続・上原ひろみは「要注目」です
今朝は朝から時雨れて、いや〜な予感の水曜日。案の定、お昼頃から東京は雪。夕方一度、雨に変わったので、ホッと一息と思いきや、午後6時過ぎ、帰宅途中にまたまた雪に変わった。
最寄り駅から家に帰る道すがらでは、うっすらと積もりつつあるではないか。まあ、強い雪じゃないので、積もらないとは思うが。積もったら、積もったで、まためんどうだ。今年の冬は、冬らしい冬やなあ。しっかり寒いぞ、特に今日は。
さて、昨日の続き、上原ひろみのことである。彼女のピアノは、チック・コリアから、スパニッシュな感じとメランコリックな雰囲気を差し引いて、クラシカルなピアノの雰囲気を加えた感じの正統派ジャズ・ピアノである。明らかに、チック・コリアのフォロアーであると僕は思うが、といって、チック・コリアのコピーになっていないところが、上原ひろみの素晴らしいところ。
最初、一聴すると「あれっ、チックかな?」と思うのだが、暫く聴き進めると「あれ〜、チックとは違うな〜」って感じなのだ。ピアノ・タッチは、決して強い方では無い。自分の腕力見合いで、ペダルを上手く活用しながら、ゆったりとピアノを鳴らしている感じが、実に心憎い。雰囲気のある、個性のある、良いジャズ・ピアノです。
さて、彼女の現在の最新作である『タイム・コントロール』(写真左)、ギターのデビット・フュージンスキーを迎えて、レギュラー・グループ化。その名も「Hiromi's sonic boom」。その「Hiromi's sonic boom」の第一作、レギュラー・グループ結成の名刺代わりの一枚である。
ピアノとシンセサイザーをベースとしたトリオなので、音の厚みと音の色彩のバリエーションを求めて、ギターを入れたのは大正解。テナーだと、上原ひろみのオリジナル楽曲の場合、ピアノのコードとかち合い、シンセサイザーとかち合うので、良くない。ギターが正解だろう。確かに、良い感じのグループ・サウンズで、ギターの加わった厚みのある演奏に、これからへの期待感が高まる。
でも、ちょっとツッコミを入れさせてもらえるならば、このアプローチって、まるっきしチック・コリアやん。一曲目の「タイム・ディファレンス」を聴いた時、思わず、チック・コリア・エレクトリック・バンドや〜、と思った(笑)。途中、広々としたゆったりとした楽曲の展開の部分は、パット・メセニー・グループや〜、と思った(笑)。
確かに、マルチ・キーボード+エレキギターのジャズって、チックとメセニーが両横綱として君臨しているので、比較されて聴かれるのは仕方が無い。でも、このアルバムを聴く限り問題無いと思います。十分に「Hiromi's sonic boom」の個性は感じられるから心配無い。次のアルバムから、この個性をベースに、どんなサウンドをどんな展開をグループの幹にするか。コンポーザー&アレンジャーの上原ひろみの腕のふるいどころである。期待している。
『タイム・コントロール』、「Hiromi's sonic boom」の試運転的なアルバムですが、内容は良いアルバムです。グループ結成直後の第一作としては、よくまとまっていて、次のアルバムへの飛躍とグループのポテンシャルを感じさせるのに十分な内容です。でも、期待は、次ですよ、次。
さてさて、そうこうしているうちに、サッカーW杯アジア3次予選の初戦、日本対タイ戦が終わった。4対1での勝利であるが、W杯予選の初戦とはいえ、内容的には頭を抱えたくなる内容だった。勝ち点3を稼いだことで、とりあえず良しとするが、フラストレーションの溜まった内容。1997年、フランス大会アジア最終予選の初戦、ウズベキスタン戦のイメージと重なる。ゆめゆめ油断するなかれ。南アフリカへの道はまだまだ険しい。
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