懐かしの 『Yellowjackets』
昨日は結局一日雨。風は強く、台風が来たみたいな、大荒れの一日だった。今朝もまだ、どんより曇り空。しかも、北風が強く寒い。なんとなく冬に逆戻り。パラパラ雨も降っていて、夕方までどんより曇り空。これだから、関東の、東京の3月は油断ならん。
でも、夕方から晴れ間が出てきて、最寄りの駅からの帰り道では、薄雲を通して、満月がボンヤリと出ていて、なんとなく美しい。風も弱くなった。もう寒さは長続きしない。
さて、先日、iTunes Storeを徘徊していたら、思わず「おお、懐かしい」と感嘆の声を上げてしまった。1981年に結成されたアメリカのジャズ・フュージョン・グループ「Yellowjackets(イエロージャケッツ)」のファーストアルバムである(写真左)。
Yellowjackets(イエロージャケッツ)とは、スズメバチの意味を持つらしい。ジャケットは、なんともはや、デザインセンスのかけらも無い。確かに、スズメバチの絵はあしらわれているし、ジャケットを覆う模様は蜂の巣のイメージ。でも、このデザインセンスは酷い。このアルバム・ジャケットであれば、ジャケ買いする人は、ほとんどいないだろう。
でも、このアルバムは、この酷いジャケット・デザインとは正反対の、成熟したフュージョン・パフォーマンスが堪能できる、実に優れたアルバムである。このグループは、フュージョン初期〜中期にかけての、ジャズからのスピンアウト組が中心のメンバー構成では無く、初めから、フュージョンバンドを狙って、フュージョンバンドとして一旗揚げようと結成されたバンドである。
R.フェランテ(key)、J.ヘイスリップ(b)、R.フォード(g)といった腕に覚えのある面子が名を連ねる。とりわけ、客演しているR.フォードのギターが凄い。このR.フォードのギターは、ギター好きにはたまらないでしょうね。
どの曲も素晴らしい演奏です。特徴と言えば、そうですね、ジャズからのスピンアウト組が中心のメンバー構成の場合は、ファンキー色、粘りのあるビート、そして、ライブ感溢れるグルーブが特徴なんですが、このイエロージャケッツは違う。
演奏の根底に、静寂さというか冷静さというか、「静けさ」が演奏の根底に横たわっていて、冷静なファンキーさ、冷静なグルーブ感、冷静なビートをバックに、それぞれのメンバーがテクニック溢れる熱い演奏を繰り広げる。「カラッ」とした80年代フュージョンの先駆けといえるでしょう。
良いアルバムに再会した。Rhinoのリイシューだけあって、しっかりとリマスターされている。日本盤はどうなんだろう。素性が確かな分、僕は、US盤、つまり純正Rhino盤をお勧めします。
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