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2006年8月 3日 (木曜日)

マイルス、黄金のクインテット

超ド級のコルトレーン専用iPodの出番である。今日は朝からモダン・ジャズな気分。マイルス・デイビスの最新ボックス盤「ザ・プレスティッジ・クインテット・セッションズ」を便宜上、コルトレーン専用iPod-miniにあげておいたので、今日は、マイルスでぃ。

このマイルス・デイビスの最新ボックス盤「ザ・プレスティッジ・クインテット・セッションズ」は、かの有名なPrestigeのマラソン・セッションを収録順に並べたもので、「ああ、この順番に録音していったのか」となんとなく感慨にふけることの出来る優れもの。12〜3年ほど前、マイルスの「プレスティッジ・レコーディング・コンプリート・ボックス」が出ていて、これの一部と同じじゃないか、と思われる方々、音が違いまっせ、音が。

Miles_davisこの数年、CDのリマスタリング技術が格段に進歩している。今回の「ザ・プレスティッジ・クインテット・セッションズ」のふれ込みは「日本盤のみデジタルK2を使用した20ビットK2マスタリング&K2レーザー・カッティングによるハイ・クオリティ・サウンド」である。これが、ホントに音が良いんだよ。マイルスのミュート・トランペットの「卵の殻の上を歩くような」繊細な音が、忠実に再現されている。昔は、ステレオセットの問題もあって、マイルスのミュート・トランペットの音が、金属音すぎて、ちょっと耳について辛かったんだよね。


それが、である。とにかく、生々しい楽器の音に至福の一時を感じる。繊細なマイルスのミュート。これぞテナーサックスじゃあ〜、って感じのコルトレーン。フィリー・ジョーの色彩豊かなドラム。ブンブン唸るチェンバースのベース。そして、コロコロ転がるようなガーランドのピアノ。改めて、このプレスティッジの黄金のカルテットって、「凄いユニットだったんだ」ってこと、音の良くなったこのCDボックスを聴いて再認識した。とにかく、ええ音です。

それと、音が良くなって、しっかりと聴き取れるようになったんだが、「You're My Everything」っていう曲の冒頭、マイルスが何やら演奏に関する指示を出していると思われる肉声が入っていてドキドキする。そして、演奏が始まって、ちょっとピアノのガーランドが、少しミスタッチ気味で入って少し緩むんだが、そこにマイルスの「ヒュッ」という口笛によるストップの指示。うわ〜、格好ええなあ。CDのリマスタリング技術が進歩して、CDの音が良くなると、こんな副産物が手に入って、何だか、凄く得した気分になるのは僕だけでしょうか。

マイルス・デイビスの最新ボックス盤「ザ・プレスティッジ・クインテット・セッションズ」って、演奏内容は当然、優れていて、しかも、音が格段に良くなって、今まで所有していたCDが聴けなくなってしまいそうなほど。しばらく病みつきになりそうな気配です。

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