2019年11月25日 (月曜日)

モブレーを理解する「第一歩」

40年以上前、ジャズを聴き始めてから、ずっと「ハンク・モブレー(Hank Moblay)」が良く判らなかった。1930年7月生まれ。1986年5月、55歳にて没。活躍したのは、1955年から1970年辺りの約15年余り。ブルーノートでのリーダー作は華々しい限り。1957年には8枚ものリーダー作を録音している。しかし、1972年の『Breakthrough!』以降はリーダー作もサイドマンとしての客演も無く、全く地味な晩年だった。
 
ハンク・モブレーの代表作3部作『Soul Station』『Roll Call』『Workout』は良く聴いたが、他のアルバムについては、モブレーって好不調の波が結構あるので、ある盤では「これは結構凄いなあ」と感じる反面、ある盤では「なんじゃこれ、元気ねえなあ」なんてちょっと首を傾げたくなる盤もあるので、選盤が面倒くさくなる。結局、他のテナーマンのリーダー盤に走ったりして、しばらくモブレーの事は忘れていた。
 
最近、ふと思った。何故、ブルーノートの総帥、アルフレッド・ライオンはモブレーを重用したのか。マイルスは何故、コルトレーンの後任にモブレーを据えようと考えたのか。どうにも、代表作3部作を聴くだけではよく判らない。ということで、今まで「つまみ食い」的に聴いてきたモブレーのリーダー作をガッツリと全て聴き直すことにした。
 
 
Hank-mobley-4  
 
  
『Hank Mobley Quartet』(写真左)。1955年3月27日の録音。ちなみにパーソネルは、Hank Mobley (ts), Horace Silver (p), Doug Watkins (b), Art Blakey (ds)。リリース当時は10" LP仕様。アルバム全体でも26分という短さ。しかし、アルバムというもの、収録時間の長さが価値では無い。その中に記録されているパフォーマンスの出来である。
 
この盤はモブレーの初リーダー作。録音当時は24歳のモブレーのワンホーン・カルテット。バックを支えるリズム・セクションも当時の精鋭メンバーで充実のサポート。そんな充実のカルテット編成で、モブレーは溌剌とテナーを吹きまくる。しっかりと芯の入った骨太なブロウ。テクニック良く流れる様なアドリブ・フレーズ。この盤のモブレーは、テナーマンとしての類い希な才能と素性の良さを大いに感じさせてくれる。
 
そして、この盤で判るのは、モブレーの「作曲の才」。5曲目の「Love for Sale」以外、他の5曲はモブレーの作曲。どの曲も出来は上々。この作曲の才って、当時、凄いことなのだ。そうそう自作曲を多数、用意できるジャズマンはいない。モブレーの最大の個性は、この「卓越したコンポーザー」としての才能ではなかったか。その才の上に、テナー・インプロバイザーとしての才がある。モブレーを理解する上で、最初に聴くべき好盤である。
 
 
 
東日本大震災から8年8ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
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