「Plays Bird」の第2弾である
「Supersax(スーパーサックス)」。チャーリー・パーカーの不朽の名アドリブを、5人のサックス奏者がそっくりそのままハーモナイズして甦らせる驚異のグループである。アルトとテナーが2人ずつ、さらにバリトン1人という、ドライブ感抜群、迫力満点な分厚いサックス・アンサンブルで、パーカーのアドリブ・フレーズの魅力を余すところなく伝えてくれる。
Supersax『Salt Peanuts』(写真)。1974年の作品。ちなみにパーソネルは、Jay Migliori, Warne Marsh (ts), Joe Lopes, Med Flory (as), Jack Nimitz (bs), Carl Fontana (tb), Conte Candoli (tp), Lou Levy, Ronnell Bright ,Walter Bishop (p), Buddy Clark (b),Jake Hanna (ds) 。サブタイトルが「Supersax Plays Bird Vol. 2」。デビュー盤に続く「Plays Bird」の第2弾である。
ジャケットがチープになったのが悪かったのか、ほとんど採り上げられない第2弾だが、内容的には、デビュー盤を凌ぐほど充実している。まあ、1974年で、しかもメインストリーム・ジャズ系のアルバムで、このジャケット・デザインは無いだろう。デビュー盤がサックスの大写しで、なかなか洒落たデザインだっただけに、この「ラヴ&ビース」の様な、ヒッピー文化的雰囲気のデザインには首を傾げる。
もともと、チャーリー・パーカーのアドリブ・フレーズは、これが即興演奏の賜なのか、とビックリするくらいに、流麗で美しいものが多いのだが、この盤の選曲については、そんな流麗で美しいパーカーのアドリブ・フレーズの中でも、特に優れたものをピックアップしている様で、5人のサックス奏者が奏でるフレーズを聴いているだけで、どんどん引き込まれていく。
アレンジについては相変わらず優れている。デビュー盤は、5人のサックス奏者のユニゾン&ハーモニーをじっくり聴かせるアレンジだった。が、この盤については、5人のサックス奏者のユニゾン&ハーモニーをメインに、トランペット、トロンボーン、そして、リズム・セクションもしっかり目立って、さながらビッグバンドの演奏を聴いているような、そんな気分にさせてくれるアレンジである。
この盤も「チャーリー・パーカーの不朽の名アドリブを、5人のサックス奏者がそっくりそのままハーモナイズして甦らせる」という企画が成功している好盤。ジャケット・デザインでかなり損をしているが、このジャケットに「引かず」に一聴をお勧めする。特にビッグバンド者、パーカー者の方々にお勧めの好盤である。
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