渋いジャズでゆったりと・・・
結局、この3連休(金曜日は故あって有休)は、雨から曇空で、ちっとも晴れなかった。今日の午前中などは、予想外の雨まで降ってきた。それでも、午後、雨が上がってから、家の掃除を幾つかこなして、一息ついた。
一息ついて、なんか「ゆったり」とした夕暮れ時である。こんな時は、ゆったりとした気分で、聴き流せる、渋いジャズが良い。有名盤では無い、知る人ぞ知る、僕にとっての「愛聴盤」を聴きながら、ネットサーフィンなんかをしたりする。
もともと、今を去ること30年以上昔、ジャズを聴き始めて、初めて自分で買ったジャズ盤の一枚が、モダン・ジャズ・カルテット(以下MJQと略す)の『ジャンゴ』だったこともあって、MJQは、今に至るまで、僕にとっては、隅に置けない、お気に入りのジャズ・バンドである。
1974年、華々しく解散。その時の解散コンサートの記録が『The Last Concert』として残っている。これが素晴らしい名盤で、僕がジャズを聴き始めた時は、MJQは過去の伝説のグループだった訳で、この『The Last Concert』を早々に手に入れて、解散を惜しんでいた。が、である。1981年10月、突如として再結成する。これにはビックリした。過去の伝説のグループが、我々の目の前に、再び、姿を現したのだ。
どうも、この一旦解散して、また再結成するっていうのが、潔くない、未練がましい、と映るらしく、日本のジャズ・シーンの中では、再結成後のMJQの評価はイマイチである。良いアルバムを出しているんやけどなあ。再結成後のMJQのアルバムは単品ではなかなか手に入りにくいのが現状。
そんな、再結成後のMJQのアルバムの中から、今日は『Echoes』(写真左)を聴いている。1974年のグループ解散から10年、再出発を告げるにふさわしく全編新曲でのぞんだ、新生MJQの記念すべきアルバム。1984年3月の録音である。パーソネルは、当然の不動のメンバー、Milt Jackson (vib), John Lewis (p), Percy Heath (b), Connie Kay (ds)。
どの曲も、適度に気合いが入りつつ、適度にリラックスした、上質のジャズが聴ける。1曲目「That Slavic Smile」、4曲目「The Hornpipe」は気合い充実のメインストリーム・ジャズ。硬派の演奏は気持ちが良い。そして、2曲目「Echoes」や3曲目の「The Watergate Blues」、5曲目「Connie's Blues」は余裕の演奏。適度にリラックスした、玄人好みの演奏が心地良い。ラストの「Sacha's March」は、真面目な顔して茶目っ気タップリ、MJQの職人芸が堪能できる。
どうして、再結成後のMJQって、日本では評価がイマイチなのかなあ。こうやって聴いていると、これだけ高水準の、内容のあるカルテットって、なかなかお目にかかれないと思うんですけどね〜。聴かず嫌いは良くありません。MJQのファンの方は、臆せず、再結成後のMJQにも耳を傾けてはいかがでしょう。
ジャケット写真は、1984年にリリースされたLP時代のもの(写真左)じゃないと、どうも気分がでません。数年前、日本で限定で再発された時は、このLP時代のジャケット写真が採用されて、嬉しかったのを覚えています。
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