2023年3月29日 (水曜日)

ルーさんとオルガンとギターと

1950〜1960年代のブルーノート・レーベルには、レーベルにずっと所属した「お抱えジャズマン」がいた。アルト・サックスのルー・ドナルドソンとジャキー・マクリーン、テナー・サックスのアイク・ケベック、ピアノのホレス・シルヴァー、トランペットのドナルド・バードなど、ブルーノートをメインにリーダー作をリリースし続けた強者共である。

ブルーノート・レーベルは中小規模の零細レーベルだったので資金力は無い。営業力も弱い。よって、ストリングスを交えてのゴージャズな編成での録音や、ビッグバンドなどの大人数編成の録音が出来ない。アルバムを米国全土で売り上げる営業力も期待出来ない。

それをやりたければ、期待するならば、大手のジャズ・レーベルに移籍する必要があった。ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンに見出されて、メジャーな存在になったジャズマンの中で、そういう大手レーベルに移籍していったジャズマンも多くいる。

それでも、ライオンは自らが見出したジャズマンの大手レーベルへの移籍を喜んだ。自分が見出したジャズマンが大手のレーベルに認められて、メジャーな存在になっていく。それがライオンにとっては無上の喜びだったそうだ。ライオンは「ジャズマン・ファースト」なレーベル経営者であり、プロデューサーであったことが良く判る。

しかし、逆に、そのライオンのプロデュースの手腕とジャズマンに対する真摯な対応にほだされて、ブルーノートの「お抱えジャズマン」として、ずっと残ったジャズマンも多くいるのも事実。ライオンの人柄に惚れて惹かれてブルーノートに留まり、ライオンが引退した後も、1970年代半ば、ブルーノートが活動停止するまで、ずっと「お抱えジャズマン」であり続けた。
 

Lou-donaldsongood-gracious

 
Lou Donaldson『Good Gracious!』(写真左)。1963年1月24日の録音。ブルーノートの4125番。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Grant Green (g), Big John Patton (org), Ben Dixon (ds)。ブルーノートのお抱えアルト・サックス奏者のルー・ドナルドソンがリーダー、ピアノレス、代わりにオルガンが入ってベースレス(ベースラインはオルガンが代替)、ギターを加えたカルテット編成。

もともと、ルーさんのアルト・サックスは、バップでファンキー、音は明るくフレーズは爽快。アーティスティックな面を突き詰めたジャズより、ポップで聴き心地の良いソウルフルなジャズに向くアルト・サックス。そんなルーさんのアルト・サックスは、ジョン・パットンの正統でどこかポップなファンキー・オルガンとの相性抜群。バップでご機嫌な演奏を繰り広げる。

そして、グリーンのパッキパキ硬質なシングルトーンが個性のファンキー・ギターとの相性も抜群。ルーさんのアルト・サックスは流麗で爽快。それに相対するグリーンのギターは、シングルトーンで硬質でバッキバキと真逆。そんなお互い真逆の音が、溢れるようなファンクネスという「共通項」を基に、ソウルフルでご機嫌な演奏を繰り広げる。

ディクソンのファンキーなドラミングは、そんなアルト・サックス、オルガン、ギターを、ソウルフルに鼓舞して、引き立てる。このディクソンもドラミングも、この盤の「キモ」。

あまり、ブルーノート盤の紹介に出てこないルーさんのリーダー作なんですが、内容は「間違いの無い」、バップでファンキーでソウルフルな「ご機嫌なオルガン・ジャズ」。ルーさんのアルト・サックスもその個性が十分に輝いていて、この盤、ファンキー&ソウル・ジャズの好盤だと思います。お勧め。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

  ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から12年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2023年3月24日 (金曜日)

ベテランのネオ・ハードバップ

Smoke Sessions Records(以降、Smokeと略)。1999年、NYのアッパーウエストにオープンしたジャズクラブ「Smoke」のオーナーが、2014年に設立したジャズ専門レーベル。

「Smoke」に出演している人気アーティスト(ベテランが主)の録音を中心に「ポスト・バップ・ジャズ」、「メインストリーム」系のオーソドックスな作品が中心。今後のジャズシーンを担うであろう若手のリーダー作も積極的にリリースしている。

最近、Smokeのリリースするアルバムを良く聴く。これまで第一線を走ってきたベテラン・ジャズマンをメインにリーダー作を作成していて、モード・ジャズ、ネオ・ハードバップなど、ポスト・バップ〜メインストリーム系の純ジャズがメイン。

メンバーの選定も優秀。特に、このベテランのリーダー作が良い味を出している。感心するのは、昔の演奏をなぞるのでは無い、現代の新しい響きのモード・ジャズ、ネオ・ハードバップを表現していること。

そんな現代の新しい響きのモード・ジャズ、ネオ・ハードバップを、第一線を走ってきたベテランのジャズマンが、余裕と深みを持って、粛々と演奏する。その音世界は、現代のジャズの新しい響きを宿しているにも関わらず、決して尖ってはいない。燻し銀の如く「渋く」、堅実で余裕を持ったリズム&ビートは、決して「走る」ことは無い。それでいて、演奏のレベルは高く、テクニックも優秀。若手ジャズマンには出せない、年齢と経験の深さを基にした、クールで深みのある純ジャズである。

Bobby Watson『Back Home in Kansas City』(写真左)。2022年4月5日、NYでの録音。Smokeからのリリース。ちなみにパーソネルは、Bobby Watson (as), Jeremy Pelt (tp), Cyrus Chestnut (p), Curtis Lundy (b), Victor Jones (ds)、そして、ゲストに、Carmen Lundy (vo)。リーダーのボビー・ワトソンのアルト・サックスとジェレミー・ペルトのトランペットがフロント2管のクインテット編成が基本。
 

Bobby-watsonback-home-in-kansas-city

 
リーダーのボビー・ワトソンは、1953年カンザス州生まれ。今年で70歳になるベテランのアルト・サックス奏者。1977〜1981年、アート・ブレイキー& ジャズ・メッセンジャーズに在籍。メロディセンス溢れるプレイや作曲能力で人気を博した。メッセンジャーズを脱退後は自己のバンド“Bobby Watson & Horizon” を中心に、様々なセッション等で活躍。伝統的で安定したメインストリームな、歌心を湛えたアルト・サックスを吹くところが僕は好きだ。

この盤は、コロナ禍の中、故郷カンザスシティに思いを馳せた、ストレート・アヘッドな純ジャズ盤である。全11曲、全て、モード・ジャズ、ネオ・ハードバップな演奏で占められる。モーダルなフレーズが心地良いのだが、このモーダルなフレーズが全く古くない。「どこかで聴いた事がある」感が全く無く、新しい響きに満ちている。これには感動した。新伝承派のモード・ジャズなどは、もう遠い過去のものになったなあ、と改めて思った。

ボビー・ワトソンのアルト・サックスは絶好調。余裕があって流麗で歌心満点。音はブリリアントで、ブラスが良く鳴っている。この溌剌としたアルト・サックスが、今年70歳の大ベテランが吹いているとは。しかし、パフォーマンス全体を覆う「余裕と大らかさ」は若手には出せない「味」である。そして、中堅トランペッターのジェレミー・ペルトが、ワトソンのアルト・サックスにしっかり寄り添っていて、フロント2管をしっかりと盛り立てている。

ピアニストのサイラス・チェストナット、ベーシストのカーティス・ランディ、ドラマーのビクター・ジョーンズ。このリズム・セクションがとても良い。特に、サイラス・チェスナットの仄かにファンキーでモーダルなピアノが効いている。ベースとドラムが堅実にリズム&ビートをキープする中、チェスナットの歌心溢れるピアノが、歌心溢れるワトソンのアルト・サックスを鼓舞し引き立てる。ワトソンのアルト・サックスとチェスナットのピアノとの相性の良さ。メンバー選定の勝利である。

ジャズの演奏トレンドの中でも歴史があるモード・ジャズ、ネオ・ハードバップな演奏で占められているが、古さを全く感じ無い、逆に、新しさを感じる、新しい響きを感じる「不思議な魅力」を湛えた、聴き応え十分の好盤です。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

  ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から12年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2023年3月23日 (木曜日)

ユッコ・ミラー『City Cruisin’』

最近、ユッコ・ミラーの新盤を「生活のBGM」で聴くことが多い。彼女のアルト・サックスは素姓が良く、オリジナリティーがある。作曲^アレンジの才にも長け、なかなか聴き応えがある。

そもそも「ユッコ・ミラー」とは何者か、である。エリック・マリエンサル、川嶋哲郎、河田健に師事。19歳でプロデビュー。 2016年9月、キングレコードからファーストアルバム「YUCCO MILLER」を発表し、メジャーデビュー。「サックスYouTuber」としても爆発的な人気を誇る、実力派サックス奏者である。

ジャケ写を見ると、ピンクヘアーの奇抜なルックス、結構、すっ飛んだ出で立ちをしているので「アイドル系、もしくはヴィジュアル系」か、と眉をひそめるジャズ者の方々も多いが、決して、ヴィジュアル指向ではない。確かに、彼女のサックスは正統派なもの、テクニックもブロウも確かなもの。それは彼女のリーダー作を聴けば良く判る。

Yucco Miller(ユッコ・ミラー)『City Cruisin'』(写真左)。2022年12月のリリース。ちなみにパーソネルは、ユッコ・ミラー (as,vo), 曽根麻央 (p, key), 中村裕希 (b), 山内陽一朗 (ds)。ユッコ・ミラーのアルト・サックスがワンホーンのカルテット編成。メジャー・デビュー後5作目となるアルバム。YouTubeチャンネルの「サックスで吹いてみたカヴァー曲シリーズ」で反響の大きかった楽曲と、ユッコ・ミラー自身によるオリジナル楽曲2曲を収録。

特にこの「カヴァー曲」が秀逸。最近の大ヒット曲、YOASOBIの「夜に駆ける」、Adoの「うっせいわ」、米津玄師「Lemon」、1980年代の我が国のシティポップから、德永英明の「レイニーブルー」、竹内まりやの「プラスティック・ラブ」、それから、ユニークな選曲としては、アニメの世界から『名探偵コナン』メイン・テーマ、【となりのトトロ】風のとおり道 。
 

Yucco-millercity-cruisin

 
これが素晴らしく良い出来。こういうキャッチャーなヒット曲やテーマ曲をジャズ化すると、どうしても、主旋律のメロディーが印象的に残って、砂糖菓子の様に甘い、聴き心地が良いだけのイージーリスニング風なカヴァー演奏になりがちなのだが、ユッコ・ミラーの場合、そうはならない。アレンジが素晴らしく良くて、しっかりとジャズになっている。

「うっせいわ」や「Lemon」など、その歌の持つ主旋律のメロディーが強烈なので、ジャズ化は難しいのではと思ったが、アレンジが秀逸。主旋律のメロディーの崩しも良いし、アドリブへの展開も自然で滑らかで「取って付けた」感が無い。いや〜、久し振りに「優れた日本のポップス曲のジャズ・カヴァー」を聴いた気がする。

ユッコ・ミラーのアルト・サックスは以前にも増して、力強さ感が溢れていて聴き応えがある。このユッコ・ミラーの正統派なテクニックも十分なアルト・サックスだからこそ、「優れた日本のポップス曲のジャズ・カヴァー」が成立するのだと思う。

当然、フロントのユッコ・ミラーのアルト・サックスがこれだけ鳴っているのだ。バックのリズム・セクションの演奏も、そのアルトの鳴りに呼応して、素晴らしいパフォーマンスを披露している。

このカルテットの演奏の実力の高さは、ユッコ・ミラー作のオリジナル2曲の演奏を聴けば判る。「優れた日本のポップス曲のジャズ・カヴァー」で固めた盤だから、とか、ピンクヘアーの奇抜なルックス、結構、すっ飛んだ出で立ちだから、とかで、この盤を「ゲテモノ」扱いしてはならない。アレンジ、演奏共に、実に良く出来た現代のフュージョン・ジャズの優秀盤です。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

  ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から12年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2023年3月21日 (火曜日)

ソウル, R&B志向のワシントンJr.

Grover Washington, Jr.(グローヴァー・ワシントン・ジュニア、以降「ワシントンJr.」と略)の聴き直しと再評価を進めている。

ワシントンJr.は、あのソフト&メロウなフュージョン・ジャズの名盤『Winelight』のイメージが強くて、我が国では、軟弱でイージーリスニング志向の「スムース・ジャズ」なサックス奏者というレッテルを貼られて久しい。しかし、ワシントンJr.のリーダー作を初リーダー作から遺作まで聴き通すと「それは違うなあ」ということが良く判る。

Grover Washington, Jr.『Reed Seed』(写真)。1978年の作品。ちなみにパーソネルは、Grover Washington Jr. (sax), James "Sid" Simmons, John Blake Jr. (key), Richard Lee Steacker (el-g), Tyrone Brown (b), Millard "Pete" Vinson (ds), Leonard "Doc" Gibbs (perc), Derrick Graves (arr)。

ワシントンJr. が、多くの好盤を残したkudoレーベルを離れて、モータウンからリリースした「移籍第一弾」。モータウンといえば、ソウル、R&Bがメインのメジャー・レーベルだが、ワシントンJr. は、意外と硬派な「フュージョン・ジャズ」で勝負している。
 

Grover-washington-jrreed-seed

 
が、アレンジの志向としては、ライトな「ソウル、R&B」志向のアレンジがなされており、他の「ソフト&メロウな」フュージョン・ジャズ盤とは一線を画する、ソウルもしくはR&B志向のフュージョン・ジャズがとても個性的。

内容的には実に充実して優れていると思うんだが、我が国では何故か「ソウルもしくはR&B志向のフュージョン」は受けが悪い。この盤も、ワシントンJr.のリーダー作紹介の中で、そのタイトル名が上がることは無い(僕は見たことが無い)。

しかし、である。この盤、ソウルもしくはR&B志向のフュージョン盤として、とても良い内容なのだ。後にサンプリングされている曲もあって、実にナイスな、ライトでアーバンなジャズ・ファンクな志向も見え隠れする。ラストのワシントンJr.作の「Loran's Dance」のファンクネスは実に芳しく、Billy Joelの「Just The Way You Are(素顔のままで)」のソウルフルなカヴァーはとても良い。

ワシントンJr. のサックスは、ライトな「ソウル、R&B」志向のアレンジの中、意外と力強くテクニカル。歌心は当然「抜群」で聴き応えがある。ワシントンJr. の好盤として、再評価すべき好盤だと思います。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

  ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から12年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2023年3月 2日 (木曜日)

ワシントンJr.のリーダー作第2弾

Grover Washington, Jr.(グローヴァー・ワシントン・ジュニア、以降、ワシントンJr.と略)。クロスオーバー&フュージョン・ジャズの名サックス奏者。しっかりと情感が込めて、力感溢れエモーショナルでハードボイルドな吹きっぷりから、ソフト&メロウに囁くように吹く繊細な吹きっぷりまで、その表現力は高度で多彩。非常に優れたサックス奏者の1人だと思うのだが、何故か我が国では人気がイマイチ。

風貌が良くないのかなあ。クロスオーバー&フュージョン・ジャズの人気のあるジャズマンは、一様に「イケメン」揃い。そういう点では、ワシントンJr.はちょっと損をしているのかなあ。風貌はどう見ても、マッチョでガテン系の風貌で、どう見ても「イケメン」風では無いし、柔和な「優男」風でも無い。でも、良いサックスを吹くんですよ。ブリリアントで重心が低くてファンキーで、説得力があり、訴求力のあるサックスを吹くんだがなあ。

Grover Washington, Jr.『All The King's Horses』(写真)。1972年5ー6月の録音。ちなみにパーソネルは、Grover Washington Jr. (sax), Bob James (key, arr, cond), Richard Tee (org), Gene Bertoncini, Cornell Dupree, Eric Gale, David Spinozza (g), Marvin Stamm (tp, Flgh), Gordon Edwards, Ron Carter (b), Bernard Purdie, Billy Cobham (ds), Airto Moreira (perc), Ralph MacDonald (congas)。ここに、ブラス・セクションとストリングスが加わるゴージャズな布陣。
 

Grover-washington-jrall-the-kings-horses

 
このワシントンJr.のセカンド盤もフュージョン畑の優れ者達が集結。特に、キーボードに、リチャード・ティー、エレギのコーネル・デュプリーとエリック・ゲイル、そして、ベースにゴードン・エドワーズと、後の伝説のフュージョン・バンド「スタッフ」のメンバーがほぼ集結しているのが目を引く。このメンバーが中心の演奏は、グルーヴ感&ファンクネス漂う「R&B志向」の素敵な演奏に仕上がっている。そう、このワシントンJr.のリーダー作第2弾は「R&B志向」の音作りがメインになっている。

ソウル・エレジャズ、と形容したら良いかと思う。ビル・ウイザースの「Lean On Me」のカバーや、エモーショナルにファンキーに吹き上げる「Love Song」、ソフト&メロウでスムースな雰囲気が素敵な「Where is The Love」等が如何にもソウルフル&ファンキー。そして、極めつけは、ジャズ・スタンダードの「Lover Man」。この「Lover Man」のエレジャズ化は、メロウな序盤からファンキーに展開していく雰囲気は、とっても「ソウルフル」。これ、本当に良い雰囲気です。この盤でイチ推しの名演。

ワシントンJr.には「ソウルフル」が良く似合う。初リーダー作は、シンプルでストレート・アヘッドな、純ジャズ志向のエレジャズだったが、今回は、アルバムの雰囲気を「ソウルフル」&「R&B」に絞ったプロデュースが大正解。この盤が「全米・Jazzチャ-ト・第1位」に輝いたのも頷ける。クロスオーバー&フュージョン・ジャズも捨てたもんじゃない。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

  ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から11年11ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2023年3月 1日 (水曜日)

ワシントンJr.の初リーダー作です

Grover Washington, Jr.(グローヴァー・ワシントン・ジュニア)。このサックス奏者は、ソフト&メロウなフュージョン・ジャズの代名詞『Winelight』が大ヒットしたが故、かなり誤解されているなあ、と感じることが多い。彼のリーダー作の全てを聴き直してみると、やっぱり、彼の評価に偏りがあるなあ、と感じることが多い。

グローヴァー・ワシントン・ジュニアと言うと、ベテランのジャズ者の方々は「ああ、あのソフト&メロウなサックス奏者ね」と冷ややかに反応することが多い。でも、ですね。このサックス奏者、意外と硬派で正統派なサックスを吹くんですよ。『Winelight』は、彼のサックスのテクニックと表現力が高い証明で、あの究極のソフト&メロウなブロウは、彼の表現パターンのひとつに過ぎないのだ。

Grover Washington, Jr.『Inner City Blues』(写真)。1971年9月の録音。 Kudu Recordsからのリリース。ちなみにパーソネルは、Grover Washington Jr.(sax), Bob James (el-p, arr, cond), Richard Tee (org), Eric Gale (g), Ron Carter (b), Idris Muhammad (ds), Airto Moreira (perc), Donald Ashworth (bs), Wayne Andre (tb), Thad Jones (tp, French horn), Eugene Young (tp, flh)。プロデューサーは、フュージョンの仕掛け人の1人、クリード・テイラー。

ということで、グローヴァー・ワシントン・ジュニア(以降、ワシントンJr.と略)の初リーダー作を聴いてみる。ジャズマンにおいて、初リーダー作は、そのジャズマンの個性と特徴をしっかり反映しているので、そのジャズマンの素姓を知るには、まず初リーダー作を聴くに限る。
 

Grover-washington-jrinner-city-blues

 
このワシントンJr.の初リーダー作、パーソネルを見渡すと、当時のフュージョン・ジャズの担い手ジャズメンがズラリと顔を揃えている。アレンジはボブ・ジェームス。プロデューサーはクリード・テイラー。1971年の作品だが、後のフュージョン・ジャズを見据えた、コンテンポラリーでクロスオーバーなエレ・ジャズに仕上がっていて、ちょっとビックリする。これ、硬派なフュージョン・ジャズそのもの、と言っても良い位の「内容充実」な盤である。

バックのボブ・ジェームス節をしっかり踏まえた、お洒落でクールで躍動感溢れるアレンジに乗って、硬派で正統派なワシントンJr.のサックスのエモーショナルで力強くて流麗なサックスが乱舞する。明らかにフュージョン志向のアレンジなんだが、ワシントンJr.のサックスは意外とブリリアントで重心が低くてファンキー。説得力があり、訴求力のあるサックスで、ソフト&メロウな軟弱さなんて、どこにも無い。

ワシントンJr.は唄う様にサックスを吹き上げる。力感溢れエモーショナルでハードボイルドな吹きっぷりから、ソフト&メロウに囁くように吹く繊細な吹きっぷりまで、その表現力は高度で多彩。それは決してテクニカルで無く、しっかりと情感がこもっている。後のフュージョン・ジャズのサックスの雰囲気を先取りしたかの様な、このワシントンJr.の表現力豊かなサックスは、当時としてはかなり先進的だったのでは無いか。

このワシントンJr.の初リーダー作は、ワシントンJr.のサックスマンとして、とても優れた資質と個性を持っていることが良く判る。我が国では、何故か「ソフト&メロウなフュージョン・サックス野郎」の位置づけで留まっているが、もっとワシントンJr.のサックスの本質を再評価して欲しいなあ、とこの初リーダー作を久し振りに聴いて、再び思った次第。お気に入りのフュージョン好盤です。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

  ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から11年11ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2023年2月28日 (火曜日)

僕なりのジャズ超名盤研究・23

 エリック・ドルフィーは、お気に入りのアルト・サックス奏者。ジャズを聴き始めた頃、ドルフィーに出会って、これが即興演奏の極致か、とぶっ飛んで以来、ずっとドルフィーは聴き続けている。

twitter で「朝一番のジャズ盤」や「昼下がりのジャズ盤」、そして、寝る前の「今日のラストのジャズ盤」のご紹介のツイートをしているのだが、ここにはドルフィーなど、メインストリーム志向のジャズの伝統的な展開を踏まえながら、アブストラクトにフリーに、限りなく自由度の高いジャズは登場させていない。刺激が強すぎる、というのが理由。

よって、ドルフィーは、個人的に、バーチャル音楽喫茶『松和』で聴いているのだが、ドルフィーはどのリーダー作を聴いても「駄盤」が無い。どのブロウの平均点以上の優秀なパフォーマンスばかりなので、ドルフィーを感じる上で、アルバムを選ぶ必要は無い。その中でも、敢えてどれが良いのか、と問われれば、僕はこのアルバム2枚を推すことにしている。

Eric Dolphy『At The Five Spot, Vol.1 & Vol.2』(写真左)。1961年7月16日、NYの「Five Spot」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (as, b-cl, fl), Booker Little (tp), Mal Waldron (p), Richard Davis (b), Ed Blackwell (ds)。エリック・ドルフィーのアルト・サックスと、ブッカー・リトルのトランペットがフロント2管のクインテット編成。

このパーソネルのメンバーを今から振り返れば、力量十分、テクニック十分の中堅ジャズマンの中でも「曲者」揃い。出てくる音は、当然「曲者」で、メインストリーム志向のジャズの伝統的な展開を踏まえながら、アブストラクトにフリーに、限りなく自由度の高いジャズが展開される。恐らく、当時、最高レベルの「限りなく自由度の高いモーダルな演奏」だと思う。
 

Eric-dolphyat-the-five-spot-vol1-vol

 
まず、Vol.1、1曲目の「Fire Waltz」での、冒頭のドルフィーのアルト・サックスの捻れフレーズを聴くだけで、このライヴ盤は「穏やかではない」ことを感じる。捻れてブッ飛んで疾走するドルフィーのアルト。そこに、負けずに捻れてブッ飛んで疾走するブッカー・リトルのトランペットが絡んでくる。限りなく自由に、従来の穏やかなフレーズを踏襲すること皆無の、鋭角にスクエアにスイングする唯一無二なアドリブ・フレーズ。

Vol.1では、スリリングでハイ・テンションな「限りなく自由度の高いモーダルな演奏」が、これでもか、と言わんばかりに展開する。ジャズとしての「即興演奏」の極致がここにある。

Vol.2は、やや穏やかで懐深い「限りなく自由度の高いモーダルな演奏」が繰り広げられる。オリジナルLPでは、「Aggression」と「Like Someone in Love」の2曲のみ。ほとんどが「即興演奏の嵐」なんですが、やはり、ドルフィーは尋常では無い。特に、バスクラの「異次元さ」が極めつきで、もうこれは癖になる(笑)。ブッカー・リトルのトランペットも熱くて良いんですが、ドルフィーの「変態度合い」が凄くて、これはまあ(笑)。

Vol.2を聴いていて、ドルフィー&リトルのフロント2管は唯一無二で凄いなあ、と改めて感動。「限りなく自由度の高いモーダルな演奏」がどんどん自由度高く、自由度高くなって、アブストラクトにフリーに展開しそうになるのだが、決して、メインストリーム志向のジャズの伝統的な展開を逸脱することは無い。このジャズの伝統的な展開にグッと踏みとどまって演奏するところが良い。何度聴いてもグッとくる。

このEric Dolphy『At The Five Spot, Vol.1 & Vol.2』を聴くと、ジャズとしての「即興演奏」というものが良く判る。ジャズの一番の特徴は「即興演奏」というが、このライヴ盤でのドルフィー&リトルのフロント2管のパフォーマンスは、その「即興演奏」の好例だろう。このライヴ盤を聴く度に、ジャズって凄いなあ、と思うのだ。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

  ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics』

 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から11年11ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2022年12月26日 (月曜日)

僕なりのジャズ超名盤研究・20

ジャズ盤には、我が国のジャズ者だけにウケて、他国では全く知られていない盤が結構ある。例えば、ブルーノートの「女性の足元ジャケ」で有名な、Sonny Clark『Cool Struttin'』がそうで、我が国のジャズ者の方々の中では知らぬ者はいない位の人気盤だが、本場米国では全く知られていない。そもそも、リーダーのピアニスト、ソニー・クラーク自体がマイナーな存在。

このエピソードはジャズ雑誌で読んで、最初は「眉唾」と思っていたのだが、実際に米国にビジネス出張に行った折、先方のキーマンの1人が大のジャズ好きで、通訳を通して色々な話をさせて貰ったのだが、確かに、Sonny Clark『Cool Struttin'』については「?」だった。そして、Mal Waldron『Left Alone』もそうだった。しかし、その後、彼もこの2枚を聴いたらしく、「どちらも、なかなか良いハードバップ盤だ、ありがとう」という電子メールが届いたのを覚えている。

Mal Waldron『Left Alone』(写真左)。1959年2月24日の録音。ちなみにパーソネルは、Mal Waldron (p), Jackie McLean (as :track 1のみ), Julian Euell (b), Al Dreares (ds)。マル・ウォルドロンのビリー・ホリディ追悼盤。基本はピアノのマルがリーダーのトリオ。1曲目の「Left Alone」のみ、アルト・サックスのジャッキー・マクリーンが客演している。

我が国ではこのマルの『Left Alone』は大人気盤で、ジャズ初心者向けのジャズ名盤紹介には必ずといっていいほど、この盤のタイトル名が上がってくる。しかし、である。それぞれの評論文を読むと、1曲目のタイトル曲「Left Alone」の「泣きのマクリーン」だけが絶賛されていて、この1曲だけで名盤扱いされているフシがある。確かにマクリーンのアルト・サックスは情感溢れ力強く、聴き応えのあるブロウなのだが、この盤のリーダーはマルであり、マルはピアニストである。

まず、この有名なタイトル曲「Left Alone」では、伴奏上手なマルのピアノが堪能出来る。なるほど、かの伝説の女性ジャズ・ボーカリスト、ビリー・ホリディがマルを伴奏者に指名したのが良く判る。情感を込めて唄う様にアルト・サックスを奏でるマクリーンに対して、絶妙なバッキングで応えるマル。この「伴奏のマル」は聴きもの。
 

Mal_left_alone_1

 
2曲目以降はマルがリーダーのピアノ・トリオの演奏になる。2曲目の「Catwalk」は名演だろう。なぜか、ジュリアン・ユールのベースとマルのピアノの絡みが良い感じなのだ。アル・ドリアースのドラムはあまり目立たないのだが。そうそう、「Catwalk」は曲自体も良い感じ。マルの作曲能力の高さを感じる。

が、である。3曲目の「You Don't Know What Love Is」から「Minor Pulsation」、演奏ラストの「Airegin」まで、内容的に悪くは無いんだが、なんだか演奏が重い。もう少し溌剌と、もう少し躍動感があっても良いと思うのだが、どうも良くない。この盤については、ベースとドラムのリズム隊のパフォーマンスに物足りなさを感じるのだが、このリズム隊がマルのピアノに上手く反応出来ていないというか、マルのピアノについていっていないのが惜しい。

そして、ラストのトラックには、マルが最晩年のビリー・ホリデイの伴奏者だったこともあってか、ビリー・ホリディの思い出についての「マルの語り」が収録されている。マルがとうとうとビリーについての思い出を語っているのだが、当然、英語で語っているので、ほとんど何を語っているのかが判らない。日本盤についても「対訳」が付いている訳でも無い。LP時代、この盤を入手して初めて聴いた時、このラストの「マルの語り」が出てきた時はビックリした(笑)。

このMal Waldron『Left Alone』について、名盤扱いされているのは、冒頭のタイトル曲「Left Alone」でのジャッキー・マクリーンのアルト・サックス、いわゆる「泣きのマクリーン」の素晴らしさだけがその理由で、マルの名盤、名演については他に沢山ある。

確かに、冒頭の「Left Alone」については、「泣きのマクリーン」の素晴らしさ故、ジャズ者であれば一度は聴いておく必要はあるかとは思う。しかし、2曲目以降については、決して、マルの代表的なパフォーマンスでは無いことを考慮しておく必要がある。ちょっと「こまったちゃん」な盤である。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて        

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

   ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」 

   ・四人囃子の『Golden Picnics』
 
 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から11年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2022年12月23日 (金曜日)

僕なりのジャズ超名盤研究・18

ジャズを本格的に聴き始めた頃、この盤の存在が不思議だった。ジャズの評論からすると、概ね、ディブ・ブルーベックというピアニストは「イモ」なピアニストという評価だった。やれスイングしないだの、やれ歌心が無いだの、そして、酷いなあと思ったのは「下手くそ」や「イモ」という評価。ジャズ者初心者として、これは下品やなあ、と思いつつ、ブルーベックの諸作については、なかなか手が伸びなかった。

しかし、である。ジャズ初心者向けのジャズ盤紹介には、必ずと言って良いほど、この盤のタイトルが上がる。ハワイ出身の S・ニール・フジタがデザインを手掛けた、前衛的な模様の絵をあしらったジャケットが印象的で、ジャズ初心者向けのジャズ盤ならば、とジャズを聴き初めて2年目位にゲットしている。

Dave Brubeck Quartet『Time Out』(写真左)。1959年6月の録音。ちなみにパーソネルは、Paul Desmond (as) Dave Brubeck (p) Gene Wright (b) Joe Morello (ds)。変則拍子ジャズの定盤中の定盤。ジャズで定番のビート、4ビートと2ビート以外を「Time Out(変拍子)」と呼んでいる訳だが、この盤は、その「変拍子の演奏ばかりを集めたアルバム」である。

1曲目の「Blue Rondo A La Turk(トルコ風ブルーロンド)」は「9分の8拍子」。スイングしないピアノとして、一部で忌み嫌われるブルーベックのピアノが印象的な旋律を奏でる。2+2+2+3拍子という刻み。これでは横揺れのスイングは出来ない。ちなみに、ブルーベック・カルテットでは、ブルーベック十八番の「スクエアなスイング」で、この「9分の8拍子の曲」をノリの良い演奏に仕上げている。
 

Time_out_1

 
3曲目のタイトル曲が、かの有名な「Take Five」。「5分の4拍子」の変拍子ジャズで、3+2拍子という刻み。これも横揺れスイングは無理。この「5分の4拍子」の曲も、ブルーベック・カルテットは「スクエアなスイング」で乗り切っている。ジョー・モレロのドラミングの巧みさ。それを支えるブルーベックのピアノのコンピング。

「変拍子の演奏ばかりを集めたアルバム」とは良く言ったもので、前述の1曲目が「9分の8拍子」、3曲目が「5分の4拍子」で完璧な変拍子。他の曲は「3分の4拍子」や「12分の8拍子」といった「3拍子」が主体の曲。5曲目の「Kathy's Waltz」は、6分の8拍子をインテンポで4分の4拍子に強引に被せている様で、これもある意味「変拍子」。

但し、「変拍子の演奏ばかりを集めたアルバム」だと難解になりがちなんだが、ブルーベック・カルテットはそうならない。ブルーベック・カルテットの演奏はどのアルバムも、どの演奏も「判り易い」。この「判り易さ」がブルーベック・カルテットの特徴であり、最大の長所。この『Time Out』がジャズ初心者向けのジャズ盤紹介に上がるのも、この「判り易さ」があるからだろう。

まず優れたアレンジがベースにあって、カルテットのメンバーの演奏能力とテクニックが高いこと。そこに、ブルーベックの理知的でスクエアなノリのピアノが演奏全体を統率し、ウォームで丸く力強いデスモントのアルト・サックスがフロントを担い、破綻の無い抑制の効いた、クールなインプロを展開する。これが「判り易さ」に繋がっている。ジャズにとって「判り易さ」は大切な要素。

しかし、「判り易い」からと言って、この変則拍子の「Take Five」が、1987年、アリナミンVのCMのバックで流れた時には驚きました。「ジャズはお洒落」なんていう、バブル期の産物なんでしょうが、よくこんな変則拍子のジャズ曲をCMに採用したもんです。今でも感心します。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて        

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

   ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」 

   ・四人囃子の『Golden Picnics』
 
 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から11年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

2022年12月19日 (月曜日)

「ブルーベック4」初期の傑作盤

Dave Brubeck(ディブ・ブルーベック)のリーダー作の「落ち穂拾い」をしている。

もともと、ブルーベックのピアノが好きなので、当ブログでは、ブルーベックのリーダー作はかなりの数、記事にしてアップしている。が、ブルーベックはキャリア上、リーダー作については「多作の人」。ブルーベックを語る上で、重要と思われる盤もスポッと抜けていたりして、もう少し、充実させる必要があるなあ、と感じた次第。

Dave Brubeck Quartet『Jazz At Oberlin』(写真左)。1953年3月2日、米国オハイオ州のOberlin Collegeでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as), Lloyd Davis (ds), Ron Crotty (b)。ブルーベック=デスモンドの「大学巡回ライヴ」の中の「とりわけ優れた」1枚である。

収録曲は全て「有名な」スタンダード曲。しかし、全曲、ブルーベックのアレンジが秀逸で、他の同一曲の演奏とは異なる、オリジナリティ溢れる「ブルーベック=デスモンド」ならではの個性的な演奏に仕上がっている。

スタンダード曲の持つ流麗なテーマ部は、はっきりとそれと判る、判り易いフレーズで印象付け。アドリブ展開では、ブルーベック独特のスクエアにスイングする、現代音楽の様な硬質タッチのピアノと、流麗に優しく語りかける様に、ソフト&メロウな、デスモンドのアルト・サックスとが対比する様な、独特な雰囲気を醸し出すインタープレイが見事。
 

Dave-brubeck-quartetjazz-at-oberlin

 
以降の「ブルーベック=デスモンド」のカルテット演奏の個性は、この時点で完全に確立されている。

横揺れにスイングすることは無く、ファンクネスは皆無。それでも、このカルテット演奏は「ノリ」が良い。そして、出てくるフレーズがキャッチャーで流麗。ブルーベックの硬質タッチのピアノのフレーズは実に捉えやすく、流麗で柔らかなデスモンドのアルト・サックスは聴いていて、とても心地良い。その2人のパフォーマンスを支えるリズム隊は堅実で破綻が無い。

つまりは「ブルーベック=デスモンド」のカルテット演奏は判り易く、親しみ易いのだ。聴き手にしっかり訴求する「ブルーベック=デスモンド」のジャズ。聴衆もそれをしっかり感じて、ノリノリで演奏を楽しんでいる様子が良く判る。

僕がジャズを聴き始めた1970年代後半、我が国におけるブルーベックの評価は甚だ悪かった。やれスイングしないだの、やれ歌心が無いだの、そして、酷いなあと思ったのは「下手くそ」という評価。

しかし、僕は「秘密の喫茶店」で、この「大学巡回ライヴ」の中の「とりわけ優れた」1枚を聴かせてもらって、ブルーベックのピアノのファンになった。ジャズを本格的に聴き始めた良い時期に、ブルーベックの「真の演奏」を聴くことが出来、ブルーベックのピアノを「聴き誤らなかった」のは幸いだった。やっぱり、ジャズは自分の耳で聴いて、自分の耳で判断するのが一番だ。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて        

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新。

   ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」 

   ・四人囃子の『Golden Picnics』
 
 
Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から11年9ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

AOR Bethlehemレーベル Blue Note LTシリーズ Blue Noteレーベル Candidレーベル CTIレーベル ECMレーベル Enjaレーベル jazz Miles Reimaginedな好盤 Pabloレーベル Pops Prestigeレーベル R&B Riversideレーベル rock Savoyレーベル Smoke Sessions Records SteepleChaseレーベル T-スクエア The Great Jazz Trio TRIX Venusレコード Yellow Magic Orchestra 「松和・別館」の更新 こんなアルバムあったんや ながら聴きのジャズも良い アイク・ケベック アキコ・グレース アダムス=ピューレン4 アブドゥーラ・イブラヒム アラウンド・マイルス アラン・ホールズワース アル・ディ・メオラ アンドリュー・ヒル アート・アンサンブル・オブ・シカゴ アート・ファーマー アート・ブレイキー アート・ペッパー アーネット・コブ アーマッド・ジャマル アール・ハインズ アーロン・パークス イエロージャケッツ イスラエル・ジャズ イタリアン・ジャズ イタリアン・プログレ インパルス!レコード イーグルス ウィントン・ケリー ウィントン・マルサリス ウェイン・ショーター ウェザー・リポート ウェス・モンゴメリー ウエストコースト・ジャズ ウディ・ショウ ウラ名盤 エディ・ハリス エリック・クラプトン エリック・ドルフィー エルトン・ジョン エルヴィン・ジョーンズ エンリコ・ピエラヌンツィ エンリコ・ラヴァ オスカー・ピーターソン オーネット・コールマン カウント・ベイシー カシオペア カーティス・フラー カート・ローゼンウィンケル カーラ・ブレイ キャノンボール・アダレイ キャンディ・ダルファー キング・クリムゾン キース・ジャレット ギラッド・ヘクセルマン ギル・エバンス クインシー・ジョーンズ クイーン クリスチャン・マクブライド クリスマスにピッタリの盤 クリフォード・ブラウン クロスオーバー・ジャズ グラント・グリーン グレイトフル・デッド グローバー・ワシントンJr ケイコ・リー ケニー・ギャレット ケニー・ドリュー ケニー・ドーハム ケニー・バレル ケニー・バロン ゲイリー・バートン コンテンポラリーな純ジャズ ゴンサロ・ルバルカバ サイケデリック・ジャズ サイラス・チェスナット サザンロック サド=メル楽団 サム・リヴァース サンタナ ザ・クルセイダーズ ザ・バンド ジャケ買い「海外女性編」 シェリー・マン シャイ・マエストロ ジェフ・ベック ジェラルド・クレイトン ジミ・ヘンドリックス ジミー・スミス ジム・ホール ジャキー・マクリーン ジャコ・パストリアス ジャズ ジャズの合間の耳休め ジャズロック ジャズ・アルト ジャズ・オルガン ジャズ・ギター ジャズ・テナー ジャズ・トランペット ジャズ・トロンボーン ジャズ・ドラム ジャズ・ピアノ ジャズ・ファンク ジャズ・フルート ジャズ・ベース ジャズ・ボーカル ジャズ・レジェンド ジャズ・ヴァイオリン ジャズ・ヴァイブ ジャズ喫茶で流したい ジャック・デジョネット ジャン=リュック・ポンティ ジュニア・マンス ジュリアン・レイジ ジョシュア・レッドマン ジョニ・ミッチェル ジョニー・グリフィン ジョン・アバークロンビー ジョン・コルトレーン ジョン・スコフィールド ジョン・テイラー ジョン・マクラフリン ジョン・ルイス ジョン・レノン ジョーイ・デフランセスコ ジョージ・ケイブルス ジョージ・デューク ジョージ・ハリソン ジョージ・ベンソン ジョー・サンプル ジョー・パス ジョー・ヘンダーソン スタッフ スタンリー・タレンタイン スタン・ゲッツ スティング スティング+ポリス スティービー・ワンダー スティーヴ・カーン スティーヴ・ガッド スティーヴ・キューン スナーキー・パピー スパイロ・ジャイラ スピリチュアル・ジャズ スムース・ジャズ スリー・サウンズ ズート・シムス セシル・テイラー セロニアス・モンク ソウル・ジャズ ソウル・ミュージック ソニー・クラーク ソニー・ロリンズ ソロ・ピアノ タル・ファーロウ タンジェリン・ドリーム ダスコ・ゴイコヴィッチ チェット・ベイカー チック・コリア チック・コリア(再) チャーリー・パーカー チャールズ・ミンガス チャールズ・ロイド チューリップ テテ・モントリュー ディジー・ガレスピー デイブ・ブルーベック デイヴィッド・サンボーン デイヴィッド・ベノワ デクスター・ゴードン デニー・ザイトリン デビッド・マシューズ デュオ盤 デューク・エリントン デューク・ジョーダン デューク・ピアソン デヴィッド・ボウイ デヴィッド・マレイ トニー・ウィリアムス トミー・フラナガン トランペットの隠れ名盤 トリオ・レコード ドゥービー・ブラザース ドナルド・バード ナット・アダレイ ネイティブ・サン ネオ・ハードバップ ハロルド・メイバーン ハンク・ジョーンズ ハンク・モブレー ハンプトン・ホーズ ハービー・ハンコック ハーブ・エリス バディ・リッチ バド・パウエル バリトン・サックス バリー・ハリス バーニー・ケッセル バーバラ・ディナーリン パット・マルティーノ パット・メセニー ヒューバート・ロウズ ビッグバンド・ジャズは楽し ビッグ・ジョン・パットン ビリー・チャイルズ ビル・エヴァンス ビル・チャーラップ ビル・フリゼール ビートルズ ビートルズのカヴァー集 ピアノ・トリオの代表的名盤 ファラオ・サンダース ファンキー・ジャズ フィニアス・ニューボーンJr フィル・ウッズ フェンダー・ローズを愛でる フュージョン・ジャズの優秀盤 フランク・ウエス フリー フリー・ジャズ フレディー・ハバード ブッカー・リトル ブラッド・メルドー ブランフォード・マルサリス ブルース・スプリングスティーン ブルー・ミッチェル ブレッカー・ブラザース プログレッシブ・ロックの名盤 ベイビー・フェイス・ウィレット ベニー・グリーン (p) ベニー・グリーン (tb) ベニー・ゴルソン ペッパー・アダムス ホレス・シルバー ホレス・パーラン ボサノバ・ジャズ ボビー・ティモンズ ボビー・ハッチャーソン ボブ・ジェームス ポップス ポール・サイモン ポール・デスモンド ポール・ブレイ ポール・マッカートニー マイケル・ブレッカー マイルス・デイヴィス マイルス(エレ)改訂版 マイルス(エレ)旧版 マックス・ローチ マッコイ・タイナー マル・ウォルドロン マンハッタン・ジャズ・オケ マンハッタン・ジャズ・4 マンハッタン・トランスファー マーカス・ミラー ミシェル・ペトルチアーニ ミルト・ジャクソン モダン・ジャズ・カルテット モード・ジャズ ヤン・ガルバレク ヤン・ハマー ユセフ・ラティーフ ユッコ・ミラー ラテン・ジャズ ラリー・カールトン ラリー・コリエル ラルフ・タウナー ラーズ・ヤンソン リッチー・バイラーク リトル・フィート リンダ・ロンシュタット リー・コニッツ リー・モーガン リー・リトナー ルー・ドナルドソン レア・グルーヴ レイ・ブライアント レジェンドなロック盤 レッド・ガーランド レッド・ツェッペリン ロイ・ハーグローヴ ロック ロッド・スチュワート ロン・カーター ローランド・カーク ローランド・ハナ ワン・フォー・オール ヴィジェイ・アイヤー 上原ひろみ 僕なりの超名盤研究 北欧ジャズ 吉田拓郎 和ジャズの優れもの 和フュージョンの優秀盤 四人囃子 増尾好秋 夜の静寂にクールなジャズ 大江千里 天文 天文関連のジャズ盤ジャケ 太田裕美 寺井尚子 小粋なジャズ 尾崎亜美 山下洋輔 山下達郎 山中千尋 敏子=タバキンBB 旅行・地域 日本のロック 日本男子もここまで弾く 日記・コラム・つぶやき 書籍・雑誌 本多俊之 桑原あい 欧州ジャズ 歌謡ロック 深町純 渡辺貞夫 渡辺香津美 米国ルーツ・ロック 英国ジャズ 荒井由実・松任谷由実 西海岸ロックの優れもの 趣味 青春のかけら達・アーカイブ 音楽 音楽喫茶『松和』の昼下がり 高中正義 70年代のロック 70年代のJポップ

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2023年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

カテゴリー