良い。アマチュア・バンド時代、作詞を担当していた時期があるが、こんな詩は絶対に書けない。というか、吉田拓郎にしか書けない詩。言葉回しが絶品。

そして、曲が良い。アレンジが良い。前奏のスチールギターのすすり泣くような音色を聴くだけで、胸が熱くなり、目頭がジーンとする。そして、唄が滑り出てくる瞬間、ゾクゾクッとする。そして、拓郎の歌に心から聴き入り、冷静に事実を見つめ始めるのだ。


Nagareru


今は黙って 風の音を聴け 
木の葉の舞う季節を 季節を知れ
想い出すな 荒野の朝を 
包みかくしてしまえ 静けさの中に
 
座り込んだ男をみよ 
つかみ取った夢をにぎり 
テレ笑いでウソだと言うのみ

立ち向かえば言葉が荒れ始める
古き時代の強者どもが
生きるすべなど教えにやって来る 
明日は今よりも 死せる時なんだと 
  
いずれはもとの闇の中へ 
答えも無く 消え去るのみ
恥ずかしさを こらえられるか

今は黙って 風の音を聴け 
今は黙って 水面に浮かべ 
今は黙って 静けさを愛せばよい

『流れる』 吉田拓郎 作詞・作曲
 

さあさあ、新たな人生の転機に立ち向かいますか。何度、人生の転機を切り抜けたら、安息の日々が訪れるのやら(笑)。
 
 
 
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