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2017年7月18日 (火曜日)

ジェームス・ムーディーを知る

ジャズはマイナーな音楽ジャンルだ、と言われるようになって久しいが、マイナーマイナーと言われながら、ジャズメンの全体数は相当数にのぼる。ジャズを聴き始めて40年、結構数のジャズメンを知るようになったが、それでも「これって誰」と言いたくなるジャズメンもまだまだいる。

ジェームス・ムーディー(James Moody)がそういう「これって誰」と言いたくなるミュージシャンだった。そもそも、ムーディーの名前を初めて見たのが、Prestigeレーベルのカタログを入手した頃だから、2000年辺りではないか。ジェームス・ムーディーのリーダー作って、Prestigeレーベルのカタログの中である一定数あって、当時、それなりにメジャーな存在だったことが窺い知れる。

でも、僕は知らなかった。ムーディーは、ジャズ界の巨匠、ジャズ・テナーのマスターと呼ばれるが、僕は全く知らなかった。1925年生まれ、2010年、85歳で逝去。1950年代は、30歳を超えたくらいの年齢なので、ハードバップ時代は中堅ジャズメンの位置づけ。それでも親しみが無かったのだから、よっぽど縁が無かったのだろう。
 

James_moody_hifi_sax_and_flute

 
Prestigeレーベルの7011番は、James Moody『Hi Fi Party』(写真左)。1955年8月の録音。ハードバップ時代前期の終わり。パーソネルは今から見れば無名のジャズメンがほとんど。ムーディーの気心知れたジャズメン達と推察する。ハードバップ前期のクラシカルなコンボの好盤と評価される向きもある盤である。アンサンブルの良さはあるが、ムーディーのテナーを愛でるには、ちょっと地味なパフォーマンスである。

逆に、James Moody『Sax & Flute Man』(写真右)は、タイトル通り、ムーディーのテナー・サックスとフルートを十分に堪能出来る好盤。全編に渡ってムーディーのブロウがフィーチャーされている。バックを務めるオルガンの音もファンクネスだだ漏れ。1973年PAULAに残したマイナー作品ではあるが、実に雰囲気のあるグルーヴィーなソウル・ジャズの好盤に仕上がっていて立派。こちらの盤の方がムーディーを体験するのには良いと思います。

21世紀になってその存在とそのプレイの個性を知った「ジェームス・ムーディー」。Prestigeレーベルの他のリーダー作を中心に、もっともっと掘り下げている所存。ジャズの裾野は広く奥が深い。今回、ジェームス・ムーディーのリーダー作を聴いて、改めて思った。

 
 

東日本大震災から6年4ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

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2017年3月28日 (火曜日)

ジャズ・フルートの新人登場

フルートという楽器はジャズの世界ではマイナーな楽器である。

楽器の性格上、演奏表現の幅が狭く、極端な音の強弱や抑揚が付けにくい。ス〜と伸びた綺麗な音色がフルートの身上なので、どうにも、その雰囲気がジャズに合わない感じなのだ。よって、純ジャズというよりは、フュージョン・ジャズやスムース・ジャズの音世界に合っているなあ、と僕は感じている。

ハービー・マン、ヒューバート・ローズ、がそんなフュージョン・ジャズで活躍し、かなりの人気を博したフルート奏者と言える。純ジャズ系では、ジェレミー・スタイグ、エリック・ドルフィーがいるが、どちらもエモーショナルにフルートを吹きまくる、いわゆるフリー・ジャズの範疇。音楽鑑賞という面からすれば「異端」であり「マイナー」な存在である。

そんなジャズ・フルートの世界に、日本人女性の新人が現れ出でたのであるからビックリした。酒井麻生代『Silver Painting』(写真左)。昨年のリリース。人気のクラシック曲をお洒落で心地良いスムース・ジャズのアレンジで聴かせてくれる。

確かに、このアプローチは「あり」やなあ。ジャズ・フルートの先達の一人、ヒューバート・ロウズが、結構、人気クラシック曲をフュージョン・ジャズのアレンジで聴かせてくれた記憶がある。例えば、6曲目の「Pavane Op.50(パバーヌ)」は、確か『The Rite of Spring(春の祭典)』というアルバムの冒頭で演奏していた筈。改めて収録された曲を並べてみると、以下の様になる。
 

Silver_painting
 

  1. シシリエンヌ(フォーレ)
  2. 花のワルツ(チャイコフスキー)
  3. ジムノペディ(サティ)
  4. 24のカプリース(パガニーニ)
  5. ダッタン人の踊り(ボロディン)
  6. パヴァーヌ(フォーレ)
  7. 悲愴第2楽章(ベートーベン)
  8. 亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル)
  9. シチリアーノ(バッハ)
10. 月の光(ドビュッシー)
 

ふむふむ、確かにスムース・ジャズのアレンジで、しっとりと優雅に聴かせてくれる楽曲がほどよく選曲されている。酒井のほどよい太さでス〜と伸びた綺麗な音色が十分に活かされる、明かに「企画とアレンジ」の勝利である。アレンジが良く、それぞれの楽器の演奏レベルが高いので、最初から最後まで、飽きずにダレずに聴き通せる。

とても爽やかな演奏が基本の盤なので、晴れた朝のジャズ喫茶のスタート盤に合うんじゃないですかね。 ちなみに、我がバーチャル音楽喫茶『松和』では「今日のスタート」盤に選定されています。基本的に僕は、演奏家のルックスを加味して評価するタイプじゃ無いので、演奏のみを聴いて、このジャズ・フルートのアルバムについては及第点。聴き心地の良い好盤だと思います。

 
 

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