2024年7月25日 (木曜日)

マクリーンの果敢な挑戦の記録

ブルーノートには「ボツになった理由不明」の未発表音源がゴロゴロしていた。そんなブルーノートの未発表音源を「Blue Note LTシリーズ」として、1979〜1981年にLP40数タイトルでリリースした。どのアルバムも聴いてみて、「どこがお蔵入りなんや」「どこが気に入らなかったんや」と思ってしまう優秀な音源ばかりなのだ。

Jackie McLean『Vertigo』(写真左)。1959年5月2日、1963年2月11日の録音。ここでは、1980年リリースの「Original LP」の収録曲(全6曲)に絞ってコメントする。ちなみにパーソネルは以下の通り。

1959年5月2日の録音(3曲目: 「Formidable」のみ)については、Jackie McLean (as), Donald Byrd (tp), Walter Davis Jr. (p), Paul Chambers (b), Pete LaRoca (ds)。

1963年2月11日の録音(3曲目以外: 「Marney」「Dusty Foot」「Vertigo」「Cheers」「Yams」)については、Jackie McLean (as), Donald Byrd (tp), Herbie Hancock (p), Butch Warren (b), Tony Williams (ds)。

2セッション共通で、ジャキー・マクリーンのアルト・サックスとドナルド・バードのトランペットの2管フロント。リズム・セクションは総入れ替え。

3局目の「Formidable」だけが、マクリーンの『New Soil』(ブルーノートの4013番)録音時のボツテイク。この曲だけは、この『New Soil』収録曲と同列で評価されたい(2021年5月3日のブログ参照)。ここでは、3局目の「Formidable」以外の1963年2月11日の録音についてコメントする。

パーソネルを見渡すと、リズム・セクションの3人に目がいく。ピアノに若かりし頃のハービー・ハンコック、ベースにブッチー・ワーレン、そして、ドラムに、当時弱冠17歳のトニー・ウィリアムス。そう、この音源、トニー・ウィリアムスの初録音である。
 

Jackie-mcleanvertigo  

 
録音は、正式盤でリリースされた『One Step Beyond』(2016年1月8日のブログ参照)の約2ヶ月前の録音で、トニー・ウィリアムスだけが、『One Step Beyond』にも、ドラム担当としてチョイスされている。

さて、1963年2月11日のセッションについては、成熟したハードバップと、当時、マクリーンが取り組んでいた「モード・ジャズ」が良い塩梅でミックスされたユニークな内容。テーマ部のフロントのユニゾン&ハーモニーは、成熟したハードバップの響き、アドリブ展開部は、少しハードバップのコードな展開が見え隠れするマクリーンなりのモーダルなフレーズ。

で、ピアノのハンコックは、と問えば、意外とモード・ジャズしていない、ハードバップなバッキングをメインにしているのが面白い。ハンコックなりのモーダルなフレーズを封印して、マクリーンならではのモーダルな展開を優先させていることがよく判る。サイドマンの鏡の様なバッキング。

トニーのドラムも同様。後の細かくシンバルを叩きまくりつつ、フロント管を煽りに煽る攻撃的なドラミングは全く無し。神妙にハードバップなビートを正確に叩き出している。が、これが意外と「老獪」。弱冠17歳にして、トニーのハードバップなドラミングは完成されている。

この1963年2月11日のセッションの内容については、ボツとした理由が判らない。モードに適用する過渡期のマクリーンの独特の個性をしっかり捉えている。恐らく、この日のセッションについては、ここに収録された5曲のだった様で、LPにしてリリースするには、収録時間を考えると、曲が1曲、足らなかったのだろう。ブルーノートは、プレスティッジの様に、やっつけのアルバム編集はしない。

3曲目をちょっと横に置いて、残りの5曲は意外と聴き応えのある内容です。モードに果敢にチャレンジするマクリーンの奮闘ぶりが良く判る佳作だと思います。
 
 

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2024年3月 4日 (月曜日)

マクリーンの優れた「寄せ集め」盤

メンバーの選定は「場当たり的」が多く、録音はリハ無しの「一発録り」。複数セッションからの寄せ集めでアルバムを作成する。録音日やセッションを無視して、プロデューサーの直感と好みだけで選曲する。当然、パーソネルはセッションごとに異なり、編成も異なることが多い。セッション共通のメンバーはリーダーのみ。よって、アルバム全体のトーンが変わることが多い。いかにも、プレスティッジ・レーベルらしい仕業である。

逆に、ブルーノート・レーベルは全くの「逆」。メンバーの選定は「録音の狙い」を事前に定めて、その狙いを実現出来るメンバーを招集する。リハはしっかり実施、リハにもギャラを払う。当然、録音された演奏レベルは高い。「録音の狙い」がはっきりしているので、プロデューサーの直感と好みで選曲することは無い。選曲の基準は「演奏の出来」。複数セッションからの選曲も「演奏の狙い」に合致した演奏を採用するので、アルバム全体のトーンが変わることが無い。

Jackie Mclean & Tina Brooks『Street Singer』(写真左)。1960年9月1日の録音。ちなみにパーソネルは、Tina Brooks (ts), Jackie McLean (as), Blue Mitchell (tp), Kenny Drew (p), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds)。ブルーノート・レーベルからのリリース。

アルト・サックスのマクリーンとテナー・サックスのブルックスが共にリーダー、この二人とミッチェルのトランペットのフロント3管のセクステット編成。リズム隊はブルノートでは珍しい、ドリューのピアノ、チェンバースのベース、テイラーのドラム。

アルバムの収録曲全5曲を確認すると、4051番の Jackie Mclean『Jackie's Bag』 から3曲( "Appointment in Ghana", "A Ballad for Doll" and "Isle of Java")と、4052番の Tina Brooks『Back To The Tracks』から1曲("Street Singer")。そして、2曲の未発表曲("Melonae's Dance", "Medina")が加えられている。
 

Jackie-mclean-tina-brooksstreet-singer

 
この作品は、分散して収録されていた1960年9月1日のセッションから、選曲し直して1枚に再編集した、いわゆる「寄せ集め」盤。この盤はもともと、1980年に我が国で「キング世界初登場シリーズ」の中の一枚としてリリースされている(写真右)。キングレコードも、まるでプレスティッジの様な「暴挙」をしでかしていた、ということになる。

同じ日に、同じメンバーにより、リーダーの異なるセッションが行なわれ、その中から曲をチョイスしての「寄せ集め」盤だが、「録音の狙い」が同一だったようで、分散収録されていた演奏とアルバム未収録曲を一つにまとめ直しても、アルバム全体のトーンや流れ、内容に違和感は全く無い。さすがブルーノートである。キングレコードも事なきを得た。

さて、その内容であるが、ちょっとピッチの外れた独特のエモーショナルな吹奏のマクリーンと、哀愁感漂うストレートでシンプルでダンディズムあふれる吹奏のブルックスと、全く異なったキャラのサックス2管が絶好調。

このサックス2管は相性が良いようで、ユニゾン&ハーモニーにも、ソロの交換にも違和感が無い。しばらく、レギュラー・バンドとしてやり続けても良いくらいの内容の濃さ。

そこに、マイナーなファンクネス漂う、ブリリアントなミッチェルのトランペットが絡む。マクリーンのちょっとピッチの外れた音が哀愁感に繋がって、ブルックスのテナーの哀愁感、そして、このミッチェルのトランペットの哀愁感と相まって、相乗効果を醸し出し、アルバム全体に「上質の哀愁感」を漂わせている。この3管フロントは大成功。

リズム隊も良い。ケニー・ドリューのピアノがいつになく活発な「バップ・ピアノ」で弾きまくっている。チェンバースのベースはテクニカルで安定のビート。そして、テイラーの職人ドラムが柔軟でスインギーなドラミングでバンド全体を小粋に鼓舞する。溌剌として切れ味の良い、ポジティヴなリズム隊の音が強く印象に残る。

6人編成なので、それぞれのソロのスペースが限られるので、丁々発止とした、アグレッシヴなインタープレイは無いが、理路整然としっかりアレンジされ、しっかりリハを積んだであろう、端正で整った質の高いハードバップ演奏が繰り広げられる。
 
 

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2024年3月 3日 (日曜日)

マクリーンを愛でる「寄せ集め」盤

Jackie McLean『Strange Blues』(写真左)。1957年2月15日、7月12日、8月30日の3セッションからの寄せ集め。いかにも、プレスティッジ・レーベルらしい仕業である。当然、パーソネルはセッションごとに異なる。3セッション共通のメンバーは、リーダーのマクリーンだけ。

まず、1957年2月15日は、1曲目の「Strange Blues」のみ。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Mal Waldron (p), Art Phipps (b), Art Taylor (ds)。このトラックは、マクリーンのアルト・サックスのみ、1管フロントのワンホーン・カルテット編成。バックのリズム隊に、マル・ウォルドロンのピアノ、アート・テイラーのドラムがいるので、この寄せ集め盤の中で、一番、演奏内容が充実している。

次の、1957年7月12日は、2曲目「Millie's Pad」、4曲目「Disciples Love Affair」、5曲目の「Not So Strange Blues」の3曲。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Webster Young (tp), Ray Draper (tuba), Jon Mayer (p), Bill Salter (b), Larry Ritchie (ds)。マクリーンのアルト・サックス、ヤングのトランペット、ドレイパーのチューバの3管フロント。リズム隊は馴染みの無い名前が並ぶ。

この日のトラックが収録曲の半分以上を占めているが、リズム隊は馴染みの無い名前が並んで、健闘はしてるが、リズム&ビートは平板で単調。ドレイパーのチューバが拙いフレーズを吹き散らかして違和感満載。マクリーンのアルトの邪魔にはなっていないので辛抱できるが、このドレイパーは不要だろう。逆に、ウエブスター・ヤングのトランペットは溌剌とブリリアントなフレーズを吹き上げていてホッとする。マクリーンはリズム隊の良し悪しに関係なく、好調にアルト・サックスを吹きまくっている。

Jackie-mcleanstrange-blues

 
最後の、1957年8月30日は、3曲目の「What's New?」のみ。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Gil Coggins (p), Paul Chambers (b), Louis Hayes (ds)。マクリーンのアルト・サックスのみ、1管フロントのワンホーン・カルテット編成。バックのリズム隊に、ポール・チェンバースのベース、ルイス・ヘイズのドラムがいるので、1曲目の「Strange Blues」に次いで、演奏内容が充実している。

ジャズ演奏の要である「リズム隊」の演奏レベルにばらつきがあるのと、ドレイパーのチューバの存在がこの盤の弱点。しかし、その弱点を補って余りあるのが、リーダーのマクリーンのアルト・サックスの素晴らしさ。収録曲全5曲、全てに渡って、マクリーンのアルト・サックスが好調。楽器自体がとても良く鳴っている。ちょっとピッチの外れた独特の吹奏で、アグレッシヴに流麗に魅力的なフレーズを紡ぎ上げていく。

3セッションからの気まぐれな寄せ集め曲、演奏メンバーの「場当たり」なチョイス、プレスティッジ・レーベルの悪いところが目立つ盤だが、マクリーンの素敵なブロウが、その「悪いところ」を覆い隠している。そう、この盤は、ジャキー・マクリーンの優れたアルト・サックスだけを愛でる盤。リズム隊が良いと、その優れたアルト・サックスがさらに輝きを増している。

ジャケも酷いもので、ジャズを聴き始めた「ジャズ者初心者」の方々は、この盤に触手が伸びることはないでしょう。というか、この盤、水準レベルを維持したまずまずのハードバップ盤で、マクリーンのアルト・サックスを愛でる、という点で、ジャズ者中級者向けのアルバムです。しかし、プレスティッジって、この程度の内容の音源でもアルバム化してしまうのですから、全くもって「困りもの」のレーベルです(笑)。
 
 

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2023年7月 5日 (水曜日)

マクリーン初期の名盤の1枚

ハードバップ期のマクリーンは、歌心満点の「唄う」アルト・サックスが素晴らしい。デビュー時には完成され、個性が確立されたプレイだったが、それに磨きをかけたのが、プレスティッジ時代のリーダー作の数々。

パッと集めてパッと録る、リハーサル無しのぶっつけ勝負録音が特徴のプレスティッジの中で、マクリーンはレギュラー・バンドをベースに、良く鍛錬されたパフォーマンスを聴かせてくれる。真摯なジャズマン、マクリーンの真骨頂。

Jackie Mclean『McLean's Scene』(写真左)。1956年12月、1957年2月の2セッション。ちなみにパーソネルは、1956年12月のセッション(Tracks 1, 3, 4)は、Jackie McLean (as), Bill Hardman (tp), Red Garland (p), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds)。1957年2月のセッション(Tracks 2, 5, 6)は、Jackie McLean (as), Mal Waldron (p), Arthur Phipps (b), Art Taylor (ds)。

1956年12月のセッション(Tracks 1, 3, 4)は、マクリーンとハードマンの2管フロントのクインテット編成。1957年2月のセッション(Tracks 2, 5, 6)は、マクリーンが1管フロントのワンホーン・カルテット。1956年12月のセッションは、意外とハードマンが絶好調。1957年2月のセッションのマクリーンのワンホーン・カルテットの演奏が、好調マクリーンの個性と特徴を捉えていて良い内容。
 

Jackie-mcleanmcleans-scene

 
特に、スタンダード曲の吹奏が良い。ミディアム・テンポで演奏される冒頭1曲目の「Gone With The Wind(風と共に去りぬ)」は、ガーランドのピアノに導かれて(ワン・フレーズ聴いて直ぐに判る)、ハードマンのトランペットが好調。マクリーンは、曲の良さに依存せず、自らの個性を活かすような、少し癖の強いフレーズでガンガン攻めている。こういうマクリーンが僕は好きだ。

ゆったりと演奏される3曲目のスタンダード曲「Mean To Me」は、マクリーンとハードマンのアンサンブルが良い雰囲気。こういうゆったりとしたスタンダード曲を伴奏させると、ガーランドは無敵。とても趣味の良いピアノで、マクリーンとハードマンを盛り立てている。

2曲目の「Our Love Is Here To Stay」は、マクリーンがワンホーンの軽快な演奏で、マクリーンがのびのびと聴き応えのあるアドリブ・フレーズを吹き回している。バラード曲、5曲目の「Old Folks」では、マクリーンは彼独特の特徴ある個性的なフレーズで、マクリーンならではのフレーズ展開をじっくりと聴かせてくれる。

プレスティッジ時代のマクリーン初期の傑作として『4, 5 and 6』のタイトルがよく挙がるが、この『McLean's Scene』は、その『4, 5 and 6』と比較して勝るとも劣らない、マクリーン初期の名盤だと思う。プレスティッジ時代のマクリーン初期の名盤として、この2枚は外せないですね。
 
 

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2023年7月 3日 (月曜日)

マクリーンの個性は変わらない

ジャキー・マクリーンのプレスティッジ盤には外れが無い。いきなり集まっていきなり本番の「行き当たりばったりのジャム・セッション風のやっつけ録音」そして「録音日、録音セッションの塊を無視した、感覚で切り貼りしたアルバム編集」が個性のジャズ・レーベルのプレスティッジの録音ながら、マクリーンの録音はどれもしっかりした内容で、ハードバップな好盤として聴き応えがある。

Jackie McLean『Jackie McLean & Co』(写真左)。1957年2月8日の録音。プレスティッジのPRLP 7087番。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Bill Hardman (tp), Ray Draper (tuba, #1-3), Mal Waldron (p), Doug Watkins (b), Art Taylor (ds)。プレスティッジの録音では意外と珍しい、単一日、単一セッションを1枚のアルバムに収録したアルバム。

この頃のマクリーンは、バンドのメンバーを基本的に固定していた様で、リーダー作に臨む時は、必ず、この固定メンバーのバンドを引き連れて録音に臨んでいた様で、演奏の内容もしっかりリハーサルされた様な、端正でしっかりアレンジされたもので固められている。この辺が「マクリーンのプレスティッジ盤には外れが無い」と言われる所以だろう。

この盤でも、マクリーンの吹奏の素晴らしさは変わらない。ところどころ、ちょっとピッチがずれた、ハードバップな吹奏が爽快。アドリブ・フレーズは切れ味良く流麗で、いかにもジャジーな響きの吹き回しがとても良い。
 

Jackie-mcleanjackie-mclean-co

 
ウォルドロン・ワトキンス・テイラーの「燻し銀」リズム・セクションとの相性が良く、マクリーンのちょっと個性的な吹き回しにジャストフィットしている様子が良く判る。

そして、この盤の面白いところは、1曲目から3曲目に参加しているチューバの存在。レイ・ドレーパーのチューバなんだが、チューバでジャズが出来るとは、ジャズのアドリブ・フレーズの吹奏が出来るとは思ってなかったので、初めて聴いた時にはビックリした。

さすがに速いフレーズの吹き回しは苦手みたいだが、ミッドからスローなテンポのフレーズの吹き回しについては、意外と雰囲気があって良い感じ。それでも、アルバム全体に判って聴くにはちょっと辛くて、この盤の様に3曲程度くらい、音の彩りを添える、という観点でのチューバの採用には納得出来る。しかし、チューバでこれだけ旋律を吹けるとは。実にユニークな存在である。

ハードマンのトランペットは相変わらず、端正でブリリアントな、教科書的なジャズ・トランペットを吹き上げていて良い感じ。マクリーンとのフロント2管のユニゾン&ハーモニーも熟れたもので、ハードバップな雰囲気を更に高めている。

ハードバップな雰囲気をしっかり湛えた、マクリーンの好盤です。チューバの存在も、音の彩りとして捉えれば意外と楽しめます。こういうアレンジやアンサンブルの工夫も、ハードバップ期には盛んに行われていたんでしょうね。
 
 

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2023年6月29日 (木曜日)

マクリーンのハードバップな好盤

ジャッキー・マクリーンは、デビュー当初は、典型的なハードバップなアルト・サックス奏者だった。但し、マクリーンのアルト・サックスの音色には「違和感に似た個性」がある。フレーズのところどころのピッチが合っていない。ピッチがフラットする。クラシックの吹奏では絶対にあり得ないピッチのずれ。しかし、これがマクリーンの最大の個性なのだ。

Jackie McLean『Jackie's Pal』(写真左)。1956年8月31日の録音。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Bill Hardman (tp), Mal Waldron (p), Paul Chambers (b), Philly Joe Jones (ds)。マクリーンのリーダー作の第5作目。マクリーンのアルト・サックスとビル・ハードマンのトランペットがフロント2管のクインテット編成。

バックのリズム・セクションに、孤高のバップ・ピアニスト、マル・ウォルドロン、ベースにポール・チェンバース、ドラムにフィリー・ジョー・ジョーンズ。特に、マルのピアノ参加が目を引く。ハードバップでのファースト・コールなポルチェンのベースとフィリージョーのドラムと組んで、どんな弾きっぷりになるのか。

この盤のマクリーンもテクニック優秀、フレーズの歌心も良い感じ。既にフレーズのところどころでピッチがフラットしている。まだ、全盛期の様にほとんどフラットはせず、要所要所でフラットしている程度だが、明らかにフラットしている。1曲目の「Sweet Doll」のアルト・サックスのアドリブ・フレーズを聴くだけで、直ぐに「マクリーン」と判る位の強烈な個性。このピッチのズレが、意外と良い「味」になっていて、マクリーンの吹奏を特別なものにしている。
 

Jackie-mcleanjackies-pal

 
トランペットのビル・ハードマンとマクリーンは、ジャズ・メッセンジャーズでの盟友。この盤でも息の合ったユニゾン&ハーモニー、息の合ったアンサンブルを聴かせてくれる。ハードマンのトランペットは特にこれといった「癖」の無い、素姓の良い端正なトランペット。ブリリアントな音色がいかにも「ハードバップ」な雰囲気を醸し出す。

そして、意外と聴きものだったのが、マルのピアノ。この「こってこて」ハードバップな演奏で、マルはちょっとアウトな弾きっぷりを封印し、端正で歌心溢れるピアノ伴奏を披露する。聴き心地抜群、そのテクニックに耳を奪われる、見事なマルのハードバップなピアノ。

そこに、名手な2人、ポルチェンのベースとフィリージョーのドラムがガッチリとリズム&ビートを供給して、それはそれは、素晴らしいバッキングを披露する。特に、フィリージョーのドラムが好調で、ハードバップな雰囲気を更に増幅している。

ジャケも「やっつけ」のプレスティジらしからぬ、まずまずのデザインで良好。しかし、タイトルを途中、New Jazzからの再発時に『Jackie's Pal』(写真左)から、味もしゃしゃらもない『Steeplechase』(写真右)に変えている。理由は判らないが改悪。1991年のCDリイシュー時にオリジナルのタイトルに戻されて良かった良かった。
 
 

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マクリーンのモード・ジャズ盤

ブルーノートの4100番台は、1961年後半から1965年前半の録音がメイン。ブルーノートは、聴き手に訴求するジャズの様々なニーズに応えて、成熟したハードバップを基とした「ジャズの多様化」について幅広く対応している。「売れるジャズ」であるファンキー&ソウル・ジャズばかりで無く、ジャズの芸術性の面を追求したモード・ジャズやフリー・ジャズにも力を入れていた。この辺りが、ブルーノートの凄いところである。

特に、モード・ジャズには造詣が深い。モード・ジャズと言えば、その創始とされるマイルス・ディヴィスやビル・エヴァンス、そして、ジョン・コルトレーンの名前ばかりがクローズアップされるが、モード・ジャズの担い手はかなりの数がいる。そのほとんどをブルーノートがカヴァーしている。他のレーベルについては「モードは売れない」と思ったのか、あまり力を入れていない。

Jackie McLean『Destination... Out!』(写真左)。1963年9月20日の録音。ブルーノートの4165番。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Grachan Moncur III (tb), Bobby Hutcherson (vib), Larry Ridley (b), Roy Haynes (ds)。フロント2管が、リーダーのマクリーンのアルト・サックスと、モンカーのトロンボーン、ハッチャーソンのヴァイブ入りのピアノレス・クインテット編成。

モンカーとハッチャーソンがいるので、基本はモード・ジャズだろう、ということは想像が付く。ハッチャーソンのヴァイブがいるので、モードからフリーをやるには、ピアノはフレーズがぶつかる可能性がある。だからピアノレス。ロイ・ヘインズのドラムはモードからフリーに完全対応可能。ベースのラリー・リドリーだけが、僕にとって「謎の人」である。
 

Jackie-mcleandestination-out_1

 
モンカーとハッチャーソンのモーダルな感覚をベースに、マクリーンのモード・ジャズが展開される。マクリーンのモード・ジャズは革新的では無い。伝統的なジャズのインプロのマナーに軸足を残した、半分自由、半分伝統的な、ちょっとどこかもどかしいモーダルなフレーズが個性的。

恐らく、オーネット・コールマンの影響を受けたのであろう、伝統的なジャズには「ありえないフレーズ」、「無かったリズム&ビート」を繰り出して、他のモーダルなジャズとの差別化を実現している。

どこか伝統的な響きが残るモード・ジャズだが、あくまでマクリーン・オリジナルなモード・ジャズだし、モーダルな新主流派の尖った傑作ではある。モンカーも自らのリーダー作より、伸び伸び、モーダルでフリーキーなフレーズを吹きまくっている。ハッチャーソンの尖ったヴァイブも切れ味良く躍動感がある。

恐らく、完全にモーダルで完全にフリーな、どこかヒリヒリした雰囲気では無く、どこか伝統的な響きが残る、どこか温かみのある雰囲気が安心感につながって、各メンバーの伸び伸びとしたパフォーマンスを引き出しているような気がする。

マクリーンのモード・ジャズは、あくまでマクリーンのオリジナル。モード・ジャズとして、しっかりと内容があり、しっかりと個性を確立している。1950年代の歌心溢れるハードバップなマクリーンも良いが、モード・ジャズを通して、ジャズの即興演奏の妙を追求するマクリーンも頼もしい。
 
 

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2023年6月 8日 (木曜日)

ドーハムとマクリーンの相性は...『Matador』

ケニー・ドーハムのリーダー作の落ち穂拾いをしている。今日は、ドーハムの活動後半、後半も後半、最終リーダー作の『Trompeta Toccata』(1964年)の1枚前のリーダー作を取りあげる。

Kenny Dorham『Matador』(写真)。1962年4月15日の録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Dorham (tp), Jackie McLean (as), Bobby Timmons (p), Teddy Smith (b), J.C. Moses (ds)。リーダーのケニー・ドーハムのトランペットとジャキー・マクリーンのアルト・サックスがフロント2管のクインテット編成。ピアノにファンキー・ピアニスト、ボビー・ティモンズの名前が見える。

ドーハムの活動の最終期、リアルタイムでリリースされたリーダー作としては「ラス前」である。ドーハムのトランペットは、相変わらず、ハードバップしていて元気溌剌。バリバリ吹きまくっている。が、ちょっと元気が無いかな、と思うところが見え隠れ。

それは、マクリーンのアルト・サックスに原因がある。この盤でのマクリーンは絶好調。ちょっとピッチの外れた独特の音色で、マクリーンはどこかモーダルな響きのするフレーズを吹きまくる。これが目立ちに目立っている。

ドーハムは従来のハードバップな吹きっぷりなので、流麗かつメロディアス。耳に優しく聴き心地の良いフレーズ。マクリーンはどこかモーダルな吹きっぷりなので、緩急自在、強弱自在、どこかゴツゴツしてたり、音の拡がりや奥行きがダイナミックだったりで、耳にしっかり響き、フレーズの印象が強く残る。そういうところから、この盤ではマクリーンの方が目立ってしまっている。
 

Kenny-dorhammatador

 
しかし、目立ったからといって、マクリーンの吹きっぷりに問題は無い。マクリーンのベスト・プレイに近い吹きっぷりで、この盤がマクリーンのリーダー作だったら、至極納得である。

ドーハムのトランペットについては、問題は無いのだが、従来からのハードバップな吹きっぷりを全く変えていない分、印象が薄まり、マクリーンと比べて、ちょっと損をしている。確かにマンネリと言えばマンネリ気味かな。

そして、意外とピアノのティモンズが活躍している。ミスター・ファンキーなピアノのティモンズ、しっかりとファンクネスを漂わせた躍動感溢れるバッキングは、しっかりとフロント2管を鼓舞する。

そして、どこかスパニッシュ・ムード漂うアルバム全体の雰囲気をしっかりと「ファンキーな純ジャズ」に着地させている。加えて、どちらかと言えば弱いと言わざるを得ないベースとドラムのリズム隊に代わって、演奏全体のリズム&ビートを統率しているのは見事。

ドーハムとマクリーン、好対照のフロント2管の相性を「良し」とするか「否」とするかで、評価の軽重が分かれるアルバムの内容かと思います。ハードバップ盤としては及第点以上。躍動感もあり、フロント2管それぞれの個性ははっきり出ていて、バックのリズム隊もピアノの大活躍で水準以上をキープ。ジャズの多様化の時代における「ユニークな内容の好盤」だと思います。
 
 

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2022年12月26日 (月曜日)

僕なりのジャズ超名盤研究・20

ジャズ盤には、我が国のジャズ者だけにウケて、他国では全く知られていない盤が結構ある。例えば、ブルーノートの「女性の足元ジャケ」で有名な、Sonny Clark『Cool Struttin'』がそうで、我が国のジャズ者の方々の中では知らぬ者はいない位の人気盤だが、本場米国では全く知られていない。そもそも、リーダーのピアニスト、ソニー・クラーク自体がマイナーな存在。

このエピソードはジャズ雑誌で読んで、最初は「眉唾」と思っていたのだが、実際に米国にビジネス出張に行った折、先方のキーマンの1人が大のジャズ好きで、通訳を通して色々な話をさせて貰ったのだが、確かに、Sonny Clark『Cool Struttin'』については「?」だった。そして、Mal Waldron『Left Alone』もそうだった。しかし、その後、彼もこの2枚を聴いたらしく、「どちらも、なかなか良いハードバップ盤だ、ありがとう」という電子メールが届いたのを覚えている。

Mal Waldron『Left Alone』(写真左)。1959年2月24日の録音。ちなみにパーソネルは、Mal Waldron (p), Jackie McLean (as :track 1のみ), Julian Euell (b), Al Dreares (ds)。マル・ウォルドロンのビリー・ホリディ追悼盤。基本はピアノのマルがリーダーのトリオ。1曲目の「Left Alone」のみ、アルト・サックスのジャッキー・マクリーンが客演している。

我が国ではこのマルの『Left Alone』は大人気盤で、ジャズ初心者向けのジャズ名盤紹介には必ずといっていいほど、この盤のタイトル名が上がってくる。しかし、である。それぞれの評論文を読むと、1曲目のタイトル曲「Left Alone」の「泣きのマクリーン」だけが絶賛されていて、この1曲だけで名盤扱いされているフシがある。確かにマクリーンのアルト・サックスは情感溢れ力強く、聴き応えのあるブロウなのだが、この盤のリーダーはマルであり、マルはピアニストである。

まず、この有名なタイトル曲「Left Alone」では、伴奏上手なマルのピアノが堪能出来る。なるほど、かの伝説の女性ジャズ・ボーカリスト、ビリー・ホリディがマルを伴奏者に指名したのが良く判る。情感を込めて唄う様にアルト・サックスを奏でるマクリーンに対して、絶妙なバッキングで応えるマル。この「伴奏のマル」は聴きもの。
 

Mal_left_alone_1

 
2曲目以降はマルがリーダーのピアノ・トリオの演奏になる。2曲目の「Catwalk」は名演だろう。なぜか、ジュリアン・ユールのベースとマルのピアノの絡みが良い感じなのだ。アル・ドリアースのドラムはあまり目立たないのだが。そうそう、「Catwalk」は曲自体も良い感じ。マルの作曲能力の高さを感じる。

が、である。3曲目の「You Don't Know What Love Is」から「Minor Pulsation」、演奏ラストの「Airegin」まで、内容的に悪くは無いんだが、なんだか演奏が重い。もう少し溌剌と、もう少し躍動感があっても良いと思うのだが、どうも良くない。この盤については、ベースとドラムのリズム隊のパフォーマンスに物足りなさを感じるのだが、このリズム隊がマルのピアノに上手く反応出来ていないというか、マルのピアノについていっていないのが惜しい。

そして、ラストのトラックには、マルが最晩年のビリー・ホリデイの伴奏者だったこともあってか、ビリー・ホリディの思い出についての「マルの語り」が収録されている。マルがとうとうとビリーについての思い出を語っているのだが、当然、英語で語っているので、ほとんど何を語っているのかが判らない。日本盤についても「対訳」が付いている訳でも無い。LP時代、この盤を入手して初めて聴いた時、このラストの「マルの語り」が出てきた時はビックリした(笑)。

このMal Waldron『Left Alone』について、名盤扱いされているのは、冒頭のタイトル曲「Left Alone」でのジャッキー・マクリーンのアルト・サックス、いわゆる「泣きのマクリーン」の素晴らしさだけがその理由で、マルの名盤、名演については他に沢山ある。

確かに、冒頭の「Left Alone」については、「泣きのマクリーン」の素晴らしさ故、ジャズ者であれば一度は聴いておく必要はあるかとは思う。しかし、2曲目以降については、決して、マルの代表的なパフォーマンスでは無いことを考慮しておく必要がある。ちょっと「こまったちゃん」な盤である。
 
 

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2022年3月14日 (月曜日)

マクリーン独特のモード&フリー

ジャキー・マクリーン(Jackie Mclean)は進化するジャズマンだった。1950年代前半にNYに出てきて、いきなり、マイルスらにいじられ、鍛えられ、ハードバップ時代を代表するアルト・サックス奏者の1人になった訳だが、マクリーンはハードバップに安住すること無く、コマーシャルに走ること無く、当時のジャズの先進的な演奏スタイルに敢然と挑戦していった。

Jackie Mclean『Let Freedom Ring』(写真左)。ブルーノートの4106番。1962年3月19日の録音。ちなみにパーソネルは、Jackie McLean (as), Walter Davis, Jr. (p), Herbie Lewis (b), Billy Higgins (ds)。マクリーンのアルト・サックスがフロント1管の「ワン・ホーン・カルテット」。マクリーンのアルト・サックスのパフォーマンスが堪能出来る演奏編成。

前作『A Fickle Sonance』で、部分的に「少しフリーキーで自由度の高いモーダルな吹奏」にチャレンジしていたのだが、今回の『Let Freedom Ring』では、全面的に、時々フリーに、時々アブストラクトに傾きつつ、限りなく自由度の高いモーダルな演奏にチャレンジしている。マクリーンの吹奏には迷いが無く、確信に満ちた「フリー若しくはモーダル」な演奏は爽快である。
 

Let-freedom-ring

 
冒頭の「Melody for Melonae」を聴けば、それが良く判る。いきなり、アブストラクトにモーダルに力強くアルト・サックスを吹きまくるマクリーン。良く聴けば、コルトレーンのモード、オーネット・コールマンのフリーを上手く吸収して、マクリーンならではの「モード&フリー」な演奏を繰り広げている。

マクリーンの「モード&フリー」は、あくまで、軸足をハードバップに残しつつ、限りなく自由度の高い演奏を求めて「モード&フリー」な展開にチャレンジしている。この「軸足をハードバップに残しつつ」の部分が、マクリーン独特の感覚で、この『Let Freedom Ring』の4曲には、そのマクリーン独特の「モード&フリー」な演奏が詰まっていて、しかもそれが成功している。

バックのリズム隊、特に、ウォルター・ビショップJrのピアノの、マクリーン独特の「モード&フリー」な演奏に対する適応力にはちょっとビックリ。もともと能力に高いピアニストである。バックに回った時のサポートには、その能力の高さを再認識する。このリズム隊の健闘も含め、バンド全体が、マクリーン独特の「モード&フリー」な演奏に邁進している様は聴き応え十分である。
 
 

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