ジョンアバとタウナーの再会盤
梅雨空が続く。天気予報ではもうすぐ梅雨明け、という話だが、ここ3〜4日、思いっきり梅雨空で、時々雨が降って、湿度はマックス状態になり、少しでも日差しが差し込もうなら、モワッとした不快指数マックスの空気になる。こういう時は、もはや家の中に引きこもって、エアコンをかけながら、静謐感&爽快感溢れるジャズを聴くに限る。
エアコンをかけながらの「静謐感&爽快感溢れるジャズ」となれば、ECMレコードの諸作だろう。これは、ジャズを本格的に聴き始めた半世紀ほど前から変わらない。西洋クラシック音楽の伝統にしっかりと軸足を置いた「ECMの考える欧州ジャズ」。限りなく静謐で豊かなエコーを個性とした録音。ECMジャズは清涼感抜群である。
Ralph Towner & John Abercrombie 『Five Years Later』(写真左)。ECM/1207番。1981年3月、オスロの「Talent Studio」での録音。ちなみにパーソネルは、Ralph Towner (ac-g, el-g, el-12-string guitar, mandolin), John Abercrombie (12-string guitar, classical-g)。
ECMレコードの「お抱えギタリスト」の二人、ジョン・アバークロンビー(ジョンアバ)とラルフ・タウナー。この二人がガッツリと組んだ、ニュー・ジャズ志向のギターのデュオ演奏。
この二人のデュオ盤としては、1976年5月録音の『Sargasso Sea』(2010年8月16日のブログ記事を参照)が有名だが、この『Five Years Later』は、その『Sargasso Sea』から、タイトル通り、約5年後の再会デュオ演奏。
5年後の再会デュオ・セッションということからか、『Sargasso Sea』よりも、リラックス感が溢れ、ジョンアバもタウナーもゆったりと余裕を持ったギターを聴かせてくれる。
切れ味の良い、クラシカルでリリカル、耽美的なタウナーの12弦ギター、そして、エモーショナルで、サスティーンが効いたロングトーンなフレーズを駆使した、スピリチュアルなジョンアバのエレギ。「静」のタウナー、「動」のジョンアバ、好対照なECMお抱えの欧州ジャズ・ギター2本が、極上のデュオ演奏を紡ぎ上げる。
内省的で叙情感たっぷり、静謐感溢れ、切れ味よく耽美的でエモーショナル、耽美的でスピリチュアルな、極上のデュオの即興演奏。聴けば聴くほどに味わいが深まる、「スルメの様な」デュオ・パフォーマンス。ECMなジャズが静かに炸裂する極上のデュオ盤です。
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