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2017年9月 8日 (金曜日)

バード&アダムスの傑作ライブ盤

ジャズと言えば、やはり「ハードバップ・ジャズ」が鉄板だと思う。ジャズの様々なフォーマットや奏法、例えば「ビ・バップ」とか「モード・ジャズ」とか「クロスオーバー」とか「フュージョン」とか、魅惑的なジャズのフォーマットや奏法があるが、一般の人達が「ジャズ」を想起するのは、やはり「ハードバップ・ジャズ」だと思う。

Doneld Byrd『At the Half Note Cafe, Vol.1 & 2』(写真)。November 11, 1960年11月11日、NYのライブハウス「Half Note」でのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Donald Byrd (tp), Pepper Adams (bs), Duke Pearson (p), Laymon Jackson (b), Lex Humphries (ds)。ドナルド・バードのトランペットとペッパー・アダムスのバリサクの2管フロントのクインテット構成。

2管フロントのクインテット構成って、ハードバップ・ジャズの王道な構成だと思うのだが、2管のひとつにバリトン・サックスが入っているところがこのクインテットのお洒落なところである。ブリブリブリとバリサクが魅力的なアドリブ・フレーズを撒き散らす。そこに、トランペットの輝かしいブラスの響きが割って入る。素晴らしい対比、素晴らしいユニゾン&ハーモニー。
 

At_the_half_note_cafe_vol1_2

 
この2枚に分散されたライブ盤、その演奏の迫力、流麗さ、楽しさ、どれをとっても「これぞ、ハードバップ」な演奏である。冒頭のピアソン作の「My Girl Shirl」から、楽しい楽しいハードバップな演奏がてんこ盛り。漂う芳しきファンクネス、愁いを帯びたマイナーなアドリブ・ライン。聴いていると「ああ〜、ええ感じのジャズやな〜」なんてウットリしつつ、夢見心地。

しかしまあ、このライブ盤でのドナルド・バードは凄く溌剌としていてブリリアント。こんなにバリバリ吹きまくるドナルド・バードって珍しいのではないか。このライブ盤のブロウを聴けば、なるほど、ハードバップ時代の第一線を走るトランペッターだったことが良く判る。加えて、やはり、ペッパー・アダムスのバリサクが魅力的。この重低音を響かせながら、疾走感あふれるソロは爽快である。

ちなみに、このライブでの司会は「ルース・ライオン」。ブルーノートの総帥アルフレッド・ライオンの細君である。このルースの司会の声、そのアナウンスに呼応する聴衆の歓声。そして、滑り出るようにハードバップないきなりブワーッと展開する。うへ〜、思いっきりジャズである。この2枚のライブ盤を聴く度に思う。ハードバップってええなあ、って。

 
 

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2017年7月13日 (木曜日)

CTIレーベルの純ジャズ盤

CTIレーベルって、1960年代の終わりから1980年代前半まで、初期はイージーリスニング・ジャズから始まって、クロスオーバー・ジャズからフュージョン・ジャズまでがメインの老舗レーベルなんだが、そんな中に、上質な「メインストリーム・ジャズ」が混じっているのだから不思議。そして、これがまた、内容的に素晴らしいものなのだから隅に置けない。

Gerry Mulligan & Chet Baker『Carnegie Hall Concert』(写真左)。1974年11月24日、ニューヨークのカーネギー・ホールでのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Gerry Mulligan (bs), Chet Baker (tp), Ed Byrne (tb), Bob James (p, el-p), Dave Samuels (vib, per), John Scofield (g), Ron Carter (b), Harvey Mason (ds)。

このライブ盤、パーソネルは見渡せば、なかなかユニークな人選に思わずニヤリ。バリサクのマリガンとペットのチェットはハードバップ時代からの純ジャズ出身のベテラン。そこに、フュージョン・ジャズの仕掛け人、ボブ・ジェームスがキーボードを担当する。そして、若き日の捻れギタリスト、ジョンスコがいる。R&Bっぽいドラミングが小粋なメイソン、どう弾いても純ジャズの雰囲気を抜け出ないロンのベース。
 

Gerry_mulligan_chet_baker_carnegie_

 
この新旧ジャズメン入り乱れた、純ジャズ志向とフュージョン志向が入り乱れたパーソネルで、メインストリーム・ジャズをやるんだから堪らない。音世界は、いわゆる「1970年代のメインストリーム・ジャズ」。アコ楽器とエレ楽器を上手くブレンドし、それぞれの音の良さをしっかりとアピールする。これって、アレンジが良いからですよね。さりげないアレンジが実に見事。

CTIレーベルって不思議なレーベルで、確かにカタログを見渡すと、上質な「メインストリーム・ジャズ」盤がそこかしこに転がっていて、いずれも内容がとても良い。しかも、新旧ジャズメンが入り乱れた、ジャズメンの組合せの妙が絶妙なのだ。この組合せでこの音かあ、と聴いて感心する盤が多々あるから素晴らしい。

このライブ盤、まず、ハードバップ時代からの純ジャズ出身のベテランの二人、マリガンとチェットがとても元気。それでいて、吹き回す音の雰囲気は1970年代の音をしているから、この二人の力量たるや素晴らしいものがある。決して古くならない。その時代時代のトレンドにしっかりと追従する。よくよく考えれば、このライブ盤自体がそうである。

 
 

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2017年6月 9日 (金曜日)

音楽喫茶『松和』の昼下がり・54

ジャズを聴き続けてはや40年以上になるが、それでもまだまだ「この盤は聴いたことがないなあ」という盤に出会うことも時々ある。特に1980年代から1990年代の純ジャズ復古の時代、ネオ・ハードバップ系の盤はこの10年くらいかなあ、やっとリイシューされてきた状況で、初めて聴く盤も多くある。

そんな「聴いたことがないなあ」盤の一枚が、Charlie Rouse『Soul Mates』(写真左)。1988年8月の録音。ちなみにパーソネルは、Charlie Rouse (ts), Sahib Shihab (bs), Claudio Roditi (tp), Santi Debriano (b), Victor Lewis (ds), Walter Davis Jr. (p) 。

リーダーにいぶし銀テナーのチャーリー・ラウズ(録音当時64歳)。バリトン・サックスの怪人、サヒブ・シハブ(録音当時63歳)がこの盤の隠し味。加えて、ブラジル出身の溌剌トランペットのクラウディオ・ロディッティ(録音当時42歳)。まず、この3人のフロントが素晴らしい。一番の若手でロディッティの42歳だから、ベテランの味、ベテランの演奏が心ゆくまで味わえる。

チャーリー・ラウズのテナーが好調である。悠然とタメを入れながらブイブイ吹き上げる。64歳のブロウとは思えない。この盤の録音の3ヶ月後、鬼籍に入るなんて全く想像できない。振り返れば、この盤でのラウズのブロウって「白鳥の歌」ではないか。ユッタリしたバラード調の情感を込めたブロウも良い。疾走感溢れる速い吹き回しも良い。
 

Soul_mates

 
サヒブ・シハブのバリトン・サックスも好調である。低音をブリブリいわせながら唄う様にスイングする。低音ブリブリがスイングする音って実にファンキー。芯がしっかり入ったバリサクの音。加えて、シハブのアドリブ・フレーズは常に「捻れて」いる。捻れてスイングする「バリサクの怪人」サヒブ・シハブ。実は、このシハブもこの盤の録音から1年2ヶ月後に鬼籍に入った。

そうそう、クラウディオ・ロディッティのトランペットも絶品。ブリリアントという形容がピッタリの、溌剌としてポジティブで、ブラスの明るい輝きが眩しい感じの根明なトランペット。なるほどブラジル出身なのか。ブラジル出身という雰囲気が実に頼もしい。テクニックも確かでフレーズは流麗。聴きどころ満載である。

パナマ出身のベーシストサンティ・デブリアーノ(録音当時33歳)、フレキシブルでシャープなビクター・ルイス(録音当時38歳)のドラミング、端正かつファンクネス忍ぶウォルター・デイヴィス・ジュニア(録音当時56歳)のピアノ。新旧のジャズメンががっちりとタッグを組んだ様な、ドライブ感溢れる端正なリズム・セクション。ウォルター・デイヴィス・ジュニアは、この盤の録音から1年10ヶ月後に鬼籍に入っている。

ラウズ、シハブ、ウォルター・デイヴィス、3人の「白鳥の歌」に近い演奏なんですが、そんなことを全く感じさせない、躍動感溢れ、小粋でコクのあるインプロビゼーションは凄く魅力的です。加えて録音が良い。調べてみたら、ルディ・ヴァン・ゲルダーの録音でした。この盤、ジャズ者の方々の全てにお勧めの「隠れ好盤」です。

 
 

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2017年2月15日 (水曜日)

角の丸い優しい低音のバリサク

トロンボーンの魅力的な低音も良いが、僕はバリトン・サックス(略してバリサク)の低音も大好きだ。ジャズの世界では、バリサクはちょっと変わり種ではあるが、その魅力的な低音を武器に、意外と人気のフロント楽器である。

そんなバリサク奏者のレジェンドに「Gerry Mulligan(ジェリー・マリガン)」がいる。米国西海岸ジャズの重鎮であり、そのバリサクの腕前もさることながら、アレンジの才に優れ、米国西海岸ジャズのキーマンの一人として、今や「伝説的存在」となっている。

そんなジェリー・マリガンであるが、マリガンのバリサクは、通常のバリサクとはちょっと違う。通常のバリサクの印象は「男性的な骨太なブリブリッとした豪快な重低音」が魅力であるが、マリガンのバリサクは違う。マリガンのバリサクは優しい。マリガンのバリサクの低音は角の丸い優しい低音である。

そんな角の丸い優しい低音のバリサクを心ゆくまで堪能するには、現代の録音技術を駆使した、良い音で録れたアルバムが一番良い。そんなアルバムあるかいな、と探したら、あったあった。Gerry Mulligan『Dream a Little Dream』(写真左)。ジャケットもなかなか好印象。このジャケットを見る限り、内容は良い、と見た(笑)。
 

Dream_a_little_dream1

 
1994年の作品。ちなみにパーソネルは、Gerry Mulligan (bs), Dean Johnson (b), Ron Vincent (ds), Bill Mays, Ted Rosenthal (p)。テッド・ローゼンタルのピアノを核にしたピアノ・トリオをリズム・セクションに、フロントにマリガンのバリサクのワンホーン。所謂「ワンホーン・カルテット」である。

ワンホーン・カルテットの良いところは、フロント楽器の良さを心ゆくまで感じることが出来ること。この盤はマリガンのバリサクが実に良く録れている。選曲も良い。マリガンの自作曲を織り交ぜながらも、渋いスタンダード曲中心の選曲。優しい低音のマリガンのバリサクが、印象的なフレーズを吹き上げていく。

バリサクの印象がガラッと変わる好盤です。バックのテッド・ローゼンタル中心のピアノ・トリオの演奏が実に小粋。とっても趣味の良い、小気味の良いピアノ・トリオの演奏がマリガンのバリサクをしっかりと支え、盛り立てていきます。輪郭がハッキリクッキリ、穏やかな躍動感が魅力のピアノに、小技が冴える堅実なドラム、そして、しっかりと演奏の底を支えるベース。

バックのリズム・セクションが優秀なワンホーン・カルテットに駄盤無し。この盤は、とりわけ、フロントのバリサクがレジェンド級のジェリー・マリガンですから悪かろう筈が無い。ジャケットのイメージ通り、夜の静寂の中でしっとりと聴き込むのに最適な、優しいバリサクの音色が魅力の好盤です。ジャズ者万民にお勧め。

 
 

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2017年1月 6日 (金曜日)

こんなアルバムあったんや・74

ジャズのアルバムの世界を彷徨っていると「あれ、これは何だ」と叫んでしまう様なアルバムにヒョコッと出会うことがある。このアルバムもそんなアルバム。見た時、思わず「おおっ」と叫んでしまった。

Delta Saxophone Quartet『Crimson ! 』(写真左)。これだけ見れば、なんのアルバムか、判らないよな。でも「Crimson」という文字を見て、プログレバンドの「キング・クリムゾン」を想起した僕はちょっと「プログレ」ヺタクなんだろうか(笑)。

まさかねえ、と思いながら、収録曲を見れば「おおっ」。やっぱり、これ、キング・クリムゾンの楽曲のカヴァー盤なのだ。うわ〜、こんなアルバムあったんや〜。いやいや、プログレッシブ・ロックの雄、現役のレジェンド「キング・クリムゾン」の楽曲が、ジャズにアレンジされ、カヴァーされる時代になったんですね。

Delta Saxophone Quartetとは。サックス奏者4人を中心に1984年に結成。4人のメンバー構成は、 Graeme Blevins (soprano sax), Pete Whyman (alto sax), Tim Holmes (tenor sax), Chris Caldwell (baritone sax)。今回のアルバムは、このサックス4人組に、Gwilym Simcock (piano)が加わる。

しかし、キング・クリムゾンの楽曲がジャズでカヴァーされるとは思わなかった。しかし、収録曲を見渡せば、キング・クリムゾンの楽曲の中でも、ジャズのアレンジにフィットする楽曲をしっかりと選んでいることが判る。そんな収録曲は以下の通り。
 

Crimson

 
 
1. A Kind of Red (Gwilym Simcock)
2. VROOOM/Coda: Marine 475 from THRAK
3. The Night Watch from Starless And Bible Black,
4. Dinosaur from THRAK
5. Two Hands from Beat
6. The Great Deceiver from Starless And Bible Black

 
1曲目の「A Kind of Red」だけが、Gwilym Simcockの自作曲。その他はキング・クリムゾンのオリジナル。1995年の「THRAK」から2曲、1974年の「Starless And Bible Black」から2曲。1982年の「Beat」から1曲。実に良い曲を選んでいる。かつ、確かにジャズにアレンジし易い曲ばかりだ。

特に僕は、3曲目の「The Night Watch」が一番だ。というか、キング・クリムゾンのオリジナルの「The Night Watch」が大好きなので、もうこのジャズ・アレンジのこの曲が、もう良くて良くて(笑)。他の曲も良い塩梅。サックス4本のアンサンブルで、キング・クリムゾンの楽曲をジャズにアレンジして演奏する。これが全く良くて良くて(笑)。

演奏のスタイルが、所謂21世紀のニュー・ジャズ風だからこそ、キング・クリムゾンの楽曲がフィットする。フリーよりの演奏から、モーダルな演奏まで、ジャズの先端をいく演奏内容がとても格好良い。それにしても、この盤には参った。キング・クリムゾンの楽曲のカヴァー盤。いや〜まさに「こんなアルバムあったんや〜」。

 
 

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2016年11月24日 (木曜日)

ハード・バップ時代のバリサク

寒い。朝、雪になるとは思わんかった、我が千葉県北西部地方。昼から晴れるなんて予報だったが、これが全く晴れない。午後から、雪が酷くなったりする東京は高田馬場。そして、夕方からグッと冷え込んで、これってどう考えたって11月終わりの気候では無い。東京都心では気象観測を始めた1875年以来、初めて11月に積雪が確認されたとのこと。

そんな寒い寒い、雪のバンバン降る日には、温々の部屋で熱いブラック珈琲でも飲みながら、ジャズをじっくり聴くに限る。決して、外に出てはいけない。絶対に身体に悪い(笑)。そして、こういう日には通常聴くよりも、ちょっと捻った楽器の、ちょっと捻ったアルバムが聴きたくなる。

ちょっと捻った楽器と言えば、最近は「バリサク」である。バリサク=バリトン・サックス。低音域をベースとするサックス。調性は変ホ(E♭)調で、実音は記譜より1オクターヴと長6度低く、アルトよりも1オクターヴ低い。音量が上がると、サックスのブラスがブリブリっと低音を響かせる。これが良い。これが快感のバリサクである。

ジャズでバリサク、と言われれば、僕はまず「ペッパー・アダムス(Pepper Adams)」を想起する。米国出身の1930年生まれ。1986年、56歳の若さで亡くなっている。ハード・バップ時代のバリサクと言えば「ペッパー・アダムス」と言われるほど、リーダー作を始め、名立たる多くのジャズメンと共演を果たしている。

しかも、このペッパー・アダムス、リーダー盤でもサイドメンとしての参加盤でも安定した水準以上の演奏ばかりである。加えて、リーダー盤に駄作が無い。水準以上のアルバムばかりで、どのリーダー作を聴いても、バリサク・ジャズの良いところが体感できる。地味な楽器ながら、高度なテクニックで、テナーやアルトの様に滑らかに旋律を吹き回していく。爽快である。
 

Critics_choice

 
そんなペッパー・アダムスのリーダー盤から、きょうはこの盤を聴く。Pepper Adams『Critics' Choice』(写真左)。1957年8月の録音。ちなみにパーソネルは、Lee Katzman (tp), Pepper Adams (bs). Jimmy Rowles (p), Doug Watkins (b), Mel Lewis (ds)。サイドメンを見渡せば判るが、米国西海岸はロスでの録音になる。

全6曲。何の変哲も無い、歴史的名盤でも無い、ジャケットも地味の一言というかチープ。でも、この盤の内容は、ミスター・バリサク=ペッパー・アダムスを愛でるに最適なアルバムの一枚ではある。バックのサイドメンの演奏が適度に穏やかで、ペッパー・アダムスの重低音バリサクのアドリブ・フレーズを十分に惹き立てている。

そして、ロスで録音されたとは言え、演奏全体の雰囲気が思いっきり「ハードバップ」。しかし、米国西海岸で録音された音なだけに、東海岸のハードバップに比べて、この盤に詰まっているハードバップは適度に軽い。趣味の良い軽快さとでも形容しようか。警官感溢れる「ハードバップ」。そこにペッパー・アダムスのバリサクが「ブリブリッ」。これがたまらない。

何の変哲も無い、ジャズ盤紹介本でもなかなか採り上げられることの無いアルバムなんですが、実はこれが良い。ジャズ鑑賞の面白さですね。ジャズ本に頼らず、自分の手と耳で選んだアルバムが「当たり」だった時、なんだかホンワカした「幸せ」を感じます。ブリブリッなバリサクのペッパー・アダムス。実に魅力的です。

 
 

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