2024年3月30日 (土曜日)

1980年の新感覚のアコ・ジャズ

1970年代後半から1980年代前半は「フュージョン・ジャズの時代」。電気楽器をメインに基本のビートは8ビート、テクニック優秀、聴き応えと聴き心地を優先したジャズ。1950年代から培われてきた、生楽器をメインに基本のビートは4ビート、テクニック優秀、即興演奏の妙とインタープレイを主とした「ハードバップな純ジャズ」とは正反対の音楽性。

しかし、1979年、このフュージョン・ジャズとハードバップな純ジャスを足して2で割った様な「新感覚のアコースティック・ジャズ」が出現する。ヴァイブ奏者のマイク・マイニエリがメインに結成した「ステップス "Steps" 」(後にステップス・アヘッド "Steps Ahead" と改名)。このバンドの出す音は、僕にとっては衝撃的だった。

Steps『Step By Step』(写真左)。1980年12月8, 10日の録音。ちなみにパーソネルは、Mike Mainieri (vib), Mike Brecker (ts), Don Grolnick (p), Eddie Gomez (b), Steve Gadd (ds)。日本コロンビアの「Better Daysレーベル」の録音&リリース。なんと、フュージョン・ジャズとハードバップな純ジャスを足して2で割った様な「新感覚のアコースティック・ジャズ」は、我が国のレーベルで録音されていた。
 

Stepsstep-by-step

 
フュージョン・ジャズの名手達が、フュージョン・ジャズが生み出した「スクエアなノリの4ビート」に乗って、新しい感覚の純ジャズをやる。とりわけ、マイケル・ブレッカーのテナーが「純ジャズ」ライクに、モーダルに吹きまくる様は迫力満点。ゴメス、ガットの生み出す「スクエアなノリの4ビート」がクールでスインギー。

面白いのは、リーダーのマイニエリのヴァイブとグロルニックのアコピが、凝ってこてにフュージョンしていること。フュージョンの音志向「ソフト&メロウ」は、このマイニエリとグロルニックが一手に担っている。但し、バンドのリズム&ビートが「スクエアなノリの4ビート」なので、イージーリスニングに流れることはない。意外と硬派でダイナミックなパフォーマンスが見事。

僕はこのゴメス、ガットの生み出す「スクエアなノリの4ビート」に感じ入って、このステップスの音が大のお気に入りに。全曲オリジナルで、純ジャズの様な迫力ある即興演奏なアドリブとフュージョン・ライクな聴き心地の良いキャッチャーなフレーズが共存した、聴き易く聴き応えのある、後のネオ・ハードバップに通じる「新感覚のアコースティック・ジャズ」。今の耳で聴いても、新鮮な感覚が満載です。
 
 

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2024年2月29日 (木曜日)

縦ノリのグルーヴ 『Gaddabout』

久々にフュージョン・ジャズ盤をチョイス、である。

年配のジャズ者ベテランの方々からは、概ね「ジャズの徒花」扱いされるフュージョン・ジャズであるが、クロスオーバー・ジャズも含めて、内容のある、聴き応えのある傑作、好盤は多々ある。ジャズの裾野は広く、ジャズは柔軟。フュージョン・ジャズの中にも「良い音楽」は沢山ある。

Steve Gadd『Gaddabout』(写真左)。1984年7月、NY「A&R Studio」での録音。ちなみにパーソネルは、Steve Gadd (ds, vo), Lew Soloff (tp), George Young (sax), Ronnie Cuber (bs), Jeff Mironov (g), Richard Tee (key, syn), Neil Jason (b), David Matthews (arr)。

日本のフュージョン・ジャズ・レーベルの「Electric Bird」から、1984年のリリース。「Electric Bird」は日本のジャズ・レーベルながら、フュージョン系の好盤を多数リリースしている。今回の『Gaddabout』は、そんな中の一枚。

パーソネルを見渡すと、バリサクにロニー・キューバー、キーボードにリチャード・ティー、そして、ドラムにリーダーのスティーヴ・ガッド。後に、ガッドが1986年に結成する「The Gadd Gang」のメンバー5人中、3人がこのセッションに参加している。そして、この盤に詰まっている「音」がファンキー&ソウルフル、縦ノリのグルーヴが、まさに「The Gadd Gang」のプロトタイプ。
 

Steve-gaddgaddabout

 
トランペットにルー・ソロフ、サックスにジョージ・ヤングは、マンハッタン・ジャズ・クインテット(MJQ)のフロント2管。アレンジに、MJQのリーダー&ピアノ担当のデヴィッド・マシューズなので、その縁での召集だったのだろうか。この2管がキューバーのバリサクと組んで、見事なフロント3管を形成している。

このフロント3管のアンサンブル、ユニゾン&ハーモニー、そして、ソロ・パフォーマンスが見事で訴求力抜群。この盤での一番の聴きもの。ガッドの縦乗りグルーヴに鼓舞されて、ファンキー&ソウルフルなフレーズを、ダイナミックに骨太に吹き上げている。これがとても良い。

ジェフ・ミロノフのギターがユニーク。職人ワザが光るカッティング。ソウルフルな泣きのフレーズ。渋いバッキングで、バンド全体にファンキーな風味を色濃くする。ニール・ジェイソンのジャズ・ファンクなエレベもファンクネス濃厚。重心の低いベース・ラインが演奏全体の「底」をガッチリ支えている。

「gadabout=ブラブラ歩き」に引っかけたタイトルも「粋」。気ままに鼻歌交じりに楽しくドラムを叩きまくるガッドが素敵。ガッド独特の縦乗りのグルーヴが、ファンキー&ソウルフルな曲想にバッチリ。

フュージョン・ジャズの好盤の一枚です。こんなに内容のある、素敵なフュージョン・ジャズ盤が、日本のレーベル「Electric Bird」からリリースされたことを嬉しく思います。「Electric Bird」はなかなか隅におけないフュージョン・ジャズのレーベルですね。
 
 

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2023年5月15日 (月曜日)

ガッド・ギャング再び、である。

伝説のフュージョン・バンド「スタッフ(Stuff)」、ガッド率いるソウル・フュージョンなバンド「ガッド・ギャング(The Gadd Gang)」は、僕の大のお気に入りのクロスオーバー&フュージョン・ジャズ志向のバンドである。

スタッフとガッド・ギャングはメンバーが結構、重複していて、両バンド共通のメンバーは、ドラムのスティーヴ・ガッド、キーボードのリチャード・ティー、ギターのコーネル・デュプリーが共通。しかし、キーボードのティーとギターのデュプリーは他界してしまった。もはや、スタッフやガッド・ギャングのオリジナル・メンバーでの再結成は永遠に無い状態である。

しかし、スティーヴ・ガッドは今も元気である。今回、ガッド・ギャングのメンバーから、ベースのエディ・ゴメス、バリトン・サックスのロニー・キューバを、ゲストに、ギターのブルーノ・ミュラー、キーボードのボビー・スパークス、ジモン・オスレンダーを招いて、ガッド・ギャングの再現を実現した。

Steve Gadd, Eddie Gomez & Ronnie Cuber feat. WDR Big Band『Center Stage』(写真左)。2022年1月30日ー2月3日、ドイツのケルン「WDR Studio 4」での録音。

ちなみにパーソネルは、Steve Gadd (ds), Eddie Gomez (b), Ronnie Cube (bs), Bruno Mülle (g), Bobby Sparks II (Hammond B3, Rhodes), Simon Oslender (p, Hammond B3), Michael Abene (cond, arr), WDR Big Band。

伝説のフュージョン・バンド「スタッフ」のレパートリーでもあった、スティーヴィー・ワンダーの「Signed, Sealed, Delivered」やボブ・ディランの「Watching the River Flow」、ガッド率いるソウル・フュージョンなバンド「ガッド・ギャング」のレパートリーから「I Can't Turn You Loose」「Che Ore So'」「Them Changes」「Way Back home」「Lucky 13」「Honky Tonk/I Can't Stop Loving You」「My Little Brother」等の懐かしの名曲を再演している。
 

Steve-gadd-eddie-gomez-ronnie-cuber-feat

 
「スタッフ」や「ガッド・ギャング」の従来のファンからすると、この盤の演奏内容は「堪らない」ものになっている。しかも、バックに、西部ドイツ放送「WDR」が運営する、現役バリバリのビッグバンド「WDR Bigband」(マイケル・アベネ指揮)がサポートに入っている。音的には、分厚く重厚なソウル・フュージョンな演奏になっていて、とにかく聴き応えがある。

もともと「スタッフ」も「ガッド・ギャング」も、バンドの音志向としては、ファンク、ソウル、R&Bの音要素を融合された「ソウル・フュージョンなサウンド」を個性としているのだが、今回、アレンジ良好な「WDR Bigband」のバッキングが、「ソウル・フュージョンなサウンド」の音の厚み、音のグルーヴ感、音のパンチ力に、とても有効に作用している。

ゲストのギターは、コーネル・デュプリーの様なファンクネス滴るソウルフルなエレギという訳にはいかないが、ブルーノ・ミュラーはシャープで軽めのファンクネスを纏ったギターで健闘。

ゲストのキーボードは、Hammond B3オルガン使いであるボビー・スパークスⅡ世、ジモン・オスレンダー、前者はローズ、後者はピアノも弾きこなす。両者共に、リチャード・ティーのこってこてファンキーでソウルフル濃厚なグルーヴ感溢れるキーボードという訳にはいかないが、スピード感溢れるグルーヴを醸し出すという点で健闘している。

ガッド・ギャングのメンバーの3人については、その演奏内容については、申し分無い。キューバのバリサクは、ソウルフルでグルーヴ感抜群なのは相変わらずだし、ガッドのドラム、ゴメスのベースによる「リズム隊」は、切れ味良くスインギーなリズム&ビートを叩きだし、極上のソウルフルなグルーヴを醸し出すは従来通り。まだまだ現役バリバリである。

良好な内容のソウル・フュージョンなアルバム。スタッフやガッド・ギャングの、ファンク、ソウル、R&Bの音要素を融合されたソウル・フュージョンなサウンドを踏襲して、「ガッド・ギャング再び」なサウンドを再演していて、聴いていてとても楽しい。

バックのWDR Bigband、ゲスト・ミュージシャン含めて、演奏のレベルは高く、演奏の雰囲気はスピード感良好でグルーヴィー。なかなか練られたアレンジが、この盤の演奏内容を、さらに一段、高めていて立派。現代フュージョン・ジャズの好盤だと思います。
 
 

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2022年7月12日 (火曜日)

楽しいチック・トリビュート盤

2021年2月9日、チック・コリアは永眠した。79歳であった。それから、既に1年5ヶ月が経過しった。チックがあの世に旅立ったことが、今でも信じられず、まだ、元気にピアノを弾いている様な気がしてならない。今年2月9日の一周忌に合わせて、チック・コリア・トリビュート盤がリリースされているのを見ると、やっぱり、チックはあの世に旅立ったんやな、としみじみしてしまう。

Steve Gadd & Mika Stoltzman『Spirit of Chick Corea』(写真左)。今年6月のリリース。スティーヴ・ガッドのプロデュース。日本のマリンバ奏者、ミカ・ストルツマン(吉田ミカ)がチックゆかりのジャズマン達と制作した、チック・コリア・トリビュート盤である。参加ミュージシャンは、Richard Stoltzman (cl), Mika Stoltzman (mrmb), Eddie Gómez (b), Gayle Moran (vo) 等々、チックゆかりのジャズマン達。録音エンジニアは、チックが絶大なる信頼を寄せ、ともに音楽世界をつくってきたバーニー・カーシュ。

収録曲も実に良いチョイス。今や、チック作のネオ・スタンダード曲と言える「Spain」「Armando's Rhumba」「Crystal Silence」、それから、チックがミカの為に作曲した「Marika Groove」、ジョン・パティトゥッチが書き下ろした「Chick's Groove」など、チック作の有名曲、そして、チックゆかりの曲が収録されていて、チック者の僕達からすると、聴いていてとても楽しい。
 

Steve-gadd-mika-stoltzmanspirit-of-chick

 
実は、僕はマリンバ奏者、ミカ・ストルツマン(吉田ミカ)を全く知らなかった。Wikipediaを見ると、チック・コリアをはじめ、スティーヴ・ガッドやエディ・ゴメスと共演歴があるんですね。知りませんでした。

マリンバは木製鍵盤打楽器。ヴァイブが鉄製鍵盤打楽器。違いはあるが、マリンバの音、そして、チック・コリアとくれば、どうしても「ゲイリー・バートン」を想起してしまうので、この盤での木製ならではの「軽くて乾いた」マリンバの音と弾き回しの雰囲気については、ちょっと違和感が残る。やはり、チックの曲には「クリスタルで硬質な」ヴァイブの音と弾き回しの雰囲気が合う。

ただ、チックの曲は流麗なフレーズを持つ曲が多いので、マリンバの流れる様な弾き回しについては、イメージがピッタリ。チックの曲のフレーズの流麗さが引き立つこのアルバムは聴き心地については問題無い。ただ、バリバリ丁々発止とした、メインストリームでコンテンポラリーな即興演奏が展開される訳では無いので、そのところはちょっと物足りなさは残る。

チックの名曲の個性と流麗なフレーズを愛でるに、聴いて楽しい「チック・コリア・トリビュート」盤である。
 
 

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2022年2月15日 (火曜日)

ガッド・バンドの来日ライヴ盤

フュージョン・ジャズの話題を。フュージョン・ジャズにおける「ナンバーワン」ドラマーは、圧倒的に「Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)」だと思うのだ。縦ノリのスインギーな8ビート・ドラミング。小気味の良い、印象的なオフビート。しなやかに伸びるリズム&ビート。

緩急自在、速いフレーズには手数の多い高速ドラミング、ゆったりとしたフレーズには間を活かしたシンプルなドラミング。縦ノリのスイング感は、一聴すれば、すぐに「Steve Gadd(スティーヴ・ガッド)」のドラミングだと判る。ガッドの叩く8ビートはスインギー。揺れるが如く、唄うが如くのドラミングはガッドが唯一無二。

Steve Gadd Band『At Blue Note Tokyo』(写真左)。2019年12月16〜18日、Blue Note Tokyoでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Steve Gadd (ds), Kevin Hays (key, vo), Jimmy Johnson (b), David Spinozza (g), Walt Fowler (tp, flh)。マイケル・ランドウ(Michael Landau)の代わりに、フュージョン・ギターのレジェンド、デヴィッド・スピノザを迎えたクインテット編成。他はガッド・バンドのレギュラー・メンバー。
 

Steve-gadd-band-at-blue-note-tokyo

 
実に渋いフュージョン・ジャズ。大向こうを張って疾走する訳でも無い。こってこてのファンクネスを振り撒いて、低音ベースを轟かせる訳でも無い。途方も無いテクニックを披露して熱くなる訳でも無い。余裕ある、ウォームで小粋でメリハリのあるフュージョン・ジャズが粛々と展開される。仰々しくなく真摯、聴けば聴くほど味わい深いフュージョン・ジャズ。

ギターのスピノザの参加が効いている。さすがに両者共に「フュージョン・ジャズの伝説」のミュージシャン。ガッドのドラミングをバックに弾きまくる、スピノザのグルーヴ感溢れるパフォーマンスは、フュージョン・ジャズ全盛期のアンサンブルを彷彿とさせる。そして、他のメンバーについては、レギュラー・メンバーであるが故、充実度もかなり高い。特に、ジミー・ジョンソンのベースのテクニックはなかなかに聴かせる。

しかし、やはりスティーヴ・ガッドのドラミングが一番、印象に残る。録音当時、ガッドは74歳。大向こうを張る、力強いドラミングはさすがに影を潜めたが、味のあるドラミングには更に磨きがかかって、包み込む様な余裕あるグルーヴ感は聴き応え満点。このライヴ盤の「余裕ある、ウォームで小粋でメリハリのあるフュージョン・ジャズ」は、このガッドのドラミングが創り出している。ガッドの往年のドラミングはまだまだ冴え渡っている。 
 
 
 
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2021年10月 2日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・220

やっと涼しくなってきた。日中、気温が高くなることはあるが、朝夕、そして夜は涼しくなって、秋らしくなった。涼しくなると、日頃聴くジャズのジャンルの幅も増える。我がバーチャル音楽喫茶『松和』の場合、まず、電気楽器中心のエレ・ジャズ、クロスオーバー&フュージョン・ジャズのアルバムを聴く機会が増える。

『The Gadd Gang』(写真左)。1986年のリリース。ちなみにパーソネルは、Steve Gadd (ds,perc,vo), Richard Tee (key, vo), Eddie Gomez (b), Cornell Dupree (g)。グループ名は「The Gadd Gang」。ここに、Ronnie Cuber (bs), Jon Faddis, Lew Soloff (tp), Barry Rogers, David Taylor (tb), Michael Brecker, George Young (ts) が、ゲストで参加している。(Ronnie Cuber (bs)は、後にThe Gadd Gangに参加)。

「The Gadd Gang」の面子を見渡すと、あの伝説のフュージョン・グループ「スタッフ」から3人が参加、そこにベースのゴメスが加わった4人組であることが判る。音の志向としては、フュージョンな「ジャズ・ファンク」であろうことは想像がつくのだが、聴いてみると、ソウルフルでR&B志向が色濃く出た「ジャズ・ファンク」であることが判る。

しかし、収録曲を見渡すと、ソウル・ミュージックやR&Bの名曲を安易にカヴァーした訳ではないことが判る。ガッド・ギャングのメンバーの曲が4曲、あとはボブ・ディランの名曲、ウィルトン・フェルダー作のフュージョン・ファンクな曲、そして、こってこてソウル・ミュージックのカヴァーはラストのメドレーのみ。それでも、この盤はソウルフルでR&B志向が色濃く出た「ジャズ・ファンク」で溢れている。

① Watching The River Flow (Bob Dylan)
② Strength (S.Gadd, R.McDonald, W.Salter)
③ Way Back Home (Wilton Felder)
④ Morning Love (Eddie Gomez)
⑤ Duke's Lullaby (Steve Gadd)
⑥ Everything You (Richard Tee)
⑦ Honky Tonk (B.Doggett, S.Shepard, C.Scott, B.Butler)
  ~I Can't Stop Loving You (D.Gibson)
 

The-gadd-gang

 
まず、ガッドの叩き出すドラムのリズム&ビートが、ソリッドでしなりのある「縦ノリ」で、ファンクネスが溢れている。そこに、こってこてファンキーなティーのキーボードが絡む。更に、デュプリーのソウルフルなエレギがファンクネスを増幅させる。そして、タイトでブンブン唸るゴメスのベースがファンキーなベースラインを浮き立たせる。

特に、この盤のティーのキーボードは、こってこてファンキー。アコ・ピアノの幅広なスケールを活かした弾きっぷり、フェンダー・ローズの音の「伸びと揺らぎ」の特性を最大限に活かした「溢れんばかりのファンクネス」。特に、この盤でのティーのフェンダー・ローズのパフォーマンスは絶品。こってこてファンキーで流麗なフェンダー・ローズを堪能出来る盤としても、この盤はお勧めだ。

デュプリーの唄う様なソウル・エレギもファンクネス満タン、ゴメスのアコベが弾き出すファンキーなベースラインは耳新しく、違和感無くファンクネスを上乗せする。そうそう、ところどころで出てくる、ティーとガッドのボーカルもソウルフルで良い味を出している。特にティーの歌唱については、R&Bなボーカリストとして十分評価出来る優れものである。

冒頭のボブ・ディランの「Watching The River Flow」ですら、ソウルフルでR&Bな曲に変身していて、ガッド+ティー+デュプリーの「スタッフからのスピンアウト組」の、フュージョンにおける音の志向が、ソウルフルでR&B志向が色濃く出た「ジャズ・ファンク」であることが本当によく判る。スタッフのソウルフルでR&B志向は、この3人によるところが大きかったのですね。

音楽音源のサブスク・サイトにはアップされていないみたいで、中古CDを探すしか無いアルバムですが、フュージョン・ジャズ者の方々には是非一聴をお勧めしたい名盤だと思います。
 
 
 

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  ・The Brothers Johnson『Light Up the Night』&『Winners』

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  ・『ヘンリー8世と6人の妻』を聴く

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2018年7月 9日 (月曜日)

2018年の Steve Gadd Band

伝説のドラマー、縦ノリのレジェンド、スティーヴ・ガッドが元気である。「Steve Gadd Band」および「The Gaddabouts」名義で、2010年からほぼ毎年のペースでリーダー作をリリースしている。異種格闘技な、ロック・ミュージシャンとの共演も多く、今年、満73歳にも拘わらず、凄く精力的である。

『Steve Gadd Band』(写真左)。今年2018年3月のリリース。シンプルなアルバム名なので、Steve Gadd Bandの旗揚げ盤かな、と勘違いしそうになるが、この盤、Steve Gadd Band名義での5作目になります。スタジオ・レコーディング作としては3年ぶり、レコーディングは2017年の後半、米国西海岸はノース・ハリウッドにて行われました。

ちなみにパーソネルは、Steve Gadd (ds), Michael Landau (g), Jimmy Johnson (b), Walt Fowler (tp), Kevin Hayes (key)。 CDをトレイに載せてスタートスイッチを押せば出てくる音は「レイドバック」。とっても適度に力が抜けていて、歌心溢れる中に、シッカリと芯のある、コンテンポラリーな純ジャズ風のインスト・ナンバーはどれもが魅力的。
 

Steve_gadd_band_2018

 
う〜ん、何と表現すれば良いのか、そう適度にレイドバックした、ミッドテンポをベースとした「後期ウェザー・リポート」の音世界をエレギ入りのバンドで再現した様な音作り。黒いファンクネスを抑えた、白いファンクネスを偲ばせた、ヨーロピアン志向のニュージャズな音作り。しかも、タイトな音作りでありながら適度に緩やかで、しっかりとメリハリの効いたリズム&ビート。

ガッド御大の縦ノリなドラミングは相変わらず。ドラムの音を聴けば、直ぐにガッドだと判る強烈な個性。ストンストトンと縦ノリでバンド全体を揺らしつつ、新しい響きを宿した演奏の数々。演奏の爽やかさは、米国西海岸の音世界の影響か。2017年にこの世を去ったアラン・ホールズワースの『テンポラリー・フォールト』のカヴァーの出来が秀逸。

70歳を過ぎて、これだけ精力的な活動を見ていると、この先大丈夫なん、とガッドの体調が心配になるのだが、ライブ演奏の動画なんかを見ていると、それは杞憂であることが良く判る。とにかく「元気」。まあ、元気でなければ、良質のドラミングなんて出来ないもんな。しかし、優秀なドラマーがリーダーのアルバムって、どうして、こんなに味わい深いものが多いんやろ?

 
 

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2017年12月23日 (土曜日)

チックとガッドの新プロジェクト

チック・コリアは、僕のお気に入りピアニストの筆頭。1941年生まれなので、今年で76歳。結構な高齢になってきたのだが、まだまだ現役。もはや「生きたレジェンド」状態なのだが、まだまだ時代の最先端をいく、コンテンポラリーな純ジャズを中心に活動している。そんなチックがドラムのスティーヴ・ガッドと組んで、新しいバンドを立ち上げた。

Chick Corea & Steve Gadd『Chinese Butterfly』(写真左)。ちなみにパーソネルは、Chick Corea (p, key), Steve Gadd (ds), Lionel Loueke (g), Steven Wilson (sax, fl), Carlitos Del Puerto (b), Luisito Quintero (per)。チック・コリアとスティーヴ・ガッドという巨匠二人による新プロジェクトのデビュー盤。日本で11月22日発売。世界に先駆けて日本大幅先行発売である(海外は来年の1月18日のリリース予定)。

もともとチックは、ガッドのドラムと相性が良い。たまにしか組まないのだが、組んだ時のパフォーマンスはどれもが素晴らしい出来。切れ味良く固いタッチのチックのピアノに、縦ノリの柔軟度の高いガッドのドラミングは、硬のチック、軟のガッドという対比で相性が良いのだと理解している。
 

Chinese_butterfly

 
このチックとガッドの新しいコラボの成果である『Chinese Butterfly』においても、その相性は抜群で、演奏全体の雰囲気としては、アコに拘らずエレに偏らない、アコとエレが見事に融合したフレッシュなサウンドが良い。現代のコンテンポラリーな純ジャズとは「かくあるべし」と言う感じの示唆に富んだ展開の数々が魅力的。

ジョン・マクラフリン作が1曲目、ルエケとチック・コリア作が7曲目、他は全曲コリア作。どの演奏もチックとガッドの相性がとても良いことが良く判る。メロディアスでメリハリが効いていて、硬軟自在、変幻自在、まあ、チックとガッドが組んでのコンテンポラリーな純ジャズである。悪かろう筈が無い。

6曲目「Return To Forever」の再演では、アース・ウィンド・アンド・ファイアーのフィリップ・ベイリーがゲスト参加している。この辺が今回の新プロジェクトのキモなのかなあ、と睨んでいる。現在における成熟した「Return to Forever」を再現するつもりなのかなあ、とボンヤリと感じた次第。次作が楽しみである。

 
 

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2017年7月 1日 (土曜日)

R&Bを取り込んだフュージョン

昨日、キング・カーティスの「フィルモア・ウエスト」のライブ盤をご紹介した。音の雰囲気は、ソウル・ジャズ+R&Bのクロスオーバー・ミュージック。インスト・ナンバーを聴いていて、どっかで聴いたことあるぞ〜、しかも僕の大好きな音の雰囲気。

そう「The Gadd Gang(ガッド・ギャング)」である。ドラムスがスティーブ・ガッド、キーボードがリチャード・ティー、ギターがコーネル・デュプリー。ふふっ、1970年代後半、伝説のフュージョン・バンドの「Stuff」の再来。加えて、ベースは純ジャズ畑でならした(あのビル・エバンスと長年トリオを組んだことでも有名な)エディ・ゴメスと、バリトン・サックスの雄、ロニー・キューバ。

演奏する曲は、ソウル・ミュージック(いわゆる「R&B」)の名曲が中心。コッテコテのR&Bを取り込んだフュージョン・ジャズ。フュージョン・ジャズのウリは「ソフト&メロウ」、それに加えて、ガッド・ギャングの個性は「ファンキー&ソウルフル」。往年のソウル・ミュージックのエッセンスをタップリと取り込んだ、上質なフュージョン・ジャズな演奏である。
 

The_gadd_gang

 
その個性は、デビュー盤(1986年)の『The Gadd Gang』(写真左)で存分に味わえる。冒頭の「Watching The River Flow」を聴くだけで、R&Bを取り込んだフュージョン・ジャズのご機嫌なノリが味わえる。ガッドの縦ノリ・ドラミングがソウル・ミュージックにこんなにフィットするとは思わなかったなあ。ラストの「Honky Tonk/I Can't Stop Loving You」には痺れっぱなし。

このガッド・ギャングの熱気溢れるライブ演奏の雰囲気は『Live at The Bottom Line』(写真右)で堪能出来る。1988年のNYのボトムラインでのライブ録音なんだが、熱気十分の充実ライブ盤である。ライブ音源なので、演奏の荒い部分や音の厚みが薄い部分が見え隠れするが、演奏の熱気とテンションは十分。こういうライブが日常から行われていたなんて、ほんと羨ましいなあ。

ありそうで意外と希少なコッテコテのR&Bを取り込んだフュージョン・ジャズ。このガッド・ギャング以外にはなかなか見当たらない。貴重な存在である。フュージョン・ジャズの良いところもしっかりと取り込んで、個性的な演奏が今の耳にも心地良い。
 
 
 
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2016年11月28日 (月曜日)

ガッド生誕70周年凱旋ライヴ !

僕がジャズを聴き始めた頃、1970年代後半では「今をときめく」ニュータイプなマルチ・ドラマー。純ジャズからフュージョン・ジャズまで「なんでもござれ」。強烈個性の「縦ノリ・スイングな垂直ドラミング」は唯一無二。僕は彼のドラミングの大ファン。スタッフからガッド・ギャングまで、彼のドラミングを毎日のように聴いていた。

Steve Gadd『Way Back Home - Live from Rochester NY』(写真左)。副題「生誕70周年凱旋ライヴ !」。1970年代後半に現れ出でた、ニュー・タイプなマルチ・ドラマー。今やレジェンドなドラマーとなったスティーヴ・ガッド。そんな彼の生誕70周年を記念して、故郷のニューヨーク、ロチェスターで行われたライブを記録した盤。

日本盤はつい先日、11月23日のリリース。バンドはスティーヴ・ガッド自身のバンド。パーソナルは、Jimmy Johnson (b), Steve Gadd (ds), Michael Landau (g), Larry Goldings (key), Walt Fowler (tp, flh)。2015年6月26日、ニューヨーク、ロチェスター、イーストマン音楽院での「Rochester International Jazz Festival」にてのライヴ収録。

この最新のライブ盤でもガッドの強烈個性、「縦ノリ・スイングな垂直ドラミング」は健在。ストンすとんストトンと独特の縦ノリが心地良い。特に、R&B系の楽曲でのシャッフルっぽい縦ノリは「たまらない」。縦ノリの4ビート。
 

Way_back_home

 
このライブ盤、ガッドという唯一無二なドラマーがリーダーの作品、ドラマーとしてのガッドが一番に全面に出て、彼のテクニックが一番目立つ。リズム&ビートが数フレーズ毎に変化する。チェンジ・オブ・ペースな変幻自在なドラミング。これが70歳になるドラマーのプレイかと思わず耳を「そばだてる」。

サイドメンも良い。特に、キーボードを担当するラリー・ゴールディングのオルガンとフェンダー・ローズの音が素晴らしい。早逝した盟友、リチャード・ティーを彷彿とさせる、思いっきりプンプンと漂うファンクネス。コッテコテの「ソフト&メロウ」な音の揺らぎ。ジミー・ジョンソンのエレベも秀逸。アコベのようにエレベを弾き倒す。ブンブンと唸るエレベ。芳しい重低音。

ファンクネスがコッテコテではあるが、演奏全体はスッキリしている。これぞ現代の「コンテンポラリーな純ジャズ」。フュージョンな要素もふんだんに取り入れながら、演奏の基本は「純ジャズ」。テクニックも優秀、聴き応え満載のライブ盤である。

スティーヴ・ガッド・バンドの来日公演が12月に決定したとのこと。行きたいなあ。何はともあれ、少し穏やかにはなったが、ガッドのドラミングは健在。とにかくその「健在」が嬉しくて、このライブ盤、我がバーチャル音楽喫茶「松和」では現在ヘビロテです。

 
 

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