ジョーダン追悼、集中リスニング
暑い。蒸し暑い。なんなんだ、この蒸し暑さは。しかも、今日の朝は、夏の照りつけるような日差しがある。暑い。本来は、お盆過ぎたこの時期には、朝夕は少し涼しい気配が出てくるもんなのだが、これでは熱帯地方の雨期状態である。こんな日は、本当に通勤は辛い。
さて、8月15日のブログに書いたが、玄人好み、通好みの職人芸ジャズ・ピアニストのデューク・ジョーダンが亡くなった。この2日間は、耳を傾けるジャズのアルバムは全てデューク・ジョーダン。昨日は、じっくりと「フライト・トゥ・デンマーク」「トゥー・ラブズ」「フライト・トゥ・ジョーダン」に耳を傾け、玄人好み、通好みの職人芸ジャズ・ピアニストのデューク・ジョーダンの訃報を悼んだ。
今日は「ジョーダン追悼、集中ヒヤリング」の第2弾、彼のライブ・アルバムを堪能した。「3361 Live」と「Tivoli One」の2枚のライブ・アルバムを一気に聴き通す。「3361 live」は、ベースのギミックな音がちょっときつくて辛いが、ジョーダンのピアノは申し分ない。しかし、ジョーダンのライブ・アルバムといえば、やはり、僕は、この「Tivoli One」を一番に挙げたいと思う。
このライブ・アルバムは、コペンハーゲンのチボリ・ガーデンで収録されたもの。スタジオ録音のジョーダンも良いが、1940年代、チャーリー・パーカーのバックでピアノを弾いていたという、「バップ・ピアニスト」としてのジョーダンを感じるには、ライブ・アルバムが良い。恐らくライブになると、昔取った杵柄というか「バップの血」が騒ぐのだろう、ジョーダンのピアノにドライブがかかる。しかも、彼は酒に目が無い。当然、ライブでは、酒をちょっとひっかけて、直接、観客の熱気を感じてのライブである。とにかく、弾きまくっているジョーダンが実にご機嫌。
ドラムのダニー・リッチモンドも恐らく、酒が入っているのだろう。ドラムを叩きまくっている。一部、ウルサイくらいだ。でも、ジョーダンのドライブ感をうまく煽っていて、ライブだから、これはこれであり、というか許せる範囲。ベースのウィルバー・リトルは好演。ウィルバー・リトルのベースが、結構、冷静沈着で、この冷静沈着なベースがあって、このライブ・アルバムは品格を保っていると言っても良い。
このアルバムのラストの「ジョードゥ(Jordu)」。これ、ジョーダン作曲の哀愁溢れる名曲なのだが、このアルバムでは、ラストを飾るのだから「さぞかし名演か」と思いきや、これがボロボロ。恐らく、ジョーダンとリッチモンド、酔いが回ったんだろうな(苦笑)。1分53秒で演奏は終わる。でも、この1曲が、ジョーダンのライブの雰囲気を良く伝えてくれている。
きっと、酔いが回る前の、ほろ酔い加減のジョーダンって「無敵」だったんだろうな。生で聴きたかった。
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我が家に有るのも、この三枚です。
>「フライト・トゥ・デンマーク」
>「トゥー・ラブズ」
>「フライト・トゥ・ジョーダン」
投稿: yuriko | 2006年8月18日 (金曜日) 22時24分
「フライト・トゥ・デンマーク」「トゥー・ラブズ」「フライト・トゥ・ジョーダン」、これって、デューク・ジョーダンの「3種の神器」ですね(笑)。日本では、この3枚は良く再発されるので、手に入り易いのですよね。でも、他のアルバムも常時、手に入るようにしておいて欲しいものです。
投稿: 松和のマスター | 2006年8月19日 (土曜日) 11時27分