2023年3月 4日 (土曜日)

ショーターのリーダー作第3弾

しかし、ウェイン・ショーターの逝去はショックが大きい。ジャズを本格的に聴き始めた頃から、ずっとお気に入りのテナーマンとして、リーダー作を収集し、ウェザー・リポートのアルバムをコンプリートしたりして、ショーターのテナーを愛でてきた。

とにかく、あの「不思議ちゃんな、心地良く捻れたモーダルなフレーズ」がお気に入り。大きな音でストレートにブワーッと吹き上げるのも良い。出てくるアドリブ・フレーズが唯一無二で、スピード感溢れる吹き回しが堪らない。そんな、大のお気に入りのテナーマンの1人が天に召されたのだ。

Wayne Shorter『Wayning Moments』(写真左)。1961年11月2日, 6日の録音。ちなみにパーソネルは、Wayne Shorter (ts), Freddie Hubbard (tp), Eddie Higgins (p), Jymie Merritt (b), Marshall Thompson (ds)。リーダーのショーターのテナー、ハバードのトランペットがフロント2管のクインテット編成。

ショーターのジャズ・メッセンジャーズ時代、1963年にマイルス・バンドに加入する前の、ビージェイ・レーベルに残したアルバムの3枚目。ストレートアヘッドなブロウが魅力のアルバムで、若き日(とはいえ当時28歳だけど...)のショーターの魅力満載の盤である。全8曲中、3曲がスタンダード曲。ショーターのオリジナルが3曲、ピアノのヒギンスのオリジナルが1曲。まずは、この3曲のスタンダード曲でのショーターのブロウが聴きもの。
 

Wayne-shorterwayning-moments

 
1曲目の「Black Orpheus(黒いオルフェ)」のショーターのテナーが良い。このブロウを聴けば、ショーターはただ者で無いことが良く判る。意外とストレートに吹きまくるショーターが印象的。捻れたモーダルなフレーズはそこそこに、ハードバップ風に展開するショーターのテナーは魅力に溢れている。

そして、もう1人のフロント、ハバードが珍しく抑制が効いたトランペットで、ウォームで流麗なソロを吹いている。このハバードのトランペットが、この「Black Orpheus」をアーバンでクールな表現に染め上げている。

この1曲目「Black Orpheus」の吹奏で代表される様に、この盤では、ハードバップに吹きまくるショーターのテナーとハバードのトランペットを心ゆくまで愛でることの出来る好盤。バックのリズム・セクションも目立たないが、堅実なサポートをしていて安定感がある。

この盤はショーターとハバードのフロント2管の吹奏が堪能出来る。目立ちたがり屋のハバードも、ショーターの前では、程良く抑制の効いた魅力的なトランペットを吹いていて、ショーターのテナーの雰囲気にバッチリあったフレーズを吹いていて立派。ストレートアヘッドなテナーで、スタンダード曲を魅力的に吹き上げるショーターは素敵だ。
 
 

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2023年3月 3日 (金曜日)

ショーターのリーダー作第2弾

ウェイン・ショーターが逝去した。89歳。僕がジャズを本格的に聴き始めてから45年。45年前、ショーターはウェザー・リポートにいた。それから、ハービー、ロン、トニー、そして、フレディと「V.S.O.P.」なる、メインストリーム志向の純ジャズ・バンドを結成。純ジャズ復古の機運に拍車をかけた。それから、ずっとショーターのリーダー作は、リアルタイムで聴いてきた。

ジャズ史上、最高のテナーマンの1人だった。特に、モーダルなフレーズを吹かせたら、向かうとこ敵無し。ストレートアヘッドな純ジャズで炸裂する、個性的で素敵に捻れた「不思議ちゃんな」モーダル・フレーズが大好きだった。ジャズを聴き始めた頃から聴き親しんできたジャズマンが逝くのは辛いですね。

Wayne Shorter『second Genesis』(写真左)。1960年10月11日の録音。ちなみにパーソネルは、Wayne Shorter (ts), Cedar Walton (p), Bob Cranshaw (b), Art Blakey (ds)。ウェイン・ショーターのテナー・サックスが1管フロント、ワンホーン・カルテットの編成。テナーマンの個性と特徴が良く判る編成である。録音当時は「お蔵入り」。1974年に入って突如リリースされた「曰く付きの盤」である。

初リーダー作が個性全開、「不思議ちゃん」なモーダルなフレーズ炸裂だったが、このリーダー作第2弾は、ショーター本人がしっかりと落ち着いてテナーを吹き上げていて、ショーターのテナーの良さをじっくり愛でることの出来る好盤に仕上がっている。
 

Wayne-shortersecond-genesis

 
この盤では、「不思議ちゃん」なモーダルなフレーズ控えめ、ストレートアヘッドでハードバップなテナーを吹きまくっていて、思わず「ショーター凄え」と呟いてしまう好演の数々である。

冒頭「Ruby and the Pearl」を聴けばそれが良く判る。愛らしい流麗なフレーズが特徴の好スタンダード曲なんだが、「ああ、これはブレイキー親分のドラムか」と直ぐ判るドラミングの後、滑らかにスッと入ってくるショーターのテナーの力感溢れるフレーズが優しく、説得力を持って迫ってくる。これが絶品。ストレートアヘッドでハードバップなショーターのテナーに「殺やらる」。

ショーターはコンポーザーとしての才も素晴らしいものがある。この盤の全8曲中、5曲がショーター作なんだが、これが絶品。ほんと、ショーターって良い曲を書く。6曲目の「The Albatross」なんて、ラストの名スタンダード・バラードの「"I Didn't Know What Time It Was」と比べても引けを取らない素晴らしいバラード。他の4曲も印象的な良曲ばかり。

この盤を聴いていると、ブレイキーもマイルスも、ショーターが自分のバンドに来て欲しい、と思ったのも頷ける。テナー・サックスの吹きっぷりとコンポーザーとしての才。どちらも「革新的でクール」。マイルスが誘いに誘ったのも良く判る。そんなショーターの個性と特徴が本当に良く判る好盤である。当時、お蔵入りになったのが不思議である。
 
 

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2022年11月 7日 (月曜日)

傑作ライヴ盤『8:30』を聴き直す

このライヴ盤は売れた。内容的にも充実している。ウェザー・リポートのメンバーが、やっと、テナー・サックスのワンホーンに、キーボード+ベース+ドラムのリズム・セクションの4人について、最適のメンバーが顔を揃え、最適なメンバーで固定された記念すべきライヴ盤である。

Weather Report『8:30』(写真)。1979年のリリース。ちなみにパーソネルは、Joe Zawinul (key), Wayne Shorter (ts,ss), Jaco Pastorius (el-b), Peter Erskine (ds)。 ほとんどの曲がザヴィヌル作であり、大ヒットアルバム『Heavy Weather』の人気曲をメインに、他のアルバムから、同傾向の音志向の人気曲が選曲されている。WRが一番、フュージョン・ジャズに接近したライヴ盤である。

このライヴ盤は売れた。選曲は『Heavy Weather』と他のアルバムの人気曲が選ばれており、ポップでキャッチャーな楽曲ばかりが並んでいる。そりゃ〜当時は売れただろうな、と思う。しかし、今の耳で聴き直せば、ジャズとしての即興演奏の妙は、ジャコのベース・ソロ曲と、ショーターのサックス・ソロ曲だけに留まっていて、他の楽曲は既定路線に乗った、金太郎飴の様な聴き馴れたアレンジで統一されている。

前作の『Mr,Gone』からの選曲は全く無く、如何に前作がセールス的に「問題作」だったかが窺い知れる。が、このライヴ盤で、このライヴ盤『8:30』をジャズの範疇に留めているのは、ジャコのベースとアースキンのドラムである。このライブ盤の全編に渡って、この二人のリズム&ビートは半端ない。それまでのWRの人気曲に躍動感を与え、ジャジーな自由度を拡げている。どの曲もオリジナルよりもテンポが速く、ベースラインもドラミングも複雑極まりない。
 

Wr-830

 
加えて、何時になく、ショーターがサックスを吹きまくっている。吹きまくり、とはこのこと。しかも、誰にも真似できない、ショーターならではの宇宙人的に捻れたフレーズが満載。どの収録曲もザヴィヌルの楽曲で、ショーターの音志向である「エスニック&ミステリアス」な音は希薄でありながら、である。恐らく、ジャコとアースキンのリズム隊の「賜物」だろうと思う。ジャコとアースキンが、ショーターの「ジャズ魂」に火を付けたのだ。

一方、ザヴィヌルのキーボードは安全運転、というか、聴き馴れたフレーズばかりで、可も無く不可も無く。まるでスタジオ録音の演奏を聴いているようだ。せっかくのライブ音源なのに、もっと自由度を拡げて、もっと魅力的なフレーズを弾きまくって欲しかった。

なお、LP時代のD面のスタジオ録音については、発売当時、1980年代のジャズを予言するものとして、持てはやされたものだが、今の耳で聴くと、完成度は「道半ば」、ブラッシュアップ中の未完な雰囲気が漂っていて、僕はあまり評価していない。これをLP時代のLP2枚目のD面に入れるのなら、他の曲のライヴ音源を追加して欲しかった。今となっては、このLP時代のD面の存在意義が良く判らなくなっている。

ショーターとジャコ、アースキン。この3人の卓越したテクニックの下、ジャジーで自由度の高い、変幻自在な演奏が、このライヴ盤を「ジャズ」の範疇に留め、未だ、エレ・ジャズの傑作ライヴ盤の1枚としての評価を維持しているのだ。
 
 

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2022年11月 6日 (日曜日)

今の耳で『Mr.Gone』を聴き直し

Weather Report(ウェザー・リポート)というバンドについて、その本質となる音の志向はなんだったんだろう、と思うことがある。レコード会社の意向の翻弄されて、売らなければならないというプレッシャーの中では、なかなか、その本質となる音の志向を、バンドのメンバーが思うとおりに追求するのは、なかなか難しかったと思われる。

Weather Report『Mr.Gone』(写真左)。1978年の作品。ちなみにパーソネルは、Joe Zawinul (key, syn), Wayne Jaco Pastorius (b, ds (tracks 1,2))。アディショナル・メンバーとして、Peter Erskine (ds (tracks 1 and 7), Tony Williams (ds (tracks 5 and 6)), Steve Gadd (ds (tracks 3 and 8)), Manolo Badrena, Jon Lucien (vo (track 1)), Deniece Williams, Maurice White (vo (track 8))。

ザヴィヌルとジャコの双頭プロデュース。音の志向としては、ジャコ主導のプロデュースで、この盤は成立している。というのも、このアルバム、それまでのWRの音志向とは全く異なるもので、アーティスティックな雰囲気に彩られた、エスニックでアーシーで、ワールド・ミュージック的な音世界。前作のヒット・アルバム『Heavy Weather』のポップでフュージョンな音世界の微塵も無い。

しかしながら、このジャコの音志向が、WRのバンドとしての本質な音志向のひとつにヒットしているのだから面白い。エスニックで呪術的で限りなく自由度の高いモード・ジャズの音世界。これが、もともと、ザヴィヌルとショーターとヴィトウスが描いていた「WRの音世界」のひとつである。ザヴィヌル、ショーター抜きのジャコ主導のプロデュースで、この音世界が表現された訳だから、ジャコのプロデュースの才能は凄い。

よくこんな「ジャコの冒険」をザヴィヌルが許したもんだと感心する。冒頭の「Pursuit of the Woman With the Feathered Hat(貴婦人の追跡)」を聴くだけで判る。このアルバムが、ジョー・ザビヌルのものでないことを。ボーカルの使い方、キーボードの重ね方、サックスの使い方、どれをとっても「ザヴィヌルの音」では無い。これは「ジャコの音」である。
 

Wrmrgone

 
面白いのは、この「ジャコの音」に乗って、ショーターがサックスを喜々として吹いているところ。ジャコのエスニックで呪術的な音志向が、ショーターのサックスの音志向にバッチリ合うのだろう。この盤で、ショーターは、メインストリーム志向の、実に魅力的なモーダルなフレーズを連発する。そして、このショーターのサックスが、この盤を「メインストリームな純ジャズ」志向の音世界に染め上げている。

ジャコのベースは大活躍。とりわけ、6曲目のジャコ作『Punk Jazz』が凄い。ザビヌルも、ポリフォニック・シンセで真っ向から応戦しているのだが、あまりにもジャコのインプロビゼーションが凄すぎて、他のメンバーが目立たなくなるほど。凄まじきジャコのエレベである。他の曲でも凄まじき、自由度の高い、ファンキービートの効いたエレベの乱舞。

WRは、この盤で、唯一、WRの音志向に合致したドラマー、ピーター・アースキンに出会う。ちなみにこの盤では、まだドラマーは固定されていない。苦し紛れにトニー・ウィリアムスを持って来たり、スティーヴ・ガッドを持って来たり、果ては、またまた、ジャコ自身がドラムを叩いたりしている。しかし、今の耳で聴くと、アースキンのドラムが一番、WRの音世界にフィットしている。

僕はこの『Mr.Gone』の音世界が大好きだ。でも、リリースされた当時は、評論家筋の評価は全く思わしく無かった。でも、今の耳で聴いても、この『Mr.Gone』の音世界は、Weather Reportのアルバムの中でもトップクラスである。当時、何故、あんなに評価が低かったのかが理解しかねる。この盤は、歴史的な成果を誇る、WRの代表作の1枚である。
 
 

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2022年10月 2日 (日曜日)

今の耳に『Heavy Weather』

さて、Weather Report(以下、WRと略す)のアルバムを今の耳で聴き直すシリーズ。いよいよ佳境である。前作『Black Market』で、エレベのイノベーター、ジャコ・パストリアスを発見し、正式メンバーとした。そして次作。あのWRの大ヒットしたアルバムの登場である。

Weather Report『Heavy Weather』(写真)。1977年の作品。ちなみにパーソネルは、Joe Zawinul (key), Wayne Shorter (sax), Jaco Pastorius (b, ds : Teen Town), Alex Acuña (ds), Manolo Badrena (perc)。 前作で課題だった「ドラマー問題」は解決しておらず、前作でパーカッションを担当していたアレックス・アクーナがドラムを担当している。この盤でもドラムについてはウィーク・ポイントになっているが次作を待つしか無い。

前作では「エスニック&ユートピア」志向のザヴィヌル、「黒魔術的な音世界」志向のショーター、「ファンキー&パンク」志向のジャコと3者の音志向のバランスが取れ始めていたが、この『Heavy Weather』では、この3者の良きバランスが見事に定着している。が、盤全体の雰囲気は「フュージョン・ジャズ」。耳当たりの良いキャッチャーな、聴き味の良いフレーズ満載の「ソフト&メロウ」な楽曲が目白押し。

冒頭の「Birdland」は、ザヴィヌルの「エスニック&ユートピア」志向の楽曲で、ビートの効いた、明るくポジティブでキャッチャーなフレーズ満載の傑作。即興演奏の妙は皆無。フュージョン・ジャズの強烈な味付け。続く「A Remark You Made」は、珍しい、ショーターの「フュージョン・バラード」。この曲も即興演奏の妙は無く、フュージョン系のイージーリスニング・ジャズな趣き。この2曲を聴いて判る通り、この盤は、ザヴィヌル&ショーターからすれば「売りたい」盤だったことが窺い知れる。
 

Weather-reportheavy-weather

 
1人気を吐いているのがジャコ。3曲目の「Teen Town」でのエレベの即興は見事。ドラムについても、アクーナのドラムを排除して自らがドラムを叩く気合いの入れよう。この曲はジャコの代表的パフォーマンスの1曲。ラストの「Havona」も、変に捻れたテーマを持つ不思議な雰囲気を持つ曲。ストレート・アヘッドなエレ・ジャズ。この「Havona」でのバンドのテンションは凄い。これぞ、ウェザー・リポートの真骨頂だ。

5曲目の「Rumba Mamá」の存在は今もって全く理解不能。アフリカンな打楽器メインの短いパフォーマンス。このフュージョン志向のWR盤に、この曲が何故入っているのか、未だに理解出来ない。打楽器担当にもスポットライトを当てたかったのかもしれないが、この曲は、この『Heavy Weather』の音志向からすると、全くの「不要な曲」だろう。

この盤は、ザヴィヌルとジャコの共同プロデュース。ジャコはプロデュース面で、ザヴィヌル&ショーターの「この盤を売りたい」という意向に協調している。「売れる」為のプロデュース。この面でも、ジャコの加入の貢献度は高い。

そして、どの曲においても、ジャコのエレベのベースラインが突出している。実に独創性の高い、実にテクニカルなベースラインをガンガン供給する。フレットレス・エレベの粘りのビートがビンビンに効いている。ソフト&メロウなフュージョン志向の楽曲を質の良いジャズに留めているのは、ひとえにこのジャコの天才的なベースラインのお陰だろう。

この盤は、どちらかと言えば、WRのバンドの音志向からすると、ちょっと外れた「異質のアルバム」だと思う。言い換えると、一番、フュージョン・ジャズに接近した盤と言えるだろう。バンドの課題であった「打楽器隊」も解決には至っておらず、この盤は、エレ・ジャズの「名盤」とするには、ちょっと疑問符が付く。ただ、この盤は売れに売れた。WRとして、大ヒットした「佳作」と僕は評価した。
 
 

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2022年9月29日 (木曜日)

今の耳で聴く『Black Market』

1970年代から1980年代前半のジャズ界を駆け抜けた、伝説のスーパー・バンド『Weather Report』(以降、WRと略)。僕はほぼリアルタイムでWRを聴いてきた訳だが、リアルタイムで聴いていた当時と、あれから約50年が経って、年齢を重ね、様々なジャズを聴き進めてきた「今のジャズ耳」で聴くのと、ある部分、印象が全く異なる部分があるのに気がついた。WRのアルバムを順に聴き直してみると、意外とこの「印象が異なる部分」が、かなり興味深く聴けるのが面白い。

Weather Report『Black Market』(写真)。1976年の作品。ちなみにパーソネルは、Joe Zawinul (key), Wayne Shorter (sax), Alphonso Johnson (el-b), Jaco Pastorius (el-b, tracks 2 & 6), Narada Michael Walden (ds, tracks 1 and 2), Chester Thompson (ds, track 1, tracks 3–7), Alex Acuña (perc, tracks 2–5, track 7), Don Alias (perc, tracks 1 and 6)。WRの第2期黄金時代の幕開けを告げる、マイルストーン的な名盤である。

名盤とは言え、リズム・セクションの迷走は続いていた。ドラムは2人、パーカッションも2人が分担して叩いている。それぞれの曲における打楽器系の音を聴いても、決定力にかけるパフォーマンス。悪くは無いんだが、躍動感に欠けるというか、迫力に欠けるというか。こういったドラム系の人選はマイルス・ティヴィスが一番。1970年代のマイルス・バンドのドラム系の人選の成果を思うと、どうにもこの時点でのWRのドラム系の人選はイマイチな感じが拭えない。

そして、ベースである。前作『幻祭夜話』で、アルフォンソ・ジョンソンに恵まれたWR。アルフォンソのエレベは、WRとして申し分無く、ビトウスの抜けた穴をやっとこさ埋めた感じたしていた。そんなところに「俺は世界で最高のベーシストさ、俺を雇う気はないか」と、とんでもないベーシストが自らをWRに売りにやってきた。伝説のエレベのイノベーター、ジャコ・パストリアスである。

ジャコはこの盤では「Cannon Ball」と「Barbary Coast」の2曲のみで、エレベを弾いているのだが、これが凄い。それまでに聴いたことの無いエレベに我々は驚愕した。
 

Weather-reportblack-market

 
リズム&ビートを供給するリズム隊としてのベースとしてのパフォーマンスについても、音がソリッドで太っとく、躍動感溢れ、破綻の無い滅茶苦茶テクニカルなベースラインが凄い。しかし、もっと凄いのが、ソロ・パフォーマンス。まるでエレギを弾くかのようにエレベを弾く。つまり、リズム隊ばかりで無く、エレベでフロント楽器の役割を担うベーシストが出てきたのだ。

当時のWRは、フロント楽器を真っ当に担えるのは、ウェイン・ショーターのサックスのみ。ザヴィヌルのキーボードは伴奏力に優れるが、フロント楽器としてのソロ・パフォーマンスは苦手にしていたフシがあって、WRはフロント楽器の華やかさに欠けるところがあった。が、ジャコの登場で、その弱点は一気に克服されている。「Cannon Ball」と「Barbary Coast」の2曲における、ジャコの「リズム&ビートを供給するリズム隊としてのエレベ」と「フロント楽器の役割を担うエレベ」は傑出している。

ソング・ライティングについても充実してきた。今までは「エスニック&ユートピア」志向のザヴィヌル、「黒魔術的な音世界」志向のショーター、この2人の作曲がほとんどだったが、ここにジャコの「ファンキーで高速フロント・ベース」を活かした楽曲が加わって、収録曲の内容もバッチリ充実している。この『Black Market』では秀曲揃いで、そういう意味でも、この盤は聴き応えがある。

全体的には、キャッチャーでアーシーな曲がずらりと並ぶ。そんな曲のリズム&ビートをしっかり支え、濃厚なファンクネスを供給するリズム・セクションが是非とも必要になるのだが、ジャコを発見することにより、エレベの目星は付いた。あとはドラム。だがWRに最適なドラマーについては、課題として次作に持ち越すことになる。

それでも、この『Black Market』での混成リズム隊は意外と健闘している。だからこそ、この盤はWRの第2期黄金時代の幕開けを告げる、マイルストーン的な名盤として評価できるのだ。もっと最適なリズム隊を得た時のWRの音世界はどんなものになるのか。WRのポテンシャルは相当に高いことをこの盤を聴いて再認識する。
 
 

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2022年1月 3日 (月曜日)

エスニック&ユートピアへ変化

明けましておめでとうごさいます。今年もヴァーチャル音楽喫茶『松和』の当ブログをよろしくお願いします。

毎年、年が明けると「エレクトリック・ジャズ」が聴きたくなる。恐らく、マイルス・デイヴィスの1975年伝説の来日公演の思い出がそうさせるのだろう。当時、マイルスの来日公演の収録音源がFMで流れていて、これが当時、「なんだこれ」とショックを受けたと当時に、とても気に入った出来事がそうさせるのだろう。よって今年も、年が明けると「エレ・ジャズ」。

丁度、昨年の暮れから、Weather Report(WR)の聴き直しをしている。WRと言えば、エレ・ジャズ系バンドの最高峰のひとつ。ナイス・タイミングである。

Weather Report『Mysterious Traveller』(写真)。1974年の作品。ちなみにパーソネルは、Josef Zawinul (key), Wayne Shorter (sax), Miroslav Vitouš (ac-b : track 2 only), Alphonso Johnson (b), Ishmael Wilburn (ds), Skip Hadden (ds : tracks 1 and 4 only), Dom Um Romão (perc, ds)。

前作『Sweetnighter』で、創立当時の共同リーダーの1人、ミロスラフ・ビトウスと音楽的志向の相違によって袂を分かって、ウェイン・ショーターとの双頭リーダーになったジョー・ザビヌル。WRの音楽的志向を「エスニック&ユートピア」に舵を切る。リズム&ビートは「ファンク」なんだが、メロディーにはエスニックの味付け。エスニック志向のエレ・ファンクと形容しても良いかもしれない。

その最初の成果がこの『Mysterious Traveller』。冒頭の「Nubian Sundance」を聴くと、その「エスニック志向のエレ・ファンク」という味付けが良く判る。マイルスでも無い、ハービーでも無い、チックでも無い、ザビヌルならではの「エレ・ファンク」。その一番最初のプロトタイプ的な音がこの盤に詰まっている。そういう意味で、この盤は「ザビヌル流エレ・ファンク」の最初の1枚と評価しても良いと思う。
 

Mysterious-traveller

 
WRの変化と言えば、この盤については、双頭リーダーの片割れ「ウェイン・ショーター」の影が薄くなってきている。冒頭の2曲、ショーターは全く目立たない。プライベートにいろいろあったようだが、当時のショーターはWRの活動には、さほど強い興味は無かった様だ。2曲目の「American Tango」の途中、ショーターがやっと出てくる有様。

ただ、6曲目の「Scarlet Woman」では、ショーターのソプラノ・サックスが大活躍。この1曲を聴けば、ショーターのサックスって、WRには必要不可欠だと思う。この迫力と説得力は生のサックスじゃないと、しかもショーター・クラスの一流サックス奏者では出せないもの。決して、シンセサイザーでは代替できない。

ザビヌルはそれを理解していた。よって、ザビヌルはショーターを追い出すことは無かった。この曲は明らかにショーターの「コズミック&ミステリアス」志向の産物だが、ザビヌルはそれを容認している。

しかし、この盤は明らかに「ザビヌルの単独志向」のアルバムである。そのザビヌルの志向である「エスニック志向のエレ・ファンク」を完全表現するまで、ザビヌルのシンセ・テクニックは追いついていないが、その志向を的確に表現しようとする意欲は強く伝わってくる。

新規参入のベーシストについても、複数参加のドラム&パーカッションについては、ゲスト・ジャズメンについても、固定化せず、まだまだ、「エスニック志向のエレ・ファンク」に端緒を付けたばかりのアルバムであることが良く判る。

WRのキャリアを見渡す中で、この盤をWRの傑作と評価する訳にはいかない。それでも、この盤は、「ザビヌル流エレ・ファンク」=「エスニック志向のエレ・ファンク」なWRを表現した最初の1枚であることで、特別な存在であることは確かである。 
 
 
 
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2021年12月10日 (金曜日)

『Sweetnighter』を聴き直す。

1970年代から1980年代前半のジャズ界を駆け抜けた、伝説のスーパー・バンド『Weather Report』(以降、WRと略)。演奏される音世界は唯一無二で、こんな強烈な個性を持ったバンドは恐らく、ジャズ界には二度と現れないだろうと思っている。

当初は、ザヴィヌル・ショーター・ヴィトウスの「3人の共同リーダー体制」からスタート、コズミック&モーダルな音志向を展開し、次に、ザヴィヌル&ショーターの「双頭リーダー体制」へ移行。コズミック&アーシー、そしてファンキーな音志向を展開、最後はザヴィヌルの単独リーダーとなって、ファンキー&ワールドミュージック風な音志向へと変化した。

Weather Report『Sweetnighter』(写真)。1973年の作品。ちなみにパーソネルは、Josef Zawinul (key), Wayne Shorter (sax), Miroslav Vitouš (ac-b, el-b), Andrew White (el-b, English horn), Herschel Dwellingham, Eric Gravatt (ds), Muruga Booker (Moroccan clay drums, roller toy, Israeli jar drums), Dom Um Romão (perc, w-fl)。

ヴィヌル・ショーター・ヴィトウスの「3人の共同リーダー」に、ヴィトウスと同じベーシストが1人、ワールド・ミュージック風のパーカッション奏者が参加。ドラムは、ドン・ウン・ロマンが継続して担当している。ヴィトウスと違うベーシストがもう1人参加、と、ヴィトウスがエレベを弾いている、というところがこの盤の「ミソ」。

冒頭の「Boogie Woogie Waltz」を聴けば、前作までのWRの音志向との「違和感」を覚える。リズム&ビートが「アーシーでありファンキー」なのだ。まるで「エレ・マイルス」。前作までの「コズミック&モーダル」の音世界が「コズミック&アーシー、そしてファンキー」に明らかに変化している。
 

Sweetnighter

 
アルバムを聴き進めて行くと、4曲目「25th Street Congress」、6曲目「Non-Stop Home」も、冒頭の「Boogie Woogie Waltz」と同様の音志向。逆に、2曲目「Manolete」、3曲目「Adios」5曲目「Will」は、前作までと同様、コズミック&モーダルな自由度の高い即興演奏風。

この盤は「WRの音志向の変化」を的確に捉えた盤だと言える。しかし、1枚のアルバムの中で、音の変化を確認出来るアルバムは珍しい。このアルバムの録音時、ザヴィヌルは、WRの音に「ファンクとグルーヴ」を導入することを決定。ショーターは同意し、ヴィトウスはさすがに「ファンク」の導入には賛成出来ず、この盤をもって、WRを脱退することになる。

ヴィトウスの気持ちは良く判る。ヴィトウスのベースに「ファンク&グルーヴ」を持て、と言う方に無理がある。しかし、ザヴィヌルはそれを要請する。当然、プロ・ミュージシャンであるヴィトウスは従わない。当然、脱退である。この盤は、WRの音志向が「コズミック&アーシー、そしてファンキー」に変化したことを捉えたこと、そして、ザヴィヌルが「3人の共同リーダー体制」を破棄〜WRを私物化し始めたこと、この2つの事実を「音」として記録していることに意義がある。

アルバムの録音途中で、音志向を「コズミック&アーシー、そしてファンキー」に変化させたこともあって、アルバム全体の印象は統一感が希薄で、特に新しい音志向の「コズミック&アーシー、そしてファンキー」の楽曲3曲は発展途上な印象は否めない。

確かに当初のWRの音志向「コズミック&モーダル」を推し進めると、ショーターとヴィトウスの存在感は増すが、ザヴィヌルのキーボード・ワークの存在感は希薄になる。ショーターは「コズミック&モーダル」にも「ファンク&グルーヴ」にも適応する。つまり、ザヴィヌルがバンドの中での存在感を高めるには、「ファンク&グルーヴ」を導入することが必須だった。いわゆる「ザヴィヌルを取るか、ヴィトウスを取るか」である。

結果、ザヴィヌルの発言力が勝り、ヴィトウスは去る。同時に、WRの中で「ザヴィヌルのWRの私物化」が始まるのだ。
 
 
 
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2021年12月 3日 (金曜日)

ウエザー『Live in Japan』再び

ジャズ盤はワールド・ワイドに流通しているものが多い。それぞれの国内に留まるものもあるが、一流ジャズマンについては、メジャー扱いで、ジャズが根付いている国に向けて、ワールド・ワイドの販売されている。

しかし、我が国は「ジャズ先進国」。ワールド・ワイドに聴かれている一流ジャズマンのリーダー作でありながら、日本だけで企画され、販売されるジャズ盤が結構な数、あるのだ。

Weather Report『Live in Japan』(写真左)。1972年1月13日、東京 渋谷公会堂でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Wayne Shorter (ss, ts), Joe Zawinul (ac-p, el-p), Miroslav Vitous (el-b), Eric Kamau Gravatt (ds), Dom Um Romao (perc)。WRのセカンド盤『I Sing the Body Electric』のメンバーがそのまま、日本にやってきた「クインテット編成」。

このWRの『Live in Japan』の音源から、メロディアスな部分をピックアップして編集した音源が、WRのセカンド盤『I Sing the Body Electric』のLPのB面を占めている。ファースト盤から、セカンド盤のA面に収録されたスタジオ録音の演奏と比べて、違和感の無いように上手く編集されている。

が、このWRの東京公演、ファースト盤から、セカンド盤のA面に収録されたスタジオ録音とは、違う雰囲気の演奏になっているから面白い。しかも、このライヴ盤の次のサード盤から、「アーシー+ファンクネス」を導入、「エスニック&ユートピア」な音世界をメインとする「ザヴィヌル単独主導」の音志向にガラッと変化するのだから、なおさら面白い。
 

Wr-live-in-japan

 
初期のWRの音世界は「コンテンポラリーでモーダルなエレ・ジャズ、自然(ネイチャー)で牧歌的なエレ・ジャズ、コズミックなエレ・ジャズが、違和感無く効果的に融合したエレ・ジャズ」であるが、この日本公演の演奏は、エレ・ジャズではあるが、即興性を最大限に押し出した「限りなくフリーに近いモード・ジャズ」もしくは「ECMレーベルに代表される自由度の高いニュー・ジャズ」な演奏ばかりなのだ。

限りなくフリーに近いエレクトリックなモード・ジャズ、時々「どフリー」。そんな即興演奏基調のパフォーマンスが、LP2枚分、約90分弱、繰り広げられるのだ。当時のジャズ者の方々は度肝を抜かれたが、訳が判らなくなったのではないか、と思われる位に、尖ってぶっ飛んだ自由度の高いパフォーマンス。ドラムとパーカッションのリズム隊は、演奏全体のリズム&ビートをコントロールするのに相当苦労したと思われる。

ショーターとヴィトウスのフリーは何となく判る。ザヴィヌルのフリーがとても珍しい。しかも、超一流の「どフリー」をやるのだから、僕もこのライヴ盤を初めて聴いた時は唖然とした。このライヴ盤、発売当時は「日本限定盤」。CDの時代になってもなかなかリイシューされなかった。それでも、1997年にリイシューされ、即ゲットして、すぐに聴いた思い出がある。そして、LP時代の様に「唖然とした」。

当然、米国では直接入手することは出来ず、日本に訪れる若手有望株なジャズマン達が、こぞって、このWRのライヴ盤を探し求めて、CDショップに立ち寄り、喜々としてゲットしていく、という逸話をきいたことがある。それほどまでに、このライヴ盤は、同業の若手ジャズマンにとって、興味深い内容になっているのだ。所謂「玄人好み」のライヴ名盤ということになる。
 
 
 
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2021年11月26日 (金曜日)

I Sing The Body Electric 再び

ウェザー・リポートは、当初は「コンテンポラリーでモーダルなエレ・ジャズ、自然(ネイチャー)で牧歌的なエレ・ジャズ、コズミックなエレ・ジャズが、違和感無く効果的に融合したエレ・ジャズ」を志向していた。ファンクネス、ポップな要素は皆無、ストイックでモーダルなパフォーマンスが爽快感抜群な「コンテンポラリーなジャズの職人集団」だった。

Weather Report『I Sing the Body Electric』(写真)。1971年11月のスタジオ録音と1972年1月13日の「東京・渋谷公会堂」でのライヴ録音。アルバム後半3曲のライブ録音にはこのアルバムに収録するため編集が施されている。ちなみにパーソネルは、Josef Zawinul (key), Wayne Shorter (sax), Miroslav Vitouš (b), Eric Gravatt (ds), Dom Um Romão (perc)。

この盤は、デビューアルバムで提示した「コンテンポラリーでモーダルなエレ・ジャズ、自然(ネイチャー)で牧歌的なエレ・ジャズ、コズミックなエレ・ジャズが、違和感無く効果的に融合したエレ・ジャズ」が、ほぼ完璧に成熟している。まず、前半の4曲、LPで言うと「A面」の4曲はスタジオ録音なのだが、いずれの楽曲もその完成度は高い。
 

I-sing-the-body-electric_1

 
そして、この盤の「聴きもの」は、後半の3曲、LPで言うと「B面」の3曲。「Medley: Vertical Invader / T.H. / Dr. Honoris Causa」
「Surucucú」「Directions」。これは、「東京・渋谷公会堂」でのライヴ録音をLPのB面に収める為に編集を施したもの。編集ものでありながら、限りなく自由度の高い「エレクトリックなモード・ジャズ」が凄まじいばかりの迫力で迫ってくる。

限りなくフリー・フォームに近いが、演奏の底で「しっかりとした約束事と規律」をキープしたモード・ジャズは、実にスリリング。そんなスリリングでストイックなジャズを「エレクトリック」でやる。当時として「最先端」のジャズだったと思うし、逆に、これ以上の「エレクトリックなモード・ジャズ」は無いのでは無いか、とも思う。

そういう意味で、この盤は「アーシー+ファンクネス」を導入する前の、ストイックなメインストリーム・ジャズ志向のウェザー・リポートのピークを捉えた盤だと僕は評価している。ウェザー・リポートのアルバムの中で、あまり取り上げられない地味な盤であるが、どうして、その内容は限りなく充実している。もっと評価されて然るべき名盤だと僕は思う。
 
 
 
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