2023年9月13日 (水曜日)

機を見るに敏なバードの器用さ

ドナルド・バードというトランペッターは「機を見るに敏」なトランペッターだった。ジャズのその時代毎の流行、トレンド、志向を機敏に読み取り、リーダー作に反映した。もともと器用なトランペッターが故、採用した流行、トレンド、志向を深く掘り下げて極めるほど、深く追求せず、次から次へ、流行、トレンド、志向を乗り換えていったので、意外と決定打にかけるところが玉に瑕である。

ドナルド・バードのトランペットは素姓が非常に良い。テクニックも上々、拠れたり外したりすることが全く無い。音も大きく伸びが良く、ブリリアントに響く音色は、とにかくとても素姓が良い。どの流行、トレンド、志向の下でも、ドナルド・バードのトランペットは映える。とても、モダン・ジャズらしいトランペットである。

Donald Byrd『Free Form』(写真左)。1961年12月11日の録音。ブルーノートの4118番ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Wayne Shorter (ts), Herbie Hancock (p), Butch Warren (b), Billy Higgins (ds)。リーダーのドナルド・バードのトランペットとショーターのテナーの2管フロント。バックのリズム隊は、ハンコック率いる新主流派志向のリズム隊。

前リーダー作『Royal Flush』で、それまで進めていた理知的なファンキー・ジャズのファンキー度を更に上げ、「ファンク度が増した理知的なモード・ジャズ」な演奏志向にチャレンジした。そして、当盤である。
 

Donald-byrdfree-form

 
パーソネルを見渡して、「これは本格的な、新主流派のモード・ジャズを本格追求やな」と思って聴き始めると、冒頭の「Pentecostal Feelin」のジャズロックに思わず仰け反る。しかも、こってこてのジャズロックをショーターが吹いている。あらら、と思う(笑)。

しかし、2曲目のハンコックが書いたバラード「Night Flower」では、ハードバップ時代に戻った様な、リリシズム溢れるブリリアントなバードのトランペットが鳴り響く。あれれ、モードは何処へ行ったと思ったら、3曲目からこってこての「新主流派志向のモード・ジャズ」が展開される。

しかし、バードのモード・ジャズって、ショーターとハンコックに任せっぱなし、な印象。ハンコックとショーターが喜々としてモダールなフレーズを連発する中、バードが器用さにまかせて、癖の無い平易なモーダル・フレーズで、ショーターやハンコックに追従する、って感じの展開で終始している。

内容的には「機を見るに敏」なトランペッターの面目躍如的内容だが、ドナルド・バード流のモード・ジャズ、という切り口が希薄なのが残念。器用に新主流派なモード・ジャズを展開するのは「機敏」だが、借りてきた様な内容に終始するのはどうだろう。

モード・ジャズの好例として、この『Free Form』が話題に上ったことが無いのは、そういうことなんだろう。演奏内容は結構良いのに、「機を見るに敏」なバードの器用さだけが印象に残る残念な盤である。
 
 

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2023年8月12日 (土曜日)

教会音楽志向のソウル・ジャズ

ブルーノートの4100番台は、ジャズの多様化の時代を反映した、当時のジャズのトレンド、ジャズの奏法のほぼ全てに対応した多様なラインアップが素晴らしかった訳だが、4100番台も終わりの頃になると、ジャズの多様化の度が過ぎて、従来のモダン・ジャズの範疇を逸脱した、不思議な内容のジャズも出現してきた。

Donald Byrd『I'm Tryin' To Get Home』(写真左)。1964年12月の録音。ブルーノートの4188番。ドナルド・バードのビッグバンド編成でパフォーマンスした、こってこての「ソウル・ジャズ」。ジャジーなリズム&ビートが無ければ、ビッグバンド編成で奏でる、スピリチュアル・ジャズの先駆け的響きも見え隠れした、ホーリーでゴスペルチックな「教会音楽」である。

ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp, flh), Stanley Turrentine (ts), Herbie Hancock (p), Freddie Roach (org), Grant Green (g), Bob Cranshaw (b), Grady Tate (ds) のセプテットに、Joe Ferrante, Jimmy Owens, Ernie Royal, Clark Terry, Snooky Young (tp), Jimmy Cleveland, Henry Coker, J.J. Johnson, Benny Powell (tb), Jim Buffington, Bob Northern (french horn), Don Butterfield (tuba) の管セクションが付いたビッグバンド編成。
 

Donald-byrdim-tryin-to-get-home

 
冒頭の「Brother Isaac」でぶっ飛ぶ。男女コーラスの軽妙な(奇妙な?)スキャットと、ソウルフルな響きが怪しいビッグバンドが高揚しながらスイングする、摩訶不思議なソウル・ジャズ。というか、ゴスペル・コーラスを彷彿とさせる、ジャジーな教会音楽風で、さすがに、この演奏をコンテンポラリーな純ジャズとして聴くには無理がある。僕は、ジャズと教会音楽との融合がメインの、過度にソウルフルなジャズ・ファンクとして捉えている。

しかし、演奏の中核となるのは、リーダーのバード以下のセプテットの面々で、それぞれのソロ演奏は、当時のジャズの最新の演奏志向や奏法を捉えて、意外と尖った演奏をしている。2曲目「Noah」では、バードはファンキーなモーダル・フレーズでソロを展開し、ハンコックはモーダルなハーモニーでバッキングする。ソウル・ジャズな雰囲気の演奏の中で、モーダルな響きが飛び交う様はシュールですらある。この辺りはジャズと教会音楽との融合の中での「実験ジャズ」的な響きである。

サブタイトルが「Brass With Voices」。その通り、ブラスの響きとスキャット&コーラスを効果的にアレンジに反映した、教会音楽志向のソウル・ジャズがこの盤の中に充満している。内容的にあまりに尖っていて一般受けはしないだろう。しかし、内容的には実にアーティステックなチャレンジであり、こういった一般受けしそうもない尖った内容の「融合」ジャズをしっかりとアルバム化してリリースする、当時のブルーノートは、単純に凄いと思う。
 
 

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2023年7月18日 (火曜日)

ジャズ喫茶で流したい・264

暑い。酷暑である。特に、ここ千葉県北西部地方は、暫く、全くまとまった雨が降っていない。カラカラのはずが湿度が高くて蒸し暑いのなんの。特に昨日、今日と身の危険を感じるほどの酷暑である。千葉県はもう梅雨は明けていると思うのだが、梅雨明け宣言の単位が「関東地方」らしく、北関東は暫く天気が不安定だったので、梅雨明け宣言できないらしい。何とも意味の無い「梅雨明け宣言」である。

これだけの酷暑だと、まず、外を歩くのは危険。よってエアコンをつけて、応接間でジッとしながらジャズを聴く訳だが、こういう酷暑の季節は、いかにエアコンの効いた部屋とは言え、難しいジャズは敬遠したくなる。やはり、聴いて判り易く、聴いて心地良いハードバップ時代の好盤が良い。フリー・ジャズなど以ての外である(笑)。

Donald Byrd『Byrd's Word』(写真)。1955年9月29日の録音。サボイ・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Frank Foster (ts), Hank Jones (p), Paul Chambers (b), Kenny Clarke (ds)。バップ〜ジャズファンクなトランペッター、ドナルド・バードのリーダー作。バードのトランペットとフォスターのテナーがフロント2管のクインテット編成。
 

Donald-byrdbyrds-word_20230718201301

 
バードは1932年生まれなので、この盤の録音時は23歳。若き日のプロフェッサー=ドナルド・バードである。全編、バードの溌剌としたブリリアントなトラペットが実に良い音を出している。奏でるフレーズは、そこかしこにビ・バップの面影を残しているが、ロングなアドリブ展開においては、ファンクネス溢れ流麗で知的な響きのする、バードのトランペットの個性が全開である。

フロント管の相棒、フランク・フォスターも元気一杯、バードのトランペットと迫力あるユニゾン&ハーモニーを奏でていて、なかなか良い感じ。ベースのポルチェンは弱冠20歳。若き天才は今までに無い、多彩なベースラインを展開している。ハンク・ジョーンズのピアノは「典雅」。元気一杯のフロント管にリリカルで耽美的な雰囲気を被せて「小粋」。そして、この盤のリズム&ビートを仕切るのがクラークのドラム。典型的なバップなドラミングで、バンド全体のビートをガッチリ引き締める。

単純に「良い雰囲気のハードバップ盤」だと思います。ハードバップ初期の「それまでのビ・バップと新しい響きのバップ」が混在している雰囲気がとてもジャズっぽくて、良い感じ。安心安定のモダン・ジャズ盤です。ちなみにジャケがちょっと「とほほ」な感じですが、このトーンがサボイ・レーベルの特徴なんで、これはこれで味があって良いです。でも、このジャケで損をしているところはあるんだろうな。
 
 

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2023年6月22日 (木曜日)

東海岸の聴かせるハードバップ

先の週末から、梅雨の中休みの良い天気が続いていたのだが、今日から一転、梅雨空が戻って来た。どんより曇り空で精神的に鬱陶しいし、雨が落ちてくれば湿度がグッと上がって不快指数MAX。気候病の一環として片頭痛はするわ、とにかく気分が優れない。こんな時のジャズは古風なハードバップが良い。難しいこと無しにリラックスして聴けるジャズが良い。

Donald Byrd『Byrd's Eye View』(写真左)。1955年12月2日、マサチューセッツのケンブリッジ「Harvard Square」での録音。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Joe Gordon (tp, tracks 1, 2, 4 & 6), Hank Mobley (ts, tracks 1 & 3-5), Horace Silver (p), Doug Watkins (b), Art Blakey (ds)。マイナー・レーベルの「Transition」からのリリース。

リーダーのドナルド・バードのトランペットとジョー・ゴードンとのツー・トランペットに加えて、ハンク・モブレーのテナーの3管フロント。バックのリズム・セクションは、シルヴァーのピアノ、ワトキンスのベース、ブレイキーのドラムという、当時最高レベルのトリオが務めている。ちなみにこの盤、ドナルド・バードの初スタジオ録音のリーダー作になる。

パーソネルを見るだけで、この盤の音は「悪い訳が無い」。録音場所の地元ボストン出身のトランペットのジョー・ゴードン以外は当時のジャズ・メッセンジャーズという布陣が興味深い。プロデューサーと録音技師が異なるが、演奏の雰囲気はブルーノートの1500番台に近い。ファンキー・ジャズの前身、ファンクネス漂う典型的なハードバップという雰囲気がとても良い。
 

Donald-byrdbyrds-eye-view

 
収録曲6曲中(ラストの6曲目「Crazy Rhythm」はCDリイシュー時のボートラ)、スタンダード曲が3曲、名作曲家モブレー作が2曲、ベースのワトキンス作が1曲。いずれもまず「曲が良い」、そして「アレンジが良い」。典型的なハードバップな演奏展開の下、味のある、ファンクネス漂うハードバップな演奏が展開される。

バードのトランペットは快調、ゴードンのトランペットも健闘している。この盤でのモブレーは好調。よほど録音時の雰囲気が良かったのだろう。シルヴァーのピアノは小粋でファンキー、ワトキンスのベースは重厚かつ堅実。

そして、何と言っても、ブレイキーのドラミングがとても良い。この盤のセッション全体のリズム&ビートをしっかりコントロールして、フロント3管が吹きやすいスペースを提供し、フロント3管を引き立てている。

何もバトルを繰り広げるだけが東海岸ジャズでは無い。全体的に落ち着いたハードバップで、「聴かせるファンキー・ジャズ」志向でまとめた佳作である。耳当たりが良い演奏だが、バックのリズム・セクションの充実が、フロント3管に良い影響を与えている様で、バードとゴードンのトランペット、モブレーのテナーが好調で破綻無く流麗。リラックスして安心して聴ける東海岸ハードバップの隠れ好盤です。
 
 

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2023年1月18日 (水曜日)

エレ・バードの未発表ライヴ盤

ネットでジャケットを見た時は、最初はCDリイシューかと思った。ドナルド・バードの1973年のモントルー・フェスでのライヴ音源。ジャケットが、以前にブルーノートからリリースされた一連の「ライヴ:クッキン・ウィズ・ブルーノート・アット・モントルー」のシリーズと全く同じデザイン。これじゃあ、CDリイシューだと思いますわね(笑)。

ロニー・フォスター、マリーナ・ショウ、ボビー・ハッチャーソン等の優れた内容の「モントルー・ライヴ盤」があって、なんだドナルド・バードのライヴもあったんか、と思っていたが、薄らとした記憶を辿って、それは違うなあ、とネットでググってみたら、なんと「新たな発掘音源」だった。まだ、こんな優れた内容のライヴ音源が眠っていたのか。

Donald Byrd『Live: Cookin’ With Blue Note At Montreux』(写真左)。1973年7月5日、スイスで行われたモントルー・ジャズ・フェスティバルでのライヴ録音。

ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp, flh, vo), Fonce Mizell (tp, vo), Allan Barnes (ts, fl), Nathan Davis (ts, ss), Kevin Toney (el-p), Larry Mizell (syn), Barney Perry (el-g), Henry Franklin (el-b), Keith Killgo (ds, vo), Ray Armando (congas, perc)。ライヴ録音されたマスター・テープはブルーノートの保管庫に眠っていたらしい。
 

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マイゼル・ブラザーズやネイサン・デイヴィスなど10人によるエレクトリックなバンド編成。あのバードのエレクトリック・ジャズの名盤『Black Byrd』の録音の翌年のモントルー・ジャズ・フェスでのライヴ音源。さすが、マイゼル・ブラザーズ擁するバードのエレ・バンド。エレクトリックな楽器が乱舞する、熱狂&強烈なジャズ・ファンクが展開されている。

エレ・ジャズ・ファンクの名曲「Black Byrd」は、スタジオ録音よりも熱気溢れる良い内容。未録音のバードのオリジナル曲「The East」「Kwame」「Poco-Mania」の収録は貴重だし、これまた良い内容。そして、最大の聴きものは、スティーヴィー・ワンダーの「You've Got It Bud Girl(悪い娘)」のカヴァー。これがまた素晴らしい出来。ジャズ・ファンクの名カヴァーである。

以前から我が国では人気はイマイチみたいだが、ドナルド・バードのエレ・ファンクは、マイルスのエレ・ファンクを判り易くポップにした様な内容で、ちょっと俗っぽく下世話なところがあるが、これはこれで十分に内容のあるエレ・ファンクだと思っている。

そのライヴ音源が、こうやって50年の時を経て耳にすることが出来た。ライヴ音源を聴いてみて、やっぱりバードのエレ・ファンクは良い、と再評価である。しかし、こんなライヴ音源を眠らせていたなんて。ブルーノート、もっともっと音源発掘に力を入れて欲しいなあ(笑)。
 
 

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2022年2月19日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・228

ブルーノートの4100番台は、1961年からスタート。時代は、ハードバップが成熟し、大衆性と芸術性、2つの志向に枝分かれしつつあった時代。大衆性という面では、ファンキー・ジャズやソウル・ジャズ、芸術性という面では、モード・ジャズ、フリー・ジャズなどが代表例だろう。いわゆる「ジャズの多様化」が本格化した時期である。

Donald Byrd『Royal Flush』(写真左)。1961年9月21日の録音。ブルーノートの4101番。ブルーノート4100番台の栄えある第1作目。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Pepper Adams (bs), Herbie Hancock (p), Butch Warren (b), Billy Higgins (ds)。リーダーのバードのトランペットとアダムスのバリサクがフロント2管のクインテット編成。

このパーソネルが、この盤の「肝」の部分。ドナルド・バードと言えば、この盤まで、理知的なファンキー・ジャズを前面に押し出していて、ファンキー・ジャズの先端を走っていた。この盤では、バリトン・サックスのペッパー・アダムスをフロント管のパートナーに引き入れ、それまで進めていた理知的なファンキー・ジャズのファンキー度を更に上げた感じがする。
 

Royal-flush

 
そして、もう1人のキーマン、ピアノのハービー・ハンコックの参加。プロデビューしたばかりのハービーだが、ハービーの参加によって、ドナルド・バードのバンド・サウンドがガラッと変わっている。ファンキーなハードバップから、モーダルな、新主流派の感覚が強く反映されている。

1950年代半ば辺りから、ハードバップの第一線に頭角を現して以来、ハードバップ〜ファンキー・ジャズの先頭を走ってきたドナルド・バード。この盤では、そのファンキー度に拍車をかけつつ、音の志向としてはモーダルな音の雰囲気を積極的に導入して、当時として新しい響きのする「ファンク度が増した理知的なモード・ジャズ」に演奏の志向を変化させようとしているチャレンジ精神は立派。

1961年という時代に、従来の手慣れたファンキー・ジャズにこだわること無く、プロデビューしたばかりのハービーを参加させ、モーダルなジャズの雰囲気を積極的に導入、かつ、自らのオリジナリティーであるファンキー・ジャズに拍車をかけて、他の新主流派の音とはちょっと違う「ファンク度が増した理知的なモード・ジャズ」に仕立て上げているのは見事である。
 
 
 
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2021年9月29日 (水曜日)

ブルーノートらしいバード盤。

ブルーノート・レーベルの4000番台を、カタログNo.順に聴き直しているのだが、4000番台のアルバムには、駄盤、凡盤の類が全く無い。どのアルバムも内容充実、個性充実。ブルーノートなので、リハーサルからギャラを払う。当然、本番の演奏は充実の一言。録音はあの伝説のレコーディング・エンジニア「ルディ・ヴァン・ゲルダー」。ブルーノート・サウンドで録音された音は統一されている。

Donald Byrd『The Cat Walk』(写真左)。1961年5月2日の録音。ブルーノートの4075番。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Pepper Adams (bs), Duke Pearson (p), Laymon Jackson (b), Philly Joe Jones (ds)。リーダーのドナルド・バードのトランペット、ペッパー・アダムスのバリトン・サックスがフロント2管のクインテット編成。

この盤、ブルーノート・レーベルの有名盤、優秀盤の紹介には殆ど、その名が挙がらない。それなら、内容的に問題があるのか。この盤はブルーノートの4075番。ブルーノートの4000番台には駄盤は無い。この盤、聴いてみると判るのだが、とっても充実した内容のハードバップ、とっても聴き応えのあるファンキー・ジャズなのだ。
 

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まず、リーダーのドナルド・バードのトランペットが絶好調。フロント管の相棒、ペッパー・アダムスのバリトン・サックスも絶好調。このトランペットのバリサクのフロント2管がこの盤の一番の魅力。トランペットの切れ味の良い中高音とバリサクの重低音のユニゾン&ハーモニーにはゾクゾクする。そして、このフロント2管のアドリブ・パフォーマンスがこれまた素晴らしい。

バックのリズム・セクションも絶好調。ドラムのフィリージョーが野趣溢れる、ラフではあるがダイナミックで硬軟自在なリズム&ビートを叩き出し、ピアソンのピアノがファンクネスを増幅する。レイモンのベースは質実剛健かつ堅実に、演奏のベースラインをしっかりと支える。この好調なリズム・セクションをバックにしているので、フロント2管は安心して、アドリブ・パフォーマンスに専念出来るのだ。

この盤、ブルーノート・レーベルの有名盤、優秀盤の紹介には殆ど、その名が挙がらないからと言って敬遠することなかれ。この盤には、ブルーノート・ジャズの良い部分が溢れんばかりに収録されている。そういう意味では、この盤「ブルーノートらしいアルバム」の一枚なのかもしれない。成熟した良質なハードバップを体感するにも「うってつけ」のアルバムである。
 
 
 
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2021年7月 9日 (金曜日)

「小粋なジャズ」を聴き直す。

以前より「小粋なジャズ」をテーマにジャズ盤を集めていたのだが、その集めた「小粋なジャズ」盤を順番に聴き直し始めた。

小粋とは「どことなく、さっぱりした気立てで垢抜けがし、仄かに色気も漂うさま。洗練されていること」。つまり「小粋なジャズ」盤とは、ハードバップな演奏をメインに「どことなく垢抜けて洗練されていて、仄かに健全な色気も感じる」ジャズを聴くことが出来る盤ということになる。

George Wallington『Complete Live At The Café Bohemia』(写真左)。1955年9月9日、The Cafe Bohemia でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Donald Byrd (tp), George Wallington (p), Paul Chambers (b), Arthur Taylor (ds)。

ピアニストのジョージ・ウォリントンがリーダー、ジャキー・マクリーンのアルト・サックスとドナルド・バードのトランペットが2管フロントのクインテット編成。もともとは、プレスティッジ・レーベルからリリースされた、George Wallington『Live At The Café Bohemia』(写真右)のコンプリート盤になる。

このライヴ盤の目玉は、ジャキー・マクリーンのアルト・サックスとドナルド・バードのトランペットが2管フロント。このライヴ盤では、マクリーンのアルト・サックス、バードのトランペットのベストに近いパフォーマンスが確認出来る。
 

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ジョージ・ウォリントンのピアノは、ビ・バップ調でありながら、優雅な響きが特徴。決して下品に弾かない。決してテクニックをひけらかさない。優雅な響きと確かなテクニックでしっかりとしたハードバップなピアノなんだが、如何せんちょっと地味で目立たない。

ただ、リーダーとしての統制力は優れていたとみえて、このライヴ盤でのパフォーマンスは、ウォリントンの統制力をしっかりと確認することが出来る。このライヴ盤で、ウォリントンのピアノが大々的にフィーチャーされているかと言えば、そうでは無い。如何せん地味なのだ。

ライヴ当日、この2管フロントは終日絶好調だった様で、今回のコンプリート盤以前の通常盤でのパフォーマンスも凄かったが、これがコンプリート盤で追加された演奏でも漏れなく素晴らしい。つまり、ライヴ収録されたパフォーマンスのほぼ全てが素晴らしいパフォーマンスで埋め尽くされていたということになる。

演奏の内容は「完璧なハードバップ」。2管フロントのアドリブ・パフォーマンスは、効果的な「引用」も含めて、小粋なものばかり。そういう意味で、このライヴ盤は「小粋なジャズ」盤の一枚にノミネートしました。ハイ。
 
 
 
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  ・イエスの原点となるアルバム

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  ・この熱い魂を伝えたいんや

 
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2021年6月29日 (火曜日)

これぞハードバップなバード盤

ドナルド・バードというトランペッターも、ブルーノート御用達の1人であった。他のレーベルにもリーダー作の録音はあるが、バードのリーダー作の半数以上がブルーノート・レーベルでの録音である。しかも、ブルーノートでのリーダー作については「捨て盤」が無い。どれもが内容の濃い、水準以上のリーダー作ばかりである。

Donald Byrd『Byrd In Flight』(写真左)。ブルーノートの4048番。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Jackie McLean (as), Hank Mobley (ts), Duke Pearson (p), Lex Humphries (ds), Doug Watkins (b, tracks 1, 3, 4), Reggie Workman (b, tracks 2, 5, 6)。ベーシストだけ、2人を使い分けている。

ブルーノートの4000番台の録音としては珍しいが、録音日は3つに分かれる。1960年1月17日 (#3 "Gate City"), 1960年1月25日 (#1 "Ghana", #4 "Lex"), 1960年7月10日 (#2 "Little Girl Blue", #5 "Bo", #6 "My Girl Shirl")。

3日に分かれたセッションの寄せ集め盤であるが、聴いてみると統一感バッチリ。ブルーノートの総帥プロデューサーのアルフレッド・ライオンの手腕、恐るべしである。
 

Byrd-in-flight

 
ドナルド・バードのトランペットは常に安定していて素晴らしいが、この盤でのバードのトランペットは突出して素晴らしい。思索的でクールでハードバップなトランペットであり、力業で吹き上げるファンキー・ジャズなトランペッターでもある。バードのトランペットは「バップ出身」では無い。彼の吹き上げるフレーズはテクニカルで高速な吹き回しでは無い。思索がしっかりと入ったクールでファンキーなトラペットである。

そんなバードのトランペットがブリリアントにテクニカルに自由自在に疾走している。とにかく「上手い」。そして、そんなバードのトランペットに、これまた絶好調のモブレーとマクリーンが絡む。このフロント3管のユニゾン&ハーモニー、そしてアドリブ・ソロは素晴らしいの一言。

ピアソンの小粋にブルージーでファンキーなピアノをベースにしたリズム隊が、このフロント3管をしっかりサポートしている。これがまた良い。

ほんと、この盤には「絵に描いた様なハードバップ」な演奏がギッシリ詰まっている。何故かジャズ盤紹介本などでは採り上げられない盤なのだが、ハードバップを体感するのに最適なアルバムの一枚である。
 
 
 

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2021年5月25日 (火曜日)

ハードバップの良いところ満載

ブルーノート・レーベル4000番台は、ハードバップの好盤の「宝庫」。ブルーノート4000番台の100枚は「捨て盤無し」。

4000番台の録音時期をジャズの歴史に照らし合わせると、ハードバップ全盛期から、ファンキー・ジャズやモード・ジャズ、フリー・ジャズなどの「多様化」の時代に当たる。その時代その時代の人気ジャズマンと次の世代を担う有望新人ジャズマンが入り乱れて、好盤を連発しているのだ。

Donald Byrd『Byrd In Hand』(写真左)。1959年5月31日の録音。ブルーノートの4019番。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Charlie Rouse (ts), Pepper Adams (bs), Walter Davis, Jr. (p), Sam Jones (b), Art Taylor (ds)。リーダーのドナルド・バードのトランペット、ラウズのテナー、アダムスのバリサク(バリトン・サックス)の3管フロントのセクステット編成。

ドナルド・バードのブルーノートでの2枚目のリーダー作になる。収録曲を見ると、バード作の曲が3曲、ピアノのディヴィスJr. の曲が2曲、スタンダード曲は冒頭の「Witchcraft」の1曲のみ。スタンダード曲に頼らず、セクステットのメンバーの「力量」をクローズ・アップし、メンバーの演奏力のみで聴き手に「訴求」しようとする野心作である。
 

Byrd-in-hand
 

このバードとディヴィスJr. の自作曲の出来がとても良く、何も知らずに聴いていると「スタンダード曲」の様に聴こえるくらいに、キャッチャーなフレーズが印象に残る。

この良曲に恵まれた中、絵に描いた様な「ハードバップ」志向の演奏が展開される。とにかく、セクステットのメンバーそれぞれの演奏テクニックがとても高い。「一糸乱れぬ」アンサンブル、クールだが「手に汗握る」アドリブ展開。

フロント3管がいずれも絶好調なのだが、特にペッパー・アダムスのバリサクが効いている。ブリブリと重低音なブラスを響かせて練り歩くような「無骨な」バリサクのフレーズ。バードのトランペット、ラウズのテナーの流麗さとの好対照がこの盤を特別なものにしている。

バックのリズム隊も好調で、特にウォルター・デイヴィスJr. のピアノが「ハッピー・スイング」で、この盤の演奏を「明るくポジティヴな雰囲気」に引き上げている。とにかく演奏が楽しくて仕方が無い、という風情のリズム隊は聴いていて爽快感抜群。

ハードバップの良いところ満載の好盤。フロント3管のアーシーで重厚なバランス感が抜群のアンサンブルが最大の「聴きもの」。我がバーチャル音楽喫茶『松和』では、この盤を聴く度に「ハードバップって、やっぱりええなあ」と呟くのだ。
 
 
 

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