クイーン+ポール・ロジャース
松和のマスターは大変疲れています(>_<)。本業の方でいろいろありましてね。心根の狡い人って、相手をするのに疲れる。まあ、慣れていると言えば慣れているんだが疲れるね。
心が疲れた時は初心に返る。というか、頭を空っぽにする為に、70年代ロックを聴く。といっても、今日聴いていたロックは、クイーン+ポール・ロジャースの『ザ・コスモス・ロックス』(写真左)。
『メイド・イン・ヘヴン』以来13年振りとなるクイーンの最新作。といっても、大御所ボーカリスト、ポール・ロジャースと再結成した「クイーン+ポール・ロジャース」としてのアルバム。前作はライブアルバムだったから、今回は初めてのスタジオ録音となる。
聴き始めると、ちょっと「???」となる。昔のフレディ・マーキュリー在籍時、というか存命時期のクイーンの音を意識しながら聴くと「ちょっと違うんじゃねーの」という感じになる。内容が良くないと言っているのでは無い。昔のクイーンの音とはちょっと違う、紛れもなく「クイーン+ポール・ロジャース」の音なのだ。
ブライアン・メイのギターは健在。レッド・スペシャルの音は昔のまま。いい音してます。ブライアンのレッド・スペシャルの音だけ聴けば、元祖クイーンの雰囲気が甦る。ロジャー・テイラーのドラムも健在。でも、わざと元祖クイーン時代のドラミングにひねりを加えて、昔の元祖クイーンの音にならないように心がけているように聴こえる。
大御所ポール・ロジャースのボーカルは、相変わらず最高のボーカルを聴かせる。声の質は違うが、歌い方やこぶしの回し方などは、なんとなくフレディ・マーキュリーを想起させる。フレディが、当時ポール・ロジャースの所属していた「フリー」がお気に入りだったというエピソードを思い出す。
生前フレディは、ロック・ヴォーカリストとして、ポール・ロジャースを常に高く評価、ロジャースがフリーとして活動していた頃、フレディは、ロンドンでライヴがあると必ず、見に出かけたというのは有名な話。またフレディは、クイーンに最も影響を与えたアルバムとして、フリーの『ファイヤー・アンド・ウォーター』をよく挙げていた。
このアルバム『ザ・コスモス・ロックス』の音は、一言で言うと、ブライアンやロジャーの原点であるロックンロールとポールの得意とするブルースが一体となった、今のロック・シーンの中でも十分に通用する、上質のロック。決して「懐メロ」の音では無い。
元祖クイーンの音を意識しないで、新しいバンド「クイーン+ポール・ロジャース」として聴くと、なかなかイケる。特に、ロックンロール・テイストの曲は、ブライアンのギターもロジャーのドラムも、凄くイケてる。そして、ポール・ロジャースのボーカルは最高です。
元祖クイーンを意識して聴くと、かなりギクシャクすると思いますが、「クイーン+ポール・ロジャース」として聴くと、素晴らしい出来ですよ。元祖クイーンは元祖クイーン。あまり過度な先入観を持って聴くと損しますよ。ロック・アルバムとしてのクオリティは非常に高く、良いアルバムです。
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