こんなバリサクも良い
とても蒸し暑い。昨晩、結構、まとまった雨が降ったのに、この蒸し暑さはなんだ。そして今日。東京は、朝10時位から、激しい雷雨。一旦、上がったと思ったら昼過ぎて、14時頃から、またまた、激しい雷雨。ど〜ん、ど〜ん、と雷鳴轟き、土砂降りの雨。これで、涼しくなるかと思ったら、これが「ならない」。激しく蒸し暑いまま。ここは、亜熱帯気候か?
これだけ蒸し暑いと、音楽についても、さっぱりした爽やかな曲が欲しくなる。そういえば、先日、バリサク(バリトン・サックス、以下バリサクと略す)のお話しをした(2008年7月27日のブログ)。バリサクの音って、なんとなく夏の暑い季節に合うと思っているのは僕だけか?
バリサクの「ゴリッゴリッ、ブリブリッ」とした低音が魅力。今日のバリサクは、Sahib Shihab。サヒブ・シハブと読む。サヒブ・シハブは、ジョージア生れながら、ヨーロッパで活躍した、バリトン・サックス&フルート奏者。そして、そのサヒブ・シハブのアルバムは『Seeds』(写真左)。
パーソネルは、Sahib Shihab (bs,fl,vib,bongos), Francy Boland (p),Jimmy Woode (bs),Kenny Clarke (drums) 。クインテットで吹き込んだ作品ということで、サヒブ・シハブの演奏が際だって、すっきり、さっぱりした、抜けの良い、聴きやすい演奏がギッシリ。1969年にドイツで録音した作品。
1969年の録音なので、演奏の雰囲気は、ラテンあり、サンバあり、爽やかなファンキー調あり、と当時の流行を踏襲したムード・ジャズ系です。ムード・ジャズというよりは、もうフュージョンですね、これは。決して、硬派のハード・バップ系、モード系の演奏ではありません。
でも、サヒブ・シハブのバリサクが「ゴリッゴリッ、ブリブリッ」という低音が、ムード・ジャズ系の演奏をグッと引き締めます。ですから、甘さは無いので、さっぱり爽やか、夏に聴きやすく耳に心地良いジャズです。
サヒブ・シハブは、バリサクだけでなく、フルートも吹いていて、これもなかなかの腕前。何故、サックス奏者って、サブ楽器として、フルートを選ぶんかなあ。ナベサダ然り、ルー・タバキン然り、エリック・ドルフィー然り。加えて、サヒブ・シハブは、ヴァイヴも弾いてます。マルチ楽器奏者なんですね〜。
このアルバム、激レア盤だそうで、どうりで今まで聴いたことが無いわけだ。CDでは現在、入手が難しいみたいですが、ダウンロードサイトには、結構、アップされているみたいなので、お聴きになりたい方は、ダウンロードが手っ取り早そうです。
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