マイルスのブート集を入手した
今日は木曜日。明日、頑張って会社に行けば、休みである。とにかく、本業の方で頭が忙しい。でも、新しいものを生み出す作業は楽しい。この状態が「このままずっと続けばいいのに」とさえ思う今日この頃。
さて、最近、マイルス・デイビスのブート集を手に入れた。『Complete Live Recordings 1956-1957』(写真左)と名付けられた、CD4枚組ボックス盤。CD4枚組ボックス盤のわりに、値段は3,500円前後。安い。安いのと、タワレコのポイントがたまっていたのとで、即ゲットしてしまった。
詳しく調べていないのだが、ネットショップの「ふれこみ」を見ると、あちらこちらのブート(海賊盤)に分散していた、1956年から1957年のライブ音源を集めて、ボックス盤に仕立て上げたものらしい。Miles Davis (tp)、John Coltrane (ts)、Red Garland (p)、Paul Chambers (b)、Philly Joe Jones (ds)、1950年代のマイルス最強のカルテットが主となったライブ音源が「てんこ盛り」。
さすがブートを集めただけあって、全ての音源が良好な音質という訳では無い。「えっ、これがブート?」と驚くような、かなり良い音質の音源もあって驚いてしまいます。まあ、さすがブートだけあって、「これはなあ」と苦笑するような音質の音源もあって、玉石混淆としているところが、またまたブート集らしくて良いものです。
4枚のCDをiTunesにおとして、音質の良いものをピックアップして、プレイリストにして再生してみると、あ〜ら不思議、マイルスのライブ・アルバムの出来上がり。これが、通して聴いてみると、なかなかの内容になるので、これまた、あ〜ら不思議(笑)。正式盤としてリリースしても遜色無い演奏内容で、今日の通勤の行き帰りで、かなり楽しめました。
Miles Davis (tp)、John Coltrane (ts)、Red Garland (p)、Paul Chambers (b)、Philly Joe Jones (ds)、1950年代のマイルス最強のカルテットのライブ演奏はどれも水準以上の良い内容です。マイルスは雰囲気があって、やはり上手い。コルトレーンも初々しく、ガーランドはシンプルで小粋、フィリージョーのドラムはさすがのドラミング。チェンバースのベースは堅実。やっぱり、このカルテットはただ者じゃないですね。これだけのカルテット演奏、今のジャズ界にもそうあるもんじゃない。
マイルスのライブ演奏って、一定水準以上のレベルを保っていて素晴らしいです。マイルスの「What's New ?」を久しぶりに聴きましたが、やっぱりマイルスってバラード演奏が突出して上手いです。「Yesterdays」も良いなあ。「It Never Entered My Mind」も良い。
それと、このボックス盤に、「Walkin'」「Four」と「Tune Up」がやたら入っています。きっと、マイルス、よほど、この3曲を演るのが好きだったのでしょうね〜。「Walkin'」と「Four」は、通勤の行き帰りで何度も聴くはめになったのですが、意外と飽きませんでした。さすがに、手慣れた曲なんでしょうね。「Walkin'」「Four」「Tune Up」は、演奏の度に、アプローチやニュアンスが微妙に違ってて、飽きが来ません。
音質の悪い音源も、じっくり聴いてみると、その演奏のニュアンスや雰囲気が実に興味深く聴きとれて、面白いです。特に、コルトレーンの代わりに、ソニー・ロリンズが入ったライブ演奏などは、興味深いですね。コルトレーンの代わりに、ロリンズが入っていたら、これはこれで「あり」だったと思います。
ブート(海賊盤)は、マニアの為のアイテムなので、ジャズ初心者の方は、決して手を出さないで下さいね。でも、たまに、録音状態が良くて、正式盤より出来が良い内容のものもありますが、それについては、ジャズ上級者の方に確認して、出来たら、試聴させてもらってから、購入することをお勧めします。ブートは当たり外れが激しいですからね〜。
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