最近のトラックバック

2018年4月15日 (日曜日)

カーラ・ブレイのデビュー盤

今まで、なかなかまとめて聴くことが出来なかったミュージシャンに「カーラ・ブレイ(Carla Blay)」がいる。昔から、カーラのアルバムのコレクションがし難かったこともあるし、ビッグバンドがメインのカーラなので、どうしても後回しになってしまう、ということもあった。とにかく、21世紀の今日の至るまで、有名で手に入り易い盤を2〜3枚しか聴いたことが無かった。

しかし、最近、ダウンロード・サイトの充実もあり、カーラの諸作がまとめて入手出来る様になった。いよいよ、カーラ・ブレイの諸作をデビュー盤から順に聴き通すに足る環境が整ったことになる。ということで、今年はカーラ・ブレイの諸作を聴き通すことを目標の1つにしている。しかし、カーラを知ってから約30年。やっとこの日が来たことになる。気の長い話ではある。

Carla Bley & Paul Haines『Escalator Over the Hill』(写真左)。1971年のリリース。リリース当時はLP3枚組の大作である。LPについては、片面が約25分以内という制約があったのと、恐らく、この盤の収録曲には厳格な収録順があったのだろう、曲順を入れ替えて詰めればLP2枚分に収まっただろうに、敢えてそれを避けているところに、カーラ・ブレイのこだわりと頑固さが見て取れる。
 

Escalator_over_the_hill_1  

 
カーラ・ブレイは米国出身のジャズ・ピアニストであり、作編曲家。一言で言うと「鬼才」の作編曲家である。カーラのキャリアの面白いところは、1957年、ポール・ブレイとの結婚以降、個性的な楽曲を作り出すようになったカーラはその音楽を広く認められ、一躍ジャズ界を代表するトップ・コンポーザーの地位を手に入れている。つまりは、夫の伝手を活用して、そのユニークな楽曲をたの大物ジャズメンに採用させ、その才能を広く認めさせたのだ。

さて、この大作、カーラ・ブレイのデビュー盤になる。詩人ポール・ハインズとの共作にしてLP3枚組の大作で、この作品は実験作的色合いが濃厚。それまでのジャズ・ビッグバンドの演奏概念を全く無視しつつ、新しい表現方法を提示、一定レベルの成果を収めている。内容的には、ジャズベースの「ジャズ・オペラ」といった内容で、ポール・ハインズの詩を基にした歌で展開していく。

旧来のジャズを聴く向きには拒絶反応が起きそうな内容なのだが、意外と、1960年代後半から1970年代前半に流行った「プログレッシブ・ロック」を好む耳には意外とフィットする。カーラはフリー・ジャズ、という固定概念があるが、これは当たらない。プログレッシブなニュー・ジャズを基調としている、と捉えた方が、このアルバムを聴くにはしっくりくる。今の耳にも結構ぶっ飛んだ「怪作」ではあるが、一聴の価値は大いにあると思料。

 
 

東日本大震災から7年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

その他のカテゴリー

AOR | ECMレーベル | jazz | Miles Reimaginedな好盤 | Pops | R&B | rock | SteepleChaseレーベル | The Great Jazz Trio | Yellow Magic Orchestra | こんなアルバムあったんや | ながら聴きのジャズも良い | アキコ・グレース | アダムス=ピューレン4 | アブドゥーラ・イブラヒム | アラウンド・マイルス | アル・ディ・メオラ | アンドリュー・ヒル | アート・ブレイキー | アート・ペッパー | イエス | イスラエル・ジャズ | イタリアン・ジャズ | イタリアン・プログレ | インパルス!レコード | イーグルス | ウィントン・ケリー | ウィントン・マルサリス | ウェイン・ショーター | ウェザー・リポート | ウェス・モンゴメリー | ウエストコースト・ジャズ | エリック・クラプトン | エリック・ドルフィー | エルトン・ジョン | エンリコ・ピエラヌンツィ | オスカー・ピーターソン | オーネット・コールマン | カシオペア | カーラ・ブレイ | キャノンボール&ナット・アダレイ | キャンディド・レーベル | キング・クリムゾン | キース・ジャレット | ギル・エバンス | クインシー・ジョーンズ | クイーン | クリスマスにピッタリの盤 | クロスオーバー・ジャズ | グラント・グリーン | グレイトフル・デッド | ゲイリー・バートン | コンテンポラリーな純ジャズ | サイケデリック・ジャズ | サザンロック | サンタナ | ザ・クルセイダーズ | ザ・バンド | ジャケ買い「海外女性編」 | ジェフ・ベック | ジミ・ヘンドリックス | ジャキー・マクリーン | ジャズ | ジャズの合間の耳休め | ジャズロック | ジャズ・アルト | ジャズ・オルガン | ジャズ・ギター | ジャズ・テナー | ジャズ・トランペット | ジャズ・トロンボーン | ジャズ・ドラム | ジャズ・ピアノ | ジャズ・フルート | ジャズ・ボーカル | ジャズ・レジェンド | ジャズ・ヴァイオリン | ジャズ喫茶で流したい | ジョニ・ミッチェル | ジョン・コルトレーン | ジョン・スコフィールド | ジョン・レノン | ジョージ・ハリソン | ジョー・ヘンダーソン | スタン・ゲッツ | スティング | スティング+ポリス | スティービー・ワンダー | スピリチュアル・ジャズ | セロニアス・モンク | ソウル・ミュージック | ソニー・ロリンズ | ソロ・ピアノ | タンジェリン・ドリーム | チック・コリア | チューリップ | デイブ・ブルーベック | デイヴィッド・サンボーン | デクスター・ゴードン | デュオ盤 | デューク・ジョーダン | デヴィッド・ボウイ | トミー・フラナガン | トランペットの隠れ名盤 | ドゥービー・ブラザース | ハンプトン・ホーズ | ハービー・ハンコック | バリトン・サックス | パット・メセニー | ビッグバンド・ジャズは楽し | ビル・エバンス | ビートルズ | ビートルズのカヴァー集 | ピアノ・トリオの代表的名盤 | ファンキー・ジャズ | フィル・ウッズ | フェンダー・ローズを愛でる | フュージョン・ジャズの優秀盤 | フリー | フリー・ジャズ | フレディー・ハバード | ブッカー・リトル | ブラッド・メルドー | ブランフォード・マルサリス | ブルース・スプリングスティーン | ブルーノート | ブレッカー・ブラザース | プレスティッジ・レーベル | プログレッシブ・ロックの名盤 | ベーシストのリーダー作 | ホレス・シルバー | ボサノバ・ジャズ | ボビー・ハッチャーソン | ボブ・ジェームス | ポップス | ポール・サイモン | ポール・マッカートニー | マイケル・ブレッカー | マイルス・デイヴィス | マッコイ・タイナー | マンハッタン・ジャズ・クインテット | ミシェル・ペトルチアーニ | ミルト・ジャクソン | モダン・ジャズ・カルテット | ヤン・ハマー | ラテン・ジャズ | ラリー・カールトン | リトル・フィート | リンダ・ロンシュタット | リー・リトナー | レイ・ブライアント | レジェンドなロック盤 | レッド・ガーランド | レッド・ツェッペリン | ロック | ロッド・スチュワート | ローランド・カーク | ヴィーナス・レコード | 上原ひろみ | 北欧ジャズ | 吉田拓郎 | 和ジャズの優れもの | 四人囃子 | 夜の静寂にクールなジャズ | 天文 | 天文関連のジャズ盤ジャケ | 太田裕美 | 寺井尚子 | 尾崎亜美 | 山下達郎 | 山中千尋 | 旅行・地域 | 日本のロック | 日本男子もここまで弾く | 日記・コラム・つぶやき | 映画・テレビ | 書籍・雑誌 | 欧州ジャズ | 歌謡ロック | 渡辺貞夫 | 渡辺香津美 | 米国ルーツ・ロック | 荒井由実・松任谷由実 | 西海岸ロックの優れもの | 趣味 | 青春のかけら達・アーカイブ | 音楽 | 音楽喫茶『松和』の昼下がり | 高中正義 | 70年代のロック | 70年代のJポップ

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2018年11月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ