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2008年9月 5日 (金曜日)

ELPの本質は、このアルバムに

昨晩は歓送迎会。二次会まで流れて、家に帰り着いたのは「午前様」。よって、今日は朝から眠たくて眠たくて仕方が無い。このところ、本業の方は激動の一ヶ月。はっきり言って疲れた。

疲れた時は、70年代ロックで、高校時代の思い出などに浸りながら、心の底までリラックスするのが良い。

今日、聴いたアルバムは、エマーソン・レイク&パーマー(以下ELPと略す)のファースト・アルバム(写真左)。ナイスのキース・エマーソン、キング・クリムゾンのグレッグ・レイク、アトミック・ルースターのカール・パーマーにより結成されたELP。1970年11月20日発表。彼らのデビュー・アルバム。

ELPと言えば、2nd『タルカス』、3rd『展覧会の絵』、5th『恐怖の頭脳改革』の3枚がクローズアップされる。プログレファンとして、この3枚は絶対に外せないアルバムだろう。聴き応え十分。クラシックとジャズを融合した「プログレ」の先駆け的存在のアルバムである。

Elp_2

しかしながら、ELPの本質は『ファースト』、4th『トリロジー』、6th『レディース・アンド・ジェントルメン(3枚組ライブ盤)』にあると思っている。ELPの原点が記録された『ファースト』、サウンド、テクニックとも頂点に達した『トリロジー』、体育会系プログレバンドの面目躍如、体力と知力で勝負の『レディース・アンド・ジェントルメン』。この3つのアルバムに、ELPの本質が集約されている。

特に、僕が好きなのは『ファースト』。重量感溢れるエレクトリックな『The Barbarian』で始まる本作。2曲目『Take A Pebble』のプリペアド・ピアノ的なアプローチ。4曲目『The Three Fates』の3部からなる組曲形式の理論整然とした演奏。どの曲も実に攻撃的で、アグレッシブで、先進的な演奏。今の耳で聴いても、実に聴き応えのある演奏ばかりがズラリ。

このファースト・アルバムの本質はアコースティックであると僕は思う。ジャズ・ホンキートンク・カントリーといったアメリカン・ルーツ・ミュージックにクラシック的な要素を加えて、多種多様な音楽を消化。単に、体力勝負の馬鹿テクなプログレ集団では無い、自らの美意識と自尊心を根底に、ELP音楽のショーケースの様なアルバムである。これぞプログレ。

ラストの「Lucky Man」は、名曲&名演。シンプルなグレッグ・レイクのアコースティック・ギター。エンディングを彩る、旋律的で暴力的なキース・エマーソンのシンセサイザー。意外と繊細で歌心のあるカール・パーマーのドラミング。このラストの「Luckey Man」は、今日から続く「明日」を感じる、実に楽観的な、実にポジティヴな名曲名演である。

本業に疲れた精神には、この今日から続く「明日」を感じる、実に楽観的な、実にポジティヴな雰囲気が、特効薬として、心の面に良く効くのだ。このELPのファーストを聴いて、心の底までリラックス。良いアルバムは、時代を超えて、いつ聴いても良いもんだ。
 
 
 
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