2024年7月15日 (月曜日)

ブレイのピアノの個性が良く判る

ポール・ブレイのディスコグラフィーを整理して、ポール・ブレイって、かなりの数のリーダー作をリリースしていたのを確認して、少々驚いている。リーダー作は、100枚は超えているのではないか。

我が国では、フリー・ジャズが基本の、マニア好みなピアニストの位置付けで、あまり人気があるとは言えない。我が国ではフリー・ジャズは、ジャズ評論家があまり取り上げないので、一般ウケしない。ポール・ブレイもそんな一般ウケしないピアニストになっている。が、恐らく欧州では人気が高いのではないか。しかし、生涯のリーダー作100枚は凄い。

Paul Bley『Touching』(写真左)。1965年11月5日、コペンハーゲンでの録音。オランダのフィリップス・レコードの子会社「フォンタナ・レコード」からのリリース。ちなみにパーソネルは、Paul Bley (p), Kent Carter (b), Barry Altschul (ds)。ベースのカーター、ドラムのアルトシュルという、アバンギャルド・ジャズを得意ジャンルとするリズム隊と組んだトリオ編成。

ポール・ブレイのフリー&アバンギャアルドなピアノの個性が良く理解できるトリオ盤である。ブレイのピアノは、フリー・ジャズの範疇に位置付けられているが、無調でもなければ、新ウィーン楽派を彷彿とさせる現代音楽志向でも無い。ジャズとして必要最低限の決め事が定められていて、従来のモダン・ジャズの演奏スタイルや決め事を踏襲しない、言うなれば「オーネット・コールマンの考えるフリー・ジャズ」に近い感覚。
 

Paul-bleytouching

 
明らかに、モダン・ジャズのスタイルや決め事は踏襲していないが、演奏の底にはリズム&ビートが流れ、フリーに聴こえるフレーズにも、独特な破調なメロディーが存在する。フリー&アバンギャアルド志向なピアノとしては、音数は洗練されていて、間を活かした浮遊感を伴ったフレーズが特徴的。ハマると意外と「クセになる」ピアノである。

音数が洗練され、間を活かしたピアノのフレーズを前提に、アルトシュルの、感覚的で手数の多い、ポリリズミックなドラムが、ピアノの音の「間」を埋め、浮遊感を伴ったピアノを効果的にサポートし鼓舞する。このアルトシュルのドラムが意外と「格好良い」。切れ味の良い疾走感を振り撒きながら、限りなくフリーな、それでいて、最低限のリズム&ビートを押さえた、絶妙なドラミングは聴いていて、とても清々しく気持ちが良い。

カーターのベースも良い仕事をしている。ドラムと同様に、ピアノの音の「間」を埋めつつ、限りなくフリーな演奏のベース・ラインをしっかり確保し、トリオ演奏自体に効果的に供給する。ピアノがキレても、ドラムがキレても、カーターの、アバンギャルドな堅実ベースが、演奏のベースラインをしっかり押さえているので、抜群の安定感と安心感がある。

ポール・ブレイは、フリー&アバンギャルドなピアノの代表格の一人。同時代の同一志向のピアニストにセシル・テイラーがいるが、音数が洗練されて間を活かした浮遊感を伴ったポール・ブレイのフリー&アバンギャルドなピアノは、多弁で躍動的なセシル・テイラーのスタイルの「対極」に位置する、と捉えても良いかと思う。

この『Touching』は、そんなポール・ブレイのピアノの個性と特徴が良く捉えたれた好盤である。
 
 

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2024年7月14日 (日曜日)

チックが一番「尖った」ソロ

チック・コリアのソロ・ピアノの落穂拾い。残すは5枚。チックの真の実力とピアニストとしての力量が如実に判る、1980年代以降、チックがジャズ・ピアノのスタイリストの一人として、その個性と実力を確立した後のソロ・ピアノ盤の数々。チックを確実に語る上では避けて通れないソロ・ピアノの数々。

Chick Corea『Solo Piano: From Nothing』(写真左)。1982年7月の録音。ちなみにパーソネルは、Chick Corea (p, syn) のみ。チック・コリアのソロ・ピアノ盤。1971年、ECMからの『Piano Improvisations Vol.1&2』以来、11年ぶりのソロ・ピアノの録音。しかし、録音当時は「お蔵入り」。リリースの陽の目を見たのは、1996年になる。

このソロ・ピアノは聴くと、大体のジャズ者の方々は「ビックリする」と思う。チックのロマンティシズム溢れるリリカルで耽美的なソロ・ピアノを期待す向きからすると、絶対に「椅子から落ちる」。

なんせ、チックが一番「尖った」方向に振れたソロ・ピアノ。録音当時は「お蔵入り」にしたのは理解できる。録音当時、無理してリリースする必要のない、特殊な内容のソロ・ピアノである。1996年にチックのStretchレーベルからリリースされたが、我々「チック者」としては、よくぞリリースしてくれたと思う。

新ウィーン楽派を彷彿とさせる、不協和音の展開、解決しないフレーズ、歌心を排除する旋律、複雑な変拍子の採用、と、フリー・ジャズに走るのではない、現代音楽志向に尖った、とてもシビアで前衛的な内容。アントン・ウェーベルン、アーノルド・シェーンベルグのピアノ作品を想起する。
 

Chick-coreasolo-piano-from-nothing

 
この現代音楽志向、新ウィーン楽派志向の尖ったソロ・パフォーマンスを聴くと、チックのピアノ・テクニックの凄さと、即興展開に対する高い対応能力をビンビンに感じる。現代音楽志向に走りながらも、ピアノの即興展開には破綻や緩みは全く無い。堂々とした弾きっぷりである。

チックの硬質でアタックの強いタッチで、ハイ・テクニックな弾き方ができるからこそ対応できる、現代音楽志向のパフォーマンスの数々。ジャズ・ピアノの世界で、現代音楽志向のジャズを前提としたソロ・ピアノを弾きこなすピアニストはチックの他にはいない。

このソロ・ピアノ盤は、一般のジャズ者の方々には、まず必要が無い、と思う。それほど、現代音楽志向に真摯に対峙して、怯むところが全く無い、どころか、現代音楽志向の弾き回しを自家薬籠中にした様な、ガチに「尖った」ソロ・パフォーマンスである。

ただし、我々の様な「チック者」が、チックのピアニストとしての資質と能力、そしてテクニックについて、他のジャズ・ピアニストとの、明確な「差異化要素」を見出すのに、大いに役立つソロ・ピアノ盤である。

いかに、チックがジャズ・ピアニストとして、並外れた資質と能力、そしてテクニックの持ち主であったか、このソロ・ピアノを聴くと、その一端を随所に感じる。
 
 

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2024年7月 6日 (土曜日)

1990年代のチックの純ジャズ

僕の永遠のお気に入りのピアニストの一人、チック・コリア。ラジオのFMから聴こえてきた「Now He Sings Now He Sobs」。なんだこれは、このピアノは何だ。これがチック・コリアのピアノとの出会いである。今を去ること半世紀前。

チックが2021年2月に急逝して早3年。この世にいなくなっても、チックの音は残っている。リーダー作の記事化のコンプリートを目指しているが、まだ10数枚が残っている。

今、1990年代以降のリーダー作の落穂拾いをしているが、この時代のチックのリーダー作は押し並べて、評論家筋からは評価が低い。しかし、何を基準にして評価が低いかがよく判らない。よって、自分の耳で聴いて、その真偽を明らかにしていきたい。

Chick Corea『TIme Warp』(写真左)。1995年8月のリリース。ちなみにパーソネルは、Chick Corea (p), John Patitucci (b), Gary Novak (ds), Bob Berg (sax)。マイケル・ブレッカーを迎えた1981年のスタジオ録音『Three Quartets』以来、14年ぶりのホーン入りカルテットの録音になる。

チックが考案した「Time Warp」というストーリーに基づくコンセプト・アルバム。1960年代末から1970年代半ばの「プログレッシヴ・ロックのアルバムによくあったもので、ジャズの世界では珍しい。が、意外とこれがよくまとまっているから、チックの作曲&アレンジ能力の高さに、毎度ながら驚く。

チックはアコースティック・ピアノのみでガンガン攻めている。ベースには、当時の盟友、ジョン・パティトゥッチ、ドラムには、セッション・ドラマーのゲイリー・ノヴァクが参加している。
 

Chick-coreatime-warp

 
ドラムがセッション・ドラマーなので、このチックのリズム・セクションってどうなのかなあ、と、聴く前に不安になったのだが、それは杞憂だった。十分にハイテクニックで流麗、バッチリ尖った硬質のリズム&ビートが良い。ノヴァクのドラミング、良い。

そして、そんなチックのリズム隊をバックに、ボブ・バーグがネオ・ハードバップなサックスを吹きまくる。もともと、新しい感覚のネオ・ハードバップな吹奏が個性のボブ・バーグだが、この盤では、その「新しい感覚」と、ネオ・モーダルな、新しいイメージのモーダルなアドリブ・フレーズをブイブイ言わせている。ボブ・バーグのベスト・プレイの一つがこの盤に記録されている、と言って良いかと思う。

このボブ・バーグの新しい感覚のサックス・プレイを引き出しているのが、チック率いるリズム・セクションであり、チックの繰り出す「鼓舞するフレーズ」の嵐である。

と言って、ガンガン、フロントを攻めるのではない、フロントの個性をより輝かせ、新しい個性を引き出す様な、新しい感覚のバッキング。チックの繰り出す創造的なフレーズが、フロントのボブ・バーグのサックスを良い方向に刺激している。

このコンセプト・アルバム、イラストのジャケットの印象が、クロスオーバー&フュージョン志向のジャズを想起させるので、確実に損をしているが、この盤に詰まっているのは、1990年代のネオ・ハードバップであり、ネオ・モードであり、バッキングに優れたチックのパフォーマンスであり、それに応えるボブ・バークのベスト・プレイ。

1990年代のチックのディスコグラフィーの中で、この盤だけが突出した「メインストリーム志向のコンテンポラリーな純ジャズ」。4ビートなノリは皆無だが、1990年代のチックの考えるネオ・ハードバップ盤として、十分、評価できる佳作だろう。
 
 

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2024年7月 3日 (水曜日)

サン・ビービーの『Here Now』

「ジャズ批評 第18回 ジャズオーディオ・ディスク大賞 2023」にノミネートされたアルバムを眺めていると、北欧ジャズのアルバムが、以前より多く挙がっているなあ、という印象。ジャズのボーダレス化とグローバル化が進みつつあって、以前の様に、米国ジャズのアルバムだけ気にしていれば良い、という時代では無くなった、という感が強くする。

と言って、ジャズは特に欧州の各国に根付いていて、ジャズの新リリースも各国でコンスタントに行われている。それらを全て網羅するのは困難で、毎年、その該当年度にリリースされたアルバムの中からディスク大賞を選ぶ、ということも、何か前提条件をつけないと困難になるのでは、という懸念が出てきた。もしかしたら「ディスク大賞を選ぶ」という行為自体が、既にジャズの現状に合っていないのかもしれない。

Søren Bebe Trio『Here Now』(写真左)。2023年4月の録音。ちなみにパーソネルは、Søren Bebe (p), Kasper Tagel (b), Knut Finsrud (ds)。Søren Bebe = サン・ビービー、と読むらしい。デンマークを拠点に活躍しているピアニスト、サン・ビービー率いるピアノ・トリオの2023年リリースの新作。「ジャズ批評 第18回 ジャズオーディオ・ディスク大賞 2023」のインストゥルメンタル部門で銀賞を受賞している。

サン・ビービーはピアニスト。1975年12月生まれ。現在48歳。コペンハーゲン在住。2010年の『From Out Here』あたりから頭角を現して、2年に1枚程度のペースでリーダー作をリリースしている。実は、僕はこのピアニストの名前を「ジャズ批評 第18回 ジャズオーディオ・ディスク大賞 2023」で初めて知った。

北欧ジャズには独特のフレーズと響きがある。耽美的でリリカルでメロディアス。静的で決して暑くはならないクールなインプロ。クラシック風の端正なタッチ。深遠でメロディアスな弾き回し」。ファンクネスは皆無、間とフレーズの広がりを活かした透明度の高い音の展開がメイン。
 

Sren-bebe-triohere-now

 
しかし、サン・ビービーのピアノは、間とフレーズの広がりを活かした弾き回しでは無く、クラシック風の端正でノーマルな弾き回し。北欧ジャズというよりは、欧州の大陸側のいわゆる「欧州ジャズ」の弾き回しに近い。冒頭のタイトル曲「Here Now」を聴いた時は、北欧ジャズとは思わなかった。

確かに、ビービーはデンマーク出身なので、北欧ジャズの範疇のピアニストなんだが、その弾きっぷりは北欧ジャズらしからぬもの。ECMレーベルで、米国ジャズマンが演奏する「欧州ジャズ」風な、端正でバップな弾き回しも見え隠れして、北欧ジャズのピアノ・トリオ演奏としては、ちょっと異端っぽくて面白い。

収録曲もところどころユニーク。冒頭の「Here Now」の持つフレーズは耽美的なもので、北欧ジャズらしいかな、と思うんだが、2曲目の「Tangeri」では、哀愁の漂うタンゴのメロディーが出てくる。北欧ジャズでタンゴ、である。僕は北欧ジャズの演奏するタンゴのメロディーを初めて聴いた。

3曲目以降も、モーダルな展開あり、耽美的でリリカルな「バップな引き回し」もあるしで、従来の北欧ジャズ・トリオの演奏とは、ちょっと雰囲気が異なる。4曲目の「Winter」などは、典型的な従来の北欧ジャズの雰囲気を色濃く宿しているが、9曲目の「Summer」はビートの効いたジャズ・ロック風の演奏。

このビービー・トリオの演奏は、北欧ジャズのボーダレス化、グローバル化をタイムリーに捉えていると感じる。従来の北欧ジャズの個性と特徴に留まること無く、欧州の大陸側、いわゆる「欧州ジャズ」の音世界や、米国ジャズの「欧州ジャズ化」の音世界と同種の、新しい北欧ジャズ・トリオの音と響きを獲得している。これからビービー・トリオは、どの方向に深化していくのだろう。次作が今からとても楽しみである。
 
 

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2024年6月29日 (土曜日)

やっとのことで『Footloose !』

このところ、ポール・ブレイを掘り下げている。ポール・ブレイは、ブルースやファンキーな雰囲気が全く皆無な、現代音楽的な硬質で切れ味鋭いタッチと幾何学的で切れ切れなフレーズが特徴のピアニスト。2016年1月に惜しくも鬼籍に入ってしまったが、ブレイのピアノはユニーク。

基本は「余白」を活かしたリリカルで耽美的なピアノであるが、アドリブ部はモーダルに展開、突如フリーキーに転換し、アブストラクトにブレイクダウンする。この「落差」が堪らない。このダイナミックな展開が「即興演奏の魅力」に直結し、ブレイ独特の個性の発露に繋がる。

フレーズの作りは「幾何学模様的」で、スイングやブルースなどとは全く無縁。どちらかといえば、現代音楽に通じる雰囲気が強く、即興演奏の妙と、モーダル時々フリーなフレーズ展開が無ければ、ジャズのジャンルには入らないのでは、と思うくらい、従来のジャズからはちょっと離れたところにある。

例えば、セロニアス・モンク、ハービー・ニコルス、オーネット・コールマンなど、従来の4ビート・ジャズの基本から大きく外れた、それでいて「即興演奏と自由度の高い展開と唯一無二の個性」という点で、しっかりジャズのど真ん中にいる「異端なジャズマン」が存在するが、ポール・ブレイは、そんな「異端なジャズマン」の一人である。

Paul Bley『Footloose !』(写真左)。1962年8月17日、1963年9月12日の録音。Savoyレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Paul Bley (p), Steve Swallow (b), Pete LaRoca (ds)。50年以上に渡るブレイのキャリアの中で、ほぼ初期の、ブレイのピアノの個性と特徴がとても良く判るトリオ演奏。
 

Paul-bleyfootloose

 
冒頭の「When Will The Blues Leave」から、「異端なジャズマン」のピアノ全開。演奏フォーマットはハードバップだが、出てくるピアノのフレーズは、従来の4ビート・ジャズの基本から大きく外れた、ブレイのピアノの特徴である「美しくリリカルな」ものと、その合間に「激しいアブストラクトなブレイクダウン」と「思索的で静的なフリー・ジャズ」の交錯が展開される。

トリオ演奏自体はハードバップ風だが、出てくる音は、従来のハードバップな音からは大きく逸脱する。プレイのピアノは先にも述べた様に、基本は「余白」を活かしたリリカルで耽美的なピアノであるが、幾何学模様的なノリで、アドリブ部は突如フリーキーに展開し、アブストラクトにブレイクダウンする。そして、そのブレイの個性的な弾き回しを理解して、スワローが、これまた幾何学的なベースラインを叩き出す。

そして、特筆すべきは、ラロカのドラミング。ブレイのフレーズやリズム&ビートにクイックに反応しつつ、幾何学模様的なポリリズミックなドラミングを叩き出す様は痛快ですらある。このあまりに個性的な、どこかモーダルなドラミングはラロカのドラミングの独特の個性。しかも、そのラロカの独特な個性のドラミングが、ブレイのピアノにバッチリ合っている。

この『Footloose !』、ジャズ盤紹介本やブレイのリーダー作紹介に、ちょくちょくタイトル名が上がる、意外と有名なアルバムなんだが、Savoyレーベルからのリリースなのに、なかなかCDリイシューされない、サブスク・サイトに音源アップされないアルバムで、中古LPはあまりに高額。僕もなかなか音源が確保できなかったが、やっと最近、音源をゲットできた。

ブレイのピアノの個性と特徴が良く判るトリオ盤。やっとのことで、収録曲全部を聴くことが出来て、やっと溜飲が下がった。ブレイのピアノは「異端なジャズマン」のピアノが故に、一度ハマったら「クセになる」。ブレイのピアノを語る上では避けて通れない、ブレイのキャリア初期のトリオ名盤でしょう。良いアルバムです。
 
 

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2024年6月27日 (木曜日)

スポルディングとハーシュの邂逅

「2023年度 Jazz Life グランプリ」も貴重な情報源。この月刊誌 Jazz Life のグランプリ記事も、雑誌ジャズ批評の「オーディオ・ディスク大賞」と並んで、昨年度のジャズの新盤の振り返りになり、落穂拾いにもなる。Jazz Life のグランプリも、ジャズ批評のディスク大賞も、コマーシャルな裏の事情など関係なく、評論家の方々やショップの店員さんが、忌憚ないところでアルバムを選出しているようなので、本当に参考になる。

Fred Hersch & Esperanza Spalding 『Alive at the Village Vanguard』(写真左)。2018年10月19–21日、NYの老舗ライヴハウス「Village Vanguard」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Fred Hersch (p), Esperanza Spalding (vo)。

その独特の奏法と創造のアイデアのユニークさで「ピアノの詩人」などと評され、1980年代以降のピアニストの中で、最もエヴァンスイズムを受け継いだと言われる。耽美的でリリカルなピアノの最右翼の一人「フレッド・ハーシュ」と、稀有な、唯一無二な若手女性ベーシスト&ボーカリストの「エスペランザ・スポルディング」のデュオ演奏。

ハーシュにとってビレバガでのライヴ録音は今回で6度目らしい。そして、ベーシスト&ボーカリストのスポルディングは、潔くヴォーカルのみの参加。女性ベーシストとして、かなりユニークな個性の持ち主なので、スポルディングのベースが聞けないのは残念だが、ボーカルに専念出来る分、このデュオ・ライブ盤でのスポルディングのボーカルは、さらに迫力と捻じ曲がり度合いが増しており、現代の新しい、最新の女性ボーカルというか、ジャズ・ボーカルの新しい響きが実に芳しい。
 

Fred-hersch-esperanza-spalding-alive-at-

 
スポルディングのボーカルはこれまでに無かったユニークなもの。その雰囲気は「枠に囚われない」「野趣溢れる」「アフリカン・ネイティヴな」ワールド・ミュージック志向のボーカル。その表現の自由度は高く、伝統的な女性ボーカルをこよなく愛する方々からすると、これは「由々しき」女性ボーカルなんやろうな、なんて思ったりする。とにかく「自由」、そして、時折、織り交ぜられる「小粋なワード」が、スポルディングのエンタテインメント性を引き立てる。

そんなスポルディングのボーカルに、寄り添うが如く、絡むが如く、ハーシュのピアノが疾走する。現代のジャズ・ピアニストの中でも「耽美的でリリカルなピアノの最右翼」とされるハーシュのピアノであるが、耽美的どころか、アグレッシヴで躍動感溢れるバップなピアノで、スポルディングのボーカルの伴奏をガンガンやっている。恐らく、スポルディングの自由闊達なボーカルに合わせた、ハーシュの職人肌的パフォーマンスなんだろう。

しかし、スポルディングのボーカルとハーシュのピアノが、こんなに相性が良いと思わなかった。最初は「水と油」かなあ、と思ったのだが、聴いてみて、あらビックリ。スポルディングのボーカルは従来からの個性的なものなんだが、その伴奏に回ったハーシュのピアノが半端ない。抒情的にしっとり展開したりするところあるが、基本的にはアグレッシヴで躍動感溢れるバップなピアノ。ハーシュの今までとは違った側面を聴くこと出来て、感心することしきり、である。

スポルディングの唯一無二の「今までにない」新しいボーカルと、ハーシュの「新しい引き出し」を聴くかの如き、スインギーでアグレッシヴなバップな弾き回し。一期一会の、奇跡のようなデュオのライヴ音源。現代の、今のジャズのトピック的アルバムの成果として、高く評価されるべき好盤である。
 
 

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2024年6月25日 (火曜日)

トミフラの個性を再認識する。

名盤請負人の異名を持つ、根っからのバップ・ピアニスト「トミー・フラナガン(Tommy Flanagan・以下「トミフラ」と略)」。1970年代後半から、ドイツのレーベル「Enja(エンヤ)」に7枚のリーダー作を残している。トミフラの、米国ジャズらしからぬ「流麗で典雅」な、テクニック確かなピアノの個性が、ホルスト・ウェーバーに響いたのだろう。

Tommy Flanagan『Confirmation』(写真左)。1977年2月4日と1978年11月15日の録音。リリースは1982年。ちなみにパーソネルは、Tommy Flanagan (p), George Mraz (b), Elvin Jones (ds, tracks 1, 2, 5 & 6)。1977年2月4日の録音は『Eclypso』セッションの未収録曲(tracks 1, 2, 5 & 6)でトリオ編成。1978年11月15日の録音は『Ballads & Blues』セッションの未収録曲(tracks 3, 4)でデュオ編成。

そう、この『Confirmation』は、トリオ名盤『Eclypso』とデュオ名盤『Ballads & Blues』の未収録曲を集めた「アウトテイク集」。リーダーのトミフラとベーシストのムラーツが、2つのセッションで共通ということで、約1年半程度離れたセッションだが、その演奏内容と雰囲気には違和感は無い。
 

Tommy-flanaganconfirmation  

 
『Eclypso』は、トミフラのバップ・ピアニストとしての「ハードなタッチがご機嫌なトリオ好盤」であったが、その『Eclypso』セッションの未収録曲「Maybe September」「Confirmation」「Cup Bearers」「50-21」は、『Eclypso』収録曲と同様に、溌剌とした、バリバリ弾きまくるバップ・ピアニスト、トミフラの面目躍如なパフォーマンス。

『Ballads & Blues』は、職人ジャズマン同士の素敵なデュオ。その『Ballads & Blues』セッションの未収録曲「How High the Moon」「It Never Entered My Mind」も同様に、ムラーツのベースがブンブンブンと小気味良い正確なビートを刻み、ピッチが合った唄うようなフレーズと弾き出し、ピアノのトミフラは気持ちよさそうに、バラードやブルースのスタンダードを小気味よく弾き綴っていく。見事なデュオ・パフォーマンス。

Enjaレーベルでのトミフラは、本来の「メインの個性」であるバップなピアノをバリバリと弾きまくっている。ムーディーな一面はどこへやら、「流麗で典雅」な雰囲気はそのままに、切れ味良く、明快なタッチでバップなピアノを弾きまくるトミフラ。Enjaレーベルのトミフラの諸作は、そんなトミフラの「メインの個性」をしっかりと伝えてくれる。
 
 

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2024年6月24日 (月曜日)

トミフラの「職人肌テクニック」

名盤請負人の異名を持つ「トミー・フラナガン(Tommy Flanagan・以下「トミフラ」と略)」。トミフラのピアノは伴奏に回ってこそ際立つ、なんて「ピントのズレた」評価もあるが、トミフラは元々はバップなピアニスト。ビ・バップからの流れを汲む「テクニック秀逸、ばりばりピアノを弾きまくる」が、フラナガンの本質。

加えて、トミフラは応用力抜群の職人肌テクニックの持ち主でもある。「伴奏に回ってこそ際立つピアノ」は、そのフロント楽器の個性や音色、フレーズに合った、そのフロント楽器の演奏が際立つフレーズを弾き進める応用力の高さの表れだし、そのセッションの「プロデュース志向にピッタリ合った雰囲気のピアノ」を弾き進めるところも、この職人肌テクニックの賜物である。

『The Tommy Flanagan Trio』(写真左)。1960年5月18日の録音。ちなみにパーソネルは、Tommy Flanagan (p), Tommy Potter (b), Roy Haynes (ds)。Prestigeの傍系レーベル「Moodsville」からのリリース。

「Moodsville」は、ジャズ・スタンダード曲をメインに収録、ムーディーな雰囲気の「聴かせるアルバム」の制作を目的としたレーベル。このトミフラのトリオ盤では「Moodsville」レーベルの音志向に忠実に、トミフラは、実にムーディーで洒脱なフレーズを繰り出して、しっとり聴かせるトリオ演奏を展開している。
 

The-tommy-flanagan-trio

 
その収録曲であるが意外と洒落ている。ジャジ・スタンダード曲が「In The Blue of The Evening」「You Go To My Head」「Velvet Moon」「Come Sunday」「Born To Be Blue」「In A Sentimental Mood」の6曲だが、有名な「ど・スタンダード曲」は選ばず、ちょっと小粋でマニアックなスタンダード曲を選んでいるところがニクい。そしてフランガンの自作曲「Jes' Fine」の全7曲。

ムーディーだからといって、トミフラのピアノは優しくはない。しっかりと芯の入った力強いタッチで、スタンダード曲のテーマを明快にメリハリ良く唄い上げる。それでも、うるさくならないのは、トミフラの職人肌テクニック。タッチは力強く、メリハリ良い弾きっぷりだが、音は耳障りにはならない弾き回し。トミフラのピアノテクニックに思わず「唸る」。

スローからミディアム・テンポの演奏で固められていて、実にムーディーで小粋なトリオ演奏である。これといった、大仕掛けな展開は無いのだが、曲毎のアレンジが良く練られていて、どの曲もじっくり聴かせる。特にアドリブ部の展開が洒脱で、コクのある香り高い珈琲を楽しむが如く、心地良い味のある小粋なピアノ・フレーズを楽しむことが出来る。
 
 

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2024年6月21日 (金曜日)

”マルの考える” ピアノ・トリオ

漆黒ブルージーな、黒い情感のレジェンド・ピアニスト、マル・ウォルドロン。初期の「マル4部作」を聴くことで、マルの個性の基本部分が理解できる。そんな、マルの個性を理解する上で”便利”な「マル4部作」。今日は、そんな4部作のラスト盤を取り上げる。

Mal Waldron『Mal/4; Trio』(写真左)。1958年9月26日の録音。ちなみにパーソネルは、Mal Waldron (p), Addison Farmer (b), Kenny Dennis (ds)。サブタイトルに「Trio」と付いているだけあって、この盤はマルのトリオ演奏のみを収録した、マルのリーダー作。プレスティッジにしては珍しく、単一日のセッションの収録である。

思い起こせば、「マル4部作」の最初、『Mal-1』では、マルの作曲とアレンジの才にスポットが当てられ、続く『Mal/2』『Mal/3; Sound』も同一傾向のプロデュースに加えて、バッキング能力の高さにスポットが当てられ、『Mal/2』ではジョン・コルトレーン、『Mal/3; Sound』ではアート・ファーマーのフロント・パフォーマンスが見事に前面に押し出されて、マルのバッキング能力の高さが聴いて取れた。

で、やっと『Mal/4; Trio』で、マルのピアニストとしての個性にスポットが当てられた。ただ、不思議なのはパーソネル。プレスティッジの録音なので、ベースとドラムについては、もう少し、名の通った、人気ジャズマンを連れてきても良さそうなのに、かなり地味どころを引っ張ってきている。おそらく、マルの希望だったような気がする。
 

Mal-waldronmal4-trio

 
しかし、このベースとドラムが地味なお陰で、この盤は、マルのピアノの個性がとても良く判る内容になっているのだから、何が幸いするか判らない。この盤のベースとドラムは、ほぼリズム&ビートを正確に着実にマルに供給するだけの役割に徹していて、丁々発止とした、トリオとしてのインタープレイが展開される訳ではない。逆に、だからこそ、マルのピアノの個性だけが突出して把握できる。

但し、この盤では、マルのピアノはまだ「大人しめ」。アルバム内容については、ジャズマンの意向にほぼお任せのプレスティッジでの録音なので、マルも好きに出来ただろうに、まだ聴き手に合わせて、聴かせるトリオ演奏に軸足を残している。

それでも、マルのピアノの個性である「黒い情感と適度なラフさ」は良く判るから、聴いていて面白い。思いっ切り硬質で力感溢れるタッチ、歯切れの良いアドリブ・フレーズ、叩く様なコンピング、ブルージーなブロックコード。硬質なタッチの底に黒いブルージーな雰囲気と哀愁感が漂い、端正な弾きこなしの端々にラフな指さばきが見え隠れする。

「流麗さ」や「ロマンティシズム」は皆無。ダンディズム溢れ、そこはかとなく哀愁感漂う、硬派で純ジャズな、いわゆる「マルの考えるピアノ・トリオの演奏」が展開されているところが、この『Mal/4; Trio』の特徴だろう。
 
 

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2024年6月20日 (木曜日)

マルの「伴奏の能力」の高さ

マル・ウォルドロン(Mal Waldron)は、漆黒ブルージーな、黒い情感のレジェンド・ピアニスト。2002年12月に逝去しているので、逝去後、既に20年以上が経過したことになる。もう、そんなになるのか。

マルのピアノは個性的。硬質なタッチの底に、もやっとした黒いブルージーな雰囲気が横たわっている。そして、端正な弾きこなしの端々にラフな指さばきが見え隠れする。この「黒い情感と適度なラフさ」がマルのピアノの特徴。

一方、マルは曲作りとアレンジの才にも優れる。特にアレンジの才に優れ、マルの初期のリーダー作の中に、『Mal-1』『Mal/2』『Mal/3: Sound』『Mal/4: Trio』という4部作があるのだが、この4部作、マルの曲作りとアレンジの才にスポットを当てたリーダー作になる。どうも、マルって、ピアニストとしての個性よりも、曲作りとアレンジの才を評価されていたきらいがある。

Mal Waldron『Mal/3: Sound』(写真左)。1958年1月31日の録音。ちなみにパーソネルは、Mal Waldron (p), Art Farmer (tp), Eric Dixon (fl), Calo Scott (cello), Julian Euell (b), Elvin Jones (ds), Elaine Waldron (vo, tracks 4 & 5)。アート・ファーマーのトランペットがメインの、ワン・ホーン・カルテットに、フルートとチェロと女性ボーカルが入った7人編成。ボーカルのエレイン・ウォルドロンは、マルの細君。

プレスティッジ・レーベルの傍系「New Jazz」からのリリース。トランペットのワン・ホーン・カルテットに、フルートとチェロ、そしてボーカルが入っている。1958年というハードバップ全盛期に、このユニークな楽器編成は、明らかに、マルのアレンジの才能にスポットを当てている、と感じる。収録曲全5曲中、4曲がマルの自作曲なので、マルの作曲の才能にもスポットを当てているみたいで、サブタイトルに「Sound」とあるので、マル・サウンドを愛でる、というプロデュース方針の盤なんだろうな、と想像できる。
 

Mal-waldronmal3-sound  

 
確かに、全編に渡って、マルの優れたアレンジの賜物、フロントを張るファーマーのトランペットと、ディクソンのフルートが前面に押し出され、引き立っている。バンド・サウンド全体のアレンジも良いし、フロントのバックに回った、リズム・セクションとしての、マルのピアノのバッキングのテクニックの上手さもある。そして、ポリリズミックなダイナミズム溢れるドラマー、エルヴィンのクールに煽るようなドラミングが「キモ」になっている。

そして、チェロの響きが良い隠し味になっていて、演奏全体の響きが「斬新」に響く瞬間がある。これは、明らかにアレンジの工夫だろう。特に、女性ボーカルの入った曲に、チェロが効果的に響く。逆に、ボーカルの入っていない曲では、トランペットやフルートの音のダイナミックさに押されて、あまり目立たない。

それより、女性ボーカル入りの曲で感心したのは、マルのピアノとエルヴィンのドラムの伴奏テクニックの見事さ。女性ボーカル自体は取り立てて優れてはいない、普通レベルのボーカルなんだが、伴奏に回ったマルのピアノのバッキングの妙と、エルヴィンの繊細なドラミングによる、アクセント良好なリズム&ビートの供給。

こうやって聴いていると、マルはアレンジの才能は確かにあるが、それを上回る、フロント楽器やボーカルに対する「伴奏の能力」の高さが、強く印象に残る。

このリーダー作を聴いて思うのは、マルはやはり「ピアニスト」なんだな、ということ。確かに作曲とアレンジの才もあるが、そんなに他を凌駕するほど突出したものでは無いと思う。

しかし、このリーダー作を聴くと、マルのバッキング、伴奏のテクニックの素晴らしさが突出している。早逝の天才女性ボーカリスト、ビリー・ホリデイの最後の伴奏ピアニストだったことは伊達では無い。
 
 

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