ロッドのファースト・アルバム
朝、通勤時、土砂降りで、しかも電車は遅れるわ、遅れたら大混雑だし、JRはこの時期、冷房をケチるから蒸し暑いわ、かなりギュウギュウ詰めだわ、今日の朝はもう散々な目にあった。会社に行くだけで疲れる朝。家に帰り着いた今でも、体の関節がなんだか痛い。もう長年経験しているが、電車が遅れた時の東京の通勤ラッシュは殺人的である。
さらに、本業の方がなんだか忙しく、といって体力的に忙しい訳では無く、頭、つまりCPUをかなり使う事象があって、頭を使うことは嫌いではないので、楽しいことは楽しいのだが、いろいろなバリエーションを読み切ったあとは、どっと頭が疲れて、目のピントが合わない。危ないことこの上なく、帰宅時などは、道を歩く時は、かなり注意深く歩くことになる。
頭が疲れてくると、シンプルで当たりが適度に柔らかくて、聞き応えのあるロックが聴きたくなる。そんなロックと言えば、ボーカル中心のアルバムだ。シンプルで当たりが適度に柔らかくて、聞き応えのあるロック、そして、ボーカル中心のアルバムとなれば、僕は、真っ先に「ロッド・スチュアート」が浮かぶ。
ということで、今日の帰りの通勤音楽はロッドのファースト・アルバム「An old raincoat won't ever let you down (The Rod Stewart Album)」。1970年の作品である。ジャケットは2種類あるが、オリジナルの「ロッドと子供」の写真のジャケットが良い。米国盤のど〜でも良い感じのジャケットはちょっと酷いなあ。
このファースト・アルバム、ファースト・アルバムの割に、音作りがなかなかのもので、アルバム・リリース当時、流行っていたトレンディーな音を取り上げ、つまり、このファースト・アルバムでは、ちょっとサイケデリックな雰囲気も見え隠れしつつ、ブルース・ロックを基本に据えている。そして、それだけではメリハリが効かないので、英国国民のツボのひとつである、ブリティッシュ・フォークの音色をベースにしたトラディショナルな音作りを積極的に採用。所々、クラシックな隠し味を見せながら、聴き応えのあるアルバムに仕上げているのは見事。
しかしなあ、ロッドはとにかく歌が上手いなあ。上手いというか、凄く上手い。独特のダミ声ではあるが、このダミ声に味があり、途方もなく上手いときている。ロッドのボーカルは聴いていて惚れ惚れする。歌が上手いので、ロッドは、ソロ・アルバムでは、カバーが結構あるのだが、彼は他人の曲をカバーしても、あまりに歌が上手いので、ロッドのオリジナルに聴こえてしまうのが面白い。ロッドに関しては、カバー曲が意外と聴き応えがあって面白い。
会社からの帰り道、ロッドの途方無く上手いボーカルで、初々しいファースト・アルバムを聴きながら、最寄りの駅に降り立った時には、精神的な疲れは完全に癒えて、そういえば腹ぺこ。こういう感じで、結構、毎日、晩ご飯は美味しくいただいております(笑)。
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