2021年8月 7日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・216

コロナ・ワクチンの2回目の接種後、まずまずの副反応が出た。接種10時間後に発熱、37.8℃。解熱剤を飲むと平熱に下がるも、効力が切れるとまた発熱。これが翌日まで続く。翌朝、頭痛に悩まされる。嫌〜な感じの痛み。頭痛薬を2回連続で飲んで、やっと頭痛は治まった。で、今日は37.0℃程度の微熱はあるが、それ以外は平常に戻った。で、ブログの再開である。

Pharoah Sanders『Welcome to Love』(写真)。サブタイトルが「Pharoah Sanders Plays Beautiful Ballads」。1990年7月、フランスのイエールの「Studio Gimmick」での録音。ちなみにパーソネルは、Pharoah Sanders (ts, ss), William Henderson (p), Stafford James (b), Eccleston W. Wainwright Jr. (ds)。フリー・テナーの雄、ファラオ・サンダースのワン・ホーン・カルテットである。

コロナ・ワクチンの副反応のお陰で、床に入りながらジャズを聴く。床に入りながら聴いたジャズ盤の中で、これは、と感じ入った盤が、ジョン・コルトレーンのDNAを受け継ぐテナー・レジェンド、ファラオ・サンダースのバラード集。ファラオと言えば「フリー・ジャズ」となるが、この盤が録音されたのは1990年。ファラオのテナーは、硬派な純ジャズ、所謂「ネオ・ハードバップ」なテナーに変化している。

テナー・レジェンドのバラード集と言えば、コルトレーンの『Ballads』を想起するが、このファラオのバラード集は、コルトレーンのコピーでは無いし、コルトレーンのバラード演奏のフォロワーでも無い。
 

Welcome-to-love

 
伸び伸びして大らか、シュッとした温かみのあるテナーの音、ポジティヴに明朗に展開するアドリブ・パフォーマンス。コルトレーンのバラード集と被っている曲、「You Don't Know What Love Is」と「Say It」を聴き比べれば、ファラオのオリジナリティーが良く判る。

しかし、かつての前衛の奇才が浪々とバラードを吹くのに違和感を覚えて、プロデューサーは誰かな、と確認すると「原哲夫」の名前がある。後のヴィーナス・レコードの総帥プロデューサーである。なるほど、このバラード集の音は、確かに後のヴィーナス・レコードの音に繋がるものある。

かつての前衛の奇才に「バラード」を吹かせる。そして、それは絶対に上質のバラード集になる。この見事なオリジナリティー溢れるバラード演奏は、それを見抜いたプロデュースの賜である。

バックのリズム隊も大健闘している。特にピアノのウィリアム・ヘンダーソンのピアノは一聴に値する。明るくちょっと多弁であるが、印象的なフレーズを連発しながら、ファラオのテナーをソプラノをがっちりサポートする。

このファラオのバラード集、意外とマイナーな存在に甘んじているが、あらゆるジャズ者の皆さんに一度は聴いて頂きたい名盤であると思う。
 
 
 
《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》
 
 ★ AORの風に吹かれて        
【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・Santana『Inner Secrets』1978

 ★ まだまだロックキッズ     【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・イエスの原点となるアルバム

 ★ 松和の「青春のかけら達」 【更新しました】 2021.06.10 更新。

  ・この熱い魂を伝えたいんや

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から10年4ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 

その他のカテゴリー

AOR Blue Note LTシリーズ Blue Noteレーベル CTIレーベル ECMレーベル Enjaレーベル jazz Miles Reimaginedな好盤 Pabloレーベル Pops R&B Riversideレーベル rock Savoyレーベル SteepleChaseレーベル T-スクエア The Great Jazz Trio TRIX Venusレコード Yellow Magic Orchestra 「松和・別館」の更新 こんなアルバムあったんや ながら聴きのジャズも良い アキコ・グレース アダムス=ピューレン4 アブドゥーラ・イブラヒム アラウンド・マイルス アラン・ホールズワース アル・ディ・メオラ アンドリュー・ヒル アート・アンサンブル・オブ・シカゴ アート・ファーマー アート・ブレイキー アート・ペッパー アーマッド・ジャマル イエス イエロージャケッツ イスラエル・ジャズ イタリアン・ジャズ イタリアン・プログレ インパルス!レコード イーグルス ウィントン・ケリー ウィントン・マルサリス ウェイン・ショーター ウェザー・リポート ウェス・モンゴメリー ウエストコースト・ジャズ ウディ・ショウ ウラ名盤 エディ・ハリス エリック・クラプトン エリック・ドルフィー エルトン・ジョン エルヴィン・ジョーンズ エンリコ・ピエラヌンツィ オスカー・ピーターソン オーネット・コールマン カウント・ベイシー カシオペア カーティス・フラー カーラ・ブレイ キャノンボール・アダレイ キャンディド・レーベル キング・クリムゾン キース・ジャレット ギル・エバンス クインシー・ジョーンズ クイーン クリスチャン・マクブライド クリスマスにピッタリの盤 クリフォード・ブラオン クロスオーバー・ジャズ グラント・グリーン グレイトフル・デッド グローバー・ワシントンJr ケイコ・リー ケニー・ドリュー ケニー・ドーハム ケニー・バレル ゲイリー・バートン コンテンポラリーな純ジャズ サイケデリック・ジャズ サザンロック サド=メル楽団 サム・リヴァース サンタナ ザ・クルセイダーズ ザ・バンド ジャケ買い「海外女性編」 ジェフ・ベック ジミ・ヘンドリックス ジミー・スミス ジャキー・マクリーン ジャコ・パストリアス ジャズ ジャズの合間の耳休め ジャズロック ジャズ・アルト ジャズ・オルガン ジャズ・ギター ジャズ・テナー ジャズ・トランペット ジャズ・トロンボーン ジャズ・ドラム ジャズ・ピアノ ジャズ・ファンク ジャズ・フルート ジャズ・ベース ジャズ・ボーカル ジャズ・レジェンド ジャズ・ヴァイオリン ジャズ・ヴァイブ ジャズ喫茶で流したい ジャック・デジョネット ジャン=リュック・ポンティ ジュニア・マンス ジョシュア・レッドマン ジョニ・ミッチェル ジョン・アバークロンビー ジョン・コルトレーン ジョン・スコフィールド ジョン・マクラフリン ジョン・レノン ジョージ・ケイブルス ジョージ・ハリソン ジョージ・ベンソン ジョー・ヘンダーソン スタンリー・タレンタイン スタン・ゲッツ スティング スティング+ポリス スティービー・ワンダー スティーブ・カーン スピリチュアル・ジャズ スムース・ジャズ スリー・サウンズ セロニアス・モンク ソウル・ジャズ ソウル・ミュージック ソニー・クラーク ソニー・ロリンズ ソロ・ピアノ タンジェリン・ドリーム ダスコ・ゴイコヴィッチ チェット・ベイカー チック・コリア チャーリー・パーカー チャールズ・ミンガス チャールズ・ロイド チューリップ テテ・モントリュー ディジー・ガレスピー デイブ・ブルーベック デイヴィッド・サンボーン デイヴィッド・ベノワ デクスター・ゴードン デュオ盤 デューク・エリントン デューク・ジョーダン デヴィッド・ボウイ トミー・フラナガン トランペットの隠れ名盤 トリオ・レコード ドゥービー・ブラザース ドナルド・バード ナット・アダレイ ネオ・ハードバップ ハロルド・メイバーン ハンク・ジョーンズ ハンク・モブレー ハンプトン・ホーズ ハービー・ハンコック バド・パウエル バリトン・サックス パット・メセニー ビッグバンド・ジャズは楽し ビリー・チャイルズ ビル・エバンス ビル・チャーラップ ビル・フリゼール ビートルズ ビートルズのカヴァー集 ピアノ・トリオの代表的名盤 ファラオ・サンダース ファンキー・ジャズ フィニアス・ニューボーンJr フィル・ウッズ フェンダー・ローズを愛でる フュージョン・ジャズの優秀盤 フリー フリー・ジャズ フレディー・ハバード ブッカー・リトル ブラッド・メルドー ブランフォード・マルサリス ブルース・スプリングスティーン ブレッカー・ブラザース プレスティッジ・レーベル プログレッシブ・ロックの名盤 ベイビー・フェイス・ウィレット ベニー・ゴルソン ホレス・シルバー ホレス・パーラン ボサノバ・ジャズ ボビー・ハッチャーソン ボブ・ジェームス ポップス ポール・サイモン ポール・マッカートニー マイケル・ブレッカー マイルス・デイヴィス マッコイ・タイナー マル・ウォルドロン マンハッタン・ジャズ・クインテット マンハッタン・トランスファー マーカス・ミラー ミシェル・ペトルチアーニ ミルト・ジャクソン モダン・ジャズ・カルテット モード・ジャズ ヤン・ハマー ユセフ・ラティーフ ラテン・ジャズ ラリー・カールトン リッチー・バイラーク リトル・フィート リンダ・ロンシュタット リー・コニッツ リー・モーガン リー・リトナー ルー・ドナルドソン レア・グルーヴ レイ・ブライアント レジェンドなロック盤 レッド・ガーランド レッド・ツェッペリン ロイ・ハーグローヴ ロック ロッド・スチュワート ローランド・カーク ワン・フォー・オール 上原ひろみ 僕なりの超名盤研究 北欧ジャズ 吉田拓郎 和ジャズの優れもの 四人囃子 夜の静寂にクールなジャズ 大江千里 天文 天文関連のジャズ盤ジャケ 太田裕美 寺井尚子 小粋なジャズ 尾崎亜美 山下洋輔 山下達郎 山中千尋 敏子=タバキンBB 旅行・地域 日本のロック 日本男子もここまで弾く 日記・コラム・つぶやき 映画・テレビ 書籍・雑誌 桑原あい 欧州ジャズ 歌謡ロック 渡辺貞夫 渡辺香津美 米国ルーツ・ロック 英国ジャズ 荒井由実・松任谷由実 西海岸ロックの優れもの 趣味 青春のかけら達・アーカイブ 音楽 音楽喫茶『松和』の昼下がり 高中正義 70年代のロック 70年代のJポップ

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2022年1月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

カテゴリー