2023年8月 3日 (木曜日)

欧州フリー・ジャズの入門盤

Enjaレーベルは、欧州フリー・ジャズに造詣が深い。共同設立者のホルスト・ウェーバーは、アパレル時代に日本の企業と仕事をしており日本のジャズにも精通していた為、日本のジャズ・ミュージシャンの作品も多く手がけ、日本でのライヴ録音も行っている。

1970年代、欧州フリー・ジャズに強いレーベルは、Enja(エンヤ)しか無かったと記憶する。「欧州フリー・ジャズを聴くなら、Enjaを聴け」が、僕が学生時代の合い言葉(笑)。

Albert Mangelsdorff『Live in Tokyo』(写真)。1971年2月15日、東京「新宿DUG」でのライヴ録音。ENJAちなみにパーソネルは、Albert Mangelsdorff (tb), Heinz Sauer (ts), Günter Lenz (b), Ralf Hübner (ds)。欧州ドイツのトロンボーンの鬼才、アルベルト・マンゲルスドルフとハインツ・ザウアーのテナーの2管フロント。ピアノレスのカルテット編成。

フリー・ジャズって、①音階(キー)から、②コードあるいはコード進行から、③ハーモニーから、④リズムから、の束縛から逃れたインプロのことで、この「束縛」から逃れておれば、調性音楽でも「フリー・ジャズ」として成立する。

本能の赴くまま、激情に駆られて、個人的に自由に吹きまくる、という米国でよくあるフリー・ジャズは、音楽として鑑賞するにはちょっと辛いものが多々ある。フリー・ジャズは、あくまで音楽として鑑賞することが出来る程度のものであって欲しい。

このマンゲルスドルフ・カルテットのフリー・ジャズは、音楽として鑑賞できる優れもの。確かにアブストラクトに展開するところもあるし、自由な吹きまくりテナーの咆哮もある。
 

Albert-mangelsdorfflive-in-tokyo  
 

が、それらはほんの少し、演奏全体のスパイス的なもの。この盤の演奏は、しっかりと秩序を守ったフリー・ジャズ。ビートは最低限ではあるが「ある」。その最低限のビートの下で、真の即興を志向し、それを実行している。

欧州のフリー・ジャズ、ドイツのフリー・ジャズやなあ、と思う。フリー・ジャズというか、自由度の相当高い即興演奏かな、とも思う。さすが欧州ジャズ。現代音楽志向の展開、現代音楽のジャズ化、現代音楽志向の即興演奏、そんな雰囲気。

マンゲルスドルフのトロンボーンも、ザウアーのテナーも、激情に駆られて熱くはならない。クールに熱い、静的な感情の高ぶりを、現代音楽志向の即興演奏で表現。どこか客観的に「醒めた」視点を持って、客観的に自らのフリーな即興演奏を愛でながら展開するような「クールに熱い」フリー・ジャズ。

我が国では、フリー・ジャズと言えば、オーネット・コールマン志向、いわゆる「通常のモダン・ジャズがやらないことをやる」フリー・ジャズ。若しくは、コルトレーン志向の「本能の赴くまま、激情に駆られて、個人的に自由に吹きまくる」フリー・ジャズ、いわゆる米国のフリー・ジャズがもてはやされてきた。

が、意外とフリー・ジャズと言えば、欧州ジャズ、ドイツ・ジャズなのでは、と思わせてくれる、マンゲスドルフの秀逸な「欧州フリー・ジャズ」の記録である。このライヴ盤を聴けば、欧州のフリー・ジャズの雰囲気を的確に掴めると思う。欧州フリー・ジャズの入門盤的位置づけのライヴ盤。
 
 

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2023年7月13日 (木曜日)

ブルーノートの新主流派ジャズ

ブルーノートの4100番台は、カタログ番号順に聴き進めて行くと面白い。ジャズの多様化の時代にアルバムをリリースしているので、1960年代前半の様々なスタイルのジャズ、様々な志向のジャズが記録されていて、バラエティーに富んでいる。

成熟したハードバップももちろん、ファンキー・ジャズあり、ソウル・ジャズあり、モード・ジャズもあるし、フリー・ジャズもあるし、オルガン・ジャズもあるし、ギター・ジャズもある。ブルーノートの優れたところは「偏り」が無いこと。その時点でのジャズのスタイル、トレンドをしっかり網羅している。それもどれもが水準以上のレベルで、である。さすがブルーノート、といったところか。

Grachan Moncur III『Some Other Stuff』(写真左)。1964年7月6日の録音。ブルーノートの4177番。ちなみにパーソネルは、Grachan Moncur III (tb), Wayne Shorter (ts), Herbie Hancock (p), Cecil McBee (b), Tony Williams (ds)。

パーソネルを見れば、いやはや錚々たるジャズマン達の名が並ぶ。録音当時、新主流派でブイブイ言わせていた強者ども達である。これはもう、新主流派ジャズの極み、モード・ジャズ、もしくは、フリー・ジャズな内容なんだろうなと予想がつく。逆にこのメンバーで、こってこてのハードバップをやられたら、それはそれで面白いけど。

で、この盤の内容はと言えば、一言で言うと「自由度のかなり高いモード・ジャズ、時々フリー・ジャズ」という感じ。

実は僕はこの盤を初めて聴いた時は「フリー・ジャズ」だと思った。トロンボーンでフリー・ジャズをやるんや、と思った。が、今の耳で聴き直すと、これは「モード・ジャズ」がベース。しかも、かなり自由度の高い、フリー一歩手前のモード・ジャズをガンガンやっている。そして、ところどころで「口直し風」に、フリー・ジャズに展開する。

この盤の録音時期、モード・ジャズをやると、どうしても、始まりと終わりは従来の成熟したハードバップに戻ることが多いのだが、この盤は徹底的にモード・ジャズで推し進め、さらにところどころで、当時、最先端のジャズの志向のひとつ、フリー・ジャズに展開して、進化するジャズを的確に表現する。さすが、新主流派のメンバーで固めたクインテットでのパフォーマンスである。緩んだところが全く無い。切れ味良く、理路整然とモーダルに展開している。
 

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グラチャン・モンカー3世のトロンボーンとショーターのテナーの2管が実に良い味を出している。ボワンと拡がりのある音色のトロンボーンと、縦に横に奥行きと拡がりのあるテナーの相性がバッチリ。モーダルなトロンボーンの音色に、ショーターのウネウネ、コズミックな拡がりテナーがとてもマッチしている。

ハンコック、マクビー、トニーのリズム・セクションは素晴らしいの一言。モードにもフリーにも完全対応。ハンコックのピアノが、モンカー3世とショーターのモーダルな吹奏に合わせた、音の拡がりと活かしたバッキングをしているところが実に「ニクい」。トニーのドラミングも同様。叩きまくるドラミングを押さえて、音の拡がりを引き立てる自由度の高いドラミングを披露している。

そして、最後に面白いのがマクビーのベース。このメンバー構成だとベースはロン・カーターが来るかと思うんだが、ここまマクビーのベースで正解かと思う。

バンド・サウンド全体としては、モンカー3世とショーターのモーダルな吹奏に合わせた、音の拡がりと活かしたモード・ジャズなんだが、マクビーのベースは「ビートが立って」いて、演奏全体のリズム&ビートをしっかりとキープし、他のメンバーに指針を与えている様なのだ。

ロンのベースは拡がりのある音が身上なので、この盤でベースがロンだと、演奏全体が「音の拡がり」オンリーになって、「ビートの締まり」が希薄な演奏になる可能性が高い。それはそれで面白いかもしれないが、ジャズ演奏としてはちょっと冒険が過ぎる、とブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンは考えたのかもしれない。

そんなことをいろいろ考えながら聴ける、いろいろと示唆に富んだ「自由度のかなり高いモード・ジャズ、時々フリー・ジャズ」盤である。単純に流行のモード・ジャズをなぞるだけでは終わらない。さすがブルーノートだと思う。
 
 

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2023年5月24日 (水曜日)

フリー&モードのモンカーである

ブルーノートの4100番台は、1961年後半から1965年前半の録音がメイン。ハードバップが成熟し、ハードバップを基に、ファンキー・ジャズ、ソウル・ジャズ、モード・ジャズ、フリー・ジャズなど、ジャズの多様化の時代の真っ只中でのアルバムリリースを行っているのだが、フリー・ジャズについてもしっかりカバーしているのはさすがである。

Grachan Moncur III『Evolution』(写真左)。1963年11月21日の録音。ブルーノートの4153番。ちなみにパーソネルは、Grachan Moncur III (tb), Lee Morgan (tp), Jackie McLean (as), Bobby Hutcherson (vib), Bob Cranshaw (b), Tony Williams (ds)。ブルーノート・レーベルのフリー&モード・ジャズ。グラチャン・モンカー3世の初リーダー作である。

グラチャン・モンカー3世は、1937年6月、NY生まれのトロンボーン奏者。ニューアークで育ち、1960年辺りから、プロのジャズマンとして活動を開始、基本的な演奏スタイルは、フリー&モード・ジャズとアヴァンギャルド・ジャズを得意とする。が、1970年代は健康上の問題と著作権紛争に悩まされ、1980年代以降は、アルバムの録音は殆ど途絶えている。

この盤は、グラチャン・モンカー3世の「限りなくフリーに近い、自由度の高いモード・ジャズ」を捉えた記録である。後のアヴァンギャルドなフリー・ジャズとは一線を画した、クールで理知的な、ほとんどフリー・ジャズに近いモーダルなパフォーマンスを展開している。
 

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しかも、彼の担当楽器はトロンボーン。トロンボーンの特性上、スライドを使っての速くてイレギュラーなフレーズを吹き回すのは大変な仕業だと思うのだが、モンカーは意外と検討していて、しっかりと吹き切っているのは立派。

フロントの相方には、リー・モーガンのトランペット、ジャキー・マクリーンのアルト・サックス。この二人については、ハードバップはもとより、「限りなくフリーに近い、自由度の高いモード・ジャズ」も得意の二人なので、モンカーのフロントの相方としては申し分無い。ピアノの代わりに入ったボビー・ハッチャーソンのヴァイブもアブストラクトの展開も難なくこなす。ドラムはフリー大好きなトニー・ウィリアムスだし、ベースもモーダルな展開を得意とするクランショウ。

メンバーの選定も、モンカーの得意とする「限りなくフリーに近い、自由度の高いモード・ジャズ」に、ばっちり応えるブルノート親派で固めて、駆け出しの初リーダー作だからといって、全く手を抜いていない、どころか、最高に近いメンバーを揃えているところは、さすが、ブルーノートの総帥ディレクター、アルフレッド・ライオンの成せる技である。

モンカーのトロンボーンも、トロンボーンという難度の高い楽器で、しっかりと「限りなくフリーに近い、自由度の高いモード・ジャズ」を展開し、バックの優れものメンバーに臆すること無く、当時のモンカーとしてなかなかのパフォーマンスを発揮している。モンカーは録音当時26歳。こういう将来有望な若手を発掘し、リーダー作の機会を与える。ここでも、さすがはブルーノートと感心してしまうのだ。
 
 

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2023年5月23日 (火曜日)

不思議なトロンボーンの企画盤

プレスティッジ・レーベルは、アルバムの編集方針が曖昧というか、気分次第でアルバム化している様で、同一セッションの演奏でも、切り売りして、あっちこっちのアルバムに雰囲気で入れたりして、1つのアルバムに複数のセッションが入っているなんてザラである。それぞれのジャズマンの力量や進化を推し量る上で、時系列で演奏が並んでいないのはちょっと困る。プレスティッジのアルバムを聴く時は、そのアルバムの「録音情報」は絶対に欠かせない。

J J Johnson, Kai Winding, Benny Green『Trombone By Three』(写真左)。 プレスティッジのPRLP 7023番。タイトル通り、3人のトンボーン奏者がリーダーを務めるセッションをそれぞれ収録している。異なるセッションを1つのアルバムに収録するという、プレスティッジの荒技なんだが、何故、この様なカップリングにしたのか判らない。が、3人それぞれのトロンボーンの特性を一気に比較出来て、それそれのトロンボーンの個性が良く判る。

まずは、J J Johnson(JJ・ジョンソン、以降、略して「JJ」)。1949年5月26日の録音。ちなみにパーソネルは、J J Johnson (tb), Kenny Dorham (tp), Sonny Rollins (ts), John Lewis (p), Leonard Gaskin (b), Max Roach (ds)。JJのトロンボーンとドーハムのトランペット、そして、ロリンズのテナーの3管フロント。リズム隊は、ピアノにジョン・ルイス、ベースのガスキン、ドラムにマックス・ローチ。収録された演奏曲は「Elysee」「Opus V」「Hilo」「Fox Hunt」。CDでの1〜4曲目になる。

続いて、Kai Winding(カイ・ウインディング、以降、略して「カイ」)。1949年8月23日の録音。ちなみにパーソネルは、Kai Winding (tb), Brew Moore (ts), Gerry Mulligan (bs), George Wallington (p), Curly Russell (b), Roy Haynes (ds)。カイのトロンボーンとムーアのテナー、マリガンのバリサクの3管フロント。リズム隊は、ピアノにウォリントン、ベースにラッセル、ドラムにヘインズ。収録された演奏曲は「A Night On Bop Mountain」「Waterworks」「Broadway」「Sid's Bounce」CDでの7〜10曲目になる。

最後は、Benny Green(ベニー・グリーン、以降、略して「ベニグリ」)。1951年10月5日の録音。ちなみにパーソネルは、Bennie Green (tb), Eddie Davis, "Big Nick" (ts), Rudy Williams (bs), Teddy Brannon (p), Tommy Potter (b), Art Blakey (ds)。ベニグリのトロンボーン、デイヴィスのテナー、ウィリアムスのバリサクの3管フロント。リズム隊は、ピアノにブラノン、ベースにポッター、ドラムにブレイキー。収録された演奏曲は「Green Junction」「Flowing River」「Whirl-A-Licks」「Pennies From Heaven」。CDでの5,6,11,12曲目になる。
 

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録音年月日もバラバラ、録音は辛うじてNYでの録音だが、パーソネルは全て総替え。ただし、フロント3管+リズム・セクションのセクステット編成は3セッション共通。収録された演奏曲も平等に4曲ずつを収録。演奏編成と演奏曲が平等に割り当てられているので、不思議とアルバム全体で統一感がある。まるで、事前に周到に計画され実現した「3トロンボーンの比較盤」の様に聴こえるから、これまた不思議。

演奏編成が一緒なので、それぞれのトロンボーンの個性の比較がし易い。録音当時、1949年〜1951年は「ビ・バップ」の最終期であり、中間派と呼ばれるスイング・ジャズの発展形が流行していた時代。アレンジはシンプルで、フロント楽器のソロのスペースは平等に与えられておる。ビ・バップ、またはスイングのアレンジを基本的に踏襲しているので、アーティスティックな捻りは無い。トロンボーンのパフォーマンスに耳を傾けやすい演奏編成である。

ビ・バップ仕込みの切れ味の良い、テクニック確かなトロンボーンはJJ。バルブ・トロンボーンを駆使して、流麗なフレーズを吹き上げるカイ。そして、ゆったりとしたスイング・マナーで、ぼのぼのとしたトロンボーンが心地良いベニグリ。それぞれ4曲のみの収録だが、どの曲のトンボーン演奏も良好。個性豊かなトロンボーン3態である。

そして、それぞれ3セッションのサイドマンを見渡せば、当時のジャズ・シーンで活躍していた、錚々たるメンバーがバックを務めている。超有名どころとしては、トラペットのケニー・ドーハム、テナーのソニー・ロリンス、バリサクのジェリー・マリガン、ピアノのジョン・ルイス・ジョージ・ウォリントン、ドラムのマックス・ローチ・ロイ・ヘインズ・アート・ブレイキー等が名を連ねている。道理で、結構、ダイナミックで締まった演奏に仕上がっているのはその為か、と改めて感心する。

アルバムの編集方針もトロンボーン奏者のカップリングも、全く要領を得ない、プレスティッジの悪しき企画盤ではある。が、3人のトロンボーンのそれぞれの個性を楽しむことが出来ること。また、それぞれのセッションのサイドマンの演奏が好調で、それぞれ、ビ・バップ最後期、もしくは中間派の流行期のジャズ演奏として、意外と内容が充実していること。この2点から、このプレスティッジの不思議な企画盤は、意外とトロンボーンを楽しめる好盤として成立している。プレスティッジのアルバム編集方針の不思議である(笑)。
 
 
 
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2023年5月 9日 (火曜日)

現代トロンボーン盤の優秀盤

毎月、ジャズの新盤については、まめにチェックしている。そんな新盤の中で、Smoke Sessions Recordsは、コンスタントに良い内容のアルバムをリリースしていて、常々、感心している。

我が国にはその名がなかなか伝わってこない、実績のある中堅〜ベテランのジャズマンをリーダーにしたアルバムをメインにリリースしている。が、その内容は「昔の名前で出ています」的な旧来のハードバップな演奏を懐メロ風にやるのでは無く、しっかりと現在の「ネオ・ハードバップ」な演奏に果敢に取り組んでいて頼もしい。

Steve Davis『Bluesthetic』(写真左)。2022年2月8日、NYの「Seer Sound Studio C」での録音。Smoke Sessions Recordsからのリリース。ちなみにパーソネルは、Steve Davis (tb), Peter Bernstein (g), Steve Nelson (vib), Geoffrey Keezer (p), Christian McBride (b), Willie Jones III (ds)。トロンボーン奏者、スティーヴ・デイヴィスがリーダーの、ギター、ヴァイブ入りのセクステット編成。

リーダーのスティーヴ・デイヴィス(Steve Davis)は、1967年4月生まれ。今年で56歳。米国出身のジャズ・トロンボーン奏者。僕は、この人の名前をどこかで見たことがある、と思って調べたら「1989年にジャズ・メッセンジャーズに参加した」とある。

そうそう、ジャズ・メッセンジャーズにいたのね。思い出しました。そうそう、ワンフォーオールのメンバーでもあったのも、思い出しました。初リーダー作が1994年。これまでにリーダー作は20枚程度と、1.5年に1枚程度、コンスタントにリリースしているのも立派。

もともとトロンボーンという楽器の性格上、フロント管の一翼を担っているとは言え、ソロの「映え方」は、トランペットやサックスに比べると、どうしても劣る。速いフレーズが得意でないこと、ハイトーンが出ないこと、しかし、丸みのあるホンワカした独特の音色はトロンボーンならではのもので、一旦、填まると癖になる。
 

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この盤は、そんなトロンボーンをフロント管に「1管」としている潔さ。トロンボーンのワンホーン盤は、僕はあまり知らない。トロンボーンについては、先ほど上げた楽器の性格上の問題があるので、トランペットやサックスを加えて、主旋律のユニゾン&ハーモニーをクッキリ浮かび出させる工夫をするのだが、この盤ではそれはしない。トロンボーンの「聴かせる」テクニックがポイントになる。

そういう点では、この盤でのスティーヴ・デイヴィスは素晴らしいパフォーマンスで、フロント1管を吹き切っている。まず、テクニックが素晴らしい。ある程度の速いフレーズをしっかり吹き切り、様々なニュアンスの音色を吹き分け、切れ味の良い躍動感溢れる吹き回し。トロンボーンだけで、管楽器が請け負うニュアンスのフレーズを全て出し揃えている。ほんと上手い。

そんな優れたトロンボーンを引き立てる様に、ギターとヴァイブがしっかりと絡む。優れたスティーヴ・デイヴィスのトロンボーンを更に前面に押し出し、印象的に引き立たせる、そんな役割を持ったギターとヴァイブのブッキングが、この盤の成功の一番の仕掛けだろう。アレンジも優れているが、ギターとヴァイブをフロント・バックに据えることで、こんなにトロンボーンの音色が引き立つとは思わなかった。

バックのリズム・セクションも良好。ジェフ・キーザーのピアノがとりわけ良好で、印象的なフレーズをバンバン弾き回している。ベースのマクブライドは、フロント管が丸みのあるホンワカした独特の音色のトロンボーンなので、ブンブン、しなりのある重厚なベースラインはやらない。トロンボーンの音色を損なわない、優しくクッキリとしたウォーキング・ベースでしっかりと支える。これには感心することしきり、である。

トロンボーンがメインのネオ・ハードバップ盤として、白眉の出来です。久し振りに、爽快で心地良いジャズ・トロンボーンを聴かせて貰いました。現代ジャズにおけるトロンボーンがメインの優秀盤の1枚として良い内容だと思います。
 
 

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2023年2月25日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・259

「小粋なジャズ」の探求は続く。20世紀のネット時代以前とは違って、現代ではネットを通じて、ジャズ盤の情報が結構、潤沢に入手出来る。「小粋なジャズ」の探索も、ジャズ盤紹介本からネットにシフトして、「これは聴いたことが無いなあ」と感じて即聴きして、これは「小粋なジャズやねえ」と感心する盤に出会うことが多くなった。

『Jay Jay Johnson Quintet / Live at Café Bohemia, 1957』(写真)。1957年2月、NYのカフェ・ボヘミアでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、J.J. Johnson (tb), Bobby Jaspar (ts, fl), Tommy Flanagan (p), Wilbur Little (b), Elvin Jones (ds)。パーソネルを見れば、1957年の『Dial J.J.5』と同一メンバー。内容はこのパーソネルを見るだけで期待出来ることが判る。

1957年は、J.J.にとっては素晴らしい年で、『Dial J.J.5』(1957年1月29, 31日 & 3月14日録音)、『First Place』(1957年4月11,12 & 26日録音)、『Blue Trombone』(1957年4月26日録音)と立て続けに、後世に残る、優れた内容のリーダー作を録音している。そして、このカフェ・ボヘミアでのライヴは『Dial J.J.5』と同一パーソネルでのパフォーマンスになる。
 

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この『Dial J.J.5』のパーソネルの中の、フラナガン・リトル・エルヴィンのピアノ・トリオは、北欧ツアー中にピアノ・トリオの名盤、Tommy Flanagan『Overseas』を録音している。このピアノ・トリオがリズム・セクションを務めているのだ。さぞかし、J.J.とジャスパーのフロント2管は吹きやすかっただろう、このカフェ・ボヘミアのライヴでも、J.J.とジャスパーは、ベストに近い吹きまくりで迫力がある。

そして、このバックを務めるフラナガン・リトル・エルヴィンのリズム・セクションが、小粋で充実したリズム&ビートを叩きだし、フロント2管を完璧にサポートする。フラガナンのバップな弾き回し、リトルの個性的なベースライン、エルヴィンの繊細でダイナミックなブラシワーク。この上質でダイナミックで職人的なリズム・セクションが、このライヴ盤の聴きものにひとつ。

内容充実のハードバップな演奏にグイグイ引き込まれる。1978年に限定LPとして発売以来、一度、小ロットでCDリイシューされただけの「幻の名盤」級のライヴ盤が、今では、サブスク・サイトでダウンロードして、『Dial J.J.5』のパーソネルでのライヴ・パフォーマンスを聴くことが出来る。これは実に有り難いことである。
 
 

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2023年2月24日 (金曜日)

ネオ・ハードバップ志向の快作

しかし、Smoke Sessions Records って、良いアルバムをリリースするよな、とつくづく思う。日本ではあまり知られていない、ベテラン・ジャズマンを中心に、ネオ・ハードバップ志向の内容の濃いアルバムをコンスタントにリリースしている。しかも、ジャケット・デザインに統一感があって、以前のブルーノート・レーベルの様な雰囲気がとても良い。

Steve Davis『Bluesthetic』(写真左)。2022年2月、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Steve Davis (tb), Peter Bernstein (g), Steve Nelson (vib), Geoffrey Keezer (p), Christian McBride (b), Willie Jones III (ds)。トロンボーンのスティーヴ・デイヴィスがリーダー、デイヴィスのトロンボーン、バーンスタインのギター、ネルソンのヴァイブがフロントのセクステット編成。

面白い編成である。定番のトランペット、サックスがフロント楽器に「居ない」。力感溢れるホンワカ・ブロウのトロンボーン、線が細くて繊細なギター、流麗で硬質な響きのヴァイブ。そんな、ジャズにおいて、ややマイナーな楽器がフロント張っているのだ。通常の純ジャズとは音の響きが異なる。これが、この盤の個性であり、一番の特徴。
 

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内容的には、時代の先端を行く「ネオ・ハードバップ」の響きが色濃く漂う。お洒落なモーダルなメロディ−・ライン、ややアブストラクトにブレイクダウンする、限りなくフリーに近い自由な響き、フロント楽器のユニゾン&ハーモニーも響きは新しく洗練されており、昔のモード・ジャズの焼き直しで留まっていないことが良く判る。

バックのリズム隊が、そんな新しい響きを湛えた「ネオ・ハードバップ」な雰囲気作りに、大いに貢献している。キーザーのピアノ、マクブライドのベース、ジョーンズIIIのドラム。現代の最先端のネオ・ハー痔バップなリズム&ビートを叩き出している。実に現代のネオ・モードらしいフレーズとビート。このリズム隊があって、ユニークなフロント3楽器が更に輝きを増している。

安定感抜群の懐深いネオ・ハードバップ。ストレート・アヘッドでメインストリーム志向の純ジャズは聴いていてスカッとする。全ての曲がオリジナル曲ではあるが、親しみのあるフレーズがてんこ盛りで、小難しいところが無いところも評価出来るところ。ジャズはまず「判り易い」が重要なことを再認識させてくれる好盤。
 
 

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2022年12月12日 (月曜日)

ベツレヘム・レーベルの特色

ジャズの有名レーベルのひとつに「ベツレヘム・レーベル」がある。カタログを見渡すと、他の有名レーベル、ブルーノートやプレスティッジ、ヴァーヴ、インパルス、リヴァーサイドなどとはちょっと異なる、ユニークなラインナップが面白いレーベルである。

ベツレヘムは1953年、株のディーラーだったガス・ウィルディという人物とプロ・ドラマーだったジェームズ・クライドがNYにて設立した「ポップスのシングルを扱うレーベル」。しかし、設立の翌年、1954年には早々にジャズ専門レーベルへと衣替え。

このレーベルの一番の特色は、米国の東海岸と西海岸の両方にオフィスを構え、偏ること無く、双方のジャズマンのリーダー作をリリースしたこと。ハードバップ期の黒人中心の東海岸ジャズと、白人中心の西海岸ジャズを偏ること無くピックアップし、記録していった珍しいジャズ・レーベルといえます。カタログを見渡せばそれがハッキリ判る。

活動期間は1953~61年と短いのだが、ちょうど、ハードバップ初期から60年代のハードバップ多様化が始まった頃まで、ハードバップ期をほぼ網羅した活動期間なのも興味深い。今回、このベツレヘム・レーベルのアルバムを「Bethlehem 6000 series (12 inch LP)」のカタログから、カタログ番号順に聴き直していこう、と思い立った。

K+ J.J.『East Coast Jazz/7』(写真)。1955年1月26日、NYでの録音。ベツレヘムのBCP-6001番。ちなみにパーソネルは、J.J. Johnson, Kai Winding (tb), Dick Katz (p), Wendell Marshall (b), Al Harewood (ds)。2人の名ジャズ・トロンボーン奏者、カイ・ウィンディングとJ.J.ジョンソンとの最初期の双頭リーダー・アルバム。パーソネルを見渡すと、東海岸でも西海岸でも無い。東と西のハイブリット的なメンバーチョイスである。
 

East-coast-jazz_7

 
この双頭リーダーの2人、2人ともトロンボーン奏者であり、それぞれ黒人と白人である。当時のジャズ・シーンの中では、ベツレヘム・レーベルならではと言える、実にユニークな取り合わせ。

ボワンとしたトロンボーン独特な音色が作り出すユニゾン&ハーモニーが、実にほのぼのとした心地よさ。双方のアドリブの、かたやファンクネス濃厚で黒い雰囲気、かたやスマートでシュッとした小粋な雰囲気、正反対の個性も楽しい響き。

タイトルが「East Coast Jazz」なんだが、出てくる演奏は東と西のハイブリット的な音の志向。しっかりアレンジが施され、2本のトロンボーンのフロントに立てた「ユニークなフレーズとアドリブ」を前面に押し出す思慮深いプロデュース。この音の傾向は「ウエストコースト・ジャズ」。しかし、演奏される音色と雰囲気にはファンクネスが漂い、音はアーバンで黒い。この音の傾向は「イーストコースト・ジャズ」。

いみじくも「Bethlehem 6000 series (12 inch LP)」のカタログの最初の1枚目のこのK+ J.J.の双頭リーダー作が、ベツレヘム・レーベルの特色を具体的に音にしているなあ、と感じる。

ジャズ盤紹介本やジャズ雑誌のアルバム紹介に、まず、そのタイトルが上がることを見たことが無い地味なアルバムだが、聴けば、そのユニークな内容に思わず、一気に聴き込んでしまう。この盤を聴くだけでも、ベツレヘム・レーベルは侮れない、と思わず構えてしまう(笑)。
 
 

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2022年8月17日 (水曜日)

優れた「現代のネオ・モード盤」

スティーヴ・デイヴィス(Steve Davis)。1967年4月生まれ、米国マサチューセッツ州出身。今年で55歳。ベテランの域に達したトロンボーン奏者である。リーダー作は1994年以来、平均1〜2年に一枚のペースでリーダー作をリリースし続けている。

1989年には、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに加入している。若かりし頃からの有望なトロンボーン奏者だったことが判る。サイドマンとしてのアルバム参加も多く、人気のトロンボーン奏者である。が、我が国では、ほとんど無名。Criss Crossレーベルの殆ど専属状態だったので、日本のレコード会社が扱うことも無く、CDショップも直輸入するには、無名であるが故、リスクが高かったのだろう。

僕は、Chick Corea+Originの『Live at The Blue Note』で、サイドマンとして参加している、スティーヴ・デイヴィスを知った。テクニックが確かなトロンボーンで、複雑なモーダル・フレーズを多種多彩に吹き上げるトロンボーンに、ちょっとビックリした思い出がある。また、1997年に結成された「ネオ・ハードバップ」専門のグループ「One for All」のメンバーとしてのプレイも度々耳にしている。

Steve Davis『Bluesthetic』(写真左)。2022年2月、NYでの録音。Smoke Sessions Recordsからのリリース。ちなみにパーソネルは、Steve Davis (tb), Peter Bernstein (g), Steve Nelson (vib), Geoffrey Keezer (p), Christian McBride (b), Willie Jones III (ds)。トロンボーン+ギター+ヴァイブがフロント3管のセクステット編成。管はスティーヴ・デイヴィスのトロンボーンのみ。あくまで、リーダーのディヴィスのトロンボーンが前面に出るラインナップ。
 

Steve-davisbluesthetic

 
冒頭の「Encouragement」を聴くだけで、これは優れたモード・ジャズの演奏がメインだと判る。前奏の雰囲気などは、1960年代の新主流派の音世界を彷彿とさせるもの。いかにも「モード・ジャズ」的なフレーズの積み重ねで、モード好きの僕などは、この1曲だけでワクワクしてしまう。

確かに、1960年代の新主流派のモーダルな音世界が下敷きにあるのだが、アドリブ・フレーズの展開は「新しい」現代のモード・ジャズ風。ネオ・ハードバップならぬ「ネオ・モード」と言って良い位、新しい響きに満ちている。それでいて、難解なところは無く、スムーズでスインギーで判り易い。全曲、デイヴィスのオリジナル曲で固められているのだが、ディヴィスの作曲の才にも感心する。

これって重要なことで、モードを採用しているので、硬派な純ジャズ風に聴こえるが、フレーズの展開は「流麗」そのもの。それだけ取り出せば、スムース・ジャズと言っても通用するくらいの「滑らかさ」。丸みを帯びて、柔らかい拡がりのある、それでいて音の芯がしっかりとしたトロンボーンの音色。その流麗さについては、ディヴィスのトロンボーンの特徴的な音色が貢献している。

現代のモード・ジャズ、今のモード・ジャズの優れた演奏がこの盤に詰まっている。モーダルなフレーズが芳しいジェフ・キーザーのピアノをメインとしたリズム・セクションも良い演奏で、バンド全体の音を支え、盛り立てている。ギターとヴァイブは、あくまで、ディヴィスのトロンボーンの引き立て役に徹していて清々しい。優れた内容の「現代のモード・ジャズ盤」である。
 
 

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2022年8月 8日 (月曜日)

トロンボーンの「小粋なジャズ」

「小粋なジャズ」盤を求めて、色々と探索している。色々な切り口から「小粋なジャズ」盤の情報を収集しているのだが、Twitterのジャズ盤に関するツイートは貴重な情報源だったりする。時々、こんな盤があるのか、と感じて、音源を検索したりして「小粋なジャズ」盤をゲットしている。

Lawrence Brown『Slide Trombone』(写真左)。1955年1月26日と9月14日の2セッションの録音になる。

ちなみにパーソネルは、1月26日の録音は、Lawrence Brown (tb, arr), Sam Taylor (ts), Leroy Lovett (p), Lloyd Trotman (b), Louis Bellson (ds)。9月14日の録音は、Lawrence Brown (tb), Ralph Burns (ar), Alvin Cohn , Arthur Clarke (ts), Daniel Bank (bs), Ernie Royal , Phillip Sunkel (tp), Hank Jones (p),Wendell Marshall (b), Jo Jones (ds)。

Verveレーベルらしいオールスター・ジャムセッションの様なメンバー編成。ただ、ミュージシャンの名前を見渡すと、9月14日の録音のリズム隊に、ハンク・ジョーンズ、ウェンデル・マーシャル、ジョー・ジョーンズという「馴染みの名前」があるが、その他は、ビ・バップ以降のいわゆる「モダン・ジャズ」を賑わせた名手達では無い。

他は1920年前半生まれのメンバーが多数なので、スイング・ジャズ世代のジャズマン達ということになる。ということで、この盤の演奏の雰囲気は「スイングもしくは中間派」なジャズの音である。
 

Lawrence-brownslide-trombone

 
しかし、モダン・ジャズに親しんだ「ジャズ耳」にも違和感は無い。4ビートのスインギーな聴いて楽しいジャズがてんこ盛りである。スタイルが古かろうが、楽しいジャズには変わりは無い。聴いていて、自然と足でリズムを取って、体が4ビートに横揺れする。

リーダーのローレンス・ブラウンのトロンボーンは個性的。ゴリゴリ、ブリブリな太くて丸い、とても重厚なトロンボーンらしい音で、流麗なフレーズを吹きまくる。あまりに流麗なので、バルブ・トロンボーンかと思うが、タイトルにドーンと「スライド・トロンボーン」とあるので、スライドである(笑)。

スライドでこれだけ速いフレーズを流麗に吹き切るテクニックは相当、高いものがある。加えて、トロンボーンの音色は肉声に近いものがあるが、ローレンス・ブラウンのトロンボーンは歌心も兼ね備えている。唄う様なアドリブ・フレーズは聴いていて、とても心地良い。

バックのメンバーもそれぞれ、質の高い演奏を繰り広げていて、「スイングもしくは中間派」なジャズであるが、ジャズの楽しさの基本をしっかり押さえていて、聴き応えがある。さすが、この時期のVerveレーベルのジャズ盤は、少し古いスタイルのジャズでも質が高い演奏ばかりである。

実は、僕はこの盤を知らなかった。Twitterのジャズ盤に関するツイート「さまさま」である。ジャケットのイラスト(写真左)も、古き良きジャズを彷彿とさせ、ジャジーな趣きがあって良い。そう、この盤、「ジャケ買い」盤でもある。

ツイートを見て「こんな盤、あったんや」と思って、ジャケを見て「これは良さそう」と思い、ゲットして聴いて「これは良い」。「小粋なジャズ」との出会いはいつも突然である。
 
 

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