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2017年12月 9日 (土曜日)

マクドナルド・ドゥービーの始め

ドゥービー・ブラザース。訳して「大麻兄弟」。振り返ってみれば、凄いネーミングのバンドである。1960年代後半から1970年代まで、ウェストコースト・ロックを代表するバンドのひとつ。1982年に一旦、解散したが、1989年、正式に再結成し、今日に至る。

バンド当初の野性味あふれる快活なギター・ロック("オリジナル・ドゥービー"と僕は呼ぶ)から、途中、マイケル・マクドナルドの加入により、R&Bの影響を受け、洗練されたAOR色の強いものへと変化("マクドナルド・ドゥービー"と僕は呼ぶ)。硬軟併せ持った、二つの顔を持つ、ウェストコースト・ロックの代表格。

オリジナル・ドゥービー時代からのファンの方々からすると、どうもこの後半のマクドナルド・ドゥービーは許せない変化らしい。が、僕は、オリジナル・ドゥービーも好きだが、マクドナルド・ドゥービーはもっと好きだ。で、マクドナルド・ドゥービーは、どのアルバムから出現したのか。

The Doobie Brothers『Takin' It To the Streets』(写真左)。邦題『ドゥービー・ストリート』。1976年3月のリリース。前作の『Stampede』より、元スティーリー・ダンのジェフ・バクスターとマイケル・マクドナルドが参加したことにより、ドゥービーのサウンドは大きく変化する。明らかにR&Bの影響を受け、洗練されたAOR色の強いものへと変化。ギターバンドから、キーボードが効果的に活躍するAORバンドに変身している。
 

Takin_it_to_the_streets_1

 
冒頭の「Wheels of Fortune(運命の轍)」、2曲目の「Takin' It to the Streets(ドゥービー・ストリート)」を聴けば、その変身度合いが良く判る。これだけ聴けば、これ誰がやってんの、となる。実は、この『ドゥービー・ストリート』のリリース当時、このアルバムをレコード屋でかかっているのを聴いた時、始めはドゥービーの音とは思わなかった。

曲が進むにつれ、オリジナル・ドゥービーの曲想の曲が流れてきたりするが、マクドナルドのキーボードが絡むと(特にフェンダー・ローズが絡むと)、途端にマクドナルド・ドゥービー色に染まる。これが当時は不思議で堪らなかった。どうして、マクドナルドのキーボードが絡むだけで、音がR&B基調のAOR色の色濃いものになるのか。

もともと、オリジナル・ドゥービー時代から、曲毎にファンキーな要素が織り込まれていて、マクドナルドのキーボードの絡みで、そのファンキー色が増幅されて「R&Bの影響を受け、洗練されたAOR色の強いもの」へと変化する、ということが何と無く判ったのは、この盤のリリース後、3〜4年後、大学に入って、ジャズを聴き初めてからである。

マクドナルド・ドゥービーへの転換点のアルバムはこの『ドゥービー・ストリート』。特にタイトル曲の「Takin' It To the Streets」の切れ味の良いファンキーなリズム&ビートとゴスペルチックなコーラス、疾走する爽快感。これがマクドナルド・ドゥービーの真骨頂。今の耳にも、このアルバムは色褪せない。マクドナルド・ドゥービーも無茶苦茶、格好良いのだ。

 
 

東日本大震災から6年8ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

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2017年12月 3日 (日曜日)

リトル・フィートのセカンド盤

シンプルな手触りのするファースト盤。米国南部のルーツ・ミュージックの要素、1960年代後半、米国西海岸で流行だったサイケデリック・ミュージックの要素など、様々なジャンルの音楽のエッセンスを取り込み、得意のロックンロール仕様に仕立て上げた、と言う感じの、ごった煮感満載の、ちょっと荒っぽい感じのするアルバムでデビューを飾った「リトル・フィート」。

そんなリトル・フィートが、バンドの音楽性をほぼ固めたセカンド盤が、Little Feat『Sailin' Shoes』(写真)。1972年のリリース。このセカンド盤『セイリン・シューズ』は、ファーストアルバムのごった煮感を整理して、カントリーはカントリーらしく、 ブルースはブルースらしくやっていて、全体的に整然として、ちょっと綺麗な感じする。

完全に開き直っていない感じがなんとももどかしいのだが、当時のウエストコースト・ロックの視点から見ると、ドゥービー・ブラザースをさらにラフにしたような、男気満点で決して迎合しない、タイトな演奏が良い感じ。前作のごった煮感を整理して、生々しさやブルース色には欠けるが、多彩な音作りとキャッチーさを増した楽曲を収録している。
 

Sailin_shoes  

 
ソング・ライティングも手慣れてきて、キャッチャーなフレーズを持った曲が取り揃いつつあり、 とにかく聴き所満載なアルバムです。リトル・フィート入門アルバムには最適では無いでしょうか。しかし、このアルバムも商業的には全く不振だったそうです。評論家には絶賛されたらしいんですが。う〜ん、判るような気がするなあ。売れるには、まだ渋すぎる。

このセカンド盤から採用された、ネオン・パークの作なるジャケットが印象的である。実は高校時代(1975年かな)、初めて、このセカンド盤のジャケットを見た瞬間、購入意欲が一気に減退した(笑)。当時は高校生、このセンスが理解できなくても仕方が無い。今では、お気に入りのデザインの一枚である。

しかし、このセカンド盤も商業的成功に恵まれないまま、一旦、2枚のアルバムをリリースして解散状態になってしまうのだから、当時のリトル・フィートは運が無かった。しかし、ブルース、ブギウギ、ロックンロールとアメリカン・ルーツ・ミュージックと呼ばれるものなら、なんでも吸収し消化していく貪欲さと西海岸ロック独特の開放感は、そのままでは終わらなかった。再起して、次作で傑作をものにするのだ。

 
 

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2017年11月29日 (水曜日)

リトル・フィートのファースト盤

米国西海岸のいわゆる「ウエストコースト・ロック」は奥が深くて面白い。イーグルスなどに代表されるような「カルフォルニアの爽やか青い空」を想起させる、爽やか系のフォーク・ロックや、カントリー・ロックばかりと思いきや、「なんでこれが西海岸で」と悩んでしまうようなジャンルもあったりする。

米国南部の泥臭くワイルドなサザン・ロック風の「リトル・フィート」や「クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル」など、アメリカン・ルーツ・ミュージックをベースにしたロックも、また、ここ西海岸を拠点にしていたのだから面白い。リトル・フィートは、ロサンジェルスを拠点にしながら、ニューオーリンズR&B、ブルース、カントリー、ジャズなど、アメリカン・ルーツ・ミュージックの影響を色濃く押し出しているサウンドが特長。

そして、セカンドアルバム以降に採用された「ネオン・パーク」の個性的なイラストを採用したジャケット・デザインが印象的。商業的に恵まれませんでしたが、僕にとっては大のお気に入りバンドです。1969年に結成されて以来、1979年、ローウェル・ジョージの死と共に一旦、活動を停止しましたが、1988年、突如復活。幾度かのメンバー・チェンジを経て、未だ現役バンドなのは驚きです。
 

Little_feat

 
そんなリトル・フィートのデビュー盤が『Little Feat』(写真左)。リトル・フィートは、ロサンジェルスでフランク・ザッパのマザーズ・オブ・インヴェンションのメンバーだったローウェル・ジョージ(スライド・ギターとヴォーカルを担当)、ロイ・エストラーダ(ベース)を中心に結成された。このファースト盤は、1971年のリリースになる。

ジャケットを見ていただいてお判りのとおり、シンプルな手触りのするファーストアルバムである。米国南部のルーツ・ミュージックの要素、1960年代後半、米国西海岸で流行だったサイケデリック・ミュージックの要素など、様々なジャンルの音楽のエッセンスを取り込み、得意のロックンロール仕様に仕立て上げた、と言う感じの、ごった煮感満載の、ちょっと荒っぽい感じのするアルバム。

リトル・フィートのファンの間の評価は真っ二つ、賛否両論みたいですが、僕は好きですね〜。リトル・フィートのルーツとなっている音楽ジャンルがはっきりと判るし、荒っぽく、完成度の低い楽曲の中にも、後のリトル・フィートの個性が確認出来て、実に楽しい。商業的には全く不振だったようだが、そりゃそうだろう、このアルバムの内容だったらね。渋すぎるし、時代が早すぎた。

 
 

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2017年11月19日 (日曜日)

ユニークで多彩な個性的ロック

高校時代から大学時代、リアルタイムで体験していた。その音世界が気になって、その都度その都度、チャレンジするんだが、なかなか体に入らない。聴く度に「敗退」していたロック・バンドがある。グレイトフル・デッド(Grateful Dead)。1965年、米国西海岸で結成されたロック・バンド。スタイルはユニークで多彩。他のロック・バンドとは一線を画する存在。

1970年代後半、グレイトフル・デッドを聴く度に「ん〜、良く判らん」。それでも、その音をFMで耳にする度になぜか聴きたくなる。それで再びチャレンジするのだが「ん〜、良く判らん」の繰り返し。1980年代に入って、一旦はグレイトフル・デッドを諦めることになる。

さて、2001年だったと記憶する。グレイトフル・デッドのボックス盤がリリースされる。その名は『Golden Road』。rグレイトフル・デッドワーナー時代の全オリジナル・アルバムにDeadの真骨頂であるライヴ音源、未発表音源などをCD12枚に収めたボックス・セットである。このボックス盤を入手し、グレイトフル・デッドに再チャレンジ。今では、グレイトフル・デッドは、僕のお気に入りバンドのひとつになった。

僕はデッドを、大学時代最終年の1981年のアルバムから遡って聴くことが「マナー」である。1981年の作品、Grateful Dead『Reckoning』(写真)から遡って聴きなおすと、デッドの「ユニークで多彩」という個性が良く判るのだ(恐らく僕だけだけど)。1981年のロック&ポップスは「AOR」の時代。そんな中で、この盤はなかなかユニークな内容に仕上がっている。
 

Reckoning

 
バンド結成15周年を記念したライヴが収録されたライブ盤である。1980年の秋に行われたライヴを収録したもの。アコースティック・セットとエレクトリック・セットから構成され、サンフランシスコとニューヨークで計21回に渡って行われた。そのアコースティック・セットが収録されたのがこの『Reckoning』。

ライブ音源は「その時のデッドの個性」をダイレクトに体験できる。このアコースティック・セットの基本は米国ルーツ・ミュージック。カントリーやジャズ、ブルースなどの要素を取り込み、散りばめられている。主にブルーグラスやカントリー、ブルースなど米国ルーツ・ミュージックのカヴァーが演奏されていて、デッドの個性の基本が良く判る。

デッドの演奏の特徴は「暖かみがあり、ゆるくて心地良い」。演奏は精緻にカッチリ整った演奏では無い。逆に適度に緩くて心地良い。ジャズのアドリブ展開の様に、心地良い自由と緩く大らかな規律の中で、ほんわかソウルフルな歌唱と演奏が繰り広げられる。

このデッドの演奏の特徴である「暖かみがあり、ゆるくて心地良い」が、若き日には理解出来なかったのだ。聴く心に余裕と寛容さが無かったのだろう。2001年、ボックス盤を入手した時が43歳。人生も半ばを過ぎ、やっと聴く心に余裕と寛容さが備わって、やっとこさ、グレイトフル・デッドの個性が理解出来た次第。テンション高く尖っているばかりが人生では無いとデッドは教えてくれた。

 
 

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2017年9月24日 (日曜日)

カントリー・ロック最高峰バンド

さて、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の当ブログは、土日は「70年代ロック・Jポップ」の日。先週から、ジャズの合間に耳休めに良く聴く「カントリー・ロック」を掘り下げている。今日は、カントリー・ロック最大の売上を誇るバンド「Eagles(イーグルス)」について語りたい。

イーグルスは1971年にデビューした米国のカントリー・ロックを代表するバンド。トータルセールスは1億2000万枚を超えるそうで、カントリー・ロックの中で、一番、商業的成功を収めたバンドであろう。カントリー・ロック色が強かった時期は、1971年の結成時から、1974年のサード盤『オン・ザ・ボーダー』までとされる。

音楽的には、グラム・パーソンズの様に、カントリー・ミュージックをそのままロックに置き換えたというよりは、フォーク・ロックをベースにカントリー・ミュージックの要素を融合させたアプローチで、パーソンズの場合、カントリーとロックが対等な感じなんですが、イーグルスの場合は、カントリーとロックの比率が「3:7」の割合で、ロック色が強いのが特徴。
 

Their_greatest_hits_19711975

 
初期の頃の音は、バンジョー、スティール・ギター、マンドリンのサウンドを効果的に取り入れていて、この部分が「カントリー・ロック」の雰囲気を色濃いものにしていた。そんなカントリー・ロック期のイーグルスを手っ取り早く感じることが出来る、優れものなベスト盤がある。Eagles『Their Greatest Hits 1971-1975』(写真左)である。

ちょうどイーグルスがカントリ−・ロックから入って、ロック色が強くなるまでの期間を網羅しているベスト盤。カントリー・ロックなイーグルスがヒット曲やキャッチャーな曲を通して、手っ取り早く体感出来る。バーズやパーソンズよりもフォーク・ロック色が強いことが良く判る。よりロック・ファンに訴求する音作りで、イーグルスは一躍、人気バンドとなった。

イーグルスのベスト盤はその後、オールタイム・ベストなども幾つか発売されてはいるが、カントリー・ロックを代表するバンドとしてのイーグルスを体感出来るベスト盤としては、この『Their Greatest Hits 1971-1975』が最適だろう。何を隠そう、この僕も、このグレイテスト・ヒットを聴いて、プログレから米国ルーツ・ロックへ宗旨替えをした。それは1976年3月、早春の出来事であった。

 
 

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2017年9月23日 (土曜日)

カントリー・ロックの先駆的な盤

涼しくなった。特に昨日の雨で、明らかに空気が入れ替わったのを感じる。昨晩はまだそれほどでもなかったが、今朝の明け方は明らかに気温が下がった。秋の空気に変わった。しかし、この時期の関東地方には雲が残る。朝はあいにくの雨。しかし、昼頃から日が射し始め、秋の涼しい一日になった。

さて、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の当ブログは、週末は「70年代ロック・Jポップ」の日。先週から、ジャズの合間に耳休めに良く聴く「カントリー・ロック」を掘り下げている。今日は、このカントリー・ロックの起源となるアルバムを取り上げたい。

The Byrds『Sweetheart of the Rodeo』(写真左)。邦題『ロデオの恋人』。1968年にリリースされた、ザ・バーズの6作目のスタジオ盤。カントリー・ロックの先駆的アルバムとされる。メンバーのグラム・パーソンズは、ロック・シーンにおけるカントリー・ミュージックの強力な推進者で、このパーソンズ主導の中で、このカントリー・ロックの先駆的アルバムが生み出された。
 

Sweetheart_of_the_rodeo

 
カントリー・ミュージックの聖地、ナッシュビルで半分の曲を録音して、正面からカントリーにアプローチした、初めてのロック盤である。米国で、保守的な音楽の最右翼であった「カントリー・ミュージック」。若者中心に急速に台頭してきた革新的な音楽であった「ロック」。これが融合したのですから、米国においては、かなりのカルチャーショックだったと思います。

さて、アルバムを聴いてみると、確かに内容充実の「カントリー・ロック」の名演が並びます。かなりジックリ腰を据えて、曲作りからアレンジまで、よく考えて作られています。単なるアイデア先行の融合では無い、しっかりと意志を持ったカントリーとロックの融合です。アルバムの先頭から最後までダレることがありません。1968年という時期に、これだけ内容充実のカントリー・ロックが創作されていたとは驚きです。

『ビートルズに対するアメリカの回答』と比喩されたバーズの異色盤。カントリー・ロックの生みの親であるパーソンズはカントリー志向をめぐってメンバーと対立し、アルバム発売を待たずにバーズを脱退。しかしながら、このアルバム、結果的にカントリー・ロックの先駆者としてバーズの名を高めたアルバムとなったのだから皮肉なものだ。ロックの世界には、こういう逸話はごまんとある。

 
 

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2017年9月17日 (日曜日)

R&B指向のカントリー・ロック

台風が鹿児島に上陸し、徐々に速度を速めながら、関東地方に近づいている。台風が近づくにつれ、体調が思わしく無い。どうも、術後、体質が変わったみたいで、気候の急変に敏感に体が、悪い方に反応するようになった。台風が去るまでは、大人しく静養あるのみ、である。

さて、今日は日曜日。我がバーチャル音楽喫茶『松和』の当ブログは「70年代ロック・Jポップ」の日。今日も「カントリー・ロック」。今日はこのアルバムを。Bonnie Raitt『Give It Up』(写真左)。1972年の作品。Bonnie Raitt=ボニー・レイットは、女性カントリー・ブルース歌手&ギタリスト。唄い手がメインだが、スライド・ギターの名手でもある。

僕はこのボニー・レイットという女性歌手が好きで、米国ルーツ・ロックの草分けと認識している。特にこの盤のテイストは、カントリー・ロックがメインで、そこにブルージーなスライド・ギターを絡めたり、デキシーランド調のジャズ・ブラスなアレンジを忍ばしたりと、米国ルーツ・ロック好きには堪えられない内容になっている。
 

Give_it_up

 
アコースティック・ギターを活かしたミッドテンポからスローテンポの楽曲が、なかなか良い雰囲気を醸し出している。このフォーク・ロック的雰囲気の楽曲が、アップテンポのカントリー・ロック調の楽曲と良い対比なっていて、アルバム全体の流れが引き締まっている。

ブルースやR&B指向のちょっと重心の低めな楽曲もあるが、リズム&ビートが、カントリー・ロック基調なので、ドップリ重くならないところがミソ。ジャズっぽいところも妙に軽快なところがあって、気楽に聴き続けられるところが実に良い。基本的に全体の雰囲気が軽快なので、ブルースやR&B指向の楽曲を重く引き摺らないところが、この盤の良いところ。

ジャケの「明るく爽やかな女性カントリー・ロック・シンガー」って雰囲気はちょっと違う。雰囲気としては、ギターを持ったじゃじゃ馬娘って感じ。カントリー・ロック基調ではあるが、黒っぽく、ブルース・フィーリング溢れる楽曲がズラリと並んでいる。決して軽快で明るい女性カントリー・ロックをイメージしてはならない。そのギャップで「怪我をします」(笑)。

 
 

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2017年9月16日 (土曜日)

カントリー・ロックの道標的な盤

夕方から台風の影響で小雨が降り始めた。それでも、朝は曇り時々晴の千葉県北西部地方。グッと涼しくなって、かつ湿度が下がって、10月上旬〜中旬の気候、一言で言って爽やか。さて、週末の土日。我がバーチャル音楽喫茶『松和』の当ブログは「70年代ロック・Jポップ」の日。今日は「カントリー・ロック」。

米国ルーツ・ミュージックであるカントリーやフォーク、ブルーグラスとロックの融合で出来たロックのサブ・ジャンル。1960年代後半、バーズやボブ・ディランがアルバムの中に、カントリー・ロック調の楽曲の収録が先駆けとなり、1970年代、米国西海岸中心に、CCRやイーグルスがその人気を確立した。

僕はこのイーグルスが「カントリー・ロック」体験の最初だった。1975年のこと。アルバムは『One of These Night』だった。そこから、当時プログレ小僧だった僕は、一気に米国ルーツ・ロック指向へ転身。大学に進んで、CCRに染まり、そして、このアルバムに出会った。Gram Parsons『GP』(写真左)。1973年の作品である。

グラム・パーソンズは、元バーズのギタリスト。バーズのアルバム『Sweetheart Of The Rodeo(ロデオの恋人)』(1968年作品)に参加、カントリーロックという新たな流れを生み出したことで知られる。この『GP』というアルバムは、そんなグラム・パーソンズが1973年にリリースした、生前唯一のソロ・アルバムである。
 

Gp

 
冒頭の「Still Feeling Blue」から、ラストの「Big Mouth Blues」まで、カントリー・ロック満載である。ペダル・スチール・ギターが「カントリー・ロック」独特の響きを醸し出す。リズムはちょっと早めのカントリー・ビートがメイン。演奏は電気楽器中心のロックなもの。ロックを基本をして、カントリー、フォーク、ブルーグラスの要素を上手く融合させている。

これだけ、徹頭徹尾、カントリー・ロックな演奏で固めたアルバムは、当時、初めてだったのではないか。とにかく、カントリー・ロック好きには堪らない内容の好盤である。しかしながら、カントリーの要素が全面に強く出た「カントリー・ロック」なので、一般ウケは悪かった様で、セールス的には成功しなかった。

僕は、このグラム・パーソンズのソロ・アルバムを「カントリー・ロックの道標」的なアルバムだと思っている。これ以上、カントリーの要素を全面に出してしまうと、単なる「ロックアレンジを施したカントリー・ミュージック」になってしまう。そんな限界点を僕達に聴かせてくれた、そんな「道標」の様なアルバムだと感じている。

後に「カントリー・ロックの女王」として有名になったエミルー・ハリスがデュエットに、バック・ボーカルに大活躍している。このアルバム、セールス的には成功しなかったのだが、カントリー・ロックの最高地点を示し、エミルー・ハリスを見出したことで、このアルバムはロックの歴史に残る好盤だろう。

ちなみに、グラム・パーソンは、このアルバムのリリースから約8ヶ月後、麻薬の過剰摂取により死去。1974年にリリースされた『Grievous Angel』が遺作となった。

 
 

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2017年9月 3日 (日曜日)

現在の米国西海岸ロックの好盤

涼しくなった。台風の影響なんだが、北から北東の風が吹き込んで、北にある涼しい空気が一気に、ここ千葉県北西部地方に流れ込んだ。一昨日など、一気に10月上旬の気温になって、慌てて、夏のジャケットを着込んでの通勤になった。そして、この土日も異様に涼しい9月上旬の週末になっている。涼しいし湿度が低いので、とにかく爽やか。

週末の土日。我がバーチャル音楽喫茶『松和』の当ブログは「70年代ロック・Jポップ」の日。今日などは爽やかな空気の上に、久し振りの快晴の朝。それだけ陽光麗しく、風が爽やかな日となれば「米国西海岸ロック」が聴きたくなる。僕はこの「米国西海岸ロック」の大ファンである。

米国西海岸ロックとは、特に1970年代、米国西海岸、ロスアンゼルス、サンフランシスコを中心に流行ったロックのこと。カントリー&ウエスタンやフォークなど、米国ルーツ・ミュージックをベースに、爽やかなコーラス、高テクニックの演奏が個性のロックである。代表的なグループ、ミュージシャンとしては、イーグルス、ドゥービー・ブラザース、ジャクソン・ブラウン、J.D.サウザーなどが挙げられる。

1970年代がピークではあったが、今でも米国西海岸ロックは生き残っている。若手によるフォロワーもいるし、1970年代に活躍したバンドのメンバーがソロになって、今でも活動を続けているケースもある。今日は、この後者のケースをご紹介する。
 

Leap_of_faith

 
昨年のことにはなるが、イーグルス(Eagles)のベーシスト、ティモシー・B・シュミット(Timothy B. Schmit)が7年ぶりの新ソロ・アルバム『Leap of Faith』(写真左)を9月にリリースした。ロサンゼルスにある自身のスタジオでレコーディングとのことで、いや〜、あの米国西海岸ロックの雄、イーグルスのベーシストのソロ盤のリリース。何だか嬉しいでは無いか。

冒頭の「My Hat」を聴くと、ああ、このアルバムは間違い無く「米国西海岸ロック」なアルバムなんだなあ、と感じる。良い音だ。切れ味の良いフォーキーなロック・ビート、爽やかなコーラス、伸びと哀愁感のあるスチール・ギターの響き。明らかに西海岸ロックである。

どんどん聴き進めて行くと、カントリー&ウエスタン風だけでは無い、R&B、そして少しのレゲエ風な曲もあって、現代の「米国西海岸ロック」な内容に思わず聴き惚れてしまう。60歳代最後の年に出された音とは思えない。曲にもボーカルにも、渋さと深さが備わったとは言え、衰えは感じられない。

イーグルスの音を、そのまま洗練して「スティーリー・ダン」風に仕立て上げた様な音作りにも感じるし、1970年代、西海岸で活躍したフォーク・ロック・グループ「ポコ」の音を今風にした様でも音作りは実に魅力的である。いや〜、ティモシー・B・シュミット健在ってことが嬉しいねえ。現在の米国西海岸ロックの好盤です。

 
 

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2017年4月12日 (水曜日)

米国西海岸ロックの一つの頂点

ジャズを聴き続けると、ちょっと耳が疲れてしまう時がある。特にハードなジャズ、例えばフリージャズや自由度の限り無く高いモーダルなジャズなどを5〜6枚聴き続けると、ちょっと耳を休めたくなる時がある。そんな時には「ジャズの合間の耳休め盤」と称して、大概、70年代ロックを聴くことにしている。

選盤は大体、ジャズのアルバムを聴く合間の「ジャズの合間の耳休め盤」なので、ジャズの雰囲気をそこはかとなく宿したフュージョンっぽい盤であるとか、インスト中心のプログレッシブ・ロック盤になる。あと、米国ルーツ・ロックもよく選ぶ。米国西海岸ロックなんかも、この米国ルーツ・ロックの一種として選盤する。

今日の「ジャズの合間の耳休め盤」は、Eagles『On the Border』(写真左)。イーグルスが1974年に発表した3枚目のオリジナル盤である。僕がこの盤に出会ったのは1976年。高校の中で、米国西海岸ロックを聴く人間ってまだまだ少ない時代で、通な連中と一目置かれたり、変な奴らとして距離を置かれたり(笑)。
 

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さて、この『On the Border』、イーグルスの音楽性の全てがバランス良く詰まった好盤である。もともと、イーグルスは、カントリー&フォーク・ロックを軸としたサウンドが「売り」。しかしながら、カントリー&フォーク・ロックに傾いたバンド・サウンドについて、もう少しハードな楽曲を織り交ぜて、音楽性の全体バランスを「ほど良く」取ろうとした。その成果がこのアルバムである。

米国西海岸ロックの一つの頂点の様なアルバム内容で、イーグルスのアルバムの中では、僕はこの『On the Border』と次作『One of These Nights』をよく聴く。ライトで爽やか感のあるカントリー・ロックから、ちょっと重厚でヘビーなハード・ロックまで、実にバランスの良い楽曲が並んでいる。これが実に良い。これが実に聴き応えがある。

ハードな楽曲とフォーキーな楽曲が相まって、ジャズの合間の耳休めに程良い塩梅。そして、ラストはかの名曲「Best of My Love(我が愛の至上)」。イーグルス・サウンドの軸となっていたカントリー&フォーク・ロックをベースとした名バラード。これは絶品で、思わずウットリしながら、この盤を聴き終えて「ジャズの合間の耳休め」は完了するのだ。

 
 

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