2021年12月28日 (火曜日)

「進化のジャズマン」を体感する

ジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)は「進化のジャズマン」。1931年に生まれ、2006年に74歳で鬼籍に入っている。ちょうど、1955年のハードバップ初期から、1999年のネオ・ハードバップの初期の時代まで、約50年もの間、ジャズの第一線で活躍。しかも、その50年の間に、ジャズは様々な演奏トレンドや奏法を生み出し変化していった訳だが、マクリーンはその「変化」に積極的に追従していった。

Jackie McLean『Fickle Sonance』(写真左)。1961年10月26日の録音。ブルーノートの4089番。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Tommy Turrentine (tp). Sonny Clark (p), Butch Warren (b), Billy Higgins (ds)。リーダーのマクリーンのアルト・サックスと、トミー・タレンタインのトランペットが2管フロントのオーソドックスなクインテット編成。ベースとドラムは新進気鋭、残り3人はハードバップ期の人気ジャズマン。

前リーダー作『Bluesnik』で、ハードバップの成熟した高度な演奏を披露したマクリーン。この次のリーダー作では、はやくも新しい演奏トレンドに触手を伸ばしている。冒頭の「Five Will Get You Ten」を聴けばそれが良く判る。前奏のユニゾン&ハーモニーも不協和音を織り交ぜていて不穏な響き。アドリブに入れば、コルトレーンの様な、少しフリーキーで自由度の高いモーダルな吹きっぷり。
 

Fickle-sonance_1

 
マクリーンのチャレンジ精神が横溢している。フロント2管の相棒、トミー・タレンタインのトランペットは、どちらかというと、ハードバップなスタイルに留まっているのだが、マクリーンは1人でチャレンジしている。新進気鋭の若手のリズム隊、ウォーレンのベース、ヒギンスのドラムについては、マクリーンの進歩的なフレーズに難なく反応。マクリーンのチャレンジをしっかりサポートし、成立させている。

興味深いのは、ピアノのソニー・クラーク。バリバリ、ハードバップなピアニストかと思いきや、マクリーンのプログレッシヴなフレーズにしっかりと反応し、新しい表現の中での個性の表出にチャレンジしている様子。しかし、そんなソニー・クラーク、この盤の録音の約1年2ヶ月後に帰らぬ人になっている。作曲の才にも長けたソニー・クラーク。モーダルな名曲を生み出す可能性もあっただけに、残念なことである。

マクリーンは進化のジャズマンだ、ということがとても良く判る好盤です。マクリーンの代表盤では無いし、ハードバップの名盤でも無い佳作ですが、この盤の底に流れる「溌剌としたチャレンジ精神」は清々しくもあり、積極的にチャレンジしているのが良く判る「溌剌としたアドリブ・パフォーマンス」が見事で、聴いていて爽快です。僕はこの盤の「爽快感」が好きで、この盤、今でもリピートしてます。
 
 
 
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2021年12月23日 (木曜日)

マッキンタイヤーの充実の好盤

コペンハーゲンが拠点の欧州ジャズ・レーベルの老舗のひとつ「スティープルチェイス・レーベル」。このレーベルには、米国のレーベルではパッとしなかったが、このスティープルチェイス・レーベルにてリーダー作を制作し、なぜか頭角を現した、不思議なジャズマンがいる。例えば「Ken McIntyre(ケン・マッキンタイヤー)」はそんな1人である。

Ken McIntyre(ケン・マッキンタイヤー)は、1931年9月、米国はボストンの生まれ。基本はアルト・サックス奏者。その他、フルートなども吹き、他の楽器、ベースやピアノも弾く「マルチ・インストルメンタル」なジャズマンである。

1960年代前半に4枚のリーダー作を残したがパッとせず、1970年代は、スティープルチェイスに移籍して、5枚のリーダー作を残したが、これがどれもが好盤揃い。恐らく、スティープルチェイスの総帥プロデューサー、ニルス・ウインターの手腕の賜だろう。

Ken McIntyre『Home』(写真左)。1975年6月23日、NY出の録音。スティープルチェイス・レーベルのSCS1039番。ちなみにパーソネルは、Ken McIntyre (as, fl, bassoon, b-cl), Jaki Byard (p, el-p), Reggie Workman(b), Andrei Strobert (ds)。ケン・マッキンタイヤーのアルト・サックスがワンホーンのカルテット編成。マッキンタイヤーの通算6枚目のリーダー作。
 

Home_ken-mcintyre

 
内容的には、1960年代後半、米国NYで流行した、自由度の高いモーダルなジャズ。ストレートでモーダルな吹きっぷりは、アルト・サックスを吹くコルトレーンの様でもあり、時々、アブストラクトにスピリチュアルに捻れるところは、エリック・ドルフィーの影を強く感じる。

全ての曲が、マッキンタイヤーの自作曲であるということ、そして、ワンホーン・カルテットということもあって、伸び伸びとポジティヴにアルト・サックスを吹きまくっている。フリーにアブストラクトに、ブロウに様々な色づけをしつつ、フリー&アブストラクトに傾くのはほんの少しなので、フリー嫌いのジャズ者の耳にも十分に鑑賞に耐える。

バックのリズム・セクションも良い感じ。幾何学模様のモーダルなバイアードのピアノが、マッキンタイヤーのアルト・サックスにバッチリ合っていて、ワークマンのこれまた重量級モーダルなベースが、演奏の底をガッチリ支えている。

マッキンタイヤーの、演奏家として充実してきた40歳代の「中堅ジャズマン」の記録として、充実の好盤である。
 
 
 
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2021年12月 6日 (月曜日)

マクリーンの息子のリーダー盤

1970年代の欧州ジャズは、メインストリームな純ジャズ路線を頑なに守っていたフシがある。エレクトリック・ジャズへのアプローチは必要最小限に留め、アコースティック楽器中心のハードバップか、新しいジャズの響きを求めた「ニュー・ジャズ」がメインだった。スティープルチェイス然り、エンヤ然り、ECM然り、である。

René McLean『Watch Out』(写真)。1975年7月9日、NYでの録音。スティープルチェイス・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、René McLean (sax, fl), Danny Coleman (tp, flh). Nathan Page (g), Hubert Eaves III (p), Buster Williams (b), Freddie Waits (ds)。名アルト・サックス奏者、ジャキー・マクリーンの息子、ルネ・マクリーンの初リーダー作になる。

ルネ・マクリーンは1946年生まれ。マルチ・リード奏者。ワールド・ミュージック志向の純ジャズがメイン。教育者、プロデューサーとしての「顔」もあり、リーダー作は現在まで3枚に留まる。そんな寡作のリーダー作の一枚になる。脇を固めるサイドマンは米国のジャズマンで占められてはいるが、さすがジャズが斜陽の時代、名前がメジャーなサイドマンはベースのバスター・ウィリアムスくらいかな。
 

Watch-out

 
エレギが入ったコンテンポラリーな純ジャズ志向のエレ・ジャズになる。音の志向はあからさまではないが「ワールド・ミュージック」志向。アフリカやカリブやラテンなど、ワールドワイドな音の要素が色々と混ざっている。リズム&ビートの基本はハードバップ。モード・ジャズであるが、アフリカン・ネイティヴな音の雰囲気がそこかしこに感じられて、1970年代ならではのエレ・ジャズがこの盤に詰まっている。

ルネのサックスは「コルトレーンのフォロワー」の音であり、モーダルなフレーズ、シーツ・オブ・サウンドなアドリブ展開など、コルトレーンほど重厚では無いが、フットワーク良く軽快なブロウで、「コルトレーン・ライク」なサックスが展開される。バックがエレ・ジャズ志向なので、コルトレーンが1970年代も生きていて、エレ・ジャズをやるなら、こういう音になるのかな、という雰囲気。演奏テクニックも優秀で、収録されたどの楽曲も、良い感じの「力作」に仕上がっている。

このワールド・ミュージック志向のエレ・ジャズって、当時、意外と珍しく、ルネ・マクリーンについても、この志向のリーダー作が、続いて制作されなかったことは残念である。もっと突き詰め深化させていけば、なかなか面白いワールド・ミュージック志向のエレ・ジャズが成立したと思うのだがどうだろう。冒頭の「Bilad as Sudan (Land of the Blacks)」からタイトル含め、演奏にも力が入っていて、なかなか聴かせてくれる。
 
 
 
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2021年11月 9日 (火曜日)

コニッツのソロ・パフォーマンス

ジャズは即興の音楽。ソロ演奏も「アリ」である。が、ソロ演奏には「向き不向き」の楽器がある。まず、ピアノは「向く」。旋律楽器、打楽器の両方の機能を持つピアノは「1人オーケストラ」ですら出来る楽器である。ソロ演奏にはバッチリである。逆に、管楽器は「不向き」。旋律楽器の機能しか無いので、リズム&ビートの供給が出来ない。

管楽器のソロ・パフォーマンスの場合、旋律を吹き上げる時、旋律を吹きながら、旋律の流れの中で、リズム&ビートを感じることが出来る様な吹き方をする必要がある。これが相当に難しい。アドリブ・フレーズを頭の中に思い浮かべつつ、アドリブ・フレーズを実際に吹く。これだけでも大変なのに、リズム&ビートを感じることが出来る様な吹き方を加えるのは至難の業だ。

Lee Konitz『Lone-Lee』(写真左)。1974年8月15日、コペンハーゲンでの録音。Steeplechaseレーベルの SCS1035番。ちなみにパーソネルは、Lee Konitz (as) のみ。リー・コニッツによる、アルト・サックスのソロ演奏である。収録曲は「The Song Is You」(収録時間 : 38:41) と「Cherokee」(収録時間 : 17:47)の2曲のみ。2曲とも長尺のソロ・パフォーマンスである。
 

Lonelee

 
サックスのソロ・パフォーマンスについては、僕は、1985年7月19日、ニューヨーク近代美術館におけるソロ・パフォーマンスを収録したライヴ盤、Sonny Rollins『The Solo Album』しか知らない。そして、このリー・コニッツの『Lone-Lee』は、ロリンズのソロ・ライヴ盤に比肩する、素晴らしい内容のソロ・パフォーマンスである。加えて、コニッツのソロ・パフォーマンスの優れたところは、収録された長尺の2曲は、共にジャズ・スタンダード曲である、ということ。

ロリンズの様に、思うがままに自由に旋律を吹き上げるのでは無い、スタンダード曲の旋律とコード進行をベースに、基となるスタンダード曲につながるアドリブ旋律を頭の中に想起し吹き上げる。そして、聴き手がリズム&ビートを感じることが出来る様に工夫しつつ、アドリブ・フレーズを吹き上げる。この2つの難題をコニッツは見事に解決している。

アルト・サックスのソロ演奏が延々と1時間弱続くので、通常のジャズ者の方々にはお勧めし難い、趣味性の高い優秀盤である。でも、このコニッツのパフォーマンスは素晴らしい。特に、フレーズを紡ぎ出していく、イマージネーションの豊かさについては脱帽である。アルト・サックスを吹く演奏家の方々には一聴をお勧めしたい逸品です。何気に、リー・コニッツって、凄いアルト・サックス奏者やなあ、と改めて思い直しました。
 
 
 
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2021年11月 8日 (月曜日)

スティープルチェイスのフリー盤

ジャキー・マクリーン(Jackie McLean)は、前進するアルト・サックス奏者だった。ハードバップ前期に第一線に躍り出て、人気ジャズマンとして、多くのリーダー作、サイドマンとしての参加作を残した。そして、ジャズの演奏スタイルの深化と多様化の時代に入ると、ハードバップから、モード、フリーと、変化を恐れず、演奏スタイルを自らが変化させていった。

Jackie McLean & Michael Carvin『Antiquity』(写真左)。1974年8月16日、コペンハーゲンでの録音。Steeplechaseレーベルの SCS 1028番。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as, p, vo, bamboo-fl, bells, temple block, perc), Michael Carvin (ds, vo, temple block, bells, bamboo-fl, kalimba, perc)。マクリーンとカルヴィンがマルチ奏者として、デュオ演奏に臨んでいる。

マイケル・カルヴィンは、米国ヒューストン出身のジャズ・ドラマー。1970年辺りから頭角を現した「遅れてきた」純ジャズなドラマー。そのパフォーマンスは、当時の先端を行く正統なジャズ・ドラミング。しかし、当時、ジャズは斜陽の「ポップス音楽」となっていて、その優秀なドラミングがほとんど話題にならなかったのは気の毒であった。
 

Antiquity

 
マクリーンとカルヴィンがマルチ奏者して演奏しているので、基本は多重録音。グループでの一発録りの「切れ味とスピード感」に欠けるのは仕方の無いこと。但し、どちらも演奏テクニックは極上の一流ミュージシャンなので、録音されたパフォーマンスは水準点以上。特に、マクリーンの本業のアルト・サックス、カルヴィンの本業のドラムについては、その演奏内容は申し分無い。

この盤に詰まっているジャズは「フリー・ジャズ」そして「スピリチュアル・ジャズ」。1960年代のマクリーンのフリー・ジャズへのチャレンジはお世辞にも成功しているとは思えない演奏もあったが、この盤では、既にフリー・ジャズは一定の成熟を迎えているので、その成功例を基に、マクリーン&カルヴィンはまずまずのフリー・ジャズを展開している。が、どこか「安全運転」風な感じがするのは、多重録音であるが故の弱点かもしれない。

2人のボーカルも入っていて、その雰囲気は「スピリチュアル・ジャズ」。まあ、これはご愛嬌。スティープルチェイスの「スピリチュアル・ジャズ」は、どこか寝ぼけたようなボーカルが入っていることが多くて、これについては、Nils Wintherのプロデュースには疑問符が付くなあ(笑)。欧州ジャズらしいといえば、欧州ジャズらしい安全運転の「フリー・ジャズ」。あまり尖っていない分、どこか物足りなさが残る。
 
 
 
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2021年11月 4日 (木曜日)

ルーさんとピアニストとの相性

ジャズマンは演奏で組む相手によって、そのパフォーマンスが変わることがある。相性の問題だとは思うんだが、その人と組むとある種の化学反応が起きて、通常よりも優れたパフォーマンスが展開されたりするのだ。だから、アルバムの初聴き時、聴く前にパーソネルを確認して、以前にその組合せによる優れたパフォーマンスの記憶があると、これは、と期待したりする。

Lou Donaldson『Gravy Train』(写真左)。1961年4月27日の録音。ブルーノートの4079番。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Herman Foster (p), Ben Tucker (b), Dave Bailey (ds), Alec Dorsey (conga)。ブルーノートのお抱え、ベテランのアルト・サックス奏者ルー・ドナルドソン(愛称:ルーさん)がワン・ホーンのカルテット編成+コンガ。

ピアノ担当のハーマン・フォスター(Herman Foster)は、1928年フィラデルフィア生まれ、1999年に亡くなった盲目のジャズ・ピアニストである。彼の初期のキャリアは、ルーさんと切っても切り離せない。1950年代後半、ルーさんの複数の吹込みに参加し、その名を世に知らしめた。とにかく、ルーさんのアルト・サックスとの相性が抜群のピアニストである。
 

Gravy-train

 
この盤は、1958年12月録音の『Light-Foot』以来の、ルーさんの「ハーマン・フォスター再び」セッション。ハーマン・フォスターのリズム隊との相性は抜群。フォスターのピアノの手癖とルーさんのアルト・サックスの手癖との協調が、ファンクネスを増幅する。アレック・ドーシーのコンガも良いアクセントになっていて、増幅されたファンクネスにポップな雰囲気を付加していて、聴いていて楽しく明るい雰囲気。

ルーさんが気持ち良くアルトを吹き上げる快作である。ピアノをバックにしたルーさんのパフォーマンスとしては、このハーマン・フォスターとホレス・パーランが双璧だろう。それぞれのピアノが持つファンクネスと、アドリブ展開のテンポの波長があるのだろう。どこか旧来のスイング風のファンネスが漂う時はフォスター、どこか新しいモーダルなファンクネスが漂う時はパーラン。

この盤は、ピアノ・トリオをバックとしてのルーさんのアルト・サックス盤の完成形の様な内容。これだけ気分良く、アルト・サックスを吹き上げるルーさんは聴いていて見事。以降、ルーさんのバンド・サウンドの新しい工夫として、前作『Here 'Tis』で試したオルガンの導入に力点を移していく。
 
 
 
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2021年10月 9日 (土曜日)

エレ・マイルスを進化させる者

高校1年生の頃だったか、マイルス・ディヴィスが来日、とてつもないエレ・ファンクをかましていった、その大阪フェスティバル・ホールの実況ライブ録音をFMで聴いて「スゲぇー」。まず「エレ・マイルス」のファンになった。その4年後、本格的にジャズを聴き初めてから、まず、エレ・マイルスのアルバムを買い漁ることとなる。

このエレ・マイルスのバンドのメンバーって、殆どがマイルスが目に留めた無名の新人を選んでいることを知る。そして、マイルスに鍛えられた新人が、マイルスの下を離れ、後に一国一城の主として、リーダーを張れる一流ジャズマンに育っていく。その「マイルス・スクール」出身の一流ジャズマンのリーダー作を聴くのが楽しみになる。

Kenny Garrett『Sounds from the Ancestors』(写真)。ちなみにパーソネルは、以下の通り。Kenny Garrett (as, vo, el-p), Vernell Brown, Jr. (p), Corcoran Holt (b), Ronald Bruner (ds), Rudy Bird (per) が、メインのメンバー。

ここに以下のメンバーがゲスト参加する。Jean Baylor, Linny Smith, Chris Ashley Anthony, Sheherazade Holman, Dwight Trible (vo), Dreiser Durruthy (bata, vo), Maurice Brown (tp), Johnny Mercier (p, org, Rhodes), Lenny White (snare), Pedrito Martinez (vo, congas)。
 

Sounds-from-the-ancestors_kenny-garrett

 
リーダーのケニー・ギャレットは、1986年から1991年にかけて帝王マイルス・デイヴィスのバンドに在籍。その後、自身のグループを中心に活動する中で、マイルスの遺伝子を受け継ぐ、エキサイティングでスピリチュアルな、エレ・ファンクな音世界をメインに展開している。ストレート・アヘッドなギャレットも素晴らしいが、やはり、マイルスの遺伝子を継ぐ、エレ・ファンクなギャレットが一番だと僕は思う。

今回のこの『Sounds from the Ancestors(先祖からの音)』には、マイルス譲りのエレ・ファンクの音世界が濃厚。そのエレ・ファンクの中に、ヒップホップ、ゴスペル、アフリカ音楽、デトロイトのモータウン・サウンド等を融合して、今までの音世界を一気に拡げ、ポップでスピリチュアルな要素も加え、よりステップアップした「ケニー・ギャレットのエレ・ファンク」を聴かせてくれる。

これが聴いていてとても心地良い。バックバンドのクールでファンキーなリズム&ビートに乗った、スピリチュアルなエレ・ファンクは聴き応えがある。アメリカン・ルーツ・ミュージックの響きが郷愁をそそり、ヒップホップなビートは、ジャズの「今」を感じさせてくれる。ビートはシンプル&クールで、意外とさりげない雰囲気のエレ・ファンクだが、内容はかなり充実している。

どこか、マイルス・ミュージックの「肝」の部分が見え隠れしてる雰囲気が凄く魅力的。ギャレットはマイルス門下生として、ジャズの得意技である「融合」をキーワードに、マイルス・ミュージックを進化させているようだ。上質のエレ・ファンク、上質のコンテンポラリーな純ジャズである。
 
 
 
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2021年9月 8日 (水曜日)

マクリーンの隠れ名盤の一枚

一流ジャズマンを俯瞰して見ると、その演奏スタイルが生涯、基本的に変わらないジャズマンと、時代毎のジャズの演奏スタイルのトレンドに合わせて、変化していくジャズマンと、ふた通りある。例えば、テナー・タイタン、ソニー・ロリンズは、その演奏スタイルはデビュー当時から基本的に変わらない。しかし、コルトレーンなどは、ハードバップからモード、フリー、スピリチュアルと変化していった。

どちらが良いか、という様な優劣を語っているのでは無い。それぞれ、一流ジャズマン、いわゆるプロ中のプロのジャズ演奏家については、各々の信念の下に、演奏スタイルを維持したり、変化させたりする。その演奏スタイルに対する拘りは、我々、聴き手であるアマチュアがその良し悪しを議論するものでは無いだろう。出てくる音を楽しむか否か、それだけである。

Jackie McLean『Bluesnik』(写真左)。1961年1月8日の録音。ブルーノートの4067番。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Freddie Hubbard (tp), Kenny Drew (p), Doug Watkins (b), Pete La Roca (ds)。リーダーのマクリーンのアルト・サックスと若きハバードのトランペットの2管フロントのクインテット編成である。
 

Bluesnik

 
ジャキー・マクリーンは、時代毎のジャズの演奏スタイルのトレンドに合わせて、変化していくジャズマンであった。ハードバップ期初期にデビューして、ちょっとピッチの外れたユニークな音色と卓越したテクニック&歌心で、第一線のアルト・サックス奏者として活躍した。この盤では、まだハードバップには留まっているが、モード・ジャズ直前の成熟したコード・ベースのハードバップ演奏を聴くことが出来る。

コルトレーンを意識してなのか、シーツ・オブ・サウンドにも似た高速アドリブ・フレーズ。しかし、まだモードやフリーには傾倒しない。1961年の録音なので、コマーシャルなファンキー・ジャズやソウルフルなジャズに変化しても良さそうなものだが、マクリーンはあくまで、メインストリームな純ジャズを突き進む。そう、マクリーンは硬派なジャズマンだった。決して、ジャズにコマーシャルを求めない。

この盤、結構、内容の濃い演奏が詰まっていて、ハードバップの成熟した高度な演奏を聴くことが出来る。我が国ではあまり名前が挙がる盤では無いのだが、マクリーンの名盤群の1枚であり、ハードバップの傑作の一枚として評価して良い。この後、マクリーンは、モード・ジャズ、そして、フリー・ジャズに接近していく。これがまた「聴きもの」なのだ。
 
 
 
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2021年8月30日 (月曜日)

ルーさんの初オルガン・ジャズ

我が国では、僕がジャズを本格的に聴き始めた1970年代後半、オルガン入りのジャズについては、あまり評判は良くなかった。ファンクネス濃厚で、ソウルフルでポップなジャズ、というイメージから「俗っぽい」ジャズである、というレッテルを貼られて、硬派なジャズ者の方々のみならず、評論家の方々を含めて、評価は芳しく無かったと記憶している。

オルガン・ジャズが復権してきたのは、1980年代後半、レア・グルーヴのムーヴメントがジャズに押し寄せ、ソウルフルでポップなジャズ、踊れるジャズとして再評価されて以降である。また、純ジャズ復古後、新伝承派を中心とした、純ジャズ偏重、ハードバップ偏重に対する反動から、ソウルフルでポップなオルガン・ジャズが再評価された経緯もある。

Lou Donaldson『Here 'Tis』(写真左)。1961年1月23日の録音。ブルーノートの4066番。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Baby Face Willette (org), Grant Green (g), Dave Bailey (ds)。ビ・バップ以降、ブルーノートの看板アルト・サックス奏者として活躍してきたルー・ドナルドソン(ルーさん)の初のオルガン・ジャズである。
 

Here-tis

 
バックを固めるメンバーが良い。ファンクネス濃厚、硬派でプログレッシブなオルガンが個性のベビー・フェイス・ウィレット、パッキパキなシングルトーンが個性、ファンクネスだだ漏れギターのグラント・グリーン。地味だがスインギーでファンキーなドラマー、ディヴ・ベイリー。ここに、ルーさんの切れ味の良いファンキーで陽気なアルト・サックスがフロントを仕切る。

とってもソウルフルでポップでファンキーなオルガン・ジャズである。バックのリズム隊がむっちゃファンキーでグルーヴィーでソウルフルなので、ルーさんのアルト・サックスの本質である、とてもハッピーな吹きっぷりで、翳りや哀愁、モーダルで理知的な響きとは全く無縁な「明るくビ・バップ風のブリリアントで高速な吹き回し」がとっても引き立つのだ。

オルガン・ジャズ、ここに極まれり、という感じの優秀盤。前述の様に、我が国では以前はオルガン・ジャズは異端であり、敬遠されていたのだが、どうして、このオルガン・ジャズ盤を聴いて思うのだが、これって「ご機嫌なジャズ」ではないか。ファンキー、ポップ、そしてソウルフル。ジャズを楽しむオルガン・ジャズ。僕は好きですね〜。
 
 
 
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2021年8月29日 (日曜日)

ゲイリー・バーツの異色盤です

ゲイリー・バーツ(Gary Bartz)は、スピリチャル・ジャズ系のアルト・サックス奏者。1970年にマイルス・バンドに抜擢されたことで、メジャーな存在になった。アフリカ回帰的なスピリチャル・ジャズがメインの音楽性を推し進め、1980年代後半以降のレア・グルーヴ・ムーブメントからヒップホップ、クラブジャズにおいて、バーツの作品がしばしばサンプリングされていて、バーツ再評価の動きが高まっている。

僕がジャズを聴き始めた1970年代後半、ゲイリー・バーツはまだまだ尖っていて、バーツのアフロ回帰なスピリチュアル・ジャズは、アフリカン・ネイティヴな響きが心地良いながら、そのスピリチュアルなアルト・サックスは何となく「強面」で、すぐには手を出すことが出来なかった。バーツのスピリチュアルなジャズを抵抗なく聴き始めたのは、ここ20年位かな。

Gary Bartz『Love Affair』(写真)。1978年の作品。ゲイリー・バーツのソフト&メロウ・フュージョン期の一枚。ちなみにパーソネルはおおよそ以下の通り。

Gary Bartz (as, ss, cl, per, vo), Juewett Bostick, Wah Wah Watson, John Rowin (g), George Cables (key), Nate Morgan (syn), Welton Gite (b), Curtis Robertson (b), Tony Robertson, Howard King (ds), Bill Summers (perc, congas), Vince Charles (perc, timbale) Dorothy Ashby (harp), Beloyd Taylor, Patryce "Chocolate" Banks, Sybil Thomas (vo) 等々。
 

Love-affair-1

 
スピリチュアル・ジャズの闘士的アルト・サックス奏者が、ソフト&メロウなフュージョンに手を染めた訳だから、聴く前は半信半疑。聴いて思わず苦笑い。ヴォーカルをフィーチャーした、流麗でスピリチュアルな「フュージョン風ジャズ・ファンク」がてんこ盛り。硬派で尖ったスピリチュアルな要素はどっかへ行ってしまった(笑)。しかし、この音世界を「フュージョン・ジャズ」とするには、ちょっと乱暴かと思う。あくまで、フュージョン風のジャズ・ファンクである。

冒頭「Big Apple Love」は、重厚なホーンのグルーヴにゴスペルチックなコーラスが絡むソウルフルなジャズ・ファンク。4曲目の「At Last」は、チョッパー・ベースが黒く、ブラック・フィーリング効きまくり、ラストの「Giant Steps」は、コルトレーンの名曲だが、ここではブラジリアン・フュージョンなアレンジの「ソフト&メロウなフュージョン・ファンク」曲に変身していて、思わずビックリ。

2曲目では、我が国ではポールモーリア楽団で有名なイージーリスニング曲「エーゲ海の真珠」をカヴァーしていて、これはやり過ぎやろう、と思いきや、バーツの切れ味良く流麗なアルト・サックスを堪能できる、ソフト&メロウなフュージョン調の仕上がりで、意外と聴かせてくれる。

純粋に流麗でスピリチュアルな「ソフト&メロウなフュージョン・ファンク」盤として聴くと、なかなかの内容。バーツのアルト・サックスは、切れ味良く流麗。ファンクネスを湛えつつ、印象的でリリカルなフレーズを連発している。加えて、ドロシー・アシュビーのドリーミーなハープが要所要所で効いている。意外と出来映えの良いフュージョン・ファンク盤である。
 
 
 
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