70年代後半、流行のジャズ
今日は朝から、結構まとまった雨。雨は大嫌いなのだが、たまには降って貰わないとね。少し風もあって、寒い雨の朝だったが仕方ない。このところ、湿度が低くてカラカラだったから、たまには降って貰わないとね。
今日は、Hal Galper(ハル・ギャルパー)の『Now Hear This』を聴く。昨年、国内盤にて、紙ジャケット仕様で復刻された、ヨーロッパのEnjaレーベルの日野皓正をフィーチュアしたアルバム。メンバーは、Hal Galper(p)、Cecil McBee(b)、Tony Williams(ds)、日野 皓正(tp)。
Hal Galperは、モロにMcCoy Tyner直系を感じさせるダイナミックなピアノが特徴。1970年代のジャズ・ピアノの流行のスタイルですね。ガンガンゴンゴン、ダイナミックに弾きまくるピアノです。でも、テクニックがあるので、やかましくない。ドライブ感と「ため」と「間」が命のジャズ・ピアノのスタイルでした。
発売当時から、名盤、名盤と宣伝されているアルバムですが、名盤というよりは、70年代後半の流行のジャズ・スタイルを明快に感じさせてくれる佳作でしょう。キャッチャーで親しみやすい曲に乏しい収録曲の構成となっているので、印象に残りにくいのが玉に瑕ですね。
アルバム全体を通じて、Cecil McBee(b)、Tony Williams(ds)のリズム・セクションの演奏が光ります。この二人の演奏については申し分無い。特に、Tony Williamsはノリノリです。逆に、リーダーのHal Galperのピアノと、フィーチャーされた日野皓正のトランペットが、このリズム・セクションのバッキングに応えきれずに、ちょっと一本調子なのと不完全燃焼っぽいのが残念です。
それでも、1970年代後半の、当時流行のジャズ・アルバムとしては出来が良く、ピアノがガンガンにドライブしていくところにペットが突き刺さる、といったタイプの演奏。前年の1976年、ハービー・ハンコックを中心にした、VSOPクインテットが大受けして、メインストリーム・ジャズが復活しだしたころの演奏です。当時の流行の演奏の雰囲気が強く感じられる佳作だと思います。
ジャズ初心者の方々には、ちょっと判りにくいアルバムかもしれませんが、この1970年代後半の流行の演奏スタイルは、今のジャズにもつながる「先進的なスタイル」のひとつではあるので、このアルバムを通じて、その雰囲気を体験するには良いアルバムかもしれません。
ほんと、このアルバムって、70年代後半、当時流行のジャズの雰囲気がプンプン漂っています。僕にとっては、懐かしい雰囲気ですね〜。
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