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2016年4月20日 (水曜日)

「ブルーベック4」の真の実力

日本では、デイヴ・ブルーベックの評判は芳しく無い。今ではブルーベックを認める向きもあるが、僕がジャズを聴き始めた1970年代後半の頃は、デイヴ・ブルーベックと言えば「スイングしないピアニスト」として、ケチョンケチョンに揶揄されていた。

しかし、である。ブルーベックの『Time Out』を聴いて、思わずブルーベック者になってしまった僕は、当時、他のジャズ者の連中に「ブルーベックがお気に入り」なんてことを決して言うことは出来なかった。そんな恐ろしいこと(笑)。例の秘密の喫茶店でひっそりと聴かせて貰っていた位である。

そんなブルーベックの真の実力を感じとれるライブ盤がある。『Dave Brubeck Quartet at Carnegie Hall』(写真左)。1963年2月22日の録音。ちなみにパーソネルは、Eugene Wright (b), Joe Morello (ds), Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as)。米国はニューヨーク、マンハッタンのミッドタウンにある有名なコンサート・ホールである「カーネギー・ホール」でのライブ録音。発売当時はLP2枚組。

まず、このライブ盤を聴いて感じるのは、当時のデイヴ・ブルーベック・カルテットの人気の凄さ。拍手の音の大きさ、指笛の数、掛け声の多さ、凄い人気です。当時、ニューヨークのジャズ者の方々は、デイヴ・ブルーベックをしっかりと認めていたということですね。これだけでも嬉しく思えるライブ盤です。

音楽の殿堂であるカーネギー・ホールでのライブなので、リーダーのブルーベックを始め、メンバー全員が相当に気合いの入った演奏を聴かせてくれます。例えば、リーダーのブルーベックって、通常のアルバムではバックに回って、あまりソロを取ることがないんですが、このライブ盤では実に魅力的なロング・ソロを披露しています。

スクエアにスイングするブルーベックのロング・ソロ。硬質で跳ねるようにスクエアにスイングするブルーベックのピアノは、セロニアス・モンクの飛び飛びの変則フレーズに匹敵すると思うのは僕だけだろうか。バロック趣味の対位法など、クラシカルな要素も織り込んで、ブルーベックは弾きまくる。
 

Dave_brubeck_4_at_carnegie_hall

 
いつもは流麗で丸い音が特徴のデスモンドのアルトが実にハードに響く。気合いが入っている。流麗で囁くようなアルトが、このカーネギー・ホールでは、流麗には違いないんだが、力強く芯の入ったガッツあるアルト・ソロはこのライブ盤だけに聴かれるもの。こんなに力強いデスモンドのアルトは他ではなかなか聴けない。

ドラムのモレロも気合い十分。ブルーベック・カルテットの十八番である「変則拍子ジャズ」では、ここぞとばかりに叩きまくる。目眩く変則拍子の嵐。ところどころで長いドラム・ソロを聴かせてくれる。これがまたアグレッシブでエモーショナル。こんなに熱いドラマーやったんや、とちょっとビックリ。

ドラムのモレロと同じくベースのライトも弾きまくる。ブルーベックのソロを、デスモンドのソロをバックでガッチリ支えるライトのウォーキング・ベースに思わず耳をそばだてる。長いベース・ソロもある。ソロが終わった時の観衆の割れんばかりの拍手。ブルーベック・カルテットにおけるライトのベースの価値を十分に理解する聴衆って素晴らしい。

このライブ盤の素晴らしさは、1曲目の「St. Louis Blues」に凝縮されている。このスクエアなスイング感と乗りはなんだ。この演奏を聴いても「ブルーベックはスイングしない」と評するのだろうか。圧倒的にスクエアにスイングするブルーベック・カルテットは熱い。スクエアにスイングするトリオをバックに、熱い芯の入ったアルト・ソロを聴かせるデスモンド。

このライブ盤は、デイヴ・ブルーベック・カルテットの真の実力を感じることの出来る好盤です。このライブ盤のデイヴ・ブルーベック・カルテットの演奏が、真のブルーベック者なのか否かを測る「踏み絵」の様な基準になる演奏ですね。この演奏が良い、と思えば「真のブルーベック者」に認定です(笑)。

 
 

震災から5年1ヶ月。決して忘れない。まだ5年1ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

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2015年4月 1日 (水曜日)

Time Further Out = 大休止

久々にデイブ・ブルーベック・カルテットを聴く。長年お気に入りの、The Dave Brubeck Quartet『Time Further Out』(写真左)。1961年5月の録音。ちなみにパーソネルは、Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as), Eugene Wright (b), Joe Morello (ds)。鉄壁の布陣である。

デイブ・ブルーベック・カルテットが、あの変則拍子の名曲「Take Five」を含む歴史的名盤『Time Out』をレコーディングしたのが1959年のこと。この盤は当時でも大ヒットしたのとこと。確かに変則拍子というものに着目して、キャッチャーなフレーズ満載。ポップで楽しいジャズ盤として有名な一枚ですね。

そして、その変則拍子をフィーチャーした歴史的名盤『Time Out』の続編として、同じコンセプトで録音されたアルバムがこの『Time Further Out』。「Time Out」とは「小休止」のこと。「Time Further Out」とは「大休止」のこと。なるほど、アルバム・タイトルからして、「拍子」を題材にした同一コンセプトの企画盤だということが判ります。

さて、この『Time Further Out』に収録された全11曲全てが、変拍子のリズムを前提に作曲、演奏されています。聴いていて、とても流麗でリズミカルでポップ、聴いていて楽しい雰囲気のする楽曲ばかりで、これも「変則拍子」の妙、というものでしょう。この変則拍子をバックに、デスモンドのアルトは柔らかにたおやかにスイングし、ブルーベックのピアノはスクエアにスイングする。
 

Time_further_out

 
その対比がデイブ・ブルーベック・カルテットの真骨頂であり、最大の個性でもあります。しかし、これだけの変則拍子の曲を、よくも事も無げに演奏するもんだ。感心することしきり。

ユージン・ライトのベースとジョー・モレロのドラムも、1959年の『Time Out』の時よりもテクニックを積み上げ、変則拍子に手慣れた、独特のスイング感を醸し出しつつ、個性あるリズム&ビートを叩きだしている。『Time Out』の時よりも、変則拍子の安定感が抜群。

ブルーベック=デスモンドのアルバムを聴いていると、変則拍子にチャレンジしたり、クラシックの対位法にチャレンジしたり、米国南部のフォークソングを題材にした企画盤を出したり、「Impression(〜の印象)」というシリーズものの企画盤を出したり、この二人って、チャレンジや企画が大好きだったんだなあ、と感心する。

確かに振り返ってみると、ブルーベック=デスモンドのアルバムのほとんどがチャレンジと企画のどちらかである。これって凄いことですよね。スタンダード曲に走ったり、オールスターなジャム・セッションに走ったり、安易なアプローチに走っても人気盤って制作できると思うんですが、意外とブルーベック=デスモンドは硬派であり、挑戦者です。

ジャケットに使われている絵画はスペインの抽象絵画の巨匠ジョアン・ミロの作品。こういうところも、ブルーベック=デスモンドがアーティスティックな存在である証だろう。良いアルバムです。

 
 

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2015年2月12日 (木曜日)

これはマニアなブルーベック盤

久々のデイブ・ブルーベックである。僕はブルーベックがお気に入りなのだが、我が国では、どうもブルーベックは人気が無い。音楽の好きな人のレベルで、昔、アリナミンVの宣伝でお馴染みとなった「テイク・ファイブ」を演奏したバンドのリーダー、という位の認識しか無い。

そんな我が国で人気がイマイチのブルーベックである。ブルーベックのアルバムばかり紹介していると、「マスター、またブルーベックなん」とか「ブルーベックってそんなにええのん」なんて声があちらこちらから聞こえてきそうで、最近、ちょっと控えめにしてきた。が、やはり、久々に聴くと、ブルーベック・カルテットは良い。

今日は、そんなブルーベックのアルバムの中から、ちょっとマニアックなアルバム、Dave Brubeck『Jazz: Red Hot & Cool』(写真左)を選択。1954年1月18日、ニューヨークの「Basin Street East」でのライブ録音。ちなみにパーソネルは、Paul Desmond (as), Dave Brubeck (p), Bob Bates (b), Joe Dodge (ds)。

冒頭「Lover」の始まりから、ライブ・ハウスの中の様々な音が聴こえる。ガラスのコップの触れあう音、ナイフ&フォークが触れあう音、ライブ音源ならではの臨場感が実に良い雰囲気だ。そこに、まずデスモンドのアルトが滑り込む様に旋律を奏でる。これが良い。このデスモンドのアルトが、ブルーベック・カルテットの一番の「売り」だ。

柔らかで円やかで流麗なデスモンドのアルト・サックス。ジャズは煙と汗の中、激しく、エモーショナルな演奏を奏でるもの、とする向きには、全く正反対のデスモンドのアルト。昔は「軟弱アルト」と陰口を叩かれたものだ。今では、スムース・ジャズの先駆けも先駆け、彼のテクニックの高さと共に、高い評価を得ている。
 

Jazz_red_hot_and_cool

 
そして、ブルーベックのピアノ。スイングしないジャズ・ピアノと揶揄されるブルーベックのピアノだが、どうして、しっかりスイングしている。そう、ブルーベックはライブ演奏でこそスイングする。しかし、そのスイングは黒人ジャズメンの粘りのあるオフビートなスイングでは無く、白人らしい、クラシックの様に整然とした、スクエアなスイング感なのだ。

我が国では、硬派なジャズ者の方々は「ジャズを演奏するのに、クラシックの様に整然とした、スクエアなスイング感とは何事か」ということになって、ブルーベックは常に「分が悪い」。でも、この個性的なスイング感こそが、ブルーベックの真骨頂であり、ブルーベックの最大の個性なのだ。一聴するだけでブルーベックと判るスイング感。

ボブ・ベイツのベースとジョー・ドッジのドラムも堅実でテクニックも優秀。この二人がバックを支えているからこそ、フロントでデスモンドのアルトとブルーベックのピアノが、心ゆくまでインプロビゼーションを展開することが出来る。ブルーベックの独特のスイング感をしっかり理解し、しっかりサポートするこのリズム・セクションは地味だがなかなかに優秀。

良いライブ盤です。とにかく演奏される曲という曲の演奏の雰囲気が実に良い。しなやかなインプロビゼーション、リラックスしたリズム&ビート。そこに、柔らかで円やかで流麗なデスモンドのアルト・サックスが乱舞し、硬質でスクエアなスイング感のブルーベックのピアノが絡む。ブルーベック・カルテットここにあり、という感じの聴いて楽しいライブ盤です。

 
 

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2014年10月18日 (土曜日)

怪しげな「ユーラシアの印象」盤

デイブ・ブルーベック・カルテットには「Impression」シリーズという企画盤ものがある。題材となった地域としては、日本とか米国とかニューヨークとかがあるが、一番怪しげな企画盤が、Dave Brubeck Quartet『Jazz Impressions of Eurasia』(写真左)。

まず、ジャケット写真からして「怪しい」(笑)。デイブ・ブルーベックは「パン・アメリカン航空」の回し者か、と思ってしまう。どう見たって、パン・アメリカン航空の宣伝ポスターである(笑)。ブルーベックと一緒に写る女性達は、どう見てもインド系の女性達。このアルバムは1958年7月から8月にスタジオ録音されている。インドにジャズが流行っていたとは思えないのだが・・・。

さて、ジャズの歴史を振り返ってみると、デイブ・ブルーベックは、1958年2月から壮大なツアーに出ている。何が切っ掛けだったかは判らないが、これがまあ壮大なツアーなのだ。英国ロンドンを起点にまずは北欧諸国。続いて、ポーランドに入る。そこから、ソ連には入らず、中東はトルコ、イラン、イラクへと飛ぶ。

ここまで来て、1958年の時代に、ポーランドはともかく、トルコ、イラン、イラクでジャズ演奏することに意義があるのかどうか、ちょっと疑問ではある。それからが凄いというか豪快ですらある。訪問演奏する意義があるかどうかなんてもはやどうでも良い。なんと、中東からインドに飛ぶ。パキスタン、アフガニスタン、セイロン(今のスリランカ)をも訪問し、1958年5月に米国はニューヨークに帰国している。

結局、ユーラシア大陸(欧州+アジア大陸)の諸国14ケ国で80回のコンサートを行ったとある。これはもう、ジャズをメインした外交大使である。しかも1958年、昭和33年の時代である。飛行機での移動もまだまだ、かなり大変だっただろう時代。ブルーベックって凄いんやね、というか偉大ですらある。

この壮大なツアーの移動に貢献したのが、当時の「パン・アメリカン航空(通称パンナム)」。僕達、1950年代生まれには懐かしい、米国の大航空会社である。低価格化競争に敗北し、1991年12月に会社倒産し消滅したのだが、この1958年という時代には、このパンナムの影響力は絶大なものがあった。
 
 
The_impression_of_eurasia
 
  
そんな大航空会社が、恐らく、このブルーベックの壮大なツアーを積極的に支援したと思われる。そのお礼というか見返りに、このパン・アメリカン航空の宣伝ポスターの様なジャケットがあるんだろう、と想像している。

さて、そんな壮大なコンサート・ツアー時に訪れた国や地域の印象をジャズ曲にして取りまとめたアルバムがこの『Jazz Impressions of Eurasia(ユーラシアの印象)』。その収録曲と題材にされた国や地域は以下の通り。

1. Nomad : トルコの遊牧民のこと
2. Brandenburg Gate : 当時東西に分かれていた首都ベルリンの門の名称
3. The Golden Horn はトルコのイスタンブール、 ボスポラス海峡に架かる橋
4. Thank You (Dziekuje) : ポーランド語の「ありがとう」
5. Marble Arch : ロンドンのハイドパークにある演説用のお立ち台
6. Calcutta Blues : 旧英領インドの首都カルカッタ

「ユーラシアの印象」というタイトルなので、エスクックな怪しげな雰囲気の曲や、インド音楽風の怪しげな雰囲気の曲が出てくるのでは無いか、と警戒する向きもありますが、思い切って(笑)聴いてみると、全くそんなことはありません。というか、エスニックな雰囲気やインディアな雰囲気は全く無い。ちょっと物足りない位に、普通の、当時の純ジャズなブルーベック・ジャズでまとめられています。ちょっと拍子抜けする位に、真っ当な純ジャズが展開されています。

当時のブルーベック・カルテットの演奏を愛でるのに最適なアルバムの一枚です。といって、じゃあ、ブルーベック・カルテットを代表するアルバムなのか、と問われればちょっと戸惑ってしまいます。内容は整っていて上質ですが、ブルーベック・カルテットを愛でるのに真っ先に飛びつくアルバムでは無いでしょう。ブルーベック・カルテットのマニア向き。良いアルバムではあります。
 
 
 

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2014年9月27日 (土曜日)

ブルーベック4のライブ演奏です

1950年代から1960年代、米国のジャズ・シーンでは、このバンドは大人気だったようだ。そのバンドとは、デイブ・ブルーベック・カルテット。時期によって、パーソネルは異なるが、リーダーでピアノとデイブ・ブルーベックとアルトのポール・デスモンドは不動のメンバー。

このブルーペックのピアノとデスモンドのアルトが、米国での人気の秘密なんだが、日本ではスイングしないジャズ・ピアノとして、デイブ・ブルーベックは敬遠され、このデイブ・ブルーベック・カルテットにしたって、柔らかでスイングするアルトのポール・デスモンドのみがクローズアップされ、ブルーベックはほとんど無視、という感じだった。

ブルーベックのピアノはスイングしないというより、間を活かしたスクエアなノリが特徴で、横揺れ4ビートのスイング感とは全く無縁。しかし、確かにスクエアのノリは顕著で、スイングしないのはスイングしないんだが、ジャズ特有の「ノリ」については、独特の個性があって、一旦気に入ってしまえば、どんどん癖になる。

デスモンドのアルトは、その音は暖かで柔らか、ほんわりホノボノとする音色で、ビ・バップやハードバップでの切れ味鋭い吹きまくりアルトとは一線を画すもの。口の悪いジャズ者の方々からは「軟弱アルト」なんて呼ばれたりする。でも、よく聴くと、暖かで柔らか、ほんわりホノボノとする音色は、しっかりと「芯」の入ったブロウで、テクニックも高いレベル。芯の部分は意外と硬派なアルトである。

そんなブルーベックのピアノとデスモンドのアルトをライブ音源で楽しめるアルバムがある。Dave Brubeck And Jay & Kai『At Newport』(写真左)である。1956年7月6日、かの有名な、米国はロードアイランド州のニューポート・ジャズ・フェスティバルでのライブ音源である。
 

Dave_brubeck_jay_kai

 
ちなみにパーソネルは、Dave Brubeck,  Dick Katz (p), Paul Desmond (as), J.J. Johnson, Kai Winding (tb), Bill Crow, Norman Bates (b), Joe Dodge, Rudy Collins (ds)。Dave Brubeck Quartet, The Featuring Paul Desmondとして4曲、Jay And Kai Quintetとして3曲、当時の人気カルテットのライブ演奏のカップリング盤である。

カップリング盤ではあるが、ブルーベック・カルテットのこのニューポート・ジャズ・フェスティバルのライブ演奏はなかなかに味がある。純粋に、素のままのブルーベックのピアノとデスモンドのアルトが楽しめる。

ライブ演奏だけあって、その演奏はストレートなもの。現代音楽風に、とか対位法を取り入れるとか、スタジオ録音の場合は、チャレンジや実験が入るブルーベックではあるが、このライブ演奏ではストレートに、モダンなジャズ・ピアノとして演奏している。洒落たクールなバップ・ピアノという風情で、このブルーベックのピアノは単純に楽しめる。

デスモンドのアルトもそうだ。確かに暖かで柔らか、ほんわりホノボノとする音色なんだが、ライブ演奏では、バッチリと音に「芯」が入っている。意外とハードなデスモンドのアルト。疾走感も適度にあり、このデスモンドのアルトも単純に楽しめます。

やっぱり、ジャズはライブやな〜、という思いを改めて想起させてくれる、なかなかに素敵なライブ盤です。カップリングされている、後半のJay And Kai Quintetの演奏も楽しくて、手っ取り早く、米国はロードアイランド州のニューポート・ジャズ・フェスティバルの雰囲気を味わえる「お徳用盤」です。

 
 

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2014年8月23日 (土曜日)

米国南部のディブ・ブルーベック

ディブ・ブルーベック・カルテットは、様々な企画モノのアルバムを多く出しているのだが、米国南部のルーツ・ミュージックを素材にしたアルバムを2枚出している。この2枚のアルバムは、米国南部のトラディショナルを中心に構成されており、米国南部好きには堪えられない内容になっている。

一枚は、8月4日のブログ(左をクリック)でご紹介した、1959年4月録音のDave Brubeck『Gone With The Wind』。もう一枚がこれ。Dave Brubeck『Southern Scene』(写真左)。1959年9月の録音。ちなみにパーソネルは、鉄壁の4人。Eugene Wright (b), Joe Morello (ds), Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as)。

1959年と言えば、あの変則拍子の名盤『Time Out』が1959年6月の録音だから、ディブ・ブルーベック・カルテットというのは、1つの音世界に拘っていないのが判る。

ただ、この米国南部のルーツ・ミュージックを素材にした演奏は、なかなか楽しかったのだろう。1959年4月に『Gone With The Wind』を録音して、半年も経たずにその続編『Southern Scene』を録音している。そう、確かに聴いていても楽しい。今までのどこかで聴いたことのある響きの米国ルーツ・ミュージックが採用されアレンジされている。
 

Dave_brubeck_southern_scene

 
しかしながら、このディブ・ブルーベック・カルテットの米国南部のルーツ・ミュージックを素材にした企画盤2枚は、日本ではほとんど紹介されずに来た。もともとディブ・ブルーベックがジャズ・ピアニストとして、あまり日本では人気が無い(米国では大人気だったらしい)。よって、この米国南部のルーツ・ミュージックを素材にした企画盤2枚は単品で入手することも難しい。

今ではiTunes Store などのダウンロード・サイトで購入できるようになったし、他のアルバムもまとめて入手するのであれば『The Dave Brubeck Quartet: The Columbia Studio Albums Collection 1955-1966』(写真右)がある。19枚組だが価格は9000円弱と、一枚当たり470円程度と相当にリーズナブル。この時代のブルーベックは捨て盤無しなので、ブルーベックを極める向きにはお買い得でしょう。

閑話休題。この『Southern Scene』は、ブルーベック・ファン、いわゆる「ブルーベック者」の間では人気盤なんですよね。ブルーベックのアレンジの手腕を十分に楽しめる内容です。アルトのデスモンドも何時になくちょっと硬派に吹き回していますし、ライトのベースは意外とブンブンとタイトな低音を鳴り響かせていて魅力的。ドラムのモレロは叩きまくっています(笑)。

メインストリーム・ジャズなディブ・ブルーベック・カルテットの演奏が聴ける『Southern Scene』。米国南部のルーツ・ミュージックを素材にしているだけに、それぞれの演奏の中に米国南部の雰囲気が満載で、聴いていてとても楽しいですね。米国南部好きには、これまた堪えられない内容になっています。良いアルバムです。

 
 

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2014年8月 4日 (月曜日)

米国ルーツ音楽好きにお勧めです

ジャズって面白いなあ、って思うことが幾つかある。特に最近、黒人のジャズと白人のジャズの違いについて、改めて感じ入っている。同じジャズを奏でるにも、白人と黒人ではその表現するジャズの雰囲気が全く異なる。不思議だよな。

白人のジャズはスインギー。黒人のジャズ特有のファンクネスやブルージーな感覚は希薄。テクニックは優秀。リズム&ビートもキッチリしていて、アレンジメントが優秀。ストレートで端正な音が基本。そんな感じのジャズが白人のジャズだと僕は感じている。まあ、例外もあって、全てが全て、そうとは限らないんだが、それでも確かに、白人のジャズには白人のジャズならではの個性が明らかに存在する。

白人のジャズは端正で程良くアレンジされ、音は切れ味良くストレートなので、暑い夏に良く合う音である。コッテコテなファンクネスで粘りに粘ることは無いので、暑い夏に良く聴くジャズである。

そんな白人ジャズの中で、僕のお気に入りのピアニストの一人が「ディブ・ブルーベック(Dave Brubeck)」。ちょっと現代音楽的なアブストラクトな面を見せつつ、間を活かしたスクエアなノリの「パキパキ」ピアノが何故か若い頃から好きなのだ。加えて、相棒の「ポール・デスモンド(Paul Desmond)」のアルトが良い。ウォームで流麗なデスモンドのアルトがこれまた良い。

ブルーベックのピアノもデスモンドのアルトも、黒人ジャズお得意のファンクネスやブルージーな感覚は全くもって希薄。テクニックは優秀。リズム&ビートもキッチリしていて、アレンジメントが優秀。ストレートで端正な音が基本。こうやって改めてまとめてみると、ブルーベック・カルテットって、白人ジャズの見本みたいなバンドだということが良く判る。

暑い夏には、そんなブルーベック・カルテットの演奏を楽しむことが多くなるのだが、今日は、Dave Brubeck『Gone With The Wind』(写真左)聴く。1959年4月の録音。ちなみにパーソネルは、Paul Desmond (as), Joe Morello (ds), Gene Wright (b), Dave Brubeck (p)。
 

Brubeck_gone_with_the_wind

 
若かりし頃、ジャズ者初心者の頃は、ブルーベック・カルテットに、こんな魅力的な選曲をしたアルバムがあるなんて全く知らなかった。
 
米国トラディショナルをベースに構成された選曲は、米国ルーツ・ミュージック好きには堪えられない内容だ。特に、このアルバムは、米国南部のトラディショナルを中心に構成されており、米国南部好きには、これまた堪えられない内容になっている。

1. Swanee River
2. The Lonesome Road
3. Georgia On My Mind
4. Camptown Races
5. Camptown Races  (Alternate take)
6. Short'nin' Bread
7. Basin Street Blues
8. Ol' Man River
9. Gone With The Wind
 
以上が収録曲の一覧なのだが、冒頭のフォスターの「スワニー川」から渋い渋い。3曲目は、ジョージア州の州歌である「我が心のジョージア」には何故かしみじみする。4曲目は小学校で習った、これまたフォスターの「草競馬」が楽しい。ジャズにアレンジされた「草競馬」がこんなに魅力的で楽しいなんて。良い雰囲気ですね〜。「オールマン・リバー」も良いなあ。

レコードジャケットの写真も良い。ブルーベック、デスモンド、モレロ、ライトの4人が、アイビー・スタイルでバシッときめていて、とっても「クール」な出で立ち。古き良き米国を感じる、そんな魅力的なジャケットも良し。単純に聴いて楽しい、本当に良いアルバムです。

 
 

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2014年5月29日 (木曜日)

ブルーベックの「米国の印象」

デイヴ・ブルーベックとポール・デスモンドのコンビは、1951年の出会いから延々と続く。最低15年はベッタリだったと思われる。そして、このコンビは、米国での人気は上々で、毎年1〜3枚のペースでアルバムをリリースしたりしている。

それだけ多くのアルバムをリリースしていると、通常のアプローチ、いわゆるスタンダード曲中心にオリジナル曲2〜3曲か、若しくはスタンダード集で攻めると確実に飽きる。聴く方も飽きるし、演奏する方も飽きる(笑)。そこで、このデイヴ・ブルーベックとポール・デスモンドのコンビは、3つのシリーズ物を仕立てて、そんな「飽き」を回避しようとした。

その3つのシリーズ物とは、まずは、かの『Time Out』に代表される変拍子を駆使したプログレッシブな「タイム」シリーズ、米国の大学を訪問して回ったライブ音源を基にした「カレッジ」シリーズ、そして、様々な国や土地の印象を音で綴った「ジャズ・インプレッションズ」シリーズ。 

日本で一番マイナーなシリーズが、三番目の「ジャズ・インプレッションズ」シリーズである。何故か日本では受けが悪い。恐らく、ジャズというアーティスティックな音楽で国や地方を紹介するというアプローチが、思いっきり「キワモノ」っぽく感じるんだろう。特に、硬派で真面目なジャズ者の方々からしてみたら、許せない行為、なんだろうな。

でも、この「ジャズ・インプレッションズ」シリーズって、アバウトな米国人っぽくて聴いていて面白い。どうしてこうなるかなあ、という様なアプローチが出てきたりして思いっきりズッこけたりする。しかも、デイヴ・ブルーベックとポール・デスモンドのコンビは、極めて真面目に演奏しまくるのだ。

そんな「ジャズ・インプレッションズ」シリーズの筆頭が、Dave Brubeck『Jazz Impressions Of U.S.A.』(写真左)。1956年11月の録音。ちなみにパーソネルは、Paul Desmond (as), Dave Brubeck (p), Norman Bates (b), Joe Morello (ds)。もうドラムは、「タイム」シリーズで名を馳せたジョー・モレロが担当しているとは、ちょっとビックリ。
 

Jazz_impressions_of_usa

 
日本では、LP時代から、この 『Jazz Impressions Of U.S.A.』はリイシューされることは少なかったと記憶している。CDとしても、やっと最近リイシューされたくらいだ。本当に日本では人気の無い「ジャズ・インプレッションズ」シリーズである。

では、アルバムの内容は、と問えば、これが出来が良い。ブルーベック・カルテットとしても上位にランクするんじゃないか。ブルーベックのピアノも過剰にスクエアにスイングすること無く、端正にして明快。現代音楽風のアブストラクトな展開もここには無い。

デスモンドのアルトも過剰にソフト&メロウに走ること無く、端正にして明快。ベイツのベースはブンブン野太い低音でビートを支え、モレロのドラムは切れ味良くリズムをキープする。充実した共演者に恵まれ、カルテットは軽快に疾走する。

後の十八番となる「Summer Song」の初演が良い。美しくも明るいポジティブな演奏は、ブルーベック・カルテットならではのもの。冒頭の「Ode to a Cowboy」の米国のフォークソングを聴く様な軽快なフレーズが楽しい。実はこのアルバムの全8曲は、全てブルーベックのオリジナルである。ブルーベックの作曲による「米国の印象」。

聴いていて楽しい、聴いていて感じ入る、なかなかの内容のアルバムである。「米国の印象」というタイトルを抜きにしても、ブルーベックのオリジナル曲が魅力的な佳作である。このアルバムがなかなかリイシューされないのは不思議と言えば不思議。

日本には、ブルーベック・カルテットについて、聴かず嫌いのジャズ者が結構多くいるんじゃないかなあ。

 
 

大震災から3年2ヶ月。決して忘れない。まだ3年2ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、復興に協力し続ける。 

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2014年5月20日 (火曜日)

ブルーベックが主役のカルテット

今を去ること35年前、『Time Out』という変則拍子のプログレッシブなジャズ名盤を聴いてから、僕はずっと、Dave Brubeck(ディブ・ブルーベック)のファンである。

しかし、我が国日本では、このディブ・ブルーベックは人気が無い。スイングしないピアノだの、スクエアな下手くそピアノだの、けちょんけちょんである。でも、僕はこのブルーベックのピアノが殊の外、気に入っている。スクエアな縦ノリのスイング感が癖になる。

ということで、ブルーベックと出会って以来35年、ブルーベックのリーダー作を少しずつ集めてきた。そんな中で、ブルーベックのピアノを全面に押し出した、ブルーベック・カルテットのアルバムがある。『Brubeck Time』(写真左)である。

1954年10〜11月の録音。ちなみにパーソネルは、Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as), Bob Bates (b), Joe Dodge (ds)。変則拍子のカルテットでは未だ無いが、ブルーベック〜デスモンドのコラボレーションは、ほぼ完成の域にある。ベース、ドラム共に、いまや無名のメンバーではあるが、しっかりとリズム&ビートをキープし、フロントの二人を支え、盛り立てている。

1曲目の「Audrey」と5曲目の「Stompin' for Mili」の2曲は、ブルーベック〜デスモンドのオリジナル。ちなみに「Audrey」は、オードリー・ヘップバーンの森を歩く姿をイメージして曲名がつけられたとのこと。他の収録曲はスタンダード曲。しかし、曲名を見ると、実に渋い「知る人ぞ知る」的なスタンダード曲を採用しているところが心憎い。
 

Brubeck_time

 
ブルーベックのピアノについては、常に僕は以下の様に評している。ブルーベックのピアノは、前衛的なクラシックの様なピアノを応用しているので、流れる様に横に揺れるように、オフビートにスイングすることは出来ない。ブルーベックは、クラシックの4拍子の流れの様にスクエアに「スイング」するのだ、と。

そんなスクエアに「スイング」するブルーベックのピアノが全面に押し出されたブルーベック・カルテットの演奏。
 
通常は、ポール/デスモンドのアルトが全面に押し出され、ブルーベックはそのバックで、デスモンドのアルトを支え鼓舞するのだが、この『Brubeck Time』は、ブルーベックのピアノが主役。デスモンドのアルトが、ブルーベックのピアノに寄り添い、ブルーベックのピアノを支え鼓舞する。

『Brubeck Time』というタイトルは「言い得て妙」。デスモンドのアルトが主役のいつものブルーベック・カルテットとは違った味わいの、ブルーベックのピアノがフィーチャーされたブルーベック・カルテット。これはこれで、実に味わいのあるアルバムで、ブルーベックのピアノを心ゆくまで愛でることが出来ます。

隠れ佳作ですね。アルバム・ジャケットも、なんとなくブルーベックが主役の『Brubeck Time』って感じで良い出来です。

 
 

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2014年4月15日 (火曜日)

ブルーベックが歌伴を務めた盤

さて、今日もデイブ・ブルーベックの珍しい盤をご紹介しよう。デイブ・ブルーベックは、日本では評判が芳しく無い。スイングしないだの、ファンクネスを感じないだの、黒く無いだの、ジャズらしく無いだの、けちょんけちょんである(笑)。

何故、日本ではこんなに酷評に次ぐ酷評をされるのかが判らない。米国では、かなりの評価を得ている訳だから、日本でのこの評価の低さは何故だろう。僕には不思議でたまらない。

ちゃんと聴けば、デイブ・ブルーベックだって、一流のジャズ・ミュージシャン。悪かろう筈が無い。というか、2012年12月に、91歳で鬼籍に入るまで、約50年間、第一線で活躍できる筈が無い。デイブ・ブルーベックもしっかりとした個性を持った、優れたピアニストである。

スイング感は希薄で、それでいて流麗な、流れる様なピアノのフレーズ。しかし、タッチは硬質でクラシックのタッチでは決して無い。あくまで、ジャズ畑のピアニストのタッチ。ブルーベックは、クラシックの4拍子の流れの様に、スクエアに「スイング」する。

日本での評判の悪さ。ブルーベックにソロ・ピアノは無理だ、と言われたが、ブルーベックには『Brubeck Plays Brubeck』という優れたソロ・ピアノ作がある。それでは歌伴は無理だろう、と言われるが、確かに、スクエアに「スイング」するブルーベックには歌伴は無理かなあ。

と思っていたら、またまた、この歳になって、ブルーベックのこんなアルバムに出会った。なんと、デイブ・ブルーベックが歌伴をやっているのだ。
 

Brubeck_and_rushing

 
そのアルバムとは、The Dave Brubeck Quartet Featuring Jimmy Rushing『Brubeck & Rushing』(写真左)。1960年の録音になる。ちなみにパーソネルは、Jimmy Rushing (vo), Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as), Gene Wright (b), Joe Morello (ds)。ジャズとブルースの大歌手ジミー・ラッシングが、デイヴ・ブルーベック・カルテットと共演したアルバム。

ルイ・アームストロングばりのダミ声だが、ウォームでソウルフルなラッシングのボーカルに、硬質なタッチでスイング感は希薄ではあるが、それでいて流麗な流れる様なブルーベックのピアノが良く合う。ソウルフルでブルージーな歌声に、リリカルなピアノやバップなピアノは似合わない。

合わせて、デスモンドのアルトも相性が良い。クールでウォームなデスモンドのアルトは、ラッシングのボーカルに相対するものであり、この対比もまた良い。

遅れたが、ジミー・ラッシングについて、簡単にご紹介しておこう。ジミー・ラッシングは1903年8月オクラホマで生まれ。30歳を過ぎて、カウント・ベイシー楽団に入団し、人気ボーカリストとなる。その後、独立し活躍を続け、1972年6月、68歳でこの世を去った。

このジミー・ラッシングの優れたボーカルは、このアルバムのハイライト。ブルーベックの優れた歌伴と、ラッシングのボーカルに相対するウォームなアルトの存在が、このアルバムを更に魅力的なものにしている。

ブルーベックのピアノが歌伴を務めるアルバムがあるとは知らなかった。しかも、魅力的な歌伴である。スクエアに「スイング」するブルーベックは歌伴も立派にこなす、優れたジャズ・ピアニストの一人であった。

 
 

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