2019年12月 6日 (金曜日)

大江千里『Hmmm』は愛らしい

大江千里と言えば、1980年代から90年代にかけて、Jポップの人気シンガー・ソングライターで名を馳せた逸材である。ポップでお洒落な、和製AORな音作りで一世を風靡した。そんな大江千里が、50歳を目前にした2008年、日本国内での自身の音楽活動を休業し、ニューヨークに在住。2012年にはジャズ・ピアニストとしてのデビューを果たしたのである。

これにはビックリした。まず、そんなに簡単に、プロのジャズ・ピアニストになれる筈が無い。 明らかに無謀だ、と思った。確かにピアノは上手かった。それでも、途中から我流のピアノ。50歳を目前にして、ジャズ・ピアニストを目指すなんて、とハラハラして見守った。ジャズのデビュー盤『Boys Mature Slow』からハラハラしながら、ずっとリーダー作を聴いてきた。

大江 千里『Hmmm』(写真左)。ジャズ・ピアニスト転身後6枚目となるオリジナル・アルバムになる。今年9月のリリース。ちなみにパーソネルは、Senri Oe (p), Ari Hoenig (ds), Matt Clohesy (b)。NYでも屈指の名ドラマー、アリ・ホーニグにオーストラリア出身でNYで活躍するベーシスト、マット・クロージーを迎えたトリオ編成。
 
 
Hmmm-ohe
 
 
聴いてみてまず一言で言うと「良いアルバム」である。そして「個性的」なアルバムである。大江千里とは意外と「曲者」である。ジャズ・ピアニストとして一筋縄ではいかない、戦略的に「独特の個性」を演出している。過去のジャズ・ピアニストの一流どころを研究はしているものの、全くフォローをしていない。過去のジャズ・ピアノをフォローせずして、独特の個性を表出する。

これが成立するんだからジャズは面白い。とにかくそれぞれの楽曲のテーマ部の旋律が心地良く、アドリブの展開は流麗で愛らしい。こういう心地良く愛らしい、ジャズ・ピアノのフレーズや展開を僕はあまり聴いた事がない。この大江千里の『Hmmm』を聴いて、ちょっとビックリした。こういう志向がまだジャズ・ピアノに残っていたんやなあ。

この新盤、大江千里のJポップ時代に培った「流麗で愛らしいポップな感覚」とコンテンポラリーな純ジャズが見事に融合した、アーバンで小粋で、心地良く洒落た音世界を聴かせてくれる素晴らしい「仕業」である。僕はこの新盤に大江千里の「戦略性」を垣間見た気がしている。大江千里というジャズ・ピアニストは良い意味で「したたか」である。
 
 
 
東日本大震災から8年8ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
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2019年11月26日 (火曜日)

日本発の現在進行形エレ・ジャズ

ダウンロード・サイト経由で聴いて「これは面白い」と思った。「こういうジャズがまだ出てくるんだ」と感心した。エレクトリック・ジャズ、エレ・マイルスが好きなジャズ者であれば、きっと気に入ると思う。20世紀のエレクトリック・ジャズを洗練させて、今のエレクトロ機材をふんだんに使用した「現代のエレクトリック・ジャズ」。

THE DOOOD『DOOODISM』(写真左)。今年の9月のリリース。バンド名は「THE DOOOD」=「ザ・ドゥードゥ」と読む。メンバーは、斎藤タカヤ (p, Rhodes, key, Program, vo), 松岡”matzz”高廣 (perc), 大津 惇 (ds)。現代の現在進行形の最先端の「ジャズ」の音世界がこの盤に詰まっている。エレ・ジャズ好きには堪らない。
 
1960年代後半のエレ・マイルスから聴き始め、リアルタイムでエレ・マイルスを体験して来た「耳」には、この盤の音は「堪らない」。音世界の基本は「アフロ・キューバン」と「1970年代のジャズ・ファンク」。そこにメロウなファンク・グルーヴとハウス・ミュージック的なビートを融合させている。
 
 
The-doooddooodism  
 
 
1960年代〜70年代のエレ・ジャズと異なるのは、ロックの要素が全く感じられないこと。感じるのは「ジャズ」の要素のみ。ファンク、アフロ・キューバンなど、1960年代のジャズの要素が現代の最新のエレクトロ機材を通じて、新しい「エレクトリック・ジャズ」の響きを形成している。どこまで即興演奏で、どこまで準備されているのかは判らないが、この盤の音世界は確実に「コンテンポラリーな純ジャズ」。
 
面白いのは「日本人」によるエレ・ジャズであるが故、ファンクな要素メインなんだが、決して「黒く」無い。乾いたライトなファンクネスが特徴。日本人のエレ・ジャズの特徴をしっかりと引き継いでいる。これがまた「良い」。流麗でメロウで切れ味の良い展開など、きめ細やかな日本人ジャズの良いところが、そこかしこに感じる。
 
宣伝文句どうり、現在進行形の「エレクトリック・ジャズ」。今までのジャズが吸収してきた「ファンク・ソウル・ラテン・R&B」などを反映して、現代の最先端のジャズの「リズム&ビート」に乗せて、メロウにメロディアスに展開する。聴き味抜群、切れ味抜群の「エレクトリック・ジャズ」。エレ・ジャズ者にとっては「マストアイテム」。
 
 
 
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2019年11月20日 (水曜日)

日本人による「エレ・マイルス」

今を去ること40年以上前、FMでマイルス・デイヴィスの日本公演の実況録音を聴いた瞬間から、エレクトリック・ジャズがお気に入りである。今から振り返ると、あの実況録音の音源って、後の『アガルタ』だった。当時、一番尖った最先端のエレクトリック・ジャズを僕は耳にしたことになる。これは幸運なことであった。

Selim Slive Elementz『VOICE』(写真左)。先日、この盤の音を聴いた時、これは、と感じた。音のベースはエレ・マイルス。しかも、周到に準備され、優れたアレンジが施されたエレ・マイルス。洗練された、流麗な、それでいてインパクトのあるエレ・マイルス。それが、このSelim Slive Elementzというバンドの音である。では、この「Selim Slive Elementz」とは何か?

「Selim Slive Elementz」は、マイルス・デイヴィスと交流のあった音楽ジャーナリスト 小川隆夫が、quasimodeのリーダー平戸祐介と手を組み、マイルス・ミュージックの遺伝子を受け継いだ精鋭プレイヤーたちで結成したスーパー・ジャム・バンド(宣伝より)。ちなみにパーソネルは、小川 隆夫 (g), 平戸 祐介 (key), 元晴 (as, ss), 栗原 健 (ts), 小泉P克人 (elb), コスガ ツヨシ (g), 大竹 重寿 (ds), 西岡 ヒデロー (perc)。
 
 
Voice-1  
  
 
「2サックス、2ギター、4リズムが織りなす21世紀のエレクトリック・マイルス・サウンド」がキャッチ・フレーズ。確かにその通りで、この盤に詰まっている音は、確実に「エレ・マイルス」である。が、エッセンスは踏襲しているが、エレ・マイルスのコピー、カヴァーに全くなっていないところが良い。出てくる音は確実に個々のメンバーのオリジナリティー溢れるもの。

しかし、演奏として感じるのは「エレ・マイルス」。エレ・マイルスの音世界もこういう風に継承されていく時代になったんだなあ、と感慨深いものを感じる。そして音の傾向は「日本人」。エレ・マイルスの肝は「ファンクネス」なんだが、このファンクネスが乾いている。この乾いたファンクネスって日本人独特なものと僕は感じている。その乾いた「ファンクネス」がこの盤に詰まっている。

実はこの「エレ・マイルス」のエッセンスを踏襲した新盤、メンバーの中に「トランペット」がいない。トランペットを入れると、あまりにエレ・マイルスしてしまうのを避けた、とのこと。しかし、トランペットが不在で、これだけ「エレ・マイルス」のエッセンスを踏襲して、かつオリジナリティを最大限に発揮し表現できるとは。Selim Slive Elementzというバンド、末恐ろしいほどのポテンシャルを秘めていると見た。
 
 
 
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2019年9月13日 (金曜日)

カシオペアの40周年記念盤

我が国、日本でのフュージョン・バンドと言えば、CASIOPEA(カシオペア)とT-SQUARE(ティー・スクエア)が2大フュージョン・バンド。正統派フュージョン&バカテクのバンドであるカシオペア。ちょっとロックとイージーリスニングが入った、ポップで聴き易いT-SQUARE。この2大フュージョン・バンドは実力については甲乙付けがたく優秀。フュージョン者の中では人気は全く真っ二つに分かれていた。

そんなカシオペア、今では「Casiopea 3rd」とバンド名を変えて、現在も活動中。そして、今年、デビュー40周年記念盤をリリースした。Casiopea 3rd『PANSPERMIA』(写真左)。2019年7月の録音。ちなみにパーソネルは、野呂一生 (g), 鳴瀬喜博 (b), 大高清美 (key), 神保彰 (ds)。野呂とサポート・メンバーではあるが、ドラムの神保の2人が以前からメンバー。他の2人は1990年以降の新メンバー。

アルバムタイトル「PANSPERMIA」=「パンスペルミア」と読む。宇宙からの微生物などが物体にくっついて地球にやって来て生命の根源となったという理論。このアルバムのサブタイトルは「宇宙からの贈りもの」。う〜ん、ジャズらしからぬタイトルやなあ。『スピード・スリル・テクニック』というキャッチフレーズのままに、スペーシーな感覚満載。
 

Panspermia

 
フュージョンというよりは、ロック色が色濃くなり、ボンヤリ聴いていると「これってプログレッシブ・ロック」って思ってしまうほど。バカテクのプレグレ、という雰囲気。恐らく、大高のキーボードが、今回、さらに「キース・エマーソン」風になっているということ。成瀬と神保のリズム隊が、大高のキーボードに呼応して、ロックっぽくなっていること。それらが大きく作用している。

そこに野呂のエレギが参入すると、バンドの音の雰囲気はぐっと「フュージョン・ジャズ」に寄る。野呂のエレギは唯一無二の個性。フュージョンでもなければロックでも無い。野呂独特の個性的な音。この野呂のエレギが他のメンバーによる「プログレ色」を中和し、従来のカシオペアの音に仕立てる。そんな役割を果たしている。そう、この盤での「カシオペアらしさ」は野呂のエレギに依存している。

出てくる音はとことんポジティヴ。特に大高のキーボードの進化は特筆に値する。そこに、ナルチョのチョッパー・ベースがブンブン鳴り響き、神保の千手観音ドラミングが炸裂する。そして「決め」は野呂のエレギ。「カシオペアの音」から深化した「Casiopea 3rdの音」。この盤の評価のポイントはこの「深化」を認めるか否かにあるだろう。
 
 
 
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2019年9月 5日 (木曜日)

日本人によるオルガン・トリオ

最近の我が国のジャズ、「和ジャズ」のレベルがどんどん高くなっている。1960年代から、もともと純ジャズについては、内容のあるアルバムが出ていたが、如何せん数が少なかった。それからなかなか、その「数」が増えない時期が続いたのだが、1990年代後半辺りから、和ジャズの裾野が一気に拡がり始めた。最近では毎月、コンスタントに好盤がリリースされている。

鈴木央紹『Favourites』(写真左)。今年5月のリリース。ちなみにパーソネルは、鈴木 央紹 (ts, ss), 宮川 純 (org), 原 大力 (ds)。シンプルなトリオ編成。我が国ではまだまだ珍しいオルガン・トリオである。収録曲を見渡せば、小粋でマニアックなスタンダード曲をメインに選曲している。これがまあ、見事なアレンジで、スタンダード曲の新しい解釈を提示している。
 
冒頭の「Where or When」を聴けば、思わず「ウェザー・リポート風か?」と思ってしまう。音の雰囲気、浮遊感がウェザー・リポートを想起させ、鈴木のテナーが「ウェイン・ショーター」風。しかし、この演奏を聴いて「上手いなあ」と感心。本家ウェザー・リポートの音より、シンプルで判り易く、テナーの音はウェインのテナーを平易にした感じの、これまた判り易いブロウ。
 
 
Favourites-suzuki
 
 
で、2曲目の「Witchcraft」に移ると、雰囲気は、シンプルで切れ味の良いコンテンポラリーな純ジャズの音世界に。オルガン(hammond b-3)とドラム、そしてテナー・サックス。テナー・サックスの音がネオ・ハードバップ風の硬派でテクニカルでシャープなブロウ。どっかで聴いた雰囲気やなあ、と思っていたら、そうそう、ジョシュア・レッドマン、サム・ヤエル、ブライアン・ブレイドの「YAYA3(ヤ・ヤ・キューブド)」を思い出した。
 
以降、この「YAYA3」風の演奏が展開される。しかし、日本のジャズが、こんなにコンテンポラリーな、ネオ・モーダルな純ジャズを展開することが出来るなんて、なんだかとても嬉しくなる。「YAYA3」風だが、ファンクネスは希薄、しっかりオフビートしていてジャジーな雰囲気は蔓延している。オルガンの音も良い意味であっさりしていて、日本人ジャズの「音の個性」がしっかり聴いて取れる。
 
適度にアグレッシブで、明らかに「攻めている」ジャズ。決して聴き手に迎合していない。そして、何回か繰り返し聴いていると、結構、難しいことをやっているのに気がつく。それがシンプルに聴こえるのだから、この盤に詰まっているジャズのレベルは高い。日本人ジャズの「進化」を強く感じる、鈴木央紹の新盤である。
 
 
 
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2019年9月 1日 (日曜日)

昆虫をテーマにしたコンセプト盤

日本のジャズについては「進化」してきたと感じている。1950年代の終わりから1990年代までは、米国のジャズ・シーンをずっと追いかけ続けて、いかに早く米国の最新トレンドを入手し、日本のジャズに反映するか、がポイントだった。21世紀に入って、米国のトレンドを追わずに、日本独自の展開や音作りがなされるようになる。そして、その時代は今も続いている。

TRIX『ECCENTRIX』(写真左)。今年8月21日のリリース。出来たてホヤホヤの新盤である。2004年の「INDEX」以降、16年連続のオリジナル盤のリリースとなるそう。フュージョン・ジャズ系のバンドとして素晴らしいことである。ちなみにパーソネルは、熊谷徳明 (ds), 須藤満 (b), AYAKI (key), 佐々木秀尚 (g)。曲名を見たら判る「昆虫」をテーマにしたコンセプト・アルバムである。

元カシオペアのドラマー熊谷徳明と元Tスクエアのベーシスト須藤満を擁した、現代の日本のフュージョン・バンドの先頭集団を走る「TRIX」。日本のフュージョンの2トップ、カシオペアとTスクエア両方のDNAを受け継いだ音作り。というか、今回の音作りは、プログレッシブ・ロックやテクノ・ポップの音の雰囲気がさらに加わって、TRIXならではの個性的な音作りに成功している。
 
 
Eccentrix_trix  
 
 
冒頭の「中国天道虫」の最初の部分を聴いた時、思わず「これってYMO?」って思ったものだ。思わずテクノ・ポップ風のフュージョン・ジャズかと思ったら、アドリフ展開の部分はまるで「プログレッシブ・ロック」。ファンクネスは皆無、オフビートも抑え気味に、キーボードとエレギのフレーズが走って行く。ジャジーな要素はその演奏の複雑なコード進行とそれぞれの楽器のハイテクニックに留まる。

しかし、2曲目以降は、その1曲目の傾向を踏襲しつつ、オフビートを駆使しつつ、流麗でスインギーな「現代のフュージョン・ジャズ」を展開する。それぞれの曲もキャッチャーなフレーズてんこ盛りで、どの曲も聴いていてとても楽しい。「第4期TRIXサウンド」がこの盤で確立されたのでは、と感じる充実度。ロック色が強くなったなあ、とは思うが、演奏のオフビートとスインギーな展開は、まだまだ「フュージョン・ジャズ」だろう。

こういう演奏が当たり前の様に出てくる様になった「我が国ジャズ・シーン」。我が国のジャズ独特の「進化」がまだ聴いて感じとれる、そんな印象を持たせてくれる好盤です。従来からのフュージョン者ベテランの方々のみならず、昔、プログレ・ファンだった方がにもお勧めです。まだまだ「エキセントリックな」TRIX。なかなかの好盤です。
 
 
 
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2019年8月 9日 (金曜日)

楽しい「びっくり」に満ちている

日本のジャズについても、21世紀に入って以降、加速を付けて「深化」している。新しいバンドが新しいミュージシャンが出てくる。そして、魅力的な内容のアルバムをリリースしていく。メジャークラスのアルバムについては、どのアルバムも内容は充実している。以前の様に「駄盤」が全く無くなった。

TRI4TH『jack-in-the-box』(写真左)。先月のリリース、出来たてホヤホヤ。TRI4TH(トライフォース)のメジャー2枚目のアルバム。宣伝のキャッチが、〈踊れる、叫べるジャズ〉に加え〈歌える〉というワードを新たなコンセプトとして掲げて制作されたニューアルバム。

ジャズに憧れて始まったバンド、TRI4TH(トライフォース)。サックスとトランペットを擁する編成は、ごく普通のジャズクインテットなんだが、出てくる音は「熱狂のダンスミュージック」。メンバーは織田祐亮(tp)、藤田淳之介(sax)、竹内大輔(p)、関谷友貴(b)、伊藤隆郎(ds)の5名。
 
 
Jack-in-the-box  
 
 
とにかく冒頭の「Wake up」から「ぶちかませ!」そして、ラストの「Sing Along Tonight」まで、楽しい演奏がてんこ盛り。単純にジャズ・インストを楽しめる、そして踊れるアルバムになっている。演奏のテクニック、演奏の疾走感が半端なく、全12曲が、ダンサフルな余韻を残して、あっと言う間に通り過ぎていく。

一瞬聴いたら「スカパラか?」と思うんだが、出てくるビート感がちょっと違って、あれ〜と思って聴いていたら、ボーカルが出てきて、あれ〜? と思って、思わずジャケットを見て納得。ダンサフルなビートとアドリブ展開に磨きがかかって、フロントのブラスのユニゾン&ハーモニーのアレンジも良好、そんなブラスの咆哮も耳につかない。

こんなコンテンポラリーなジャズの「ダンスミュージック」を日本人が演奏する時代が来るとは。40年前、ジャズ者駆け出しの僕には全く想像が出来なかった。TRI4TH(トライフォース)の存在には、ジャズ者としてワクワクする。そもそも、今回の新盤のタイトルが、びっくり箱 =『jack-in-the-box』。この新盤は、楽しい「びっくり」に満ちている。
 
 
 
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2019年7月 8日 (月曜日)

日本人によるジャズ・ファンク

「吉田次郎」ってギタリストだったよな、と思う。どこかで聴いた、と思う。どの盤だろう。結構、硬派でハードなギターを弾くおじさんだった覚えがある。ということで、自作のCDデータベースに頼る。おおっ、ケイコ・リーの『愛の奇蹟(Wonder of Love)』のハードでファンキーなギターがそうだったか。マリーンがボーカルのユニット「THREESOME」のギタリストもそうだった。
 
吉田次郎は1958年生まれ。今年で61歳。NY在住。1984年にバークリー音楽院に留学。修了後は1年半程、同学院の講師を務めている。ハードコアなジャズからポップ・アーティストのツアー・サポートまでこなす「セッション・ギタリスト」である。ハードでファンキーなエレギから切れ味の良いアコギまで、そつなくこなす。とにかく上手い。そして、味があるギターである。

吉田次郎『Red Line』(写真左)。そんな吉田次郎の4年ぶりのソロ・アルバム。ちなみにパーソネルは、吉田次郎 (g), マーロン・サンダース (vo), カール・カーター (b), ヴァーナ・ギリッグ (p), 川口千里 (ds)、guest : マリーン (vo)。サンダースのR&系のボーカルが肝、リズム隊はスティーヴ・ガッドばりの「縦ノリ・スイング」なドラミングが個性の川口千里の参加が目を惹く。
 
 
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冒頭のモンゴ・サンタマリアの「アフロ・ブルー」がむっちゃファンキー。サンダースのボーカルが思いっきり効いている。最初は誰がこのファンキーなギターを弾いているのか判らなかった。よく聴いているとギターのストロークから醸し出されるファンクネスが乾いているのに気がつく。これは米国ジャズのギタリストでは無い。リズム感が端正で乱れが無い。これって日本人のギターなの、と思ってパーソネルを見たら「吉田次郎」でした。
 
ウェイン・ショーターの「フットプリンツ」、チャールズ・ミンガスの「グッドバイ・ポークパイ・ハット」といったミュージシャンズ・チューンズが渋い。しっかりとジャズ・ファンクなアレンジが施されているので、もうノリノリである。ハードロックの名曲、ディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」も硬派でハードなジャズ・ファンクな演奏。
 
ギターソロのフランシス・レイの「男と女」とジョン・レノンの「イマジン」以外のジャズ・ファンクな演奏が実に良い。乾いたファンクネスを振り撒いて、端正でストイックなジャズ・ファンク。良い味出してます。ボーカル曲もボーカリストがファンキーで優秀なので、違和感無く聴くことが出来る。これが日本人ギタリストがリーダーのジャズとは。21世紀に入って、日本人ジャズは急速に充実してきた。もはや「日本人ジャズならではの違和感」は全く無い。好盤である。
 
 
 
東日本大震災から8年3ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
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2019年7月 2日 (火曜日)

Japanese Jazz Messengers

昨日に続いて、今日も日本人ジャズの新盤を。最近、日本人ジャズの新盤がコンスタントにリリースされている。最近は米国ジャズや欧州ジャズの新盤も比較的容易く入手することが出来る様になった。それでは日本人のジャズは日本人の手で創り出して、日本でいち早くリリースしようではないか、となったのかどうかは判らないが、内容の濃い、聴き応えのある新盤がコンスタントにリリースされている。
 
小林陽一 & J,Messengers『Niagara Shuffle』(写真左)。今年3月のリリース。バンド名を見ただけで、多くのジャズ者の方々は「Art Blakey & The Jazz Messengers」を想起する。この盤、それもそのはず。この盤はアート・ブレイキー生誕100周年記念盤。「日本のアート・ブレイキー」こと小林陽一によるアート・ブレイキーに捧げるトリビュート・アルバムである。
 
J,Messengersは「ジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズ」の意。ちなみにパーソネルは、Yoichi Kobayashi (ds), Philip Harper (tp), Robin Eubanks (tb), Vincent Harring (as), Essiet Essiet (b), David Kikoski (p)。アルト・サックスのビンセント・ハーリング、トランペットのフィリップ・ハーパー、トロンボーンのロビン・ユーバンクスは実際にジャズ・メッセンジャーズのメンバーとして活躍したジャズメン達である。
 
 
Niagara-shuffle-kobayashi

 
冒頭の「Niagara Shuffle」を聴けば思わずニンマリする。この盤は現代の「ネオ・ハードバップ」である。ハーパーのトランペットはまるで「リー・モーガン」。ハーリングのアルト・サックスはまるで「ベニー・ゴルソン」。キコスキーのピアノはまるで「ボビー・ティモンズ」。ジャズ・メッセンジャース全盛時代のメンバーの陰が、それぞれの楽器の音に見え隠れする。といって、皆、物真似では無い。しっかりとそれぞれの個性を発揮している前提でのニュアンスである。
 
といって、小林のドラミングは小林独特のもの。躍動感溢れ、ダイナミックかつ繊細なニュアンスは小林の唯一無二なもの。聴いていて「惚れ惚れ」するくらい、気持ち良いドラムの音。2曲目の「Along Came Betty」、そして「Moanin’ 」はメッセンジャーズの様でメッセンジャーズの音では無い。「ジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズ」の音。これが良い感じなのだ。
 
3曲目の「Ping Pong」では、ユーバンクスのトロンボーンをフィーチャーして、3管フロント時代の「メッセンジャーズ」が再現される。ユーバンクスも大活躍。それでもこの盤のリーダーは日本人の小林陽一。ファンクネスは控えめで乾いている。そんな日本人によるファンキー・ジャズの雰囲気をしっかりと醸し出して、素晴らしい「ネオ・ハードバップ」の好盤に仕上がっている。見事。好盤である。
 
 
 
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2019年7月 1日 (月曜日)

ジャズ喫茶で流したい・151

21世紀に入って、優秀な日本人のジャズ・ギタリストが幾人か出てきた。まずは「小沼ようすけ(おぬま、と読む)」。秋田県能代市出身のジャズ・ギタリスト。エッジの丸いマイルドな音色。それもそのはず。ピックを使わないフィンガー・ピッカーとのこと。それでいて硬質な切れ味の良い音。聞けば、ギブソン・ES-275を愛用しているとのこと。納得。
 
1974年生まれ。今年で45歳になる。ジャズの世界でいけば「中堅ジャズマン」。心身共々やっと落ち着いて、自らの個性を最大限発揮出来る年代である。僕は2年ほど前、『Jam Ka Deux』を聴いている。コンテンポラリーなフュージョン系ジャズで、ギターの音が「しっかり芯は入っているが、マイルドで心地良い」。乾いたライトなファンクネス。日本人のジャズがそこにあった。

小沼ようすけ『Jam Ka 2.5 The Tokyo Session』(写真左)。そんな「小沼ようすけ」の最新盤。2017年ツアー最終日の直後にスタジオに入りライブ感覚で一発録りしたアルバムとのこと。ちなみにパーソネルは「小沼ようすけによる"Jam Ka"プロジェクト」、Yosuke Onuma (g), Gregory Privat (p), Reggie Washington (b), Arnaud Dolmen (dr), Olivier Juste (ka)。 
 
 
Jam-ka-2  
 
 
バンドはカルテットの編成だが、このアルバムでは、小沼のギターの可能性が無限に拡がるような様々なフォーメーションでの録音が楽しい。カルテットの演奏もあれば、デュオの演奏もある。そして「Ka」。「Ka」とは、カリブ海の島グアドループの民族音楽「グオッカ・ドラム」のことで、この「Ka」がパーカッシヴな独特な音を出す。これが実にユニーク。この「Ka」の音、どうも癖になる(笑)。打楽器好きには堪らない。
 
4曲目の「Gradation Part 4」を聴けばそれが良く判る。アーノウとオリヴィエの二人の「Ka」奏者と小沼の完全即興演奏。これが「即興の極み」な演奏でジャズを強く感じる。3曲目の「Beyond the Sea / Le Bonheur」のメドレーは、中米マルティニーク出身のピアニスト、グレゴリー・プリヴァとのデュオ。美しいピアノの響きとマイルドで清冽な小沼のギターのユニゾン&ハーモニー。
 
カルテットの演奏では、ベースのレジー・ワシントンがバンド全体の即興演奏のボトムをガッチリと支えている。レジーのグルーヴ感溢れるベースがバンドの即興演奏に、鼓舞するのでは無い、しっかりと背中を押すような、心地良い推進力を与えている。日本人ジャズの優れた成果がこの盤に詰まっています。良いアルバムです。
 
 
 
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