2020年11月 8日 (日曜日)

時には「ジャケ買い」の逆もある

「ジャケ買い」という言葉がある。ジャズのアルバムで、ジャケット・デザインの良いものは中身の演奏も良いものが多い。つまり、ジャケットが良ければ、その場で衝動買いしても悔いは残らないことが多い、という格言みたいなものなんだが、時には「ジャケ買い」の逆もある。だから、アルバムのコレクションって楽しいのかもしれない。

Hank Mobley『The Jazz Message Vol.2』(写真左)。1956年の録音。前半2曲が11月の録音。パーソネルは、Lee Morgan (tp), Hank Mobley (ts), Hank Jones (p), Doug Watkins (b), Art Taylor (ds)。後半3曲が遡ること7月の録音。パーソネルは、Donald Byrd (tp), Hank Mobley (ts), Barry Harris (p), Doug Watkins (b), Kenny Clarke (ds)。サボイ・レーベルからのリリースになる。

ハード・バップ全盛に向かって、若きジャズ・ミュージシャン達が技を競い合った時期。いや〜錚々たるメンバーやなあ。サボイ・レーベルにしては珍しい、ハードバップの第一線で活躍している、メジャーなスター・ジャズマンを一斉に集めている。このメンバーを見ただけで、このアルバムの内容の良さは約束されたようなものだ。
 
 
The-jazz-message-vol2
 
 
リーダーのモブレーをはじめとして、若きドナルド・バードやダグ・ワトキンス、リー・モーガンが熱気溢れるハード・バップを展開。とりわけ、リーダーの若きハンク・モブレーの荒削りで野太い、それでいて歌心を感じさせるテナー・サックスは「これぞハードバップ、これぞモダン・ジャズ」的な音で、聴いていて心が和む。

トランペットのモーガンやバードは、もうこの頃、既に彼らそれぞれ特有の「クセ」が、ところどころに見え隠れして個性的。思わず口元が緩む。ワトキンスのベースは太くて堅実。ブンブン鳴る。早逝が惜しまれる。ハードバップの美味しいところが詰め込まれていて、代表的名盤で無い分、リラックスして聴ける。しかし、このアルバム、ジャズ盤紹介本などで、そのタイトルが挙がることは少ない。

恐らく、このアルバムのジャケットに問題があるんじゃないかと睨んでいる。悩みに悩んだモブレーの横顔。しかも、額に手を当てて痛々しいことこの上ない。アルバムのジャケットに、こんな写真、使うかなあ。タイポグラフィーはサボイ・レーベル特有の古くさい、どうでも良い感じのタイポグラフィー。このジャケットじゃあ、触手は伸びないな。でも、内容はなかなかの好盤です。
 
 
 

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2020年11月 6日 (金曜日)

モブレーの作曲の才能の高さ

ブルーノートの総帥、プロデューサーのアルフレッド・ライオンの価値基準は、ジャズというジャンルの音楽を「総合芸術」として捉えていたところにあるんじゃなかろうか、思っている。

ブルーノート・レーベル、特に1500番台、4000〜4200番台にかけて「駄盤無し」と言われる。確かに「駄盤無し」なのだが、初めて聴いた時に「ライオンって、どうしてこの音源をアルバム化したんやろ」と思うものがある。逆に「当時、お蔵入り」した音源については、どれもが「なんでお蔵入りしたんやろ」と思うものばかりである。

『Hank Mobley And His All Stars』(写真左)。1957年1月13日、お馴染みVan Gelder Studioでの録音。ブルーノートの1544番。ちなみにパーソネルは、Hank Mobley (ts), Milt Jackson (vib), Horace Silver (p), Doug Watkins (b), Art Blakey (ds)。

フロントにヴァイブのミルト・ジャクソンを加え、リズム・セクションにホレス・シルヴァーのピアノを加えた、確かに、当時のブルーノートの「オールスターズ」である。この人選、このアルバムを聴き終えた後で、なるほどなあ、と感心することになる。

ブルーノートの総帥、プロデューサーのアルフレッド・ライオンは、テナーのハンク・モブレーを「買っていた」。特に、1957年はハンク・モブレー使いまくり。全部で4枚のリーダー作を作らせ、他のリーダーのセッションにも、参加させまくり、である。その「こころ」は何処にあったのか。

この盤はブルーノートにおいて、モブレーにとって2枚目のリーダー作。収録曲はモブレーの自作曲で固めている。当時27歳の若手だったモブレー。そんな若手の自作曲で固めたリーダー作に、ミルトやホレスなど、当時、ハードバップのスター・ジャズメンを参加させている。聴く前はその真意が分からなかった。
 
 
Hank-mobley-and-his-all-stars_20201106174401
 
 
ハンク・モブレーは好不調の波が激しい。どうもセッションのメンバーによるところ、つまり相性が強く出る感じなのだ。この盤では、モブレーのテナーは萎縮している訳では無いが(指はしっかり動いている)「神妙で大人しい」。どうも周りを固めたメンバーが、モブレーにとって「気さくに相対できる相手」では無かったようである。加えて、自作曲をこのメンバーで演奏して貰うことに「恐縮」していたのではないか。

逆に、モブレー以外のメンバーは溌剌と演奏している。特にミルト・ジャクソンのヴァイブ、ホレス・シルヴァーのピアノは絶好調。モブレーの自作曲の中で、喜々として素敵なアドリブ・パフォーマンスを展開している。これって、恐らくモブレーの自作曲の出来が素晴らしいのだと思う。曲の出来によって、アドリブの質は変わる。ジャズとはそういうものなんだが、この盤がそれを証明しているようだ。

スタンダード曲を一曲も入れずに、モブレーの自作曲で固めた、アルフレッド・ライオンの真意。恐らく、ライオンはモブレーの作曲の才能を、テナーのプレイ以上に「買って」いたのではないだろうか。だからこそ、リーダーのモブレーが「慎重で大人しい」プレイに終始して、サイドマンのプレイの方が目立つセッションにも拘わらず、この音源をアルバム化したのではないかと感じている。

モブレーのテナー・プレイに着目していたのならば、この盤は「お蔵入り」では無かったか。しかし、ライオンはモブレーの作曲の才能を「買って」いた。だから敢えてこの音源をアルバム化した。そして、サイドマンの溌剌としたアドリブ・パフォーマンスがそれを証明している。この盤は「モブレーの作曲の才能の高さ」を確認する盤だと理解している。

モブレーが控えめに「得意げに」楽譜を差し出している、このアルバムのジャケ写もそれを物語っているようだ。
 
 
 
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2020年8月 8日 (土曜日)

こんなアルバムあったんや・132

ジャズがこの世に現れ出でて100年が経つという。ハードバップが大流行したのが1950年代。もう60年以上も前のことになる。1970年代後半から1990年代辺りは「未発表音源」や「発掘音源」のリリースがちょくちょくあった。21世紀になって、特に2010年代に入って、さすがに下火になった感がある。

磁気テープのマスター音源のデジタル環境への移行(ハードディスクへの移行)がほぼ完了したのだろう。と思っていたら、今でも未だほんのたまに「こんな音源あったんや」と驚くような「発掘音源」がリリースされることがある。この盤もそうで、リリース報を読んだ時は「え〜、まだそんな音源あったんや」とビックリ。

Art Blakey & The Jazz Messengers『Just Coolin'』(写真左)。1959年3月8日の録音。ブルーノートの音源。ちなみにパーソネルは、Art Blakey (ds), Lee Morgan (tp), Hank Mobley (ts), Bobby Timmons (ts), Jymie Merritt (b)。あのfンキー・ジャズの名盤『Moanin'』の約4ヶ月後の録音。テナーがゴルソンからモブレーに代わっている。

ゴルソンがアート・ファーマーとジャズテットを結成するため1959年に入って離脱。ここでゴルソンの代役をつとめたのが「ハンク・モブレー」。後に2代目音楽監督となる ウエイン・ショーターが加入する端境期のラインアップである。このなかなか魅力的なラインアップで『At The Jazz Corner Of The World, Vol. 1ー2』をリリースしている。
 
 
Just-coolin
 
 
この音源は、ディスコグラフィー上にセッションの記載はあったものの、60年以上も一度も世に出ていなかった幻の音源。収録曲を見ると、約1ヶ月後にライヴ録音される『At The Jazz Corner Of The World』のリハーサル的位置づけのスタジオ録音だったのかなあ、と感じている。

迫力満点のファンキー・ジャズを旨とするジャズ・メッセンジャーズの演奏としてはちょっと「こぢんまりとまとまった」感じがする。約1ヶ月後にライヴ録音される『At The Jazz Corner Of The World』と比較すると、モブレーのテナー・サックスが「真面目一本槍」というお行儀の良いブロウに徹していて、やや躍動感に欠けるきらいがある。

この1959年3月8日のセッションから、「Hipsippy Blues」「M And M」「Just Coolin'」という3曲のモブレー作品と、スタンダード区奥「Close Your Eyes」の計4曲が『At The Jazz Corner Of The World』で演奏されている。で、この4曲についても、『At The Jazz Corner Of The World』の方が、躍動感溢れ、演奏の迫力もある。

スタジオ録音の全6曲中、4曲が後発のライヴ盤と収録曲が被って、ライヴ盤の方が躍動感溢れ、演奏の迫力もあるのだから、何も正式盤としてリリースしなくても良い、というのが、ブルーノートの総帥アルフレッド・ライオンの判断だったのだろうか。

こぢんまりまとまった感のあるスタジオ録音だが、演奏の雰囲気、ハードバップ&ファンキー・ジャズの典型的な演奏がギッシリ詰まっていて、この盤はこの盤なりに聴いていてとても楽しい。まだ、こんな音源が残っているんですねえ。ビックリしました。
 
 
 

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  ・『Your World and My World』 1981

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  ・『Music From Big Pink』

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  ・太田裕美『Feelin’ Summer』



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2020年4月 7日 (火曜日)

ハードバップのメッセンジャーズ

昨日、Art Blakey & Jazz Messengers(アート・ブレイキー & ジャズ・メッセンジャーズ)はライブ盤が良い、と述べた。それに加えて、ジャズ・メッセンジャーズのライブ盤は、そのライブが収録された時期の「バンドの演奏トレンド」と「バンド演奏の成熟度合い」そして「バンドメンバーのバントとの相性」が良く判る内容になっているから面白い。

ジャズ・メッセンジャーズは「バンド演奏のトレンド」そして「バンド演奏の雰囲気」が個性的で濃厚である。スタジオ録音だと、ジャズ・メッセンジャーズともなれば、さすが皆メンバーは一流のジャズメンなので、自分があまり得意で無い演奏トレンドも、そつなくこなしたりする。しかし、ライブでは「地が出る」ので、バンド全体のパフォーマンスの好不調、バンドメンバーのバンドとの相性がとても良く判る。

Art Blakey & Jazz Messengers『At the Jazz Corner of the World』(写真)。April 15, 1959年4月15日、NYのジャズクラブ「バードランド」でのライブ録音。LP時代は2枚のアルバムに分けてリリースされている。ちなみにパーソネルは、Art Blakey (ds), Lee Morgan (tp), Hank Mobley (ts), Bobby Timmons (p), Jymie Merritt (b)。第1期黄金時代のメンバーから、テナーだけが、ベニー・ゴルソンからハンク・モブレーに代わっている。
 
 
At-the-jazz-corner-of-the-world
 
 
この盤では、フロント2管が好調。まず、トランペットのリー・モーガンは絶好調。フレーズの作り方、展開は実に巧みで、イマージネーション溢れ、その吹き回しには惚れ惚れするくらいだ。そして、意外と言っては本人に失礼だが、テナーのハンク・モブレーが好調。もともとモブレーは好不調の波が激しく、バンドメンバーとの相性もかなり影響するタイプなんだが、このライブ盤ではモブレーは好調。自信を持って、堂々と吹くモブレーは無敵である。絶好調のモーガンを相手にバリバリ吹きまくっている。

ただ、選曲を見て、ゴルソンがテナーを担当していた時と、選曲の傾向がガラッと変わっている。恐らく、リリーフ起用であったハンク・モブレーに合わせての選曲ではなかったか、と睨んでいる。ゴルソン作の曲については癖が強い。癖が強い曲は自分なりのアドリブ展開がし難い。そうするとモブレーは萎縮するのでは、とのブレイキー御大の慮りがあったのではないか。この選曲でいくと、ブレイキー御大が音楽監督を兼任できるし、バンドメンバーの力量からしても、早期に適用可能ではある。

しかし、演奏される演奏のトレンド、雰囲気はファンキー・ジャズから純粋なハードバップに戻ったイメージもあるし、ジャズ・メッセンジャーズの個性という面からすると、良い意味の「アク」が抜けた様な印象もある。しかしながら、ハードバップとしての演奏レベルは高く、ハードバップの名演の1つと捉えても遜色ない出来である。内容は良い、演奏レベルは高い、しかし、バンド演奏としての個性は少し穏やかになった。そんな評価に苦労するライブ好盤である。
 
 
 

《バーチャル音楽喫茶『松和』別館》

【更新しました】2020.03.29
  ★ まだまだロックキッズ ・・・・ ELP「恐怖の頭脳改革」である

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2019年11月25日 (月曜日)

モブレーを理解する「第一歩」

40年以上前、ジャズを聴き始めてから、ずっと「ハンク・モブレー(Hank Moblay)」が良く判らなかった。1930年7月生まれ。1986年5月、55歳にて没。活躍したのは、1955年から1970年辺りの約15年余り。ブルーノートでのリーダー作は華々しい限り。1957年には8枚ものリーダー作を録音している。しかし、1972年の『Breakthrough!』以降はリーダー作もサイドマンとしての客演も無く、全く地味な晩年だった。
 
ハンク・モブレーの代表作3部作『Soul Station』『Roll Call』『Workout』は良く聴いたが、他のアルバムについては、モブレーって好不調の波が結構あるので、ある盤では「これは結構凄いなあ」と感じる反面、ある盤では「なんじゃこれ、元気ねえなあ」なんてちょっと首を傾げたくなる盤もあるので、選盤が面倒くさくなる。結局、他のテナーマンのリーダー盤に走ったりして、しばらくモブレーの事は忘れていた。
 
最近、ふと思った。何故、ブルーノートの総帥、アルフレッド・ライオンはモブレーを重用したのか。マイルスは何故、コルトレーンの後任にモブレーを据えようと考えたのか。どうにも、代表作3部作を聴くだけではよく判らない。ということで、今まで「つまみ食い」的に聴いてきたモブレーのリーダー作をガッツリと全て聴き直すことにした。
 
 
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『Hank Mobley Quartet』(写真左)。1955年3月27日の録音。ちなみにパーソネルは、Hank Mobley (ts), Horace Silver (p), Doug Watkins (b), Art Blakey (ds)。リリース当時は10" LP仕様。アルバム全体でも26分という短さ。しかし、アルバムというもの、収録時間の長さが価値では無い。その中に記録されているパフォーマンスの出来である。
 
この盤はモブレーの初リーダー作。録音当時は24歳のモブレーのワンホーン・カルテット。バックを支えるリズム・セクションも当時の精鋭メンバーで充実のサポート。そんな充実のカルテット編成で、モブレーは溌剌とテナーを吹きまくる。しっかりと芯の入った骨太なブロウ。テクニック良く流れる様なアドリブ・フレーズ。この盤のモブレーは、テナーマンとしての類い希な才能と素性の良さを大いに感じさせてくれる。
 
そして、この盤で判るのは、モブレーの「作曲の才」。5曲目の「Love for Sale」以外、他の5曲はモブレーの作曲。どの曲も出来は上々。この作曲の才って、当時、凄いことなのだ。そうそう自作曲を多数、用意できるジャズマンはいない。モブレーの最大の個性は、この「卓越したコンポーザー」としての才能ではなかったか。その才の上に、テナー・インプロバイザーとしての才がある。モブレーを理解する上で、最初に聴くべき好盤である。
 
 
 
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2017年1月11日 (水曜日)

音楽喫茶『松和』の昼下がり・47

こういうジャズ盤って、単純に良いな〜って思う。1曲聴けば直ぐ判る、徹頭徹尾、明らかな「ハード・バップ」。テクニックと歌心溢れるブロウ。イマージネーション豊かなアドリブ・フレーズ。しかも、演奏全体の雰囲気が古さを感じさせない、エヴァーグリーンな演奏内容。聴けば「ジャズやな〜」と感じ入ってしまうジャズ盤。

そういうジャズ盤は、ブルーノート・レーベルに多く存在する。例えば、今日聴いて感じ入ったブルーノート盤がこれ。『Hank Mobley Quintet』(写真左)。1957年3月の録音。ブルーノートの1550番。ちなみにパーソネルは、Hank Mobley (ts), Art Farmer (tp), Horace Silver (p), Doug Watkins (b), Art Blakey (ds)。収録された曲は全てハンク・モブレーの作曲である。

この盤、リーダーのサックス奏者ハンク・モブレーが元気なのが特徴。珍しく、ポジティブで明朗に元気なのだ。ポジティブにテナーを吹くモブレーは無敵である。もともと、モブレー作曲の曲は流麗で印象的なフレーズを持つ曲が多い。そんな曲を歌心溢れる優しいテナーのモブレーが明朗に元気に吹き上げる。凄く良い。ジャズを強く感じる。
 
 
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加えて、リズムセクションが良い。ファンキー・ピアノが代名詞のホレス・シルバーの紡ぎ出すアーバンでジャジーな響き。ファンキーに唸り粘るワトキンスのベース。そして、このアルバムで一番感じ入ってしまうのが、ブレイキーのドラミング。ファンキーかつ、モダンなスイング感溢れるドラミングは、この盤では特に楽しむことが出来る。

そして、聴いていて「おおっ」と思わせてくれるのが、ファーマーのトランペット。後に円やかでジェントルなフリューゲルホーンが個性のファーマーが、この盤では、バリバリにトランペットを吹き回してくれる。バイタルな吹き回しに、トランペットの真鍮が輝く様に鳴る。この盤のファーマーは良い。格好良いトランペットである。

しっかりリハーサルを積んだであろう、素晴らしく端正な演奏で、テーマ部のユニゾン&ハーモニーが心地良く響き、アドリブ部のアンサンブルが見事。適度な疾走感と哀愁感を漂わせながら流れる様なアドリブが素敵。ジャズってええなあ〜、とつくづく思う。ジャズ喫茶の昼下がりにピッタリな、明らかにハードバップで、明らかにジャズな盤。良い雰囲気です。
 
 
 
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