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2024年4月 5日 (金曜日)

フリー・ジャズへの鍛錬の第一歩

アトランティック・レコード時代のジョン・コルトレーン。リーダー作の記事化の最後のアルバムになる。ブログの右下のカテゴリーの欄に、「ジョン・コルトレーン on Atlantic」にてまとめているので、ご興味あれば、ここからブログ記事を参照されたい。

さて、僕はアトランティック・レコード時代のコルトレーンのリーダー作は、どれもが自らの「鍛錬」を最優先にしたリーダー作だと感じている。コルトレーンのアトランティック・レコード時代は「鍛錬」の時代。

John Coltrane and Don Cherry『Avant-Garde』(写真)。1960年6月28日、7月8日の録音。ちなみにパーソネルは、Don Cherry (cor), John Coltrane (ts, ss), Charlie Haden (b, track 1, 3), Percy Heath (b, rrack 2, 4, 5), Ed Blackwell (ds)。

1960年6月28日の録音が、1曲目「Cherryco」と3曲目「The Blessing」。7月8日の録音は、2曲目「Focus On Sanity」、4曲目「The Invisible」、5曲目「Bemsha Swing」。ベーシストだけが、1960年6月28日はチャーリー・ヘイデン、7月8日はパーシー・ヒースと分担している。ピアノレスのカルテット編成。

録音は1960年だが、世に出たのは1966年。ちょうど、コルトレーンのフリー・ジャズへのチャレンジ『Ascension』がリリースされた後くらいか。『Ascension』の内容を確認して、この『Avant-Garde』の売り時と思ったのではなかろうか。

この『Avant-Garde』の内容だが、この盤は、コルトレーンと、初期フリー・ジャズのリーダー格の一人、ドン・チェリーとの共同リーダー作。収録曲5曲中、ドン・チェリー作が1曲、オーネット・コールマン作が3曲、モンク作が1曲。コルトレーン作の曲は無い。僕はこの盤を、コルトレーンの「フリー・ジャズへの鍛錬の第一歩」だと見る。
 

John-coltrane-and-don-cherryavantgarde
 

1曲目のチェリー作「Cherryco」を聴くと、まずテーマを吹くのはチェリー。アドリブもチェリー主導。コルトレーンがチェリーのフレーズのイメージをなぞりながらアドリブを始めて、徐々にコルトレーンのオリジナルなフレーズが出てくる様が興味深い。まるで、チェリーの考えるフリー・ジャズとは何か、を学んでいるが如く、である。

2曲目から4曲目までは、当時、フリー・ジャズの旗手と目されていたオーネット・コールマンの作。当時のジャズの常識として「やらなかったこと」「やってはいけないこと」を敢えてやることにより、ジャズとしての「自由」を表現する。そんなオーネット流のフリー・ジャズを、コルトレーンは、当時、オーネット・コールマンのバンドに在籍していたドン・チェリーに追体験させてもらったのではないだろうか。

コルトレーンの「フリー・ジャズへの鍛錬の第一歩」。オーネット流のフリー・ジャズへの「学びとチャレンジ」が、この盤に記録されている、と僕は感じている。

面白いのは「フリー・ジャズへの鍛錬の第一歩」として、オーネット流のフリー・ジャズへの「学びとチャレンジ」の傍ら、モンク・ミュージックをフリー・ジャズに展開できないか、というアイデアにチャレンジしているところ。

これは、アドリブ部のコルトレーンのチャレンジを聴くと良く判るが、モンクの楽曲はフリー・ジャズの素材にはならない。なぜなら、モンク・ミュージックの個性の一つが「既存ジャズからの乖離」だから、である。モンク・ミュージックは、確立された時点で、ある意味「フリー・ジャズの走り」だった。

この『Avant-Garde』を録音した翌年、1961年には、コルトレーンはインパルス・レコードへ移籍。コルトレーン流の「モード・ジャズとシーツ・オブ・サウンド」を確立し、バラード形式とブルース形式の演奏ノウハウを体得した成果を発表、次なるステップとして、本格的に「コルトレーン流のフリー・ジャズ」にチャレンジしていく。
 
 

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2024年4月 4日 (木曜日)

『Coltrane Plays the Blues』 です。

以前から、コルトレーンは意外と「聴き手」のことは気にしていない様に感じている。バラード表現にしろ、シーツ・オブ・サウンドにしろ、モード・ジャズにしろ、どれもがコルトレーンが独自に考え出した「コルトレーン流」の表現であり、「コルトレーン流」の奏法であり、そのコルトレーン流の表現や奏法について、自らの「鍛錬」を最優先にリーダー作を吹き込んでいたふしがある。

『Giant Steps』は、コードチェンジとシーツ・オブ・サウンドを多用して、従来のコード奏法の限界を示した訳だが、聴き手のみならず、共演のジャズマンをも置き去りにして、コルレーンはシーツ・オブ・サウンドの「鍛錬」に勤しんだ。『My Favorite Things』では、ソプラノ・サックスの吹奏の「鍛錬」、『The Avant-Gard』では、先達のドン・チェリーと共演し、フリー・ジャズとアバンギャルド・ジャズの「鍛錬」。

『Coltrane Jazz』と『Coltrane's Sound』は、スタンダード曲を織り交ぜた、聞き手に寄り添った雰囲気のアルバムだが、それでも、モード・ジャズとシーツ・オブ・サウンドの「鍛錬」をしたたかに織り込んでいる。こうやって振り返ってみると、コルトレーンの「アトランティック・レコード」の時代って、自らの「鍛錬」のセッションの記録がメイン。コルトレーンって、聴き手どころか、レコード会社の意向(レコードの売上など)も気にしていなかった様だなあ。

John Coltrane『Coltrane Plays the Blues』(写真左)。1960年10月24日の録音。ちなみにパーソネルは、John Coltrane (ss, ts), McCoy Tyner (p), Steve Davis (b), Elvin Jones (ds)。ベースはスティーヴ・デイヴィスで、伝説のカルテットの一歩手前の陣容。それでも、このリズム・セクションは、コルトレーンの個性にしっかり対応していて、この時点での最高のリズム・セクションだろう。

「コルトレーンがブルースを演奏する」のタイトルから、コルトレーンが聴き手に寄り添って、極上のブルース演奏を聴かせてくれるのかな、と思うのだが、まず収録曲のタイトルを見て「これはちゃうな」、収録曲の作曲者を確認して「これは絶対に違う」。聴き手に寄り添う「ブルース集」であるどころか、モード・ジャズとコード・チェンジとシーツ・オブ・サウンドの「鍛錬」の一つとして、ブルース形式の演奏にチャレンジした記録である。
 

Coltrane-plays-the-blues  

 
それぞれの曲の演奏を聴くと、マイナーブルースとメジャーブルースの交換とか、何だかかなり複雑なことをしている。詳細は割愛するが、ここでのコルトレーンは、自らの「鍛錬」と合わせて、ジャズのブルース形式の演奏の可能性についての「実験と研究」を進めている様な、学術肌の、もしくは求道僧の様な趣がある。

とにかく、ジャズとしてのブルース形式の演奏の集まりなんだが、それぞれの曲のニュアンスがユニーク。コルトレーンにしか出せないブルース形式の演奏表現で唯一無二。全曲ブルース形式の演奏なのだが、その演奏方法&表現はバラエティーに富んでいる。ブルース形式のジャズ演奏ばかりのアルバムだが、曲ごとにドラスティックな変化があって聴き応えがある。

ちなみに、この盤の全ての曲は1960年10月24日の「夜のセッション」での録音になる。同じ10月24日の「午後のセッション」に『My Favorite Things』の「Summertime」が演奏されているので、このブルース形式のジャズ演奏は『My Favorite Things』のアウトテイク集とされる向きがあるが、これは違う。

10月24日の「午後のセッション」は、スタンダード曲を含めたモード・ジャズの「鍛錬」で占められているが、10月24日の「夜のセッション」は、ブルース形式のジャズとコード・チェンジの「鍛錬」で占められている。「午後のセッション」と「夜のセッション」では演奏のテーマが異なる。この『Coltrane Plays the Blues』は、「午後のセッション」の「Mr. Syms」を除き、「夜のセッション」の演奏で統一されている。

『Coltrane Plays the Blues』は、基本、コルトレーンの考えるブルース形式の演奏の「鍛錬」の記録。しかし、その「鍛錬」の成果の演奏方法&表現がバラエティーに富んでいて、曲ごとにドラスティックな変化があって、意外とコルトレーンの考えるブルース形式の演奏を楽しめる内容になっている。もっと評価されても良い好盤だと思う。
 
 

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2024年4月 3日 (水曜日)

出揃う「コルトレーンの音」の基本

コルトレーンは、1964年辺りから、モード・ジャズから、急速にフリー・ジャズ、そして、スピリチュアル・ジャズへと進化を遂げていった。1965年リリースのリーダー作には、もはやハードバップの欠片も無い。

それでも、ハードバップ時代の、ハードバップな吹奏のコルトレーンは絶品だった訳で、聴き手側からのニーズとして、「鑑賞音楽」としてハードバップなコルトレーンが聴きたい、というのは、いつの時代も聴き手からの共通のニーズだった。

John Coltrane 『Coltrane's Sound』(写真左)。1960年10月24 & 26日の録音。ちなみにパーソネルは、John Coltrane (ts, ss), McCoy Tyner (p), Steve Davis (b), Elvin Jones (ds)。今回聴いたのアルバムは、CDリイシュー時のボードラは除いて、オリジナルLPに準じたCDでの収録曲のみのバージョンになる。

ベースはスティーヴ・デイヴィスで、伝説のカルテットの一歩手前の陣容。それでも、この盤でのリズム・セクションは、コルトレーンの個性にバッチリ合っている。

この盤は1960年10月の録音。他に『Coltrane Plays the Blues』や『My Favorite Things』も同時期に録音している。この時期のコルトレーンは、6〜7月にドン・チェリーと『The Avant-Garde』を録音した反動からか、モード・ジャズと新しい楽器ソプラノ・サックスの「鍛錬」の時期。

演奏曲の曲調・曲想は、従来のハードバップ寄り。それでも、要所要所にモーダルなフレーズを織り込み、シーツ・オブ・サウンドをかましつつ、エキゾチックな音色のソプラノを試奏する。決して、過去のハードバップに依存しない、鍛錬〜進歩するコルトレーンを捉えている。
 

John-coltrane-coltranes-sound

 
実はこの盤、他のアトランティック盤の中では地味な扱いをされてきた。この不気味なジャケが良くなかったのかもしれない。しかし、収録されたスタンダード曲も、コルトレーンの自作曲も演奏内容がとても良い。

まず、スタンダード曲の冒頭「The Night Has a Thousand Eyes」。邦題「夜は千の眼を持つ」。略称「ヨルセン」。モーダル中心の速いフレーズで、快調に飛ばすコルトレーン。従来のハードバップなアレンジに比べて、格段に自由度が高く、疾走感が溢れている。速いテンポのモーダルな吹奏はほぼ完成の域に達している、と感じる。

4曲目のスタンダード曲「Body and Soul」、邦題「身も心も」。バラードの新しい解釈〜アレンジが良い。コルトレーンのバラード吹奏はどれもが素晴らしい。この曲もその例に漏れず、素晴らしいの一言。タイナーのピアノも良い味を出している。コルトレーンのバラード吹奏は、バンド・サウンドとしても完全に「完成」している。

コルトレーンの自作曲も良い。2曲目の「Central Park West」。コルトレーンらしくない不思議な吹奏。ちょっとミステリアスにクールに吹き上げるコルトレーン。3曲目の「Liberia」は、ユニークで硬派なモーダル・チューン。速弾きモーダルな吹奏で、コルトレーンらしく、ちょっと捻れたフレーズ。ストップ&ゴーのアレンジも格好良い。

ラス前の「Equinox」はブルース。コルトレーンらしくストレートな調子のブルースで、粘っこくない。新しい感覚のブルース。ラストの「Satellite」はピアノレスのトリオでの演奏だが、コルトレーンが相当転調しながら、コルトレーン独特の捻れたフレーズを粛々とストレートに吹きまくる。

タイトルを直訳すると「コルトレーンの音」。この後、フリー・ジャズからスピリチュアル・ジャズに身を投じていくコルトレーンだが、「コルトレーンの音」の基本は、この『Coltrane's Sound』に、ほぼ完成したイメージで出揃っているのではないか、と感じている。振り返れば、コルトレーンの音を再確認したい時、確かによくこの盤を選んでいる。言い換えると一番「コルトレーンらしさが記録された」盤だと僕は思っている。
 
 

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2024年4月 2日 (火曜日)

良好ハードバップなコルトレーン

1959年、プレスティッジ・レーベルから、アトランティック・レーベルに移籍したコルトレーン。移籍後、いきなり『Giant Steps』なる問題作を吹き込む。コルトレーン流のモード・ジャズ、そして、コルトレーンの十八番「シーツ・オブ・サウンド」に本格的に取り組んだセッションの記録。

しかし、コルトレーン流のモード・ジャズとシーツ・オブ・サウンドは、共演するジャズマンをシビアに選ぶ、そして、今までのジャズにほとんど無い位の耳慣れない奏法で、インパクトは大きいが、一般受けは悪かったらしい。アトランティック・レーベルとしては、アルバムの売り上げという点で困惑、次作については、もう少し、一般受けする内容のアルバムを欲したと思われる。

John Coltrane『Coltrane Jazz』(写真左)。1959年11月24日、12月2日、1960年10月21日の4セッションからの寄せ集め。ちなみにパーソネルは、以下の通り。1959年11月24日と12月2日のセッションが、John Coltrane (ts), Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Jimmy Cobb (ds)。1960年10月21日のセッションが、John Coltrane (ts), McCoy Tyner (p), Steve Davis (b), Elvin Jones (ds)。

1960年10月21日のセッションは、2曲目「Village Blues」のみ。ベースはまだスティーヴ・デイヴィスだが、ピアノはタイナー、ドラムじはエルヴィン、コルトレーンの伝説のカルテット一歩手前のメンバーでの演奏。他の収録曲は、全て、1959年11月24日と12月2日のセッションのメンバーで演奏されている。このセッションのパーソネルは、マイルスの『My Prince Will Come』当時のリズム・セクションをそっくりそのまま借用している。

コルトレーンの個性を活かしつつ、一般受けする内容のアルバムを欲したアトランティック・レーベルの思惑を実現する為のメンバー集めは上手くいっている。軽いモーダルな演奏なら、このメンバーで絶対に大丈夫だし、シーツ・オブ・サウンドを要求しても、しっかり追従してくれそうなメンバーである。
 

Coltrane-jazz

 
そして、収録曲が、他ではあまり取り上げられていないスタンダード曲が3曲、残りの5曲はコルトレーンのオリジナル曲。コルトレーンのオリジナル曲は気を衒っていない、ハードバップの雰囲気を湛えた佳曲揃い。3曲のスタンダード曲と併せて、落ち着いてじっくりと聴くことができる、なかなか考えた選曲をしている。特に、他ではあまり取り上げられていないスタンダード曲3曲の塩素が秀逸。

冒頭「Little Old Lady」は、穏やかでゆったりとしたミッド・テンポの曲調、出てくるコルトレーンの吹奏は、しっかりリラックスした雰囲気で、朗々とブリリアントでストレートにテナーを吹き上げていく。こういう時のコルトレーンは無敵。歌心溢れるテーマの吹奏、そして、余裕のある、素晴らしい展開のアドリブ。ハードバップ・コルトレーンの真骨頂。

3曲目「My Shining Hour」は、軽快なテンポが実に映える。コルトレーンの個性溢れるテナーの吹奏が堪らない。7曲目の「I'll Wait and Pray」は、コルトレーンの「高音でハスキー」な個性的な音色が印象的なバラード。イントロ無しでストレートに吹き上げるコルトレーンは魅力満載。やはり、コルトレーンは、とりわけバラードの吹奏が素晴らしい。

コルトレーンのオリジナル曲も、このスタンダード3曲と並べて、その曲想、雰囲気、演奏内容ともに違和感がない。このアルバムはタイトル通り、ハードバップ時代の最良の「コルトレーン・ジャズ」が詰まっている、と感じる名盤。そういう点で、このアルバムは「レーベルの思惑を実現した」プロデュースの賜物であると言える。

ジャズ者ベテランの方々からすると、チャレンジしない、進化しないコルトレーンはつまらないかもしれないが、僕はこの盤のコルトレーンが好きだ。鑑賞音楽としてのジャズ、として考えると、このコルトレーンは絶対に「アリ」だと思うのだ。チャレンジする、進化するコルトレーンは確かに凄いと思う。でも、ハードバップな通常演奏のコルトレーンもその気になったら凄い。それを証明するセッションの記録である。
 
 

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2024年1月 5日 (金曜日)

『バグス & トレーン』の再聴。

アトランティック・レコード時代のコルトレーンは、シーツ・オブ・サウンドを吹きまくったり、モード・ジャズやソプラノ・サックスにチャレンジするリーダー作は評価が高いが、それ以外のリーダー作については評価がイマイチ。20世紀の時代では、我が国でその傾向は顕著で、我が国のコルトレーン盤の紹介本では、評価は「けちょんけちょん」である。

今となっては、どうして、そんな評価になるのか、その真意はよくわからないが、どうも、コルトレーンは「シーツ・オブ・サウンド」か「モード・ジャズ」か「フリー&スピリチュアル・ジャズ」をやらないといけないらしく、それもワン・ホーンで、コルトレーンのみを愛でることが出来る盤でないと駄目みたいなのだ。しかし、それは余りに偏った評価で、現代においては参考程度に留めておいた方が良いだろう。

Milt Jackson and John Coltrane『Bags & Trane』(写真左)。1959年1月15日の録音。ちなみにパーソネルは、Milt Jackson (vib), John Coltrane (ts), Hank Jones (p), Paul Chambers (b), Connie Kay (ds)。ミルト・ジャクソンのヴァイブとコルトレーンのサックスがフロントのクインテット編成。

クールでファンキーなミルトのヴァイブと、豪放でバップなコルトレーンのテナー、その個性が正反対のミルト(愛称・バグス)とコルトレーン(愛称・トレーン)の競演の「妙」が楽しめる。よってアルバム・タイトルが「バグス&トレーン」。この正反対の個性の共演、これはとんでもない「ミスマッチ」とするのが、20世紀の我が国のジャズ評論の評価。
 

Milt-jackson-and-john-coltrane_bags-tran

 
しかし、自分の耳で聴くと、ミスマッチどころか、バグスとトレーン、それぞれの個性が、双方の個性を引き立て合っているように聴こえる。正反対の個性なので、ユニゾン&ハーモニーを取るのはちょっと難しい。それでも、ソロ・パフォーマンスの受け渡しでは、クールでファンキーなミルトのヴァイブと、豪放でバップなコルトレーンのテナーの対比がとても印象に残る。

冒頭1曲目の「Stairway to the Stars」、この曲を聴くだけで「それ」が判る。ミルトの美しく響く、ブルージーなヴィブラフォンの調べ、そして、その後に入ってくるコルトレーンの豪快で真っ直ぐなテナー。正反対の個性、好対照な個性の共演。メリハリがあって陰影が深い。それでいて、底はブルースで一体となっている。申し分ないパフォーマンスである。

4曲目の「Be-Bop」は高速バップな演奏。当然、コルトレーンは「シーツ・オブ・サウンド」風の高速フレーズを吹きまくる。すると、ミルトは2本マレットで、これまたブルージーでファンキーな高速フレーズで応戦する。正反対の個性、好対照な個性の高速フレーズの共演。これも「聴きもの」、良好なハードバップなパフォーマンス。

バックのリズム・セクションも無難なハードバップ基調のバッキングをしていて、フロントの二人のパフォーマンスを損なうことは無い。そう、このミルトとコルトレーンの共演盤は「ハードバップ」。成熟したハードバップのアルバムとして聴けば、ミルトのヴァイブもコルトレーンのテナーも全く違和感は無い。

ミルトもコルトレーンものびのび、リラックスして演奏している。これだけ、のびのび、リラックスして演奏しているのだ。演奏している当の本人たちは「ミスマッチ」などとは全く感じていなかっただろう。そもそも、ミスマッチで出来が悪いセッションであれば「お蔵入り」だろう。
 
 

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 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics
 

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2009年5月12日 (火曜日)

気になるジャケ『Ole Coltrane』

ジャズのジャケット・デザインには秀逸なものが多い。なぜだか判らないんだが、デザイン的にも優れたものが多い。不思議なんだけど、アートとして十分に通用するものも多々ある。このジャケット・デザインを愛でるのも、ジャズの楽しみでもある。

コルトレーンのアルバムも、ジャケット・デザインの優れたものが多いが、高校時代からズ〜ッと気になるジャケットがある。アトランティック・レーベルからリリースされた『Ole Coltrane』(写真左)。1961年5月の録音。

パーソネルは、Freddie Hubbard (tp) John Coltrane (ss, ts) Eric Dolphy (as, fl) McCoy Tyner (p) Reggie Workman (b-3) Art Davis (b -1,2) Elvin Jones (ds)。

「Ole」という印象的な真っ赤な大文字なロゴタイプ、下に黒字で「Coltrane」。黄色と薄い朱色のツートンカラーがバック。写真は全くあしらわれていない。でも、凄いインパクトのある、印象的なデザイン。

このジャケット・デザインが高校時代から、ズ〜ッと好きで、ロックのアルバムを選びながら、ジャズのコーナーにも立ち寄り、ジョン・コルトレーンという名前だけは知っていたので、そのコルトレーンの箱の中からLPを一枚一枚見ていって、このジャケットに出会った。実に良い感じのジャケット。収録されている音が聴こえてきそうな、迫力あるジャケット。

確かに、このアルバムは、この黄色と薄い朱色のツートンカラーと「Ole」の真っ赤な文字色どおりの、熱気あふれる演奏を収めたもの。伝統的なハード・バップの演奏スタイルを踏襲しつつ、出来る限りフリーに演奏する、そんな次のインパルス時代を予告するような、熱くてフリーな、長尺な演奏が3曲収録されている。
 

John_coltrane_ole

 
ドルフィーは、結構伝統な枠の中での演奏で収まりながらも切れ味鋭いアルトを聴かせてくれる。ハバードは、フリーキーな演奏を装いながらも、しっかりと、底はハード・バップなトランペットでご機嫌。ベースの二人、ワークマンもアート・デイヴィスも、どちらもブンブン唸りをあげる重量級ベース。どちらも決して悪くない。というか「良い」。敢えて、ジミー・ギャリソンを迎えることも無かったのに、と思うくらいの素晴らしいベース・ワーク。

そして、タイナーのピアノは、ここではもう「打楽器化」している。フリーキーで途切れなく流れるような、コルトレーンの、ドルフィーの、ハバードのソロのバックでは、合いの手のように、打楽器化したピアノを、小粋に挟み込みしかない。和音コードをキープした「打楽器化」したピアノが「和音なビート」を供給する。これが「ミソ」。

コルトレーンは、相変わらず、高中音域だけでテナー・サックスを吹きまくる。高中音域だけで、これだけ多彩な音が表現できるなんて、素晴らしいテクニックである。ここでも「実験、チャレンジ、鍛錬」である。この『Ole』も、コルトレーンらしいアルバムではないか。

良いジャケット、良い演奏。真っ赤な「Ole」の文字。熱い演奏。録音日的には、インパルス時代に入ってからの、アトランティック・レーベルとの契約を消化する為の様な、微妙なタイミングでの録音なんだが、インパルスで残した同時期の録音よりも、僕の耳には「コルトレーン・ジャズ」しているように聴こえる。 
 
伝統の枠の中での、最大限フリーキーな演奏。決して、まだ「スピリチュアルな世界」に足を踏み入れていない、伝統の枠の中での「自由」。僕はこの辺りのコルトレーンが好きだ。
 
 
 
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2009年5月 7日 (木曜日)

コルトレーンの『Giant Steps』

コルトレーンは、とにかくレコーディングというレコーディングに「実験、チャレンジ、鍛錬」を持ち込むことが常なミュージシャンだった。意外と「聴き手」の立場に立って制作されたアルバムは、ほとんど無いと言って良い。

その最たる例が、このアルバムだろう。アトランティックに移籍して、初の単独リーダー作『Giant Steps』(写真左)である。このアルバムほど、コルトレーンの「実験、チャレンジ、鍛錬」を感じることの出来るアルバムは無い。

ジャズのアドリブの基本となる、というか音楽演奏の基本となるコードチェンジを極限まで押し進めた、きわめて、かなり、というか、超絶技巧のレベルを地でいく「メカニカルな演奏」。一小節ごとに繰り広げた、目眩くコード・チェンジの世界。こんなの普通じゃ演奏出来ない。

コルトレーンは、きっと自己中心的な男だったに違いない(笑)。この目眩くコード・チェンジの世界のコルトレーンの自作曲。そりゃ〜、自分が作った曲だから、練習するのも自由自在。研鑽を積んで、この目眩くコード・チェンジの世界を完璧に吹き切ることができるのは、コルトレーンにとって当たり前のこと。

でもね。それを、いきなりスタジオに集めた、バック・ミュージシャン達に強いるのはどうかと思うんだけど(笑)。サイドメンとして名を連ねるTommy Flanagan (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (ds)。特に、ピアノのTommy Flanagan、ベースのPaul Chambersの苦労はいかばかりか、と・・・(笑)。最初に楽譜を見た時、ビックリしただろうな。でも、きっとコルトレーンらしい、とも思ったんだろうな。

突然呼ばれて、この呆れかえるような、コート・チェンジの嵐、シーツ・オブ・サウンドと呼ばれる音譜の高速羅列。上へ下への音程の上げ下げ。超絶技巧の世界。これを、いきなり「僕と一緒にやってよ、僕と同じ演奏レベルで・・・」というんだから、コルトレーンは、かなり「自己中心」である。
 

Giant_steps

 
まあ、それがコルトレーンらしいと言えば、コルトレーンらしい。だから、呼ばれたミュージシャン達はチャレンジしたんだろう。つまりは、コルトレーンは、実にミュージシャンらしいミュージシャンだったんだろう。コルトレーンは純粋に音楽を極めることしか考えていなかったんだろう。常に「実験、チャレンジ、鍛錬」である。

僕がジャズ初心者時代、この『Giant Steps』の評論で、「コルトレーンはこの難しい曲を完璧に吹き切っているのに、ピアノのフラナガンは、相当に苦戦している。ベースのチェンバースもだ。流石である。コルトレーンの才能は傑出していたのだ」というのがあった。

アホかいな。自作曲を完璧に吹き切れるのは当たり前だろうが。自分でも吹けないものを自分で書かないだろう。しかも、だ。これだけ複雑な曲を、いきなり見せられて、今から上手く演奏して、って言われても、これだけ複雑な曲を、おいそれ、いきなり演奏できる訳が無い。

という観点で考えると、逆に、ピアノのフラナガン、ベースのチェンバースの演奏技術というのは、実に優れているということだ。いきなり見て、良くここまで演奏し切っているもんだ。特に、ピアノのフラガナンは相当に困ったはずだ。テナーの運指とピアノの運指は全く違う。コルトレーンにとっては、まずまず易しくても、ピアノのフラナガンにとっては、かなり困難だったはず。フラガナンは素晴らしいテクニックと感性の持ち主だった、ということが、このアルバムで証明されている。

コルトレーンはこのアルバムで懲りたのだろうか、反省したのだろうか。ジャズのアドリブの基本となる、というか音楽演奏の基本となるコードチェンジを極限まで押し進めた、きわめて、かなり、というか、超絶技巧のレベルを地でいく「メカニカルな演奏」を強いるアルバムを作っていない。自らが研鑽を積んでやっとできたことを、他の、その楽譜を初めて見たミュージシャンが、自分と同等のレベルとして、演奏出来るはずがない。

コルトレーンってナルシスト、若しくは、自尊心の強い、タカビーな演奏家だったのかもしれない。この『Giant Steps』では、コルトレーンだけが目立っている。コルトレーンだけが傑出している。バック・ミュージシャンは苦闘している。でも、今、振り返ってみると、確かに、コルトレーンの演奏技術は凄い。努力の天才である。でも、それ以上に、バック・ミュージシャンとして苦闘した、ピアノのフラナガン、ベースのチェンバースの演奏技術と才能、センスに感嘆するのだ。本当に、よく「ついていっている」。
 
 
 
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2009年2月 9日 (月曜日)

『My Favorite Things』を聴く。

なんだか精神的に疲れが出た。体調が思わしくないので、音楽も聴き慣れたアルバムが良い。たまには初心にかえって、ジョン・コルトレーンを聴く。

昔々、ジャズを聴き始めた頃、やはりジャズと言えば、聞きかじりの知識だけで、マイルス、コルトレーン、バド、パーカーなどを聴かなければならない、と思い立つ。何から聴いて良いかも判らない。今からかれこれ30年以上前のことである。情報と言えば、ジャズの入門本、アルバム紹介本が数冊。ネットで色々と情報の取れる今とは違う、圧倒的に情報不足の時代。

ジョン・コルトレーンには苦心した。まず最初に購入したアルバムが『至上の愛』。これが曲者だった。なにが良いのか判らない。ジャズの紹介本には「名盤中の名盤」とある。これが判らない奴はジャズを聴く資格がない、って感じの評論がズラリと並ぶ。大いに自信が揺らいだ。

「サウンド・オブ・ミュージック」という映画が大好きだ。何度繰り返し見ただろう。その中の有名曲に「My Favorite Things」というのがある。雷を怖がる子供たちを「楽しいことを考えて」とマリアが励ます場面で使われる曲。そうそう、JR東海「そうだ 京都、行こう」のコマーシャルにも使われている(笑)。

このちょっと風変わりなコード展開を持つ名曲をアルバム・タイトルに頂いた『My Favorite Things』(写真左)。ジャズを聴き始めて、手に入れたコルトレーンの2枚目のアルバム。ジャケットは平凡。でも、ジャズの紹介本からすると「これも名盤中の名盤」。

初めて聴いた時、冒頭のタイトル曲「My Favorite Things」のコルトレーンのソプラノ・サックスについては「なんて下手なんだ」。一応、幼稚園の時からクラシックに親しんだ経験がある。オーケストラも生で何回も何回も聴いた。アルト・サックスも吹くことができる。その経験に照らし合わせると、どうしても、このコルトレーンのソプラノ・サックスが下手に聴こえて仕方がない。
 

My_favorite_things

 
でも、ジャズの紹介本には「コルトレーンのソプラノは素晴らしい」とある。当時、自信を無くしたなあ。最近のジャズ本や雑誌を見ると、この『My Favorite Things』のソプラノ・サックスはイマイチという評価になって「ホッ」としている。そうだよな、あまり上手くないよね。

それよりも、2曲目のバラード「 Ev'ry Time We Say Goodbye」の、ビブラートの無い、真っ直ぐなサックスの音。そのストレートな音のシンプルなバラード表現に、コルトレーンの個性を感じるし、高速シーツ・オブ・サウンドの3曲目「Summertime」の目眩くバカテクの世界に、コルトレーンの魅力を感じる。

バックの、エルヴィン・ジョーンス(ds), マッコイ・タイナー(p), がやっとコルトレーン好みの機能を果たしだした跡が良く判る。あとはベースを待つだけ。スティーヴ・デイヴィスのベースはちょっと不安定で、他のメンバーと少し距離がある。

聴き直してみて、この『My Favorite Things』って、結構、難しいアルバムですね。とても、ジャズ初心者の方が聴いて楽しめるアルバムでは無いですね。コルトレーンが初めてソプラノ・サックスに手を染めた記念すべきアルバムではあるんですが、手に取るのは、ジャズ中級レベルになってからでも遅くはありません。ゆめゆめ焦ることなかれ、です(笑)。

体調が思わしくなくて、聴き慣れたアルバムをゆったりとリラックスして聴こう、と思ったんですが、ちょっと真剣に聴いてしまいました。これでは体調が回復しない(笑)。もう少し、リラックスして聴けるアルバムを選ばなければ・・・。 
 
 
 
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