2022年1月21日 (金曜日)

ピーターソンの未発表ライヴ音源

オスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)は、ジャズ・ピアニストのレジェンド中のレジェンド。今から14年前、2007年12月に逝去しているので、ジャズ者の間でも忘れ去られた存在になりつつあるのが残念なんだが、ピーターソンは、ジャズ・ピアニストの中でも最高のテクニシャン。ドライブ感溢れ、スイングしまくり、バリバリ弾くピアノには圧倒される。

それでいて歌心もしっかり備えているので、とにかく聴き応えのあるピアニストであった。奏法の基本はハードバップ。しかも「聴かせるピアノ」が身上。自らのアドリブの幅を拡げる「モード」や「フリー」には一切、手を染めず、コマーシャルな「ファンキー」や「ソウル」にも手を出さない、あくまで硬派なバップ・ピアノのスタイルを変えなかった。

『Time For Love : The Oscar Peterson Quartet - Live In Helsinki 1987』(写真左)。1987年、フィンランドのヘルシンキでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Oscar Peterson (p), Joe Pass (g), Dave Young (b), Martin Drew (ds)。リーダーのピアニスト、オスカー・ピーターソンは62歳。大ベテランの域に入ったバーチュオーゾなピアノをメインに、これまた大ベテランのギタリスト、ジョー・パスをゲストに迎えたカルテット編成。
 

Time-for-love

 
こんなライヴ音源が残っていたとは。1987 年秋ヨーロッパ・ツアー最終公演ヘルシンキ、クルトゥリタロで行ったライヴ音源。音も良く、ピーターソンの「ドライブ感溢れ、スイングしまくり、バリバリ弾く」ピアノが鮮度良く捉えられていて良い感じだ。パスのギター、ヤングのベース、ドリューのドラムも躍動感溢れるもので、とても良いライヴ盤である。

緻密で華麗なテクニック、そして目の覚めるようなスウィング感を伴って、「Waltz For Debby」や「When You Wish Upon A Star」等の、ポップなスタンダードの名曲を演奏しているピーターソンが耳新しい。以前では想像出来なかったですね〜。そして、「Love Ballade」「 Cakewalk」等のオリジナル曲については、流麗な弾き回しに、更に磨きがかかって、聴き応え抜群。

1987年の録音、しかも北欧のヘルシンキでのライヴなので、「昔の名前で出ています」的な、ちょっと懐メロ的になっていないか、聴く前は心配だったが、どうして、新しいイメージのピーターソンがバリバリに弾きまくっている。1960〜70年代の弾きっぷりよりも、しっかりとした余裕が感じられて、ピーターソンも良い歳の取り方をしていたんだなあ、と感心した。ほんと、良いライヴ盤です。
 
 
 
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2022年1月14日 (金曜日)

ジャズ喫茶で流したい・227

ブルーノート・レーベル4000番台の凄いところは、当時のハードバップの最先端や流行をしっかり押さえ、かたや、有望な新人のリーダー作をもしっかり押さているところ。しかも、そんな中、モダン・ジャズ以前のジャズ、例えば、スイング・ジャズや中間派ジャズもしっかり押さえているところが凄い。

当時のジャズの上質な「ショーケース」であり、ブルーノートを聴けば「その時代のジャズの全貌が判る」というのも頷ける。当然、一般ウケしないアルバムもあるし、どう考えても売れないアルバムもある。しかし、そんな「商業主義」からはみ出たアルバムも含めて、当時のジャズの上質な「ショーケース」を形成しているブルーノートは、やはり尊敬に値する存在。

Ike Quebec『Heavy Soul』(写真左)。1961年11月26日の録音。ブルーノートの4093番。ちなみにパーソネルは、Ike Quebec (ts), Freddie Roach (org), Milt Hinton (b), Al Harewood (ds)。リーダーのアイク・ケベックのテナーがフロント1管のカルテット編成。ピアノの代わりにオルガンが入っているところが「ミソ」。
 

Heavy-soul

 
オルガンが入っているので、ファンキー・ジャズな内容かと思うが、リーダーのケベックのテナーは絶対に「ファンキー・ジャズ」では無い。ケベックは当時のジャズのトレンドからは「超越している」存在。ケベックのテナー・サックスはどう聴いても「スイング」若しくは「中間派」。ファンキー・ジャズでは無いが、ケベックのテナーはファンクネス濃厚。

どっぷりジャジーでブルージーな普遍的なジャズがここにある。オルガンが入ることによって、どこかゴスペルっぽくもあり、厳かな教会音楽風でもあり。しみじみとマイナー調のテナーを引き立てるローチのオルガンの存在は大きい。そして、ケベックのテナー・サックスの魅力が最大限に愛でることが出来る。オルガンのファンクネスが、ケベックのテナーのファンクネスを増幅させている。

当時、最先端のハードバップの様に垢抜けてないし、ポップでもないし、キャッチャーでもない。でも、しみじみと、切々とジャズを感じさせてくれるテナーなんですよね。「Just One More Chance」や「The Man I Love」などのスタンダード曲での太い音だが繊細で豊かなニュアンスの「スイング」若しくは「中間派」のテナーが秀逸。いつ聴いても惚れ惚れする内容です。
 
 
 
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2021年12月 4日 (土曜日)

ルイ・スミスの晩年の好盤です。

米国のジャズ・シーンの居心地が悪くなり、欧州へ移住した一流ジャズマンにリーダー作制作の機会を与え、数々の優秀盤を世に送り出したのが、スティープルチェイス・レーベル。そんな米国出身のジャズマンの中で「こんな人がスティープルチェイスにリーダー作を吹き込んでるんだ」とビックリする様な名前に出くわすことがある。

ルイ・スミス(Louis Smith)。1931年、テネシー州メンフィスの生まれ。ミシガン大学で勉強している間、大学に訪問してくる様々なジャズマンと共演を重ねたが、アトランタのブッカーT.ワシントン高校で音楽教育の仕事の傍らでの、パートタイムのジャズ・ミュージシャンの道を選択。しかしながら、ブルーノート・レーベルに『Here Comes Louis Smith』『Smithville』の2枚の好盤を残している。この2枚の優れたアルバムのお陰で、僕達は「ルイ・スミス」というトランペッターの名前を記憶しているのだ。

Louis Smith『The Bopsmith』(写真左)。2000年4月の録音。スティープルチェイスからのリリース。ちなみにパーソネルは、Louis Smith (tp), Jon Gordon (as), Michael Weiss (p), Jay Anderson (b), Joe Farnsworth (ds)。伝説の堅実誠実なトランペッター、ルイ・スミスのリーダー作。録音当時はリーダーのルイ・スミスは69歳。他のメンバーは、リーダーのルイ・スミスと親子ほど歳の違う30歳代〜40歳代前半。当時の中堅若手ジャズマンを従えたクインテット編成。
 

The-bopsmith_1

 
この盤の冒頭「Val's Blues」を聴けば、ルイ・スミスの堅実誠実なトランペットは、ブルーノートに録音した頃と全く変わってないなあ、と感慨深くなる。結構複雑なフレーズを事も無げに、流麗に堅実に吹き進めていく。とっても味のあるジャズ・トランペットで、ついつい聴き込んでしまうほど。トランペットの音のエッジは程良くラウンドしていて、とても聴き心地の良い音色である。ジャズ・トランペットの「お手本」の様な音はずっと聴いていても飽きない。

しかし、この盤でのルイ・スミス、とっても状態が良い。当時、69歳とは思えない、バイタルな吹きっぷりで、ユッタリしたミッドテンポの曲は、唄う様に説得力のあるフレーズを連発し、速いアップテンポの曲はバリバリと破綻無く、堅実なテクニックで速いフレーズを淀みなく吹き続けて行く。この盤、ルイ・スミスのトランペットを愛でる盤としては、1950年代のブルーノートの2作と比肩するレベルの好盤である。

ちなみに、ルイ・スミスは、1950年代にブルーノートに2作のリーダー作を残した後、1970年代に2枚、1990年代に6枚、2000年代に4枚、計12枚のリーダー作をスティープルチェイス・レーベルに残している。この事実を知った時にはちょっとビックリした。ブルーノートに残した2枚ばかりが「もてはやされている」が、スティープルチェイスのリーダー作についても、どれもがルイ・スミスのトランペットの個性が楽しめる、ハードバップな内容の好盤である。もっと聴かれても良いのではないか、と思う。
 
 
 
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2021年11月14日 (日曜日)

デックスのブルーノート第2弾

ジャズ盤って、実年齢やジャズ鑑賞の経験年数によって、志向がどんどん変わってくる様に感じる。これって僕だけなのかなあ。年齢を重ねることによって、ジャズの演奏スタイルに対する許容量が増え、ジャズ鑑賞の経験年数が増えるに従って、古いスタイルのスイングやビ・バップも「イケる」様になった。

僕がジャズを聴き始めた頃は、フュージョン・ジャズの大ブーム真っ只中。もともと、プログレッシヴ・ロックや米国西海岸ロックを聴いていただけに、アコ楽器のみの旧来の純ジャズはちょっと苦手。アコ楽器のみの純ジャズであれば、モード・ジャズは良いが、1950年代の古いタイプのハードバップはちょっと苦手だったなあ。

Dexter Gordon『Dexter Calling...』(写真)。1961年5月9日の録音。ちなみにパーソネルは、Dexter Gordon (ts), Kenny Drew (p), Paul Chambers (b), Philly Joe Jones (ds)。テナー・サックスのレジェンド、デクスター・ゴードン(愛称:デックス)がフロント1管の「ワン・ホーン・カルテット」。ピアノに漆黒のファンキー・ピアノのドリュー、リズム隊にポルチェンとフィリージョー。
 

Dexter-calling

 
ジャズを聴き始めた頃、デックスの大らかで、ちょっと茫洋とした、スケールの大きいテナーが苦手だった。掴みどころが無いというか、何か普通のあまり先進的で無い「古いテナー」を聴いているいう感じが、どうにも「イケない」。デックスのテナーが味わい深く、滋味溢れる、味のあるテナーとして聴ける様になったのは、40歳を過ぎてからである。

この『Dexter Calling...』は、デックスのブルーノート第2弾。気合いが入っていて、収録曲の半分が自作曲。まず、この自作曲におけるデックスの吹きっぷりが堂々としていて立派。聴き応え満点のテナー。そして、スタンダード曲に対する解釈とアレンジが抜群で、デックスの「大らかで誠実でどこか哀愁感漂う」テナーの個性が前面に押し出てくる様は、思わずじっくり聴き入ってしまう。

1961年から1964年までのブルーノートのデックスの諸作については、RVG紙ジャケのリイシュー時に一気に聴き直して、デックスのテナーがお気に入りになった。大らかで、ちょっと茫洋とした、スケールの大きいテナーが、味のある、小粋で、ダンディズム溢れるテナーであることに気が付いて、それから、デックスのリーダー作を、折につけて漁るように聴き続けている。
 
 
 
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2021年11月 9日 (火曜日)

コニッツのソロ・パフォーマンス

ジャズは即興の音楽。ソロ演奏も「アリ」である。が、ソロ演奏には「向き不向き」の楽器がある。まず、ピアノは「向く」。旋律楽器、打楽器の両方の機能を持つピアノは「1人オーケストラ」ですら出来る楽器である。ソロ演奏にはバッチリである。逆に、管楽器は「不向き」。旋律楽器の機能しか無いので、リズム&ビートの供給が出来ない。

管楽器のソロ・パフォーマンスの場合、旋律を吹き上げる時、旋律を吹きながら、旋律の流れの中で、リズム&ビートを感じることが出来る様な吹き方をする必要がある。これが相当に難しい。アドリブ・フレーズを頭の中に思い浮かべつつ、アドリブ・フレーズを実際に吹く。これだけでも大変なのに、リズム&ビートを感じることが出来る様な吹き方を加えるのは至難の業だ。

Lee Konitz『Lone-Lee』(写真左)。1974年8月15日、コペンハーゲンでの録音。Steeplechaseレーベルの SCS1035番。ちなみにパーソネルは、Lee Konitz (as) のみ。リー・コニッツによる、アルト・サックスのソロ演奏である。収録曲は「The Song Is You」(収録時間 : 38:41) と「Cherokee」(収録時間 : 17:47)の2曲のみ。2曲とも長尺のソロ・パフォーマンスである。
 

Lonelee

 
サックスのソロ・パフォーマンスについては、僕は、1985年7月19日、ニューヨーク近代美術館におけるソロ・パフォーマンスを収録したライヴ盤、Sonny Rollins『The Solo Album』しか知らない。そして、このリー・コニッツの『Lone-Lee』は、ロリンズのソロ・ライヴ盤に比肩する、素晴らしい内容のソロ・パフォーマンスである。加えて、コニッツのソロ・パフォーマンスの優れたところは、収録された長尺の2曲は、共にジャズ・スタンダード曲である、ということ。

ロリンズの様に、思うがままに自由に旋律を吹き上げるのでは無い、スタンダード曲の旋律とコード進行をベースに、基となるスタンダード曲につながるアドリブ旋律を頭の中に想起し吹き上げる。そして、聴き手がリズム&ビートを感じることが出来る様に工夫しつつ、アドリブ・フレーズを吹き上げる。この2つの難題をコニッツは見事に解決している。

アルト・サックスのソロ演奏が延々と1時間弱続くので、通常のジャズ者の方々にはお勧めし難い、趣味性の高い優秀盤である。でも、このコニッツのパフォーマンスは素晴らしい。特に、フレーズを紡ぎ出していく、イマージネーションの豊かさについては脱帽である。アルト・サックスを吹く演奏家の方々には一聴をお勧めしたい逸品です。何気に、リー・コニッツって、凄いアルト・サックス奏者やなあ、と改めて思い直しました。
 
 
 
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2021年11月 4日 (木曜日)

ルーさんとピアニストとの相性

ジャズマンは演奏で組む相手によって、そのパフォーマンスが変わることがある。相性の問題だとは思うんだが、その人と組むとある種の化学反応が起きて、通常よりも優れたパフォーマンスが展開されたりするのだ。だから、アルバムの初聴き時、聴く前にパーソネルを確認して、以前にその組合せによる優れたパフォーマンスの記憶があると、これは、と期待したりする。

Lou Donaldson『Gravy Train』(写真左)。1961年4月27日の録音。ブルーノートの4079番。ちなみにパーソネルは、Lou Donaldson (as), Herman Foster (p), Ben Tucker (b), Dave Bailey (ds), Alec Dorsey (conga)。ブルーノートのお抱え、ベテランのアルト・サックス奏者ルー・ドナルドソン(愛称:ルーさん)がワン・ホーンのカルテット編成+コンガ。

ピアノ担当のハーマン・フォスター(Herman Foster)は、1928年フィラデルフィア生まれ、1999年に亡くなった盲目のジャズ・ピアニストである。彼の初期のキャリアは、ルーさんと切っても切り離せない。1950年代後半、ルーさんの複数の吹込みに参加し、その名を世に知らしめた。とにかく、ルーさんのアルト・サックスとの相性が抜群のピアニストである。
 

Gravy-train

 
この盤は、1958年12月録音の『Light-Foot』以来の、ルーさんの「ハーマン・フォスター再び」セッション。ハーマン・フォスターのリズム隊との相性は抜群。フォスターのピアノの手癖とルーさんのアルト・サックスの手癖との協調が、ファンクネスを増幅する。アレック・ドーシーのコンガも良いアクセントになっていて、増幅されたファンクネスにポップな雰囲気を付加していて、聴いていて楽しく明るい雰囲気。

ルーさんが気持ち良くアルトを吹き上げる快作である。ピアノをバックにしたルーさんのパフォーマンスとしては、このハーマン・フォスターとホレス・パーランが双璧だろう。それぞれのピアノが持つファンクネスと、アドリブ展開のテンポの波長があるのだろう。どこか旧来のスイング風のファンネスが漂う時はフォスター、どこか新しいモーダルなファンクネスが漂う時はパーラン。

この盤は、ピアノ・トリオをバックとしてのルーさんのアルト・サックス盤の完成形の様な内容。これだけ気分良く、アルト・サックスを吹き上げるルーさんは聴いていて見事。以降、ルーさんのバンド・サウンドの新しい工夫として、前作『Here 'Tis』で試したオルガンの導入に力点を移していく。
 
 
 
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2021年11月 3日 (水曜日)

無名だが粋なブルックマイヤー盤

音楽のサブスク・サイトを彷徨っていて、ボブ・ブルックマイヤー(Bob Brookmeyer)の、とあるリーダー作に出会った。これは今までに聴いたことが無い。しかも、調べてみると、2003年の作品とのこと。確か、ブルックマイヤーって、2011年に亡くなっているので、彼のかなり晩年の、74歳の時点での録音になる。

ボブ・ブルックマイヤーは、トロンボーン & ピアノ奏者。1929年、ミズーリ州カンザスシティ生まれ。西海岸ジャズの重鎮、ジェリー・マリガンのカルテットに在籍して、その名が知られることとなる。1960年代終盤にはスタジオ・ミュージシャンになるが、1979年のサド=メルのジャズ・オケの音楽監督にてジャズ界にカムバック。

彼は生涯で8つのグラミー賞にノミネートされていて、逝去する直前の2011年、 Vanguard Jazz Orchestra『Forever Lasting』が、8回目のグラミー賞ノミネートだった。

Bob Brookmeyer『Stay Out Of The Sun』(写真左)。2003年7月のリリース。ちなみにパーソネルは、Bob Brookmeyer (valve-tb, p), Larry Koonse (g), Tom Warrington (b), Michael Stephans (ds)。リーダーのブルックマイヤーが、バブル・トロボーンとピアノを兼ねた、ギター入りのカルテット編成、楽器的にはクインテットな編成になっている。
 

 Stay-out-of-the-sun-1

 
ブルックマイヤーが演奏する「バルブ・トロンボーン」は、スライドではなく、トランペットのように3本のピストンを備えたトロンボーン。トロンボーンらしい輝かしくウォームな音色を持ちながら、バルブの操作による切れの良い運動性を得ることが出来るのが特徴なのだが、この特徴がこの盤でも遺憾なく発揮されている。とにかく、トロンボーンの音が柔らかく暖かく優しく、それでいてフレーズが流麗で切れ味が良い。聴いていて、とても心地良い響きに魅了される。

全9曲中、3曲がスタンダード曲、残りの6曲がブルックマイヤー自身、もしくはバンド・メンバーの作曲。スタンダード曲もオリジナル曲も、どちらも演奏の出来は上々。ブルックマイヤーのトロンボーンは柔らかく暖かく優しく、クーンズのギターは硬質で切れ味良く、ブルックマイヤーのトロンボーンとの対比が抜群。

ユニゾン&ハーモニーも心地良く、落ち着いた、味のある「粋」な演奏が盤全体に展開される。ブルックマイヤーのピアノも味わい深く、ワリントン+ステファンのリズム隊はソリッドで堅実。

まず、書籍やネットでのジャズ盤紹介で、取り上げられたところは見たことが無いが、この盤、なかなかジャジーで「粋」で、ジャズ・トロンボーンの音をとことん楽しめる、聴いていて、これはジャズやなあ、と思わず演奏に身を委ねてしまう好盤である。
 
 
 
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ジャズ喫茶で流したい・222

デクスター・ゴードン(Dexter Gordon、愛称「デックス」)は、ジャズ・サックスのレジェンド中のレジェンド。1923年生まれ、1990年、67歳で鬼籍に入っている。1940年代のビ・バップ時代から第一線で活躍、しかしながら、1950年代は麻薬禍のため活動が低迷、1960年代初頭にブルーノートに複数の秀作を残した後、1976年にかけて渡欧し、フランスやデンマークを拠点に活動。1976年以降は米国に戻りカムバックしたが、活動はフェードアウト。

デックスのサックスは「骨太で大らかで、ダンディズム溢れる、悠然とした」サックス。基本はビ・バップ。フリーやスピリチュアルな奏法には目もくれず、ハードバップなブロウを維持し続けた。高速な弾き回しはしないが、テクニックは優秀。加えて、アドリブ・フレーズは歌心満点。鼻歌を唄うが如く、時折、有名曲の引用なども交えて、聴き応えのある吹き回しが素晴らしい。

Dexter Gordon & Orchestra『More Than You Know』。1975年2月, 3月、コペンハーゲンでの録音。スティープルチェイス・レーベルのSCS 1030番。ちなみにパーソネルは、Dexter Gordon (ts, ss, vo), Thomas Clausen (ac-pi, el-p), Kenneth Knudsen (syn), Ole Molin (g), Niels-Henning Ørsted Pedersen (b), Alex Riel, Ed Thigpen (ds), Palle Mikkelborg (arr, cond) with Stirings。

デックスの「ウィズ・ストリングス」盤になる。「ウィズ・ストリングス」盤と言えば、ちょっと甘いストリングスをバックに、流麗なフレーズを吹き上げながら、ちょっとイージーリスニング風の内容を想起する。この盤についても、聴く前は「へー、デックスも甘々なウィズ・ストリング盤を出してたんや」と思って、暫く敬遠していた。
 

More-than-you-know

 
が、聴いてみて「あらビックリ」である。デンマークのジャズ・トランペッター兼作曲家、パレ・ミッケルボルグによるによるストリングスの作編曲が、かなりプログレッシヴな内容。このミッケルボルグの作編曲によるストリングスは、スケールが大きく、独特の美しい響きを湛え、それでいて、要所要所でどこか現代音楽や現代クラシック音楽を想起するフレーズが散りばめられている。

デックスは、この現代的でプログレッシヴなストリングスに呼応して、時に豪快に、時に繊細に、情感豊かで歌心溢れるフレーズを吹き分けている。この「吹き分け」が素晴らしくて、ハードバップらしくコードに忠実なブロウもあれば、モーダルなブロウもある。ゆったりと静的なスピリチュアルなフレーズもあれば、ちょっとアブストラクトなフレーズも吹き上げる。

デックスの「骨太で大らかで、ダンディズム溢れる、悠然とした」サックスと、デックスの持つサックス表現&テクニックの優秀さを実感出来る、素晴らしい内容の「ウィズ・ストリングス」盤である。デックスのサックスの全ての表現がこの盤に詰まっている、と言っても良いか、と思う。デックスが、これだけ先進的に現代的にサックスを吹きまくるとは、聴き終えた後、思わず「スタンディング・オベーション」である。

さすが、北欧の「ブルーノート」と称されるスティープルチェイス・レーベル。この盤では、デックスのサックス奏者としての能力の全てを引き出している。そんな要求に臆すること無く、何事も無かったかの様に、自然体で最高のサックスを吹き上げるデックスは、とても格好良い。脱帽である。
 
 
 
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2021年10月30日 (土曜日)

ウエストンの好盤に出会った。

ランディ・ウエストン(Randy Weston)は、ニューヨーク出身のピアニスト。1926年生まれ、2018年9月、92歳で鬼籍に入っている。デューク・エリントンやセロニアス・モンクの影響を色濃く感じるタッチの強さと不思議なフレーズの飛び方。そして、作曲の才にもつながる美しいメロディーラインが個性のピアノストだった。

1940年代後半から活動しているので芸歴は70年近くあり、リーダー作だけでも50枚近くがリリースされている。1950年代後半のリヴァーサイドの諸作がよくジャズ盤紹介本に挙がるが、意外と内容はシビアだ。我が国で人気が無いのが良く判る。ウエストンのピアノを感じるのには、1980年代以降のリーダー作を聴いた方が良い。

Randy Weston『Saga』(写真左)。1995年4月14-17日の録音。ちなみにパーソネルは、Randy Weston (p), Alex Blake (b), Billy Higgins (ds), Neil Clarke (perc), Talib Kibwe (fl,as), Benny Powell (tb), Billy Harper (ts)。ランディ・ウエストンのピアノ率いるピアノ・トリオのリズム隊にパーカッションが加わり、フロントが3管のセプテット編成。
 

Saga-randy-weston

 
ランディ・ウエストンのリーダー作。本盤は収録曲は全曲ランディのオリジナル。どの曲もメロディが印象的で流麗で聴き易い。これがこの盤の「ミソ」で、ウエストンのピアノの個性が良く判る。エリントンのピアノの如く「パーッカッシヴ」。モンクの如く幾何学模様の様な「フレーズの音の飛び」。これが、ウエストンの曲の流麗なフレーズに適合されると、強いタッチと癖のあるフレーズが、抵抗なくスッと耳に入ってくる。

そして、そんな正統なストライド・ピアノに乗って、ビリー・ハーパーのテナー・サックスがのびのびの心地良いテンポで、アドリブ・フレーズを紡ぎ上げていく。時にアブストラクトに、時にスピリチュアルに展開するが、基本はモーダルで流麗なフレーズ。音の余裕に、ハーパーのサキソフォニストとしての成熟を感じる。

ランディ・ウェストンは、ジャズ・ピアニストとして実力者であり、実績も十分なのに、これといった「記憶に残る」決定盤が無かったのが残念に思う。しかし、こういう好盤を耳にすると、やっぱり良いピアニストだったなあ、と思うのだ。不思議と1980年代以降のリーダー作が良いことに最近気が付いた。なかなか入手し難いウエストンのリーダー盤だが、順に聴き進めて行こうと思った。
 
 
 
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2021年9月21日 (火曜日)

エラの聴いて楽しめるライヴ盤

Ella Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)は、女性ジャズ・ボーカリストのレジェンド中のレジェンド。1935年、18歳の若さで、デッカ・レコードより、レコード・デビュー。1956年に、ノーマン・グランツのレコードレーベルであるヴァーヴ・レコードと契約。伝説の「8枚のソングブックアルバム」をリリース。1972年から、パブロ・レーベルに移籍。後期〜晩年の優秀盤を録音している。

僕がジャズを本格的に聴き始めた頃(1970年代後半になるのだが)、エラについては、我が国のジャズ者の方々は手厳しくて、「全盛期は1950年代。全盛期を過ぎた1970年代のエラは大した事は無い。声も出ていない、迫力も無い。パブロから出てるアルバムは皆、懐メロ的なものばかり。あれを聴いて楽しめるのは、ロートルのジャズ爺だけじゃないか」なんて酷い評価を受けていたものだ。

Ella Fitzgerald『Ella In London』(写真左)。1974年4月11日、英国ロンドンのジャズ・スポット「Ronnie Scott's」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Ella Fitzgerald (vo), Tommy Flanagan (p), Joe Pass (g), Keter Betts (b), Bobby Durham (ds)。エラのボーカルがメイン、トミー・フラガナンのトリオ+盟友ジョー・パスのギターがバックに控える。
 

Ella-in-london_ella-fitzgerald

 
冒頭「Sweet Georgia Brown」から、エラは快調に唄いまくる。力が程好く抜けて、リラックスした歌唱は実に良い感じ。しかも、ガーシュイン物、コール・ポーター物はさすがに手慣れたもの。やっぱり上手いよ、エラは。やっぱりスタンダード曲を唄わせたら最高やね。6曲目には、R&Bシンガーにも好んでカバーされるキャロル・キングの名曲「"You've Got a Friend」を唄っている。これも良い味出している。

バックのリズム・セクション+ギターも快調。特に、ピアノのトミー・フラナガンとギターのジョー・パスは「伴奏上手」で鳴らした超一流のジャスマン。機微をシッカリ心得て、エラの歌唱にピッタリと寄り添う。そして、ボビー・ダーハムのドラムが、これだけ繊細に硬軟自在に、ボーカルのバックにしっくりと填まるとは思わなかった。良好なリズム隊に恵まれたボーカリストはその実力を遺憾なく発揮する。

良い女性ボーカル盤です。ジャズ・ボーカルの歴史にその名を留めるような名盤では無いが、聴いていてゆったりと楽しめる、長年に渡ってリピートする「隠れ好盤」だと思います。聴いていて疲れない、心地良くスッと耳に入ってくる。ボーカル物ってそれが一番大切な要素じゃないかなあ、なんて、歳を重ねた結果、思うようになりました。
 
 
 
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