2022年6月13日 (月曜日)

1970年代のギブス盤に感心する

テリー・ギブス(Terry Gibbs)は、米国のジャズ・ヴァイブ奏者。1924年生まれなので、今年で98歳。まだ存命中。いわゆる「伝説」のヴァイブ奏者である。久し振りに、テリー・ギブスのリーダー作をサブスク・サイトで目にして、思わず、即「ジャケ聴き」である。

ヴァイブのスタイルはライオネル・ハンプトンに代表される「オールド・スタイル」。旋律楽器=フロント楽器として、両手を使った単音の旋律弾きがメイン。後のジャズ・ヴァイブの代表格、ミルト・ジャクソン、ゲイリー・バートンとは、基本的に奏法が異なる「シンプル」なもの。

Terry Gibbs Dream Sextet『4am』(写真左)。1978年7月30日、米国カリフォルニア州の「Lord Chumley's」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Terry Gibbs (vib), Bob Cooper (ts), Conte Candoli (tp), Lou Levy (p), Bob Magnusson (b), Jimmie Smith (ds)。フュージョン華やかりし頃の、米国西海岸での「純ジャズ」ライヴの記録である。

この ”ドリーム” セクステットは、当時の米国西海岸ジャズの一流どころを招聘していて、とても充実している。ライヴの記録を聴いてみて、米国西海岸ジャズの良き時代の音が、このライヴ盤で再現されている。
 

Terry-gibbs-dream-sextet_4am

 
しかも、このライヴ盤に収録されている曲は全てギブスの自作曲で占められている。1970年代後半のライヴなので、古き良き時代の「ジャズ・スタンダード曲」ばかりが演奏された方が、聴衆ウケが良いのではと思うのだが、そうでは無い。ライヴ盤から伝わってくる聴衆の様子が意外にも「盛り上がっている」のだ。

この「ギブスのオリジナル曲で占められている」ところに、フュージョン華やかりし時代でも、メインストリームな純ジャズは生き残っていたんやなあ、懐メロに成り下がっていなかったんやなあ、と妙に感心する。

ギブスの曲はどれもが非常にメロディックで叙情的。また、ギブスの曲は、演奏する側に立つと、コードの変更が演奏していてとても楽しいらしく、このライヴ盤でも、ギブスをはじめ、他のフロント管のメンバーが実にリラックスして楽しげに演奏している様子が伝わってくる。とても「往年の純ジャズ」らしいジャズがこのライヴ盤の中で、魅力的に演奏されている。

全く、一般に知られていないライヴ盤だと思うが、聴けば、内容的には、とても「往年の純ジャズ」らしいジャズが展開されていて、聴いていてとても楽しい。1970年代後半、米国西海岸で、こんなメインストリームな純ジャズが息づいていたなんて、ちょっと感動した。良い内容のライヴ盤だと思います。
 
 

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2022年5月19日 (木曜日)

よく唄う「小粋」なトランペット

「小粋」の意味=「どことなくさっぱりした気立てで、あかぬけがし、色気もただようこと」。最近、「小粋」なジャズ盤を探してきては聴いている。名盤の類を聴いていると、どこか疲れてくることがある。そんな時、小粋な盤を聴くと、意外とリラックスして、ジャズの楽しさ&良さを再認識できる。これが意外とあるから面白い。

Carmell Jones『Business Meetin'』(写真左)。1962年4月25日の録音。ちなみにパーソネルは、2つのユニットに分かれて、1つは、Carmell Jones (tp), Harold Land (ts), Frank Strazzeri (p), Gary Peacock (b), Donald Dean (ds)。

もう1つのユニットが、Carmell Jones (tp), Harold Land (ts), Bud Shank (as), Wilbur Brown (ts), Joe Splink (ts), Don Rafell (bar), Frank Strazzeri (p), Leroy Vinnegar (b), Ron Jefferson (ds)。

演奏の基本は「西海岸ジャズ(ウエストコースト・ジャズ)」。美しくアレンジされたブラスのユニゾン&ハーモニーの響き。そこに、スッと滑り込む様に、粋に入ってくる、リーダーのカーメル・ジョーンズのトランペット。流麗にリズミカルにフロント管をサポート&鼓舞するフランク・ストラゼリのピアノ。ピーコック&ヴィネガーのベース隊がかなり強力にベースラインを弾き上げる。地味だがドラムの2人は堅実。
 

Carmell-jonesbusiness-meetin

 
ウエストコースト・ジャズの「良いところ」がグッと詰まった好盤。特に、カーネル・ジョーンズのトランペットが良い音をしている。流麗かつブリリアント、力感もあり、テクニックも優秀。とても爽やかで、聴いていて気持ちの良いトランペット。「小粋」なトランペットとはこのことを言うのだろう。何とも端正でブリリアントな、そして、テクニックが確かなトランペットである。

調べてみれば、アイドルは「クリフォード・ブラウン(ブラウニー)」。至極納得である。確かに、ブラウニーばりの美しいトーン、ちょっと線が細いのが気にはなるが、それを補ってあまりある、気負いの無い、素姓の良い端正なフレージング。こんなに小粋で優秀なトランペットが地味な存在に甘んじているのが不思議なくらいである。

雰囲気的には西海岸ジャズというよりは、東海岸ジャズに向いたトランペットだと感じるのだが、その個性が故に、ウエストコースト・ジャズの特徴にバッチリとフィットするのだから、ジャズって面白い。ウエストコースト・ジャズの端正なアレンジに、カーメル・ジョーンズのトランペットがよく唄う。そんな「組合せの妙」を強く感じる。良い雰囲気の「小粋」なジャズ盤としてお勧め。
 
 

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2022年1月29日 (土曜日)

Joe Pass『For Django』です

昨日、Herb Ellis & Joe Pass『Two for the Road』についての記事を載せた訳だが、ふと2人それぞれの単独リーダー作が気になり始めた。まずは、ジョー・パス(Joe Pass)の単独リーダー作を漁り始める。

ジョー・パスの単独リーダー作と言えば『Virtuoso(ヴァーチュオーゾ)』が真っ先に浮かぶ。これが1973年のリーダー作、というか、ソロ盤である。1970年代以降は、パブロ・レーベルの専属ギタリストといった風情で、この『Virtuoso』が、パブロ第一弾だった。で、パブロのジョー・パスのリーダー作には意外と駄作は無い。が、強い印象を残す盤は余り記憶が無い。

Joe Pass『For Django』(写真左)。1964年10月の録音。ちなみにパーソネルは、Joe Pass (g), John Pisano (g), Jim Hughart (b), Colin Bailey (ds)。2ギター+リズム隊のピアノレスな変則カルテット編成。2ギターではあるが、ジョン・ピサノはバッキングに徹しているので、フロントはパスの1ギターがフロント。残りの3人はリズム・セクションになる。

ジョー・パスのディスコグラフィーを見渡すと、パブロ・レーベルからのリーダー作が圧倒的に多いが、次に多いのが、米国西海岸の老舗ジャズ・レーベルの1つ「パシフィック・レーベル」からのリリース。デビュー作から6作ほど出ているが、この『For Django』の出来が頭1つ抜きん出ている。
 

For-django

 
恐らく、ピアノレスで、単独フロント楽器の位置付けのパスのギターは、何の制約も無く、かなり自由に弾きまくることが出来たのでは無いか、と睨んでいて、そのストレスフリーな自由度の高さが、この盤におけるパスの名演を生んだのでは無いか、と思っている。

この盤でのパスのギターはとても力強い。しっかり芯の入った力強い流麗な音で、メロディーがしっかりと、ホーンライクに伝わってくる。フロント楽器に向くギターの音と言える。そんな特徴が良い方向に出た、力感溢れる流れる様なフレーズがアルバム全編に渡って散りばめられている。どの曲も流麗で耳に心地良い演奏で、米国西海岸ジャズ独特の「聴かせるジャズ」がここにもしっかり記録されている。

1ギター+ベース+ドラムのリズム・セクションがパスのギターをしっかりと引き立てている。パスのギターを前に伴奏を入れるタイミングが絶妙で、切れ味も良く、聴いていて心地良いリズム&ビートが素晴らしい。このリズム・セクションの存在も、この『For Django』をパスの名盤に仕立て上げている好要素のひとつである。

パスの歌心豊かなスインギーな弾き回しは、とにかく「素晴らしい」の一言。この1964年の段階で、パスは「ヴァーチュオーゾ(卓越した技巧をもつ演奏家)」なギターの妙技を身につけていた、ということが良く判る名盤です。
 
 
 
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2022年1月17日 (月曜日)

The Remarkable Carmell Jones

ジャケットを見て「これは」と思う。そして、その盤の素姓をネットで調べて、気に入れば即ゲット。そうやって、今まで聴いたことの無い盤に出会い、その内容がクールだったり、小粋だったりすると、何だか幸せな気分になる。ジャズ盤の蒐集の醍醐味である。

Carmell Jones『The Remarkable Carmell Jones』(写真左)。1961年、Pacific Jazzからのリリース。ちなみにパーソネルは、Carmell Jones (tp), Harold Land (ts), Frank Strazzeri (p), Gary Peacock (b), Leon Pettis (ds)。パーソネルを見渡せば、米国西海岸ジャズの面子で占められている。カーメル・ジョーンズのトランペットとハロルド・ランドのテナーがフロント2管のクインテット編成。

実は、カーメル・ジョーンズについては、その名前しか知らなかった。じっくり聴いたことが無い。数年前、この盤に出会った時、まず思ったのが「何とイカしたジャケではないか」。そして、タイトルの「Remarkable(注目に値する)」が目を引いた。何か良さそうな盤やな〜、と思って、即ゲット。
 

The-remarkable-carmell-jones1

 
何とも端正でブリリアントな、そして、テクニックが確かなトランペットである。調べてみれば、アイドルは「クリフォード・ブラウン(ブラウニー)」。至極納得である。確かに、ブラウニーばりの美しいトーン、ちょっと線が細いのが気にはなるが、それを補ってあまりある、気負いの無い、素姓の良い端正なフレージングは新人離れしている。

2管フロントの相棒「ハロルド・ランド」のテナー・サックスも好調。"ブラウン&ローチ・クインテット時代よりも伸び伸び吹いているかもしれない。カーメル・ジョーンズのトランペットとの相性は良い。このフロント2管が充実しているので、このクインテット盤の内容はグッと締まったものにしている。良い雰囲気のハードバップ・ジャズだ。

雰囲気的には西海岸ジャズというよりは、東海岸ジャズに向いたトランペットだと思うのだが、調べて見たら、ホレス・シルヴァー(Horace Silver)の名作『Song for My Father』に参加している。そうか、あの印象的な、ちょっとファンキーで端正なトランペットは「カーメル・ジョーンズ」だったのか。ブルーノートの音に実にフィットしたトランペットだった。カーメル・ジョーンズ、東海岸で活動していたら、結構、人気トランペッターになっていたかも、とちょっと思った。
 
 
 
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2021年11月30日 (火曜日)

ヴィーナスの硬派な純ジャズ・5

昔に活躍したジャズマンを起用してスタンダード曲を演奏させる、そんな「昔の名前で出ています」的なアルバムを制作してリリースする。ヴィーナス・レコードの十八番であるが、如何せん、評判が良くない。しかし、この「昔の名前で出ています」的なアルバムの中にも、優れた内容の盤もあるのだから、見逃すわけにはいかない。

Claude Williamson Trio『South of The Border West of The Sun』(写真)。邦題『国境の南・太陽の西』。1992年12月15日、North Hollywoodの「The Bakery ecording Studio」での録音。ちなみにパーソネルは、Claude Williamson (p), Andy Simpkins (b), Al "Tootie" Heath (ds)。

収録曲を見渡すと「スタンダード曲」ばかりが並ぶので、第一印象は「昔の名前で出ています」的なアルバムかあ、と思ってしまう。解説を読むと、村上春樹のベストセラー恋愛小説『国境の南・太陽の西』に登場するスタンダードの名曲を取り上げた企画盤とのこと。なるほど、ちょっと理屈を付けてみたのね、と苦笑いしてしまう。

クロード・ウィリアムソンは、米国西海岸ジャズを代表するピアニストの1人。テクニック優秀、とにかく端正でタッチが歯切れ良く、アクや癖はほぼ無い。ライトで流麗な弾き回しが素敵なピアノである。米国西海岸ジャズにおける「バップなピアノ」として僕は捉えている。
 

South-of-the-border-west-of-the-sun

 
が、ウィリアムソンのリーダー作は「決定打」に欠けていたと思うのだ。ジャズ盤紹介本を紐解いても、ベツレヘム・レーベルからのリリースした『'Round Midnight』か、後続の『Claude Williamson』の2枚しか、代表作としてタイトルが挙がらない。この2枚、確かに内容的には良いのだが、米国西海岸ジャズの特徴である「お洒落なアレンジ」が逆効果なのか、ジャズ・ピアノとしては、何か今1つ足らない感じが残る。

その点、このヴィーナス盤の『国境の南・太陽の西』は、アレンジは「ハードバップど真ん中」の王道アレンジ。そんな旧来のハードバップなアレンジに乗って、クロード・ウィリアムソンは「バップなピアノ」をバリバリ弾きまくる。録音当時66歳なのだが、とにかく、バリバリ弾いている。

「ハードバップど真ん中」の王道アレンジの下でバリバリ弾きまくることで、ウィリアムソンは「総合力」で勝負するタイプのピアニストであることが良く判り、「総合力」で勝負するタイプであるが故に「テクニック優秀、とにかく端正でタッチが歯切れ良く、アクや癖はほぼ無い、ライトで流麗な弾き回し」という個性が、バリバリ弾き回すことによって、良い方向に作用している。

このヴィーナス盤の『国境の南・太陽の西』は、クロード・ウィリアムソンの代表作として良いと思っている。アレンジを気にすること無く、聴き手の「ウケ」を気にすること無く、バリバリと、本来の個性である「バップなピアノ」を弾きまくっている分、1950年代の米国西海岸ジャズでの代表盤より優れていると思う。
 
 
 
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2021年9月28日 (火曜日)

ゴルソン・ハーモニーは不滅です

最近のアルバム音源のサブスク・サイトは隅に置けない。CDでリイシューされる音源については、かなりの確率でサブスク・サイトにアップされる。これが実に便利。CDのオンライン・ショップを徘徊する必要も無く、聴こうと思ったらすぐに聴ける。しかも、音質についてはダウンロード音源でありながら、ハイレゾ環境を組めば、CD音源並みの高音質で提供されるのだから、これは本当に便利だ。

Benny Golson Quintet Feat. Curtis Fuller『One More Mem'ry』(写真)。1981年8月19, 20日、ロサンゼルスでの録音。日本の Baystateレーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Benny Golson (ts), Curtis Fuller (tb), Bill Mays (p), Bob Magnusson (b), Roy McCurdy (ds)。ジャズテットを組んでいたベニー・ゴルソンとカーティス・フラーが1981年に西海岸で録音した再会セッション。フロント2管のクインテット編成。

この盤は懐かしい。この盤はLPでリアルタイムに聴いている。1981年の『カルフォルニア・メッセージ』の続編で、ゴルソン=フラーの名コンビ復活の第2弾という触れ込みで、リリースされたと記憶している。ロサンゼルスでの録音で、演奏の雰囲気は「米国西海岸ジャズ」。キャッチャーな楽曲を、ポップで洒落たアレンジで「聴かせる」ジャズを展開している。
 

One-more-memry-1

 
全7曲中、6曲がゴルソン作。1曲のみフラーの作となる。1曲目の「One More Mem'ry」は、我が国の童謡「月の砂漠」をモチーフにしたゴルソンのオリジナル曲。ゴルソン作曲の名曲「Five Spot After Dark」も再演されている。ゴルソン=フラーの名コンビ、そして、元ジャズ・テットとくれば、「ゴルソン・ハーモニー」は当然、反映されている。全編、芳しき「ゴルソン・ハーモニー」の調べに酔いしれる。

1981年の録音なので、バックのリズム・セクションの音は、どちらかと言えば「米国西海岸フュージョン」の雰囲気。ボブ・マグナッソンのベースはアタッチメントで電気的に増幅された音だが、ピッチがまずまず合っているので、聴き難くは無い。逆に、1970年代から1980年代前半の「時代のベース音」という観点で懐かしくもあり、今の耳で聴き直すと毛嫌いするほどでは無い。これはこれでアリだと思う。

ビル・メイズのピアノもスウィンギーでよく唄っている。フレーズに翳りが無く、米国西海岸ジャズの爽やかさをしっかりと踏襲している。前作『カルフォルニア・メッセージ』と同様、なかなかの内容だと思います。1980年代初頭、フュージョン全盛時代に爽やかで聴き心地の良いコンテンポラリーな純ジャズ。意外とイケます。そして、ゴルソン・ハーモニーは不滅、です。
 
 
 
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2021年9月14日 (火曜日)

ハロルド・ランド再評価である

ジャズ盤の特徴のひとつに「未発表音源」というのがある。「未発表音源」とは、以前、公式な録音はコンプリートしたのだが、何らかの理由で発売に至らず、マスター・テープが倉庫の中に収納されてしまった、いわゆる「お蔵入り」の音源である。

もうひとつは、公式では無く、プライベートにスタジオのオンボード音源、ライヴの隠し撮り、若しくは、許可を取ったプライベート録音などの音源で、非公式音源ながら音もまずまず、内容も充実していた場合、その音源権利を買い取って発売に至るものもある。

そして、この「未発表音源」が、何らかの切っ掛けで倉庫から発見され、聴き直してみたら充実した内容なので、今になって、正式な形で発売に至ったものが「未発表音源」発掘盤である。

以前はジョン・コルトレーンが「未発表音源」発掘のトレンド。ビル・エヴァンスは、人気が根強く、未だに定期的に「未発表音源」発掘盤がリリースされる。マイルス・デイヴィスは、ほんのたまにリリースされるくらいかな。つまり、今でも人気のあるジャズマンをメインに「未発表音源」発掘盤はリリースされる傾向にある。

Harold Land『Westward Bound!』(写真左)。ハロルド・ランドの「未発表音源」発掘盤。クラブが保有していたオリジナル・テープからのリマスタリング音源。1962年12月12日(#1, #2, #3), 1964年9月10〜17日(#4, #5), 1965年8月5日(#6, #7, #8, #9) の3回に録音日は分かれる。ちなみにパーソネルも、リーダーのハロルド・ランドとベースのモンク・モンゴメリー以外、3回の録音日毎に分かれる。

Harold Land (ts), Monk Montgomery (b)は3セッション共通。1962年12月12日(#1, #2, #3)が、Carmell Jones (tp), Buddy Montgomery (p), Jimmy Lovelace (ds)。1964年9月10〜17日(#4, #5)が、Hampton Hawes (p), Mel Lee (ds)。1965年8月5日(#6, #7, #8, #9) が、John Houston (p), Philly Joe Jones (ds)。

1962年12月12日だけが、ハロルド・ランドのテナーとトランペット2管フロントのクインテット編成。他の2セッションは、ハロルド・ランドのテナー1管フロントのワンホーン・カルテットである。録音場所は、いずれも、米ワシントン州シアトルのジャズクラブ「The Penthouse」。
 

Westward-bound

 
ハロルド・ランド(Harold Land)は、米西海岸ジャズのハードバップ系テナー・さっクスのの代表的名手。1928年、米国テキサス州ヒューストン生まれ。2001年、カリフォルニア州ロサンジェルスで逝去。クリフォード・ブラウン~マックス・ローチ・クインテットのメンバーとして、1950年代半ばに名を挙げたが、それ以外、意外と掴みどころの無い、サックス奏者という印象が強い。

なので、このハロルド・ランドの「未発表音源」発掘盤がリリースされたという記事を見た時、正直なところ「?」であった。ハロルド・ランドって、そんなに人気のあるサックス奏者だったっけ。しかも、収録されたセッションは3種類に分かれている。その「とあるセッション」に何か特別なものがあった風でも無い。何とも不思議な「未発表音源」発掘盤という印象があって、恐る恐る聴き始めた。

が、である。この3セッションのハロルド・ランドのテナー・サックスが、溌剌とした安定したプレイをベースに、好調で個性溢れるブロウを繰り広げている。ブラウン〜ローチ・クインテットの時は、何か少しぼんやりとしたテナーやなあ、という印象があったのだが、どうして、この「未発表音源」では溌剌としたエネルギッシュなブロウを繰り広げている。いや〜、これにはビックリした。

ハロルド・ランドのテナー・サックスについては、中高音域は音のエッジは丸みがあって柔らではあるが、しっかりとした弾力感がある。低音部はゴリッとした骨太さと芯の入った堅牢さ特徴。この「未発表音源」発掘盤では、滑らで硬軟自在、緩急自在なフレーズを連発、ハロルド・ランド絶好調である。

特に、1964年9月10〜17日(#4, #5)と、1965年8月5日(#6, #7, #8, #9) の、ハロルド・ランドのテナー1管フロントのワンホーン・カルテットが、バックのリズム・セクションのパフォーマンスを含め、聴きどころ満載。さすがワンホーン・カルテットだけあって、ハロルド・ランドのテナー・サックスの特徴が良く判って聴き応え満点。

なるほど、この「未発表音源」発掘盤のリリースの意義が何となく判った気がする。つまりは、この「未発表音源」発掘盤は、ハロルド・ランド再評価の好ライヴ盤なのだ。確かに、この「未発表音源」発掘盤を聴き終えて、ハロルド・ランドのテナー・サックスを見直した。
 
 
 
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2021年8月20日 (金曜日)

ヴィクター・フェルドマンの個性

ジャズのアルバム蒐集の中で「ジャケ買い」という言葉がある。アルバムの内容を全く知らない状態で、店頭などで見かけたジャケットの好印象だけでアルバムをゲットするという行為を指すのだが、ジャズのアルバムについては、この「ジャケ買い」が意外と良く当たる。ジャズ盤には「好盤には好ジャケット」という法則が存在する位だ。

しかし、当然、その逆も存在する訳で「こんなジャケットで内容が良い訳がない」と判断して、そのアルバムをジャケットのイメージだけで、敬遠する事だってある。いわゆる「逆ジャケ買い」である(笑)。ジャズ盤には、これはなあ、と呆れるイメージのジャケットもある訳で、こういう「逆ジャケ買い盤」は、ジャズ盤紹介本などで内容が良い事を確認していても、特にLP時代は、レコード屋のカウンターに持って行くのには、かなりの勇気が必要だった。

『The Arrival of Victor Feldman』(写真左)。1958年1月21 & 22日、LAでの録音。ちなみにパーソネルは、Victor Feldman (vib, p), Scott LaFaro (b), Stan Levey (ds)。ヴァイブとピアノの二刀流、ヴィクター・フェルドマンのトリオ盤である。ベースに伝説の早逝ベーシスト、スコット・ラファロの名前がある。ドラムは、西海岸ジャズの燻し銀ドラマー、スタン・レヴィーが担当している。

このジャケットを見れば、まず進んで購入する気にはならないだろう(笑)。この盤は、フェルドマンが英国から米国LAへ移住したタイミングで録音されたトリオ盤なので「ヴィクター・フェルドマンの到着」となっている。つまり、米国西海岸に来たぞ、という意味なんだが、それが、このお茶目なジャケットになるかなあ(笑)。とにかく、このジャケットは「キワモノ」。でも、内容的には、フェルドマンのピアノとヴァイブの個性がとても良く判る、充実したものになっている。
 

The-arrival-of-victor-feldman-1

 
ヴィクター・フェルドマンのピアノは、音数を選んだ、シンプルでスピード感が爽やかなフレーズが個性。言い換えると、レッド・ガーランドのピアノからファンクネスを半分減じた感じ。後にマイルスがガーランドの後任候補として目を付けたのも頷ける。ちなみに、マイルスの十八番チューンの「Seven Steps to Heaven」はフェルドマン作である。フェルドマンはLAでのスタジオワークを優先すべく、マイルスの誘いを断っている。その代わりにマイルスの下に参加したピアニストがハービー・ハンコック。

そんなフェルドマンのピアノを堪能出来る。改めて、聴き耳を立ててみると、フェルドマンのピアノの「爽やかなスピード感」が印象に残る。流麗という表現とは異なる、クールで爽やかな滑らかさは、フェルドマン独特の個性だろう。フェルドマンのヴァイブはピアノと同じイメージの「クールで爽やかな滑らかさ」が個性。ファンクネスが皆無のヴァイブは硬質な透明感だけが残って、まるで欧州ジャズの様な響き。これまた、ファルドマン独特の個性だろう。

この盤、スコット・ラファロのベースを聴くべき盤とする向きもあるが、確かに、この盤でのラファロのベースはハイテクニックで唄うが如くのベースは素晴らしい。しかし、トリオ演奏におけるインタープレイを前提に考えると、あまりに前面に出すぎて、バランスに欠ける。とにかく、俺は凄いんだ、という感じの自己顕示欲が滲み出るベースで、「トリオ演奏の中でのベース演奏」として聴くと、ちょっと前へ出過ぎかな、と思う。ラファロのベースだけを聴く、という向きには、確かに最適のアルバムの一枚ではある。

しかし、このジャケット、誰が考えたのだろう。ユーモアがあって面白い、という評価もあるが、今の審美眼で見直してみても、これはちょっと酷いなあ、と思ってしまうのだ(笑)。
 
 
 
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2021年8月17日 (火曜日)

僕なりのジャズ超名盤研究・3

「僕なりの超名盤研究」の第3回目。僕はジャズを聴き始めた頃から、アルト・サックスと言えば「アート・ペッパー(Art pepper)」がお気に入り。1925年、米国カリフォルニア出身、破滅型のジャズ・レジェンド。麻薬禍との葛藤の中、刑務所に出たり入ったり。そんな劇的な人生の中で、多くのジャズ名盤を残しつつ、1982年6月、56歳で鬼籍に入っている。

ペッパーのアルト・サックスは「力強くて流麗」。力感溢れる、しっかりとした吹きっぷりだが、出てくるアドリブ・フレーズは「流麗」。アルト・サックスがフルフルで良く鳴っている。ペッパーのアルト・サックスによる「力強くて流麗」なアドリブ・フレーズは、何時聴いても「惚れ惚れ」する。

1960年代後半、薬物中毒者のためのリハビリテーション施設シナノンに収監されるが、その前後で、ペッパーの演奏スタイルは180度変わるとされるが、僕はそうとは思わない。

シナノン収監前は、典型的な米国西海岸ジャズ、西海岸のハードバップなスタイル。シナノン収監後は、コルトレーンのフォロワーとして、フリーキー&スピリチュアルな吹奏が加わるが、どちらの演奏スタイルも根っ子は「力強くて流麗」なアルト・サックス。シナノン収監後は、演奏スタイルの幅が広がったと解釈すべきだろう。
 

Surf_ride

 
そんなペッパーのシナノン収監前の名盤が、Art Pepper『Surf Ride』(写真左)。1952年3月の録音。アート・ペッパーの初リーダー作である。ちなみにパーソネルは、Art Pepper (as), Hampton Hawes (p), Joe Mondragon (b), Larry Bunker (ds)。アート・ペッパーのアルトのワンホーン作である。

アルバムの内容は聴けば判る、典型的な米国西海岸ジャズ。ほど良いアレンジが施された「聴かせるジャズ」である。ペッパーの「力強くて流麗」なアルト・サックスが、この米国西海岸ジャズの特徴である「聴かせるジャズ」に拍車をかける。収録された全ての曲において、ペッパーのアルト・サックスの「力強くて流麗」な吹きっぷり、「力強くて流麗」なアドリブ・フレーズが印象に強く残る。

加えて、このアルバムの演奏を聴くと、米国西海岸ジャズの特徴と個性がとてもよく判る。良くアレンジされた構成。響きが心地良いユニゾン&ハーモニー。演奏の質は中音域を十分に活かして「軽やか」。アドリブ・フレーズは「小粋で洒脱」。ポップで聴き心地の良いアンサンブル。米国西海岸ジャズの好例としてもお勧め。

『Surf Ride』=「波乗り」=黄色ビキニのお嬢さん、的なイラスト・ジャケット。いや〜、飛び切り「アメリカン」である。初めて目にした時には「ドン引き」したなあ。が、このジャケットに臆すること無く、この盤はジャズ者万民の方々に聴いて欲しい超名盤である。
 
 
 
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2021年7月25日 (日曜日)

西海岸のソウルフルなジャズ

ジャズ盤の裾野は広い。ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌に「優秀盤」としてその名前が挙がるジャズ盤ばかりが全てでは無い。特に、インターネットが普及して、海外のジャズ盤の情報が入ってきたり、ジャズ盤の音源が気軽にダウンロードして聴くことが出来る様になって、まだまだ未知の「小粋なジャズ盤」の存在に気がつく様になった。

Curtis Amy & Frank Butler『Groovin' Blue』(写真左)。1960年12月10日と1961年1月10日、ハリウッドの「Pacific Jazz Studios」での録音。ちなみにパーソネルは、Curtis Amy (ts), Frank Butler (ds), Carmell Jones (tp), Bobby Hutcherson (vib), Frank Strazzeri (p), Jimmy Bond (b)。

カーティス・アミー(写真右)のテナー・サックスとカーメル・ジョーンズのトランペットの2管フロント、ボビー・ハッチャーソンのヴァイブが入った、セクステット(6人)編成。米国西海岸で活躍した黒人テナー奏者カーティス・アミーと名ドラマー、フランク・バトラーの双頭リーダーによる「小粋なジャズ盤」である。

米国西海岸ジャズの範疇なので、馴染みの無い名前であるが、カーティス・アミーは、ファンクネス溢れるブロウが心地良い黒人サックス奏者。フランク・バトラーは西海岸ジャズの中での味のあるドラマー。
 

Groovin-blue
 

演奏全体の雰囲気は、西海岸では珍しいアーシーかつソウルフルなもの。しばらく聴いていると、東海岸のジャズかしら、と思ってしまう。

洒落たヴァイブはボビー・ハッチャーソン。ここでのハッチャーソンは、乾いて洒落たファンクネスを底に忍ばせた、クリアで耽美的なヴァイブ。アミーのこってこてなファンキーなサックスとの好対照な音と相まって、この盤独特の「聴かせるアーシーでソウルフル」なジャズ演奏を創り出している。

バトラーの小粋なドラミングもこの米国西海岸ジャズ独特の「聴かせる」ファンキー・ジャズに貢献していて、この盤を米国西海岸ジャズの中で「独特な音」にしている。

この盤は、米国西海岸ジャズの中での「聴かせる」ファンキー・ジャズ。珍しい存在で、こういう盤があるから、ジャズは面白い。ジャケットと出てくる音で、米国東海岸ジャズの「隠れた秀作」と勘違いしないで下さいね。私は最初聴いた時、完全に勘違いしました(笑)。
 
 
 
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