2022年1月15日 (土曜日)

ブルーノートの懐の深さを感じる

ブルーノート・レーベル4000番台は、純粋にジャズ出身のミュージシャンばかりで無く、R&B畑出身のミュージシャンにもリーダー作のチャンスを与えている。こういうところは、本当にブルーノートって懐が深い。他のレーベルとは異なり、レーベルとして、商業主義とはかけ離れた、確固たるアルバム制作の方針があるからだろう。

Fred Jackson『Hootin' 'n Tootin'』(写真左)。1962年2月5日の録音。ブルーノートの4094番。ちなみにパーソネルは、Fred Jackson (ts), Earl Van Dyke (org), Willie Jones (g), Wilbert Hogan (ds)。フレッド・ジャクソンは、R&B出身のテナー・サックス奏者。ジャクソンのテナーがフロント1管、ギター、オルガン、ドラムがリズム隊の変則カルテット編成。

リトル・リチャーズのバンド出身という変わった経歴を持つテナー奏者のリーダー作である。確かに、どっぷりジャズなテナー・サックスでは無い。どこかポップ、ブルージーでソウルフルなテナー・サックスで、後の「ソウル・ジャズ」の先駆け的な、ファンキーでR&B志向のジャズを聴くことが出来る。決して、メインストリームなジャズでは無い。
 

Hootin-n-tootin

 
全曲オリジナルというところも、メインストリームなジャズっぽく無い。どの曲もファンキーでソウルフルな演奏で、1950年代にジャズ界を席巻した「ハードバップ」や、マイルスが先鞭をつけた「モード・ジャズ」などとは、音の雰囲気が全く異なる。ジャクソンのテナーもR&B志向のファンクネス漂う、ブルージーで、どこか親しみ易いキャッチャーな音が特徴的。聴いていて「楽しい」テナー・サックスである。

後のモータウンの人気オルガン奏者、アール・ヴァン・ダイクのプレイも聴きどころ。これまた、ジミー・スミスなどの、いかにもストイックでジャジーなオルガンとは全く異なる、親しみ易くソウルフルな、そして、どこかポップなオルガンは、純ジャズの世界には無い響き。そして、素姓は良く判らないが、ウィリー・ジョーンズのこってこてソウルフルなギターも良い味を出している。

このジャクソン盤はどう聴いても、ハードバップでも無ければ、ファンキー・ジャズでも無い。明らかに後のソウル・ジャズの先駆的な音と言える。収録された曲は全てジャクソンのオリジナルで固められ、ジャズ・スタンダード曲は皆無。そういう面でも、この盤は、ブルーノートにおける「異色作」であり、逆にジャクソンの意欲作であり、ソウル・ジャズの先駆け的な好盤と言える。
 
 
 
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2022年1月14日 (金曜日)

ジャズ喫茶で流したい・227

ブルーノート・レーベル4000番台の凄いところは、当時のハードバップの最先端や流行をしっかり押さえ、かたや、有望な新人のリーダー作をもしっかり押さているところ。しかも、そんな中、モダン・ジャズ以前のジャズ、例えば、スイング・ジャズや中間派ジャズもしっかり押さえているところが凄い。

当時のジャズの上質な「ショーケース」であり、ブルーノートを聴けば「その時代のジャズの全貌が判る」というのも頷ける。当然、一般ウケしないアルバムもあるし、どう考えても売れないアルバムもある。しかし、そんな「商業主義」からはみ出たアルバムも含めて、当時のジャズの上質な「ショーケース」を形成しているブルーノートは、やはり尊敬に値する存在。

Ike Quebec『Heavy Soul』(写真左)。1961年11月26日の録音。ブルーノートの4093番。ちなみにパーソネルは、Ike Quebec (ts), Freddie Roach (org), Milt Hinton (b), Al Harewood (ds)。リーダーのアイク・ケベックのテナーがフロント1管のカルテット編成。ピアノの代わりにオルガンが入っているところが「ミソ」。
 

Heavy-soul

 
オルガンが入っているので、ファンキー・ジャズな内容かと思うが、リーダーのケベックのテナーは絶対に「ファンキー・ジャズ」では無い。ケベックは当時のジャズのトレンドからは「超越している」存在。ケベックのテナー・サックスはどう聴いても「スイング」若しくは「中間派」。ファンキー・ジャズでは無いが、ケベックのテナーはファンクネス濃厚。

どっぷりジャジーでブルージーな普遍的なジャズがここにある。オルガンが入ることによって、どこかゴスペルっぽくもあり、厳かな教会音楽風でもあり。しみじみとマイナー調のテナーを引き立てるローチのオルガンの存在は大きい。そして、ケベックのテナー・サックスの魅力が最大限に愛でることが出来る。オルガンのファンクネスが、ケベックのテナーのファンクネスを増幅させている。

当時、最先端のハードバップの様に垢抜けてないし、ポップでもないし、キャッチャーでもない。でも、しみじみと、切々とジャズを感じさせてくれるテナーなんですよね。「Just One More Chance」や「The Man I Love」などのスタンダード曲での太い音だが繊細で豊かなニュアンスの「スイング」若しくは「中間派」のテナーが秀逸。いつ聴いても惚れ惚れする内容です。
 
 
 
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2021年12月19日 (日曜日)

ズートにとって「稀少」の名盤

1953年にオリン・キープニュースとビル・グラウアーによって設立された、メインストリーム志向のジャズ・レーベルである,リヴァーサイド・レコード(Riverside Records)。1955年、セロニアス・モンクと契約したのを皮切りに、当時のリアルタイムの「モダン・ジャズ」の新盤の録音をスタートした。

リヴァーサイドには、他のレーベルに録音を残しているのだが、イマイチ決定打に欠ける一流ジャズマンの好盤が結構、ゴロゴロしている。前のブログの記事に書いた「セロニアス・モンク」の諸作がその代表例だが、このサックス奏者についても、それが言える。この盤は確かに、彼の「決定打」だろう。

Zoot Sims『Zoot!』(写真左)。1956年12月13, 18日、NYでの録音。リヴァーサイド・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、Zoot Sims (as, ts), Nick Travis (tp), George Handy (p), Wilbur Ware (b), Osie Johnson (ds)。リーダーのズート・シムスのサックスとニック・トラヴィスのトランペットの2管フロントのクインテット編成。バックのリズム・セクションはセッション・ミュージシャンに近いメンバーばかり。
 
Zoot

 
バックがほとんど無名のジャズマンばかりだが、この盤でのズート・シムスは絶好調。元来の「骨太で少しウォームな、ダンディズム溢れるサックス」が、バンバン迫ってくる。2管フロントのクインテット編成だが、ほとんど、ズートのワンホーン・カルテットと間違うほど、ズートのサックスが前面に出て、充実している。

スロー・バラードからミディアムテンポの曲でこそ、ズートのサックスの個性を存分に愛でることが出来ると感じているのだが、この盤の収録曲とアレンジが、ズートのサックスの魅力を引き出すような佳曲ばかりなのだ。ピアニストのジョージ・ハンディ作の曲においても、スタンダードにおいても、ズートのサックスは流麗かつ骨太、歌心満点にダンディズム溢れるサックスを吹き上げている。

ズート・シムスの場合、1950年代から1960年代、録音するレーベルについて「固定化」せず、優れたプロデューサーの下で腰を据えて録音する機会に恵まれなかった様で、明らかに「決定打」に欠ける。また、有名な一流ジャズマンとのセッションもあまり無く、他のジャズマンとの交流の中での「化学反応」の機会も少なかった。そういう意味で、このリヴァーサイドの『Zoot!』は、ズートにとって「稀少」の名盤である。
 
 
 
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2021年12月12日 (日曜日)

ジャズ喫茶で流したい・224

僕のお気に入りのサックス奏者の1人だった「ボブ・バーグ(Bob Berg)」。ボブ・バーグが急逝したのが19年前、2002年12月5日のこと。バーグはニューヨーク州イースト・ハンプトンで自宅近くを運転中に、セメント・トラックに追突されて死亡した。51歳。ジャズ・ミュージシャンとしては「これから成熟度を増していく」年齢だった。

バーグのサックスは、メインストリーム系の「実直で正統な」もので、ダイナミックな吹きっぷりが個性。特に自由度の高いモーダルな展開における高い演奏力には一目置くべき存在。全音域を駆使しつつ、歌心のあるサックスは、実にオーソドックス。そのテクニックとともに、聴き始めると、ついつい引き込まれてしまうような、不思議な魅力のあるサックスである。

Bob Berg, Randy Brecker, Dennis Chambers, Joey DeFrancesco『The JazzTimes Superband』(写真左)。January 28 & 29, 2000年1月28, 29日、NYでの録音。コンコード・レコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、 Bob Berg (sax), Randy Brecker (tp, Flh), Dennis Chambers (ds), Joey DeFrancesco (org), Paul Bollenback (g)。

ボブ・バーグのサックス、ランディ・ブレッカーのトランペットがフロント2管のオルガン・カルテット(ベースはオルガンが兼ねている)。ギターのポール・ボーレンバックが客演の位置づけ。リーダーは取り立てて立てずに、メンバーそれぞれが並列の立場で参加している。
 

The-jazztimes-superband

 
スタジオ録音であるが、演奏の躍動感は半端ない。参加メンバーいずれもノリにノッている。すっきり切れ味のあるファンキーな演奏で、さしずめ「現代のファンキー・ジャズ」と表現して良い趣き。ボブ・バーグのダイナミックな歌心溢れるサックスが全編に渡って効いている。

ファンキーなランディのトランペット、バーグとのサックスとの相性がバッチリで、ユニゾン&ハーモニーは心地良く、ソロでは爽やかなファンクネスを撒き散らします。そして、デフランセスコのオルガンが実に効いている。モダンなフレーズが新鮮、演奏全体のファンクネスを増強する。そんな躍動感溢れる現代のファンキー・ジャズのリズム&ビートをコントロールしているのが、デニー・チェンバースのドラミング。

「Friday Night at The Cadillac Club」など、聴いていてとても楽しい。思わず体が左右に揺れ、足でリズムを取り始める。また聴いてちょっとビックリしたのが「Oleo」。こんな高速「Oleo」って聴いたことが無い。オルガン、ギター共に協奏をしているかように、競るような早弾きに思わず唖然とする。

ボブ・バーグは、リーダー作としては十数作しか残しておらず(サイドマンとしての参加盤は結構あるみたいだが)、見つけたら躊躇わず、必ず聴くことにしている。今回のこの『The JazzTimes Superband』については、全く縁が無く、半年前にやっと手にしたアルバムになる。聴いて満足。内容の濃い、ネオ・ハードバップな好盤である。
 
 
 

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2021年12月 9日 (木曜日)

シェップが吹くジャズ・バラード

最近、ヴィーナス・レコードのカタログを見直しているのだが、レーベルの最初の頃は、かなり硬派なアルバムのリリースをしていたみたいで、ハードバップ時代やフリー時代の好盤のリイシューや、新盤については、フリー・ジャズ、もしくは、ワールド・ミュージック志向のニュー・ジャズなど、どちらかというと「欧州的」なジャズ盤のリリースをしていたようだ。

Archie Shepp Quartet『Blue Ballads』(写真左)。1995年11月24−25日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Archie Shepp (ts, ss, vo), George Mraz (b), John Hicks (p), Idris Muhammad (ds)。フリー・ジャズ、ブラック・ファンクの代表的サックス奏者、アーチー・シェップがリーダーの、ワンホーン・カルテット。

これがまあ、当時「問題作」とされたアルバムで、なんせフリー・ジャズ、ブラック・ファンクの猛者に、全編ジャズ・バラードの企画盤のリーダーを張らせているのだ。ジャズ・バラードの演奏内容も、とてもオーソドックスで、メインストリームな純ジャズ風で、フリー・ジャズや、ブラック・ファンクの欠片も無いのだ。当時、硬派なジャズ者の方々から、金の力で「やらせのヴィーナス」と揶揄されたのも無理は無い。
 

Blue-ballads_1

 
しかし、冷静になって考えると、シェップは優れたサックス奏者であって、当然、オーソドックスで、メインストリームな純ジャズ風な演奏だって、水準以上のパフォーマンスをすることだって、当然出来る。この企画盤も、プロデューサーからの要請を受けて、シェップが「チャレンジブル」に取り組んだものと解釈するのが妥当だろう。

この盤、シェップの「異色の好盤」だと思う。この盤でのシェップのサックスは聴き応え十分。聴いていて惚れ惚れする。もともと骨太で切れ味の良いテナーを吹くシェップである。そのテナーでバラードを吹く。骨太で切れ味の良いテナーの音が、悠然とエモーショナルに耽美的にバラードを表現する。説得力抜群である。有名なジャズ・バラードばかりの選曲だが「手垢の付いた」感が全く無い。とても新鮮に響く。

ちなみに、この盤のジャケット、これがまた当時、賛否両論を巻き起こした「セミヌードのジャケ写」。ジャズらしく無い、エロチックで趣味が悪い、セミヌードを採用する意味が判らない、など否定的な意見の方が多かった。まあ、確かに、ジャズのアルバムのジャケットにセミヌードを持ってくる必然性は感じられない。これは日本ならではのものだろう。まず海外ではあり得ない。と思う。
 
 
 
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2021年12月 8日 (水曜日)

ジョン・レノンの41回目の命日

今日、12月8日は、日本人にとって忘れてはならない日である。80年前の日米開戦、真珠湾攻撃の日。そして、僕たち、音楽ファン、とりわけロック者にとって、忘れられない日。ジョン・レノンの命日である。その日は、1980年12月8日。41年前のことになる。

ジョンはビートルズ解散後、ソロ活動を経て、しばらく息子の育児に専念した。そして、5年ぶりに音楽活動を再開。妻オノ・ヨーコとアルバム『Double Fantasy』をリリース。1曲目の「(Just Like) Starting Over(再出発)」が、連日、FMから流れていた。Xmasを控え、世界がジョンの復帰を祝っているかの様だった。その矢先のこと、ジョンはNYの自宅アパート前でファンを名乗る男に銃で撃たれ、命を落とした。40歳だった。

僕は大学生協のテレビでその事を知った。最初は「撃たれた」だった。その時は何故か「ジョンは大丈夫、還ってくる」と確信していた。その後、ジョンが亡くなった、との報に触れる。ジョンを失った。あの時の喪失感と無力感は忘れる事が出来ない。無情感、絶望感、寂寞感が一気に押し寄せ、しばらく大学に戻ることは無かった。

あれから、41年が経った。生きていれば、ジョンは81歳の翁である。生きていたら、ジョンって、81歳の今でも唄っていたかなあ。
 

Mind-games-a-jazz-celebration-of-john-le

 
ジョンの命日の前後には、僕は、ジョンの曲の「ジャズのカヴァー」を聴く。ジョンの曲って、シンプルなロックな曲が多くて、なかなかジャズ化し難いのだが、探せばやはり「ある」。特に「Imagine」はジャズの「ニュー・スタンダード曲」化している。だが、僕がジョンの曲で好きなのは、「Imagine」はもちろんなのだが、「Mind Games」であり、「(Just Like) Starting Over」であり、「Give Peace a Chance」なのだ。で、探してみるとあるもんですね〜。

Mike Makhalemele『Mind Games - A Jazz Celebration of John Lennon』(写真左)。1990年の作品。マイク・マカレメレは南アフリカのサックス奏者。このジョン・レノンのトリビュート盤、英のプログレバンド、イエスのトレヴァー・ラビンのプロデュース。アルバム全体のアレンジが実にジャジーで良い感じ。

「Mind Games」「Mother」「Imagene」の3曲のみの選曲なのだが、3曲とも「聴きもの」なのだ。情感溢れるマカレメレのテナー・サックス。「Mind Games」など、16分の長尺なのだが、全く飽きが来ない。旋律部とアドリブ部、原曲のメロディーとコード進行を損なうこと無く、とっても上手くアレンジされていて、聴き応え十分。

12月8日はジョンの命日。そして、2週間もすれば、Xmas、そして、その後、1週間もすれば年が明ける。ジョンの命日が終わったら、我がバーチャル音楽喫茶『松和』では、ジョンの「Happy Xmas (War Is Over)」が連日、流れる様になる。
 
 
 
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2021年12月 6日 (月曜日)

マクリーンの息子のリーダー盤

1970年代の欧州ジャズは、メインストリームな純ジャズ路線を頑なに守っていたフシがある。エレクトリック・ジャズへのアプローチは必要最小限に留め、アコースティック楽器中心のハードバップか、新しいジャズの響きを求めた「ニュー・ジャズ」がメインだった。スティープルチェイス然り、エンヤ然り、ECM然り、である。

René McLean『Watch Out』(写真)。1975年7月9日、NYでの録音。スティープルチェイス・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、René McLean (sax, fl), Danny Coleman (tp, flh). Nathan Page (g), Hubert Eaves III (p), Buster Williams (b), Freddie Waits (ds)。名アルト・サックス奏者、ジャキー・マクリーンの息子、ルネ・マクリーンの初リーダー作になる。

ルネ・マクリーンは1946年生まれ。マルチ・リード奏者。ワールド・ミュージック志向の純ジャズがメイン。教育者、プロデューサーとしての「顔」もあり、リーダー作は現在まで3枚に留まる。そんな寡作のリーダー作の一枚になる。脇を固めるサイドマンは米国のジャズマンで占められてはいるが、さすがジャズが斜陽の時代、名前がメジャーなサイドマンはベースのバスター・ウィリアムスくらいかな。
 

Watch-out

 
エレギが入ったコンテンポラリーな純ジャズ志向のエレ・ジャズになる。音の志向はあからさまではないが「ワールド・ミュージック」志向。アフリカやカリブやラテンなど、ワールドワイドな音の要素が色々と混ざっている。リズム&ビートの基本はハードバップ。モード・ジャズであるが、アフリカン・ネイティヴな音の雰囲気がそこかしこに感じられて、1970年代ならではのエレ・ジャズがこの盤に詰まっている。

ルネのサックスは「コルトレーンのフォロワー」の音であり、モーダルなフレーズ、シーツ・オブ・サウンドなアドリブ展開など、コルトレーンほど重厚では無いが、フットワーク良く軽快なブロウで、「コルトレーン・ライク」なサックスが展開される。バックがエレ・ジャズ志向なので、コルトレーンが1970年代も生きていて、エレ・ジャズをやるなら、こういう音になるのかな、という雰囲気。演奏テクニックも優秀で、収録されたどの楽曲も、良い感じの「力作」に仕上がっている。

このワールド・ミュージック志向のエレ・ジャズって、当時、意外と珍しく、ルネ・マクリーンについても、この志向のリーダー作が、続いて制作されなかったことは残念である。もっと突き詰め深化させていけば、なかなか面白いワールド・ミュージック志向のエレ・ジャズが成立したと思うのだがどうだろう。冒頭の「Bilad as Sudan (Land of the Blacks)」からタイトル含め、演奏にも力が入っていて、なかなか聴かせてくれる。
 
 
 
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2021年12月 3日 (金曜日)

ウエザー『Live in Japan』再び

ジャズ盤はワールド・ワイドに流通しているものが多い。それぞれの国内に留まるものもあるが、一流ジャズマンについては、メジャー扱いで、ジャズが根付いている国に向けて、ワールド・ワイドの販売されている。

しかし、我が国は「ジャズ先進国」。ワールド・ワイドに聴かれている一流ジャズマンのリーダー作でありながら、日本だけで企画され、販売されるジャズ盤が結構な数、あるのだ。

Weather Report『Live in Japan』(写真左)。1972年1月13日、東京 渋谷公会堂でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Wayne Shorter (ss, ts), Joe Zawinul (ac-p, el-p), Miroslav Vitous (el-b), Eric Kamau Gravatt (ds), Dom Um Romao (perc)。WRのセカンド盤『I Sing the Body Electric』のメンバーがそのまま、日本にやってきた「クインテット編成」。

このWRの『Live in Japan』の音源から、メロディアスな部分をピックアップして編集した音源が、WRのセカンド盤『I Sing the Body Electric』のLPのB面を占めている。ファースト盤から、セカンド盤のA面に収録されたスタジオ録音の演奏と比べて、違和感の無いように上手く編集されている。

が、このWRの東京公演、ファースト盤から、セカンド盤のA面に収録されたスタジオ録音とは、違う雰囲気の演奏になっているから面白い。しかも、このライヴ盤の次のサード盤から、「アーシー+ファンクネス」を導入、「エスニック&ユートピア」な音世界をメインとする「ザヴィヌル単独主導」の音志向にガラッと変化するのだから、なおさら面白い。
 

Wr-live-in-japan

 
初期のWRの音世界は「コンテンポラリーでモーダルなエレ・ジャズ、自然(ネイチャー)で牧歌的なエレ・ジャズ、コズミックなエレ・ジャズが、違和感無く効果的に融合したエレ・ジャズ」であるが、この日本公演の演奏は、エレ・ジャズではあるが、即興性を最大限に押し出した「限りなくフリーに近いモード・ジャズ」もしくは「ECMレーベルに代表される自由度の高いニュー・ジャズ」な演奏ばかりなのだ。

限りなくフリーに近いエレクトリックなモード・ジャズ、時々「どフリー」。そんな即興演奏基調のパフォーマンスが、LP2枚分、約90分弱、繰り広げられるのだ。当時のジャズ者の方々は度肝を抜かれたが、訳が判らなくなったのではないか、と思われる位に、尖ってぶっ飛んだ自由度の高いパフォーマンス。ドラムとパーカッションのリズム隊は、演奏全体のリズム&ビートをコントロールするのに相当苦労したと思われる。

ショーターとヴィトウスのフリーは何となく判る。ザヴィヌルのフリーがとても珍しい。しかも、超一流の「どフリー」をやるのだから、僕もこのライヴ盤を初めて聴いた時は唖然とした。このライヴ盤、発売当時は「日本限定盤」。CDの時代になってもなかなかリイシューされなかった。それでも、1997年にリイシューされ、即ゲットして、すぐに聴いた思い出がある。そして、LP時代の様に「唖然とした」。

当然、米国では直接入手することは出来ず、日本に訪れる若手有望株なジャズマン達が、こぞって、このWRのライヴ盤を探し求めて、CDショップに立ち寄り、喜々としてゲットしていく、という逸話をきいたことがある。それほどまでに、このライヴ盤は、同業の若手ジャズマンにとって、興味深い内容になっているのだ。所謂「玄人好み」のライヴ名盤ということになる。
 
 
 
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2021年11月26日 (金曜日)

I Sing The Body Electric 再び

ウェザー・リポートは、当初は「コンテンポラリーでモーダルなエレ・ジャズ、自然(ネイチャー)で牧歌的なエレ・ジャズ、コズミックなエレ・ジャズが、違和感無く効果的に融合したエレ・ジャズ」を志向していた。ファンクネス、ポップな要素は皆無、ストイックでモーダルなパフォーマンスが爽快感抜群な「コンテンポラリーなジャズの職人集団」だった。

Weather Report『I Sing the Body Electric』(写真)。1971年11月のスタジオ録音と1972年1月13日の「東京・渋谷公会堂」でのライヴ録音。アルバム後半3曲のライブ録音にはこのアルバムに収録するため編集が施されている。ちなみにパーソネルは、Josef Zawinul (key), Wayne Shorter (sax), Miroslav Vitouš (b), Eric Gravatt (ds), Dom Um Romão (perc)。

この盤は、デビューアルバムで提示した「コンテンポラリーでモーダルなエレ・ジャズ、自然(ネイチャー)で牧歌的なエレ・ジャズ、コズミックなエレ・ジャズが、違和感無く効果的に融合したエレ・ジャズ」が、ほぼ完璧に成熟している。まず、前半の4曲、LPで言うと「A面」の4曲はスタジオ録音なのだが、いずれの楽曲もその完成度は高い。
 

I-sing-the-body-electric_1

 
そして、この盤の「聴きもの」は、後半の3曲、LPで言うと「B面」の3曲。「Medley: Vertical Invader / T.H. / Dr. Honoris Causa」
「Surucucú」「Directions」。これは、「東京・渋谷公会堂」でのライヴ録音をLPのB面に収める為に編集を施したもの。編集ものでありながら、限りなく自由度の高い「エレクトリックなモード・ジャズ」が凄まじいばかりの迫力で迫ってくる。

限りなくフリー・フォームに近いが、演奏の底で「しっかりとした約束事と規律」をキープしたモード・ジャズは、実にスリリング。そんなスリリングでストイックなジャズを「エレクトリック」でやる。当時として「最先端」のジャズだったと思うし、逆に、これ以上の「エレクトリックなモード・ジャズ」は無いのでは無いか、とも思う。

そういう意味で、この盤は「アーシー+ファンクネス」を導入する前の、ストイックなメインストリーム・ジャズ志向のウェザー・リポートのピークを捉えた盤だと僕は評価している。ウェザー・リポートのアルバムの中で、あまり取り上げられない地味な盤であるが、どうして、その内容は限りなく充実している。もっと評価されて然るべき名盤だと僕は思う。
 
 
 
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2021年11月25日 (木曜日)

『Weather Report』を聴き直す

僕がジャズを聴き始めた頃、お気に入りのバンドは、Weather Report(ウェザー・リポート)。オーストリア出身のJoe Zawinul (key)、米国出身のWayne Shorter (ts)、チェコ出身のMiroslav Vitoušに (b) によって設立された(当初は共同主導)、エレクトリックな純ジャズ・バンドである。クロスオーバー&フュージョンなバンドとする向きもあるが、採用されたリズム&ビート、アドリブ・フレーズ展開の志向から、エレ楽器を活用した、メインストリームな純ジャズと解釈した方が判り易い。

『Weather Report (1971)』(写真)。1971年2-3月の録音、1971年5月のリリース。ちなみにパーソネルは、Joe Zawinul (key), Wayne Shorter (ss), Miroslav Vitouš (b), Alphonse Mouzon (ds, vo), Airto Moreira (perc)。今から思えば、凄いメンバーが集結したもんだと改めて思う。このメンバーで、いきなりエレ・ファンクに走らなかったのは、ベースのビトウスの存在が大きかったのだろう。

冒頭の「Milky Way」で度肝を抜かれる。シンセのホワイト・ノイズの浮遊感を最大限活かして、天の川のイメージを表現している。途中で、ショーターのソプラノが「プッ」と鳴って、流れ星を表現している様だ。こんな演奏を先進的なエレ・ジャズ盤の先頭に持ってこられるとは。自然(ネイチャー)というか牧歌的というか、ザヴィヌルの「In a Silent Way」の延長線上の音世界。
 

Weather-report-1971_20211125202001  

 
2曲目「Umbrellas」から、疾走感溢れる、コンテンポラリーでモーダルなエレ・ジャズが展開される。ファンクネスは皆無。切れ味良い、スピード感溢れるモーダルなフレーズが出てくる出てくる。リズム&ビートはポリリズムックな8ビート。このファンクネスが皆無なところが、マイルスのエレ・ジャズと一線画するところ。チェコ出身のベーシスト、ヴィトウスの存在感が大きい。エレ・マイルス、エレ・チック、エレ・ハービーとは全く異なるエレ・ジャズでのアプローチ。

5曲目「Morning Lake」、6曲目「Waterfall」は、ザヴィヌルが名曲「In a Silent Way」で、ショーターも名盤『Odyssey of Iska』で表現していた、延長線上の自然(ネイチャー)で牧歌的なエレ・ジャズの世界。シンセとソプラノ・サックスで、音の広がり、幽玄さを上手く表現していて、とても良い内容の名演に仕上がっている。ショーター単独作の「Tears」「Eurydice」は、ショーターお得意の「コズミック・ジャズ」の音世界。

コンテンポラリーでモーダルなエレ・ジャズ、自然(ネイチャー)で牧歌的なエレ・ジャズ、コズミックなエレ・ジャズが違和感無く、効果的に融合した、エレクトリック・ジャズの名盤だと思う。マイルス、チック、ハービーのエレ・ジャズとは、完全に一線を画する、今から振り返ると、欧州的な、ECMライクなエレ・ジャズである。この盤にある「エレ・ジャズ」は、今の耳にも唯一無二である。
 
 
 
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