2022年6月23日 (木曜日)

ジャズ喫茶で流したい・240

欧州ジャズは奥が深い。まず、歴史が古い。1950年代からジャズは欧州各地で演奏されている。そして、国毎に「ジャズの質と個性」が異なる。国毎にジャズの浸透度合いに濃淡があり、国毎にジャズのスタイルの好みが異なる。

しかも、ネットの時代になるまで、欧州ジャズの詳細な情報がなかなか日本に来なかった。21世紀に入った頃から、欧州ジャズの情報もリアルタイムで入手出来る様になって、欧州ジャズの奥深さを十分に楽しめる様になった。

Eddy Louiss『Recit Proche』(写真左)。2000年4月の録音。ちなみにパーソネルは、Eddy Louiss (org), Jean-Marie Ecay (g), Xavier Cobo (ts, fi), Daniel Huck (as), Julio Rakotonanahary (b), Paco Séry (ds)。ギター、テナー・サックス、アルト・サックスがフロント、オルガン・トリオがバックに控えるセクステット編成。

Eddy Louiss(エディ・ルイス)は、フランスのオルガン奏者。僕は、ペトルチアーニとのデュオ盤で、エディ・ルイスの存在を知った。今を去ること20年ほど前のことになる。テクニック優秀、オルガンの奏法としては、プログレッシブなオルガニストである。オーソドックスな奏法からアブストラクトな奏法まで、幅広くオールマイティーに弾きまくる、実に優れたオルガン奏者である。
 

Eddy-louissrecit-proche

 
ルイスのオルガンは唯一無二。従来のジャズ・オルガンのスタイルや個性を全く踏襲していない。といって、欧州風の教会音楽の中のオルガンの様な重厚さも無い。とてもポップで明るい音色が特徴で、そんな個性的な音色で、オーソドックスなフレーズから、アブストラクトなフレーズまでを弾き分ける。どこの国のジャズ・オルガンにも無い、独特の個性的なオルガンである。

7曲目の超スタンダード曲「Summertime」を聴けば、ルイスのオルガンの個性が良く判る。ファンクネスは皆無。レスリー・スピーカーなどでジャジーさを増幅することも無く、エッジの丸い暖かい音色で、マイナーでジャジーな「Summertime」の有名なフレーズを弾き進めていく。それでも、フレーズにはジャズっぽい翳りが感じられ、ポップでイージーリスニングな音には陥らない。

フレーズの弾き回しが、独特の捻れ方をしてるようで、どこか、プログレッシヴ・ロックのオルガンを聴く様な「攻撃性」をそこはかとなく感じる。飄々とちょっと捻れたフレーズを弾き進めている風でもあり、弾き回し全体の雰囲気は軽快ですらある。

面白いジャズ・オルガン。演奏全体の雰囲気は、決してカッチリとまとまっていない、ちょっとラフなアンサンブルといった調子で、この辺はフランスのジャズらしい雰囲気。どこか郷愁を感じる切なさが底に流れるところも、実にフランスのジャズらしい。ジャズ・オルガンの好盤だと思います。
 
 

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2022年5月20日 (金曜日)

正統派オルガン・トリオの好盤

コロナ禍になって、エンタテインメントの類が全て「自粛」の嵐に見舞われ、ジャズについても「もう暫くはジャズの新盤は出ないのではないか」と心配になった時期があった。もう新しいジャズは聴けないのでは、なんて悲観的になったこともあったが、昨年の半ば辺りから、感染防止対策を施した「新しい録音環境」が整備されて、徐々にジャズの新盤が出てくる様になった。

コロナ禍の中で、コロナに感染して命を落としたジャズマンもいた。かなり有名なジャズマンもいたりして、びっくりした。しかし、中堅からベテランのジャズマンも積極的に、コロナ禍がまだ残る中、感染防止をしっかりしながら、録音活動やライブ活動を再開している。心強い限りだ。有事にはエンタテインメントは不要、なんて酷い意見もあるが、有事にこそ、エンタテインメントは必要だと僕は思うのだ。

Larry Goldings, Peter Bernstein, Bill Stewart『Perpetual Pendulum』(写真左)。2021年7月の録音。ちなみにパーソネルは、Larry Goldings (org), Peter Bernstein (g), Bill Stewart (ds)。

ニューヨークにて、2度目のパンデミックが回復の兆しを見せはじめ、人々に希望が満ちつつある時期に録音された、「オルガン+ギター+ドラム」の正統派オルガン・トリオでの作品。  
 

Perpetual-pendulum_1

 
オルガン担当のラリー・ゴールディングスは1968年生まれで、録音時は53歳。ギター担当のピーター・バーンスタインは1967年生まれで、録音時は54歳。ドラム担当のビル・スチュアートは1966年生まれで、録音時は55歳。大ベテランの域に達しつつある、同年代でのトリオ演奏。このオルガン・トリオ、そう言う意味で、バランスがとても良い。

洒脱で軽快なスチュワートのドラミングに先導&扇動され、オーバースイングぎりぎりに、思いっ切りスイングするギター、クールに熱気溢れる弾きっぷりのオルガン。この大ベテランの入口に立つ3人が、スリリングにダイナミックに「インタープレイ」を披露する。ネオ・ハードバップな「真っ直ぐ・ど真ん中」な、ストイックで正統派なメインストリーム・ジャズ。クールで熱いバトル。

収録曲は11曲。3人のオリジナルもバランス良く収録されていて聴いていて楽しい。スタンダード&ミュージシャンズ・チューンについても、ウエイン・ショーターのオリジナル曲「United」や、ゲイリ−・バーツの「Libra」、ジョン・ルイスの有名曲「ジャンゴ」や有名スタンダード「Come Rain or Come Shine」など、なかなか「小粋な」選曲。

この『Perpetual Pendulum』、現代ネオ・ハードバップの、正統派オルガン・トリオの好盤である。
 
 

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2022年4月10日 (日曜日)

『Midnight Special』との兄弟盤

ジャズ・オルガンのイノベーター、ジミー・スミスは、ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンに見出され、ジャズ・オルガンのスター的存在となった。当然、スミスのオルガン盤はいずれもヒットし、零細企業のブルーノートにとっては「ドル箱」だった。

が、スミスは、さらなる好条件を提示したヴァーヴに移籍する。自分が育てたジャズマンがステップアップしていくことを、アルフレッド・ライオンは一切止めることは無かった。喜んで送り出したくらいだそうだ。スミスはその恩義を忘れず、かなりの数の優れた内容の録音を残していった。

Jimmy Smith『Back at the Chicken Shack』(写真左)。1960年4月25日の録音。1963年のリリース。ちなみにパーソネルは、Jimmy Smith (org), Stanley Turrentine (ts), Kenny Burrell (g), Donald Bailey (ds)。前作の名盤『Midnight Special』と同一メンバー、同一日のセッション。

「Back at the Chicken Shack」と「Messy Bessie」2曲がギター入りカルテットの演奏、「When I Grow Too Old to Dream」と「Minor Chant」、CDボートラの「On the Sunny Side of the Street」は、オルガン+テナー+ドラムのトリオ演奏。名盤『Midnight Special』と同一セッションである。『Midnight Special』との兄弟盤的位置づけの盤で、演奏内容は「折り紙付き」である。
 

Back-at-the-chicken-shack_jimmy-smith

 
ジミー・スミスは1962年にヴァーヴ・レコードに移籍したので、このブルーノート盤はスミスの移籍後のリリースになる。ジミー・スミスのオルガン盤は、ブルーノート・レーベルでの「ドル箱」、そして、この『Midnight Special』セッションの未発表音源の出来が凄い良い。当然、アルバム化してリリースするよな、というところか。

ジミー・スミスがハード・バップから、ソウル・ジャズに深化した、歴史的セッションの一部である。初期の頃の様に、攻撃的にオルガンを弾きまくること無く、余裕を持った包み込む様なオルガンの音、ファンクネスだだ漏れ、アーバンでジャジーでソウルフルな、ジミー・スミスのソウル・ジャズがこの盤の中に詰まっている。

『Midnight Special』とセットで聴き通したい。スタンリー・タレンタインのテナー・サックスが「ソウル・ジャズ」を具現化、スミスのオルガンと共に、とってもソウルフルな響きが魅力です。長年の相棒、ベイリーのドラム、漆黒アーバンでブルージーなバレルのギターも良し。良いアルバムです。
 
 

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2022年2月17日 (木曜日)

スミスの「ウォーラー愛奏曲集」

ジミー・スミスのオルガンは、初期の頃は「プログレッシヴでアグレッシヴ」。これでもか、と言わんばかりに、鋭角な、攻撃的なフレーズを圧倒的なテクニックをもって弾きまくっていた。しかし、1960年代に入る頃から、弾きっぷりにも余裕が出てきて、歌心を重視した「聴かせる」オルガンがとても素敵だった。

『Jimmy Smith Plays Fats Waller』(写真左)。1962年1月23日の録音。ブルーノートの4100番。 4000番台のラスト盤。ちなみにパーソネルは、Jimmy Smith (org), Quentin Warren (g), Donald Bailey (ds)。この盤は、ジミー・スミスのオルガンがベースも兼ねた、シンプルなオルガン・トリオ。フロントの管楽器は無い。

フロントの管楽器が無い分、収録曲の旋律を弾く、ジミー・スミスのオルガンのテクニックと歌心が明確に感じられて良い。歌モノの旋律を弾かせた時のジミー・スミスのオルガンは天下一品で、オルガンってこれだけの表現力がある楽器だったんだ、と再認識させられるほどのテクニックと歌心。
 

Jimmy-smith-plays-fats-waller

 
偉大なピアノ、オルガン奏者ファッツ・ウォーラーの楽曲を取り上げたカヴァー集というか、ウォーラーの自作曲を含めた「ウォーラー愛奏曲集」になる。スタンダードの名曲「Squeeze Me」、大ヒット曲「Ain't Misbehavin'(浮気は止めた) 」や「Honeysuckle Rose」を収録。

さすが、オルガン・ジャズの第一人者、聴いたことの無い情感溢れるオルガンの音色で、歌心満点に名曲の数々を弾き進める。冒頭「Everybody Loves My Baby」での ”絞り出すような” エッジの立った、クリアでブルージーな音色、2曲目の「Squeeze Me」での、”転がる様な” 丸みのある、流麗でタッチの立った音色、どちらもジミー・スミスの歌心溢れる奏法。同一人物の演奏とは思えない。

硬軟自在、緩急自在、抑揚を上手く付けた、オルガンにおける多彩な表現には全く脱帽である。ギターのクウェンティン・ウォーレンも、あまり馴染みの無い名前だが、良い味を出している。ドラム担当のベイリーは、長年のジミー・スミスの相棒を務めただけあって、ジミー・スミスのオルガンにしっかり馴染むドラミングは立派。

この盤、聴けば聴くほど、味わいが深まる「隠れた名盤」だと僕は思う。
 
 
 
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2021年12月12日 (日曜日)

ジャズ喫茶で流したい・224

僕のお気に入りのサックス奏者の1人だった「ボブ・バーグ(Bob Berg)」。ボブ・バーグが急逝したのが19年前、2002年12月5日のこと。バーグはニューヨーク州イースト・ハンプトンで自宅近くを運転中に、セメント・トラックに追突されて死亡した。51歳。ジャズ・ミュージシャンとしては「これから成熟度を増していく」年齢だった。

バーグのサックスは、メインストリーム系の「実直で正統な」もので、ダイナミックな吹きっぷりが個性。特に自由度の高いモーダルな展開における高い演奏力には一目置くべき存在。全音域を駆使しつつ、歌心のあるサックスは、実にオーソドックス。そのテクニックとともに、聴き始めると、ついつい引き込まれてしまうような、不思議な魅力のあるサックスである。

Bob Berg, Randy Brecker, Dennis Chambers, Joey DeFrancesco『The JazzTimes Superband』(写真左)。January 28 & 29, 2000年1月28, 29日、NYでの録音。コンコード・レコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、 Bob Berg (sax), Randy Brecker (tp, Flh), Dennis Chambers (ds), Joey DeFrancesco (org), Paul Bollenback (g)。

ボブ・バーグのサックス、ランディ・ブレッカーのトランペットがフロント2管のオルガン・カルテット(ベースはオルガンが兼ねている)。ギターのポール・ボーレンバックが客演の位置づけ。リーダーは取り立てて立てずに、メンバーそれぞれが並列の立場で参加している。
 

The-jazztimes-superband

 
スタジオ録音であるが、演奏の躍動感は半端ない。参加メンバーいずれもノリにノッている。すっきり切れ味のあるファンキーな演奏で、さしずめ「現代のファンキー・ジャズ」と表現して良い趣き。ボブ・バーグのダイナミックな歌心溢れるサックスが全編に渡って効いている。

ファンキーなランディのトランペット、バーグとのサックスとの相性がバッチリで、ユニゾン&ハーモニーは心地良く、ソロでは爽やかなファンクネスを撒き散らします。そして、デフランセスコのオルガンが実に効いている。モダンなフレーズが新鮮、演奏全体のファンクネスを増強する。そんな躍動感溢れる現代のファンキー・ジャズのリズム&ビートをコントロールしているのが、デニー・チェンバースのドラミング。

「Friday Night at The Cadillac Club」など、聴いていてとても楽しい。思わず体が左右に揺れ、足でリズムを取り始める。また聴いてちょっとビックリしたのが「Oleo」。こんな高速「Oleo」って聴いたことが無い。オルガン、ギター共に協奏をしているかように、競るような早弾きに思わず唖然とする。

ボブ・バーグは、リーダー作としては十数作しか残しておらず(サイドマンとしての参加盤は結構あるみたいだが)、見つけたら躊躇わず、必ず聴くことにしている。今回のこの『The JazzTimes Superband』については、全く縁が無く、半年前にやっと手にしたアルバムになる。聴いて満足。内容の濃い、ネオ・ハードバップな好盤である。
 
 
 

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2021年11月21日 (日曜日)

ヴィーナスの硬派な純ジャズ・1

ヴィーナス・レコードは、硬派なジャズ者の方々から、どうにも評判が悪い。「昔の名前で出ています」的アプローチで、1950年代から1960年代に活躍したベテラン級のジャズマンをスカウトして、当時、絶対しかなったであろうスタンダード曲をハードバップ風に演奏させたりするから、「金の力で、ベテラン級ジャズマンにスタンダード曲を演奏させる」と硬派なジャズ者の方々はカンカン(笑)。

本当のところはそうでは無かった様ですが。それでも、確かに、このジャズマンがどうして今、スタンダード曲でハードバップをやるのか、という盤もあるにはありました。しかし、しっかりとしたコンテンポラリーな純ジャズ風の、内容の確かな盤も結構あるんですよね。そういう面については、ヴィーナス・レコードについても評価してあげないと、と思っています。

Lonnie Smith Trio『Foxy Lady - Tribute To Jimi Hendrix』(写真左)。1994年3月19日、NYの「Sound Designer Studio」での録音。ヴィーナス・レコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Lonnie Smith (org), John Abercrombie (e-g), Marvin "Smitty" Smith (ds)。早逝の天才ロック・ギタリスト、ジミ・ヘンドリックス(ジミヘンと略)の曲を題材にした「トリビュート盤」。
 

Foxy-lady

 
ロニー・スミス(写真右)のオルガンは「アグレッシヴでプログレッシヴ」。ファンキーでポップな「甘い」要素はほとんど無い。そんなロニーが、ロックギタリストとして最も「アグレッシヴでプログレッシヴ」なジミヘンの楽曲をカヴァーする。誰の発想なのか判りませんが、なかなかの企画だと思うんですね。しかも、相棒となるギタリストが「アグレッシヴでプログレッシヴ」なジャズ・ギタリストのアバークロンビー。ドラムが「アグレッシヴでプログレッシヴ」なドラマー、スミッティースミス。

このトリオ編成を思い立った人って凄いと思う。ジミヘンのカヴァー演奏に最適なトリオ編成。ジミヘンの楽曲が持つ「アグレッシヴでプログレッシヴ」そして「サイケデリック」な響きを上手く、ジャズ演奏の中で表現していて感心することしきり。しかも、しっかりコンテンポラリーなジャズしていて、硬派なエレ・ジャズとしても秀逸な内容。思わず、これって、ヴィーナス・レコードからのリリースなの?、とレーベルを見直してしまう。

興味深いのは、ロニー、アバークロンビー、スミッティースミスのトリオ、そして、ジミヘンのカヴァー、と、とことん「アグレッシヴでプログレッシヴ」なんだが、ヴィーナス・レコードの深いエコーの録音と耽美的な音作りが、この「尖り」を、ちょっとジェントルな「尖り」にしていて、最終的に聴き易いレベルでの「尖ったコンテンポラリーなエレ・ジャズ」に落ち着いているところ。トリオの個性とレーベルの個性のマッチング良好な佳作である。
 
 
 
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2021年11月19日 (金曜日)

今も新鮮なジャズ・オルガンの音

Baby Face Willette(ベイビー・フェイス・ウィレット、以降「ベイビー・フェイス」と略す)というオルガン奏者の存在を知ったのは、ブルーノート・レーベルのRVGリマスターの紙ジャケ・リイシューの時である。それまで、全く知らなかった。初めて知った時は「ふざけた名前やなあ」なんて思ってスルーしていた。

が、オルガン・ジャズの特集本を入手し、オルガン・ジャズを真剣に聴くようになってからは、ベイビー・フェイスの名前は、僕のお気に入りのオルガン奏者になった。ベイビー・フェイスのオルガンは「プログレッシヴでストイック」。オルガン・ジャズと言えば、こってこてのファンクネスを滴らせながら、ソウルフルな黒い音を想起するのだが、ベイビー・フェイスはそうでは無い。

Baby Face Willette『Stop and Listen』(写真左)。1961年5月22日の録音。ちなみにパーソネルは、Baby Face Willette (org), Grant Green (g), Ben Dixon (ds)。ベイビー・フェイスのオルガン(ベースも兼ねる)をメインに、パッキパキなファンキー・ギタリストのグラント・グリーンと、ベイビー・フェイスと「馬が合う」ドラマー、ベン・ディクソンとのトリオ編成。
 

Stop-and-listen

 
収録曲に、ブルージーでマイナー調な有名スタンダード曲「Willow Weep for Me」と、ファンキーでゴスペルチックな、人気のミュージシャンズ・チューンである「Work Song」が入っているのだが、この2曲を聴けば、ベイビー・フェイスのオルガンが、いかに「プログレッシヴでストイック」であるかが判ると思う。

ベイビー・フェイスのオルガンの音は「シンプルでストレート」。レスリー・スピーカーなどで音を拡げたり、ノイジーにしてファンクネス度を高めることは全く無い。ベイビー・フェイスのオルガンのファンクネスは「フレーズ展開の中」でのファンクネス。ファンクネスを増幅することは無いので、オルガンの音は意外とあっさりしている。そして、アドリブ・フレーズは意外と攻撃的。改めて、クールで先進的なオルガンだったと思い知る。

21世紀に入ってからのジャズ・オルガンは「ストイックでシンプルな」オルガンがトレンドになっている。それら21世紀のジャズ・オルガンの音を聴く度に、ベイビー・フェイスを思い出す。ジャズ・オルガンの神様「ジミー・スミス」をフォローすることの無い、唯一無二なベイビー・フェイスのジャズ・オルガン。その先進性とストイック度は癖になる。今の耳で聴いても「新鮮なジャズ・オルガンの音」である。
 
 
 
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2021年11月 6日 (土曜日)

オルガン・ジャズの傑作&名盤

昨日のブログで、スタンリー・タレンタインのテナー・サックスはオルガンと相性が良い、と書いて、そう言えば、このジャズ・オルガンのレジェンドの強烈な音とアドリブ展開に負けずに、対等な立場で「タイマン」を張ったテナー・サックスって、タレンタインだったなあ、ということを思い出した。

Jimmy Smith『Midnight Special』(写真左)。1960年4月25日の録音。ブルーノートの4078番。ちなみにパーソネルは、Jimmy Smith (org), Stanley Turrentine (ts), Kenny Burrell (g), Donald Bailey (ds)。オルガンのレジェンド中のレジェンド、ジミー・スミスの大ヒット盤。テナーにタレンタイン、ギターにバレルという「漆黒ブルージー」な布陣。

この盤のジミー・スミスのオルガンは、限りなくダンディーで優しい。いつもはプログレッシヴでオフェンシヴなオルガンで、前へ前へ、前のめりに、圧倒的テクニックをもって、凄まじい迫力のアドリブ・フレーズを弾きまくるのだが、この盤は違う。圧倒的テクニックはそのままに、力強くも優しい印象的なフレーズを弾きまくる。とても美しく流麗なフレーズ。

ジミー・スミスのオルガンは、プログレッシヴでオフェンシヴであるが故に、ファンクネスは控えめなのだが、そこに、タレンタインの「こってこてファンキー」で「ドップリ漆黒ブルージー」なテナーが溶け込む様に入ってくる。スミスの切れ味良いオルガンが浮き出てきて、タレンタインのテナーのお陰で、バックのトーンは「アーバンな真夜中なファンクネス」一色に染まる。
 

Midnight-special

 
そんなバックのトーンに、これまた「アーバンでジャジー」なバレルのギターが参入する。スミスのオルガンとはまた違った切れ味の、ギター独特のフレーズが「お洒落で小粋なファンクネス」を付加する。このバレルにギターの参入が、今までのスミス盤に無い、特別なファンクネスの要素を供給する。

そして、ドナルド・ベイリーのドラムが、これまた良い仕事をしている。スミスの長年の相棒ドラマーは、スミスのそれぞれの弾き回し毎に、最適なリズム&ビートを供給する。スミスにとって、安心&安定のドラミング。

オルガン・ジャズを代表する名盤である。オルガン・ジャズを聴きたい、と言った向きにには、まずこの盤を聴いて頂きたい。この盤でのジミー・スミスのオルガンが、ジャズ・オルガンの「第一の基準」だろう。

この盤は売れたらしい。零細企業だったブルーノートの懐を潤したと聞く。それも納得の内容。オルガン・ジャズとして充実した内容を誇り、演奏の心地良さ、聴き易さ、歌心も抜群。これは売れるよな。スミスは、この盤の後、4100番の『Plays Fats Waller』にて、ヴァーヴ・レーベルに移籍する。この盤は、ブルーノートへの「売り上げ」の置き土産となったアルバムでもある。
 
 
 
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2021年11月 5日 (金曜日)

何とも微笑ましいエピソード

当時、カラー写真のジャケットは珍しい。しかも、お洒落なスーツを身を纏い、薔薇の花束を持っている。なんだか、趣味の悪いポップスLP盤のジャケットかな、と思うんだが、タイポグラフィーはしっかり決まっている。タイポグラフィーの決まり方から、まさかこれってブルーノートのアルバムなのと思う。

写真の「主」は、ジャズを聴き始めて4〜5年も経てば、すぐに判るはず。そう「スタンリー・タレンタイン(Stanley Turrentine )」である。しかもタイトルが「最愛の人」。は〜ぁ、何だこの盤。とパーソネルを見れば、何となく理由が判ってきた。そう、この盤、当時の新婚ホヤホヤのタレンタイン夫妻に向けての、アルフレッド・ライオンからの「結婚のお祝い」盤なのだな、きっと(笑)。

Stanley Turrentine『Dearly Beloved』。1961年6月8日の録音。ブルーノートの4081番。ちなみにパーソネルは、Stanley Turrentine (ts), Shirley Scott as Little Miss Cott (org), Roy Brooks (ds)。オルガンのシャリー・スコットは、契約上の問題で「リトル・ミス・コット」とクレジットされている。
 

Dearly-beloved

 
スタンリー・タレンタインとシャーリー・スコットは1961年に結婚している。1971年に離婚するまで、魅力的な内容の共演盤を多数残しているが、この盤はその最も初期のものだろう。もともと、スタンリー・タレンタインのテナーはオルガンと相性が良いのだが、この盤を聴いて判るのは、当時の細君、シャーリー・スコットのオルガンとの相性が抜群なのだ。息もピッタリ、アドリブ・フレーズの雰囲気も同傾向。はぁ〜、ご馳走様です(笑)。

スタンリー・タレンタインのテナーは、ややもすれば「ファンクネス過多」になりがちなのだが、意外とポップなスコットのオルガンがそれを「中和」している。ストレートなスコットのオルガンの音に、タレンタインが呼応しているようにも感じる。確かにこの盤のタレンタインは意外と「明るい」。ちょっと「ハッピー・スインガー」な要素が見え隠れして、聴き易くなっている。

ちなみに、ジャケットはシャリー・スコットに花を買っている嬉しそうなスタンリー・タレンタインのポートレイトだそうだ。ブルーノート・レーベルって「粋」なことするなあ。当時のスタンリー・タレンタインは、ブルーノートのハウス・ミュージシャンの位置づけ。総帥プロデューサーのライオンからすれば「家族同然」だったのだろう。何とも微笑ましいエピソードではないか。
 
 
 
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2021年10月25日 (月曜日)

ジミー・スミスのフュージョン盤

ジャズ・オルガンの神様、ジミー・スミス。そのテクニックは凄まじいものがあり、ダイナミズム、ファンクネス、弾き回し、アドリブ・パフォーマンス、どれもが超一級。未だに、ジミー・スミスの全盛期のジャズ・オルガンを凌駕するオルガニストは現れ出でていない。

ジミー・スミスは、とにかく「目立ちたがり屋」。演奏を始めると、ガンガン前へ出てくる。サイドマンは完全に振り落として、それでも、ダイナミズムに物を言わせて、オルガンのスピーカーのボリューム全開、ぎゅわんぎゅわんと、天才的なアドリブ・フレーズをバンバン弾きまくる。これが「ジミー・スミス」である。逆に、これじゃないと「ジミー・スミス」じゃ無い。

Jimmy Smith『The Cat Strikes Again』(写真左)。1981年の作品。ちなみにパーソネルは、Jimmy Smith (org), Ray Brown (ac-b), Chuck Domonico (el-b), Grady Tate (ds), Dennis Budimir, Howard Roberts, Tim May (g), Paulinho Da Costa (perc), Gary Herbig, John Bolivar (sax, fl), Alan Kaplan (tb), Jerry Hey, Oscar Brashear (tp, flh), Ronnie Foster (p), Lalo Schifrin (arr)。

ジャズ・オルガンの神様、ジミー・スミスも、ジャズの斜陽に飲み込まれ、過去の人になりつつあった1970年代。この盤は1981年の作品。フュージョン・ジャズ全盛後期。この盤のタイトルを訳すと「猫の逆襲」。
 

The-cat-strikes-again_1

 
「猫」といえば「The Cat」。スミスの代表作とされるヴァーヴ盤「The Cat」の逆襲。そう、この盤は、こってこてメインストリームな純ジャズ・オルガンのジミー・スミスが、フュージョン・ジャズに染まって、再起をかけたアルバムである。

フュージョンに染まったとは言え、この盤のアレンジは「ラロ・シフリン」が担当していて、意外と落ち着いた、ファンキーなフュージョン・オルガン盤に仕上がっている。ソフト&メロウな要素もふんだんに詰め込み、オルガン・ジャズの特徴である「こってこてなファンクネス」も趣味良く漂っている。フュージョン盤として評価すれば、違和感の無い好盤である。

ジミー・スミスのオルガンは、全盛期の「目立ちたがり屋」返上、グループ・サウンズにしっかり馴染んで、周りの音を良く聴きながら、なかなかアーバンでファンキーなオルガンを弾き進めている。もともとテクニックは抜群に高いので、その弾きっぷりは前面に出てこなくても、しっかり浮き出ていて印象に残る。

オルガン・ジャズがファンキーだと再評価されたのは1990年代に入ってからのことで、1970年代は、オルガン・ジャズはポップで、そのファンクネスは俗っぽいと散々な扱いだった、と記憶している。そんな中で、この盤のジミー・スミスのオルガンは、ちょっと地味ではあるが、なかなかのもの。さすが、ジャズ・オルガンの神様である。
 
 
 
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