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2008年6月10日 (火曜日)

トミフラをもう一丁! 『Thelonica』

今日は朝から良い天気。湿度も少なくカラッとした爽やかな朝。気分の良い出勤。音楽は、昨日聴いたトミー・フラナガンが忘れられなくて、今日もトミー・フラナガン。トミフラをもう一丁!

今日は『Thelonica』(写真左)。タイトルから察しがつくように、全9曲中8曲がモンク作曲 。セロニアス・モンクとジャズ界のパトロンとして知られるモンクの良き理解者であったニカ婦人に捧げてレコーディングした名盤。1982年11月30日&12月1日の録音。

パーソネルは、昨日の『スーパー・セッション』とは、メンバー変わって、トミー・フラナガン(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、アート・テイラー (ds)。ムラーツのベースは、しなやかにブンブン唸って、スイング感満点、テイラーのドラムは、出るところは出て、引くところは引くという粋なドラミングで魅了する。特にブラシが素敵だ。
 

Thelonica

 
優雅でハッキリとしたタッチで、ドライブと歌心溢れ、近代的な響きと、そこはかとなくファンキー芳るフラナガンのピアノで、セロニアス・モンクの「クセがあるけど親しみやすく奥深いメロディ」がどう表現されるのか、興味津々のアルバムであるが、これが良い。聴き始めるてしばらくすると「う〜ん、素晴らしい」と感嘆の声を上げてしまう。

優雅なフラナガンのピアノと彼の職人芸で、モンクの曲が、フラナガン仕様として響く。こんな優雅でクッキリとした、爽快感とスイング感溢れるモンク曲のピアノ・トリオは、ワン・アンド・オンリーだ。実に美しく、実にスインギーだ。うっかりすると、演奏されている曲がモンクの作なる曲であることを忘れてしまう。

ちなみに、表題曲の「セロニカ」は、このアルバムの中で唯一、モンクの作でない曲。他でもないトミー・フラナガン自身の作曲である。「セロニカ」とは、モンクのファーストネームのセロニアスと、ニカ婦人(正式にはパノニカ・ケーニッヒスウォーター男爵夫人)の名前を足して作った言葉。粋やねえ。

ジャケット良し、内容良し、エンヤ・レーベルのトミフラは、小粋な佳作が目白押しである。
 
 
 
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