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2018年2月 1日 (木曜日)

安心安定なオルガン・ジャズ

ブルーノート・レーベルは、オルガン・ジャズの宝庫である。知る人ぞ知る話なんだが、内容的に優れた盤が多く存在する。さすがはブルーノートで、こってこてファンキーなノリノリ・ジャズだけでは終わらない。どこか、インテリジェンス漂う、アーティスティックな部分がある。これによって、アルバム全体が引き締まり、飽きることが無い。これが良い。

そんなブルーノートのオルガン・ジャズの一枚がこれ。 Big John Patton『Let 'Em Roll』(写真左)。1965年12月の録音。ちなみにパーソネルは、Big John Patton (org), Bobby Hutcherson (vib), Grant Green (g), Otis Finch (ds)。まだまだ、ブルーノートの総帥、アルフレッド・ライオンが関与している。アルバム全体がカッチリまとまっている。

ジョン・パットンのオルガンは「明らかにファンキーなハモンド・オルガン」な音。太くて丸く、くすんで伸びのある音色。ファンキーでソウルフルであるが、どこか抑制されていて、どこか品の良いところがある、整ったフレーズ。とっても適度でファンキーなオルガンである。破綻が無く、荒れたところが無いところが、実にブルーノートらしい。
 

Let_em_roll

 
そんなジョン・パットンのオルガンに、これまた、こってこてジャジーでファンキーなグラント・グリーンのギターが絡む。太いソリッドなシングル・トーンがオルガンのトーンに良く合う。ユニゾン&ハーモニーが実にファンキーで躍動的。太くて躍動感溢れるグラント・グリーンのギターは、オルガン・ジャズに良く似合う。ファンクネスが増幅される。

そして、この盤において「インテリジェンス漂う、アーティスティックな部分」の担い手は、ヴァイブのボビー・ハッチャーソン。ハッチャーソンのヴァイブは思索的で知的。オルガンやギターのホットな躍動感の中に、スッと切れ込むヴァイブのクールな躍動感が実にアーティスティック。ハッチャーソンのヴァイブが、アルバムに詰まったホットなファンクネスをクールダウンさせ、芳しいインテリジェンスを漂わせる。

徹底したオフビートのフィンチのドラムもこの盤の雰囲気にピッタリ。無理に煽ることなく、堅実に的確にビートを供給する。赤が基調のとってもファンキーなジャケット・デザインもこの盤の「ウリ」。破綻なく、適度なファンネスを漂わせ、どこか、インテリジェンス漂う、アーティスティックなオルガン・ジャズ。安心安定の一枚です。

 
 

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2018年1月 6日 (土曜日)

グリーンのBN初セッション

ジャズの楽器の中で、一番、後回しになったのがギターである。どうもジャズ・ギターって音の線が細い感じがして、また、テクニック優先という感じがして、後でも良いかな〜と思ったのが、35年ほど前。そして、本格的に聴き込み始めたのが、10年ほど前。よって、ジャズ・ギターについてが、一番奥手である。

また、ギタリストの好みも他のジャズ者の方々とちょっと異なるところも多々ある。そんな中、このギタリストがお気に入りの一人。グラント・グリーン(Grant Green)。基本的にブルーノート・レーベルお抱えのギタリストで、1970年代から80年代にかけて、彼のリーダー作が入手し難かったこともあって、我が国ではちょっとマイナーな存在であった。

でも、このギタリストの音と雰囲気が大好きなんだなあ。パッキパキ硬質なシングル・ノート奏法、シングル・ノートから滲み出るファンクネス。これが何とも、自分の心に吟線に触れるのだ。堪らん。アドリブ・フレーズの弾き回しは、流麗で無骨でファンキー。オルガンが入ると、そのブルージーさファンキーさが増幅される、ある種、不思議なシングル・ノートである。
 

Grant_green_first_session

 
Grant Green『First Session』(写真左)。1960年11月 & 1961年10月の録音。ちなみにパーソネルは、Grant Green (g), Tracks 1-5 : Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Philly Joe Jones (ds)。Tracks 6-7 ; Sonny Clark (p), Butch Warren (b), Billy Higgins (ds)。

ブルーノートでの初セッションを捉えたアルバム。パッキパキ硬質なグリーンのシングル・ノート奏法は、既に確立されている。良い演奏だ。ブルージーでファンキー漂うギター・フレーズはとても個性的。一聴すれば直ぐに「グラント・グリーン」と判るほどの判り易さ。オルガンが入っていないので、グリーンのギターの個性がはっきりと理解出来る。

これら全7曲は2001年に本盤が発売されるまで未発表だった訳。いや〜、発掘リリースされて良かった、と心から思える演奏の数々。発掘王マイケル・カスクーナに感謝、である。グリーンのシングル・ノート奏法は、このブルーノートでの初セッションで既に明らか。やはり、ジャズメンの個性は初リーダー作を聴き込むに限る。

 
 

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2017年7月12日 (水曜日)

ライトハウスのグリーンです

ジャズはライブが一番と言うけど、日頃、ライブハウスにはなかなか通えません。そういう時、手っ取り早くライブハウスの雰囲気が味わえるのがライブ盤。今日も、ロサンゼルスのハモサビーチにある「ライトハウス」でのライブ録音盤をご紹介したい。

Grant Green『Live at the Lighthouse』(写真左)。1972年4月21日でのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Grant Green (g), Claude Bartee (ss, ts), Gary Coleman (vib), Shelton Laster (org), Wilton Felder (el-b). Greg Williams (ds), Bobbye Porter Hall (per)。フロント楽器はギター、テナーに加えてヴァイブ。ピアノは無くて代わりにオルガン。ファンクネスの香りがプンプンするパーソネル。

もともと、グリーンは、エフェクターを介さないシンプルなシングル・トーンでグイグイ押してくるんだが、この盤では思い切りグイグイと押しまくってくる。シングルトーンはパッキパキで良く唄う。聴けばすぐ判るグリーンのギターの個性。スラスラと流麗なフレーズが出てくるタイプでは無い。木訥とした、訥々としたフレーズが癖になる。
 

Grant_green_live_at_the_lighthouse

 
しかも、このライブ盤でのグリーンは、ファンクネスだだ漏れ。圧倒的なファンク大会である。しかも「熱い」。パーソネルを見渡せば、ベーシストの名前に目がとまる。あのクルセイダーズのサックス奏者であるウィルトン・フェルダーがお得意のファンク・ベースでブイブイ言わせている。このファンク・エレベも凄い。

グリーンはインタビューで「自分の音楽はブラック・ミュージックだ」と語っているのだが、このライブ盤を聴けば、なるほどなあ、と納得してしまう。木訥に唄う様なアドリブ・フレーズはソウル・ミュージックそのもの。コッテコテのファンクネスはR&B仕込み。 このライブ盤では、ファンクとしてはテンポが速めのチューンが多く、そこがまたおっきな魅力なんですよね。

そうそう、このジャケット・デザインの酷さに「引いてはならない」(笑)。いや〜本当に酷いですね〜。ブルーノート・レーベルのアルバムとは到底思えない。この笑かそうとしているのか怖がらそうとしているのか、デザイナーのきもちがとんと分からない。いやはや、この世のものとは思えないジャケットで大損している秀逸なライブ盤です。

 
 

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