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2017年11月 7日 (火曜日)

ザ・プレイヤーズの4thアルバム

「ザ・プレイヤーズ」という伝説のフュージョン・バンドがあった。このバンドは純日本のメンバー構成。ピアニスト兼作編曲家の鈴木宏昌のバンド「コルゲン・バンド」を前身とし、和製ウェザー・リポートの異名をと持つ。まあ、この異名はさておき、オリジナルのパーソネルは、鈴木宏昌 (key), 松木恒秀 (g), 岡沢章 (b), 渡嘉敷祐一 (ds), 穴井忠臣 (per), 山口真文 (ss, ts)。

そのザ・プレイヤーズの4thアルバムが、The Players『Space Travel』(写真)。1982年のリリース。サックスが、山口真文より、ボブ斎藤にメンバーチェンジ。数原 普(tp)と西山健治(tb)がホーンセクションとして参加し、音の厚みが増している。テクニック優秀、音は厚いが流麗。リズム・セクションは、メインストリーム・ジャズ寄りの切れ味の良いフュージョン風。

ウェイン・ショーターからの影響が顕著な山口真文のサックスが、フュージョン〜スムース・ジャズ系のボブ斎藤のサックスに変わっただけで、ザ・プレイヤーズの音世界はガラッと変わる。
 

Space_travel

 
ザビヌル主導のウェザー・リポートからコマーシャルな要素を差し引いた、硬派で実直でジャジーなウェザー・リポートな音、これがこの「ザ・プレイヤーズ」の音世界だったが、この『Space Travel』では、アーバンなフュージョン・ジャズな、硬派なスムース・ジャズな雰囲気の音世界にガラッと変わっている。

その確かな演奏力、演奏の構築力、そして、アドリブ・フレーズの爽快感。とにかく、硬派で実直真面目な、ファンクネス皆無な日本人のフュージョン・ジャズの特徴は変わらない。これだけ、ハイ・レベルのフュージョン・ジャズが日本人の手によって創作されたことに誇りを感じる。本場米国のフュージョン・ジャズのレベルに全くひけを取らない。

そんな好盤なのですが、2016年まで全くCD化されませんでした。理由がよく判らない。現在ではタワーレコードまたはソニー・ミュージック・ショップ限定で細々と販売されているみたいです。しかも価格は3,000円弱。高い。どうにもこうにも、いつ無くなるか、いつ廃盤になるか判りませんね。これだけの好盤が勿体ないことです。

 
 

東日本大震災から6年7ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

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2017年10月23日 (月曜日)

80年代純ジャズのナベサダさん

渡辺貞夫(愛称:ナベサダさん)のリーダー作を聴き直している。今、1980年代真っ只中。フュージョン・ジャズに転身し、『カリフォルニア・シャワー』や『モーニング・アイランド』などのヒット作を連発。テレビのコマーシャルなどにも顔を出して、ジャズの枠を超えて、日本ポップスの人気者となったナベサダさん。

その勢いそのままに米国フュージョン界にチャレンジし、最高の成果を残したのが、この1980年代。ナベサダさんのジャズが本国に認められた時代でした。この時代のナベサダさんのアルバムはどれもが素晴らしい出来のものばかり。加えて、録音方式がアナログからデジタルに移行した時期で、皆、結構、このデジタル録音に苦戦したのですが、ナベサダさんのアルバムには、この時代独特のデジタル臭さがほとんどありません。これがまた「良い」。

1980年代は「フュージョン・ジャズのナベサダ」という印象が強かったのですが、時折、自らの音の原点を確かめる様に、メインストリームなジャズに立ち返っています。そんな瞬間を捉えたアルバムが、渡辺貞夫『Parker's Mood(Live at BRAVAS CLUB '85』(写真左)と『Tokyo Dating』(写真右)の2枚。

『Parker's Mood』はタイトル通り「ブラバス・クラブ '85」でのスタンダード・ジャズ・セッションによる興奮のワンナイト・ライブの録音。演奏の基本は「ビ・バップ」。ビ・バップな雰囲気の純ジャズ・パフォーマンスを、当時のジャズ界の先端の演奏スタイルを交えて表現している。ライブ盤だけに、演奏全体の雰囲気は「アグレッシブ」。
 

Parkers_mood_tokyo_dating

 
『Tokyo Dating』は、前出の『Parker's Mood』と同パーソネルによる、メインストリームなジャズのスタジオ録音盤。こちらも、演奏の基本は「ビ・バップ」。昔からあるナベさんの曲をうまくアレンジして、当時のジャズ界の先端の演奏スタイルをメインにした展開となっていて、結構、聴き応えのある内容になっている。

ちなみに、どちらもアルバムも、パーソネルは、Sadao Watanabe (as), James Williams (p), Charnett Moffett (b), Jeff Watts (ds)。当時、メインストリーム・ジャズ志向の若手ジャズメンから、将来有望株とおぼしき者をチョイスしている。演奏を聴くと、さすが若さ故、弾き過ぎ、叩き過ぎな面もあるが、スカッとするくらいに弾きまくっている。細かいことは抜きにして、躍動感溢れ、抑揚を上手くコントロールする様は、なかなかに優秀な若手リズム・セクションである。

この爽快な若手リズム・セクションをバックに、ナベサダさんは、個性溢れる音色でアルト・サックスを吹きまくる。若手リズム・セクションをグイグイ引っ張るように、吹きまくる様は迫力満点。ナベサダさんのアルトに鼓舞されて、さらに頑張る若手リズム・セクションの健闘が光る。清々しいセッションである。

このメインストリームなジャズの2枚のアルバム、1985年の録音なんだが、デジタル臭さが無くて、とてもジャズっぽい音が僕は好きだ。1980年代のジャズ盤の録音としては、あまり多く無い、安心して聴ける盤であり、1980年代の「ビ・バップ」な演奏の雰囲気はなかなかにお洒落で小粋。この2枚のアルバム、1980年代の純ジャズのナベサダさんを捉えた盤として貴重なものです。

 
 

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2017年10月10日 (火曜日)

ながら聴きのジャズも良い・27

さあ、今日から、我がバーチャル音楽喫茶『松和』復活です。音楽の再生環境に重大な問題が起きて、そのリカバリー対応に忙殺され、ブログが全く更新出来ませんでした。のべ3日間、再現テスト、リカバリー処理と電話で付きっきり対応。始めはこちらのハードかソフトの問題とされましたが、状況証拠を総合して、やっと先方のサーバー側の問題が濃厚となり、米国にエスカレーションされました。あとは朗報待ちです。

さて、ジャズのアルバムの聴き込みはCD中心にならざるを得ず、日頃なかなか聴き込めなかったアルバムを選択。ちょうど、1980年代前半、フュージョン系メインストリーム・ジャズなる志向を追求した「Electric Bird」レーベルのアルバムを大量に買い込んでいたので、これを順番に一気聴き中。

Jim Hall And David Matthews Orchestra『Concierto De Aranjuez』(写真)。1981年の作品。邦題は『新アランフエス協奏曲』。リーダーのギタリスト、ジム・ホールがCTIレーベルから、1975年にリリースした『CONCIERTO』(邦題・アランフェス協奏曲)の再現盤。再現盤のアレンジ担当は、当時、日本のフュージョン・レーベル御用達の「デヴィッド・マシューズ」。
 

Concierto_de_aranjuez

 
演奏の雰囲気は、フュージョン・ジャズっぽいだが、演奏の基本は「メインストリーム・ジャズ」。ソフト&メロウなフュージョンに走らず、ちょっと純ジャズっぽい雰囲気を宿した、フュージョン系メインストリーム・ジャズな音作り。フュージョン・ジャズの成果を上手く取り入れつつ、ライトな純ジャズっぽい雰囲気も漂わせて、なかなかお洒落な内容がグッド。アレンジが優秀で、ながら聴きに最適な「聴き心地」の良さ。

曲目を見ると「Red Dragon Fly(赤とんぼ)」や「El Condor Pasa(コンドルは飛んでいく)」が入っていて、アルバムのリリース当時は、この辺の曲が気恥ずかしくて、この盤を実は敬遠していた時期がある。今の耳で聴くと、アレンジがそこそこ優秀なので、ながら聴きにはあまり気にならない。といって、繰り返し聴くと、やっぱりちょっと「気恥ずかしい」感じがするのだが(笑)。

タイトルの「アランフェス協奏曲」の再現もなかなかの出来。ジム・ホールのプログレッシブな純ジャズ・ギターが実に良い雰囲気を醸し出している。真剣に聴き込むタイプのアルバムでは無いが、朝の早い時期とか夕暮れ時に、ジャズ喫茶でながら聴き風に流しておくのに良い感じのアルバムである。ながら聴きに最適ということで、これはこれでありかな、と思います。

 
 

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2017年9月12日 (火曜日)

ながら聴きのジャズも良い・25

久し振りに「天文関係」のジャケットに出会った。この3年ほど「天文関係」のジャケットを持ったジャズ盤を探しているのだが、見つかる時は、結構、立て続けに見つかるんだが、見つからない時は、とんと見つからない(笑)。もしかしたら、ジャズの世界では「天文関係」のジャケットは意外と少ないのかもしれへんなあ。

松本圭司『STARGAZER』(写真左)。STARGAZER=星を見つめる者(天文学者、占星術者)の意味。これは珍しい。タイトルからして「天文関係」ではないか。ジャケットはどこの星雲だろうか。明らかに「天文関係」。タイトルもジャケットも「天文関係」。今年8月のリリース。ちなみにパーソネルは、松本圭司 (p), 則竹裕之 (ds), 須藤満 (b)。

松本圭司とは誰か。彼のオフィシャルHPのプロフィールを見ると、「1992年、高校卒業後上京し、キーボーディスト、ピアニストとして活動を始める。1998年末よりT-SQUAREに参加。アルバム「T-SQUARE」に自作曲4曲提供。2003年に1stソロ盤「Life」をリリース」とある。おお、どっかで聞いた名前やと思った。
 

Stargazer

 
収録された曲名を見渡すと、何と無く「星」を連想させるタイトルばかり。アルバムの解説には「12星座をイメージして構成した通算6枚目のオリジナル・アルバム」とある。なるほど、曲名まで「天文関係」である。演奏全体の雰囲気は、最初、聴いていると、1980年代に一世を風靡した「ウィンダムヒル」みたいやなあ、とも思うし、いやいや「デイヴィッド・ベノワ」のフォロワーかとも思う。

そう、演奏全体の雰囲気は「スムース・ジャズ」。しかし、演奏全体に粘りが無く、サラッとシンプル。ファンクネスも希薄。いわゆる日本人独特のあっさりした、小粋な「スムース・ジャズ」である。スムース・ジャズではあるが、実にキャッチャーなフレーズがてんこ盛りで、聴いていて凄く心地良い。スムース・ジャズとはかくあるべし、という感じで、ほどよくアレンジされ、ほどよく気合いの入ったパフォーマンスで魅了する。

とにかく聴いていて心地良い。これぞ「ながら聴き」に最適なスムース・ジャズ。これだけ洗練され、ハイテクニックで優れたアレンジのスムース・ジャズが、日本人の手によって創作される時代が来るとはなあ。この松本圭司『STARGAZER』を聴きながら、何故か万感な想いがこみ上げてきて、ちょっと目頭が熱くなった。

 
 

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2017年9月 6日 (水曜日)

ジャズ喫茶で流したい・112

先週、台風が太平洋上を北上、北の冷えた空気が一気に流れ込んで、思わず、10月上旬の涼しさになった、我が千葉県北西部地方。3日前の日曜日は台風一過でとっても良い天気だった。が、である。今週に入って、なんだか思いっきり天気が悪い。悪いはずで、天気図を見ると、知らないうちに「秋雨前線」が張っているではないか。天気が悪いはずである。

こういう梅雨の愚図ついた天気の時は、スカッと爽快なジャズが良い。今日は、今年の新盤を聴いていて、この「スカッと爽快な」ジャズ盤に出会った。もともと、この盤のパーソネルを見ていて「これはもしかしたら、スカッと爽やか系のボーカル盤かも」と薄々想っていた。そのパーソネルとは、MARLENE (vo), Jiro Yoshida (g), Makoto Kuriya (p)。純日本メンバーでの構成。

この3人のユニット名は「THREESOME」。日本語訳で「三人組」。まんまやん(笑)。フィリピンはマニラ出身で、長く日本の音楽シーンに君臨する歌姫マリーン、シンディ・ローパーやセルジオ・メンデス等、多くのコラボ・セッションを重ねるギタリストの吉田次郎、そして、日本の中堅、コンテンポラリーなジャズ・ピアニストにして、その地位を揺るぎないものとしつつあるクリヤ・マコト。この3人が組んでのボーカル盤。

THREESOME『Whatever!』(写真左)。2016年春にリリースした第1弾『Cubic Magic』に続く2枚目のアルバム。基本的には、ギターとピアノのデュオにボーカルが乗っかるのだが、今回はゲストに、納浩一 (b) と則竹裕之 (ds) を迎えての、ビートの聴いたパフォーマンスも魅力である。このメンバー構成である。出てくる音が悪かろう筈が無い。
 

Threesome_whatrver

 
選曲が良い。お馴染みの大スタンダード曲もあれば、ポップスの名曲中の名曲もある。個人的には、エルヴィス・プレスリーの代表的なバラード「好きにならずにいられない」、カーペンターズのヒットナンバー「雨の日と月曜日は」、ナット・キング・コールやビング・クロスビーのヒットで知られる「ルート66」などが凄く良い。

マリーンのボーカルが良い。切れ味良く、ダイナミズムがあってパンチがある。逆に、繊細な表現も豊かで、本格的正統なジャズ・ボーカルが素晴らしい。聴いていて、思わず耳を峙て、思わず聴き惚れる。そして、1曲聴き終える毎にスカッとする。素晴らしいボーカルである。こんなにスカッとするコンテンポラリーなジャズ・ボーカルってそうそう無い。

バックの吉田次郎のギター、そして、クリヤマコトのピアノも素晴らしいバッキングで盛り立ててくれる。実に良い感じだ。シャンソンの代表的な曲「枯葉」のデュオは絶品。思わず聴き惚れる。いや〜、このTHREESOMEの『Whatever!』って、結構良いぞ。これだけ爽快感溢れるボーカル盤って、思わず、我がバーチャル音楽喫茶『松和』のヘビロテ盤である。

こういうボーカル盤が出てくるなんて、日本のジャズも深化したなあ、と感じる。ちなみに、この新盤、音がめっちゃ良い。音の良さも特筆すべきボーカル盤。いやいや、良いもの聴かせて貰いました。好盤です。

 
 

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2017年8月19日 (土曜日)

日本発モーダルなジャズユニット

日本出身の面白いユニットがある。DJ/音楽プロデューサー・ユニット、Kyoto Jazz Massiveの沖野修也が2015年に始動させたアコースティック・ジャズ・ユニット「KYOTO JAZZ SEXTET」。1960年代のブルーノートの新主流派モード・ジャズを核にしつつ、現在のジャズのトレンドをしっかり押さえた、コンテンポラリーな純ジャズ・ユニットである。

そんな「KYOTO JAZZ SEXTET」が、2年ぶりのセカンド・アルバムをリリースした。前回のファースト盤『Mission』は、全8曲中7曲目まで、ブルーノート・レーベルのモード・ジャズ中心の新主流派の名曲をカヴァーしていたが、今回は、全編書き下ろしの新曲で固め、モード・ジャズをメインに、スピリチュアル・ジャズとヒップ・ホップを加味している。

そのセカンド盤とは、KYOTO JAZZ SEXTET『UNITY』(写真左)。ちなみにパーソネルは、沖野修也(produce) 平戸祐介(p) 小泉P克人(b) 天倉正敬(ds) 類家心平(tp) 栗原健(ts)タブ・ゾンビ(tp) トモキ・サンダース(ts) ナヴァーシャ・デイヤ(vo)。
 

Kyoto_jazz_sextet_unity

 
オリジナル・メンバーに加え、タブ・ゾンビ(SOIL&"PIMP"SESSIONS)、ファラオ・サンダースの息子の新進気鋭のサックス奏者トモキ・サンダース、そして、 元ファータイル・グラウンドのソウル・ディーヴァであるナヴァーシャ・デイヤがゲスト参加。このゲスト参加で、スピリチュアル・ジャズとヒップ・ホップの味付けを加味している。

今回、加味された「スピリチュアル・ジャズとヒップ・ホップ」の要素についてはちょっと微妙かな。現代のモード・ジャズで勝負するユニットにボーカルは必要だったのか、とも思うし、ボーカルが入っている分、聴き易さが増した、とも言える。ジャズとヒップ・ホップの融合は難しいなあ、というのが本音かな。でも、スピリチュアル・ジャズの要素についてはプラスに働いているので、チャレンジとしては合格点かと。

演奏全体の雰囲気はファースト盤と同様「モード・ジャズ」がメイン。これだけ、今風にモード・ジャズをサクサクと演奏するユニットはなかなか無い。音の切れ味も良く、モードの展開も実にスムーズで爽快。1950年代後半、マイルスが中心になって始まった「モード・ジャズ」であるが、ここまで深化したのか、と感慨深くなる演奏ばかりである。

 
 

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2017年8月14日 (月曜日)

デビュー40周年セルフカバー盤

夏風邪をひいたらしい。昨日は朝から喉が痛い。こういう時は風邪薬を飲んで安静にしているが一番。夏風邪やな〜これは、と思うのは、いつの季節も風邪をひいて安静にしていないといけない時、自然とブログを書く気が起こらないのだ。昨日もそうだった。ブログを書く気が起こらない。故に、昨日のブログは急遽、お休みと相成った。

しかし、子供の頃から静かな部屋の中でジッと寝ているのが好きでは無いので、ブログを書く気は起こらなくても、音楽はジャズは聴きたい気持ちは強くあって、昨日も音楽をジャズを聴きながらの安静である。しかし、そんな時はハードな硬派な純ジャズはいけない。耳当たりの良い、爽快なフュージョン・ジャズが良い。「爽快な」とくれば、まずはエレギ中心のフュージョンだろう。

そんなエレギ中心のフュージョン盤の中で、印象に残ったアルバムがこれ。PRISM『Celebrate』(写真左)。PRISM(プリズム)とは懐かしい。学生の頃から社会人の若かりし頃、随分、お世話になった和製フュージョン・バンドである。改めて「プリズム」は、和田アキラ(ギター)と渡辺建(ベース)を中心に1975年に結成されたフュージョン・バンドである。
 

Prism_celebrate

 
デビュー盤『PRISM』のリリースが1977年なので、今年で40周年。そう、この新作『Celebrate』は、「プリズム」のデビュー40周年記念セルフカバーBest盤なのである。そう言われれば「なるほど」と思う訳で、どの曲もどこかで聴いたことのある曲ばかりなのだ。とにかく、和田アキラのエレギを心ゆくまで楽しむ事が出来る。

もともと「バカテク」集団だった「プリズム」。セルフカバーということで、オリジナルと比較してどうか、ということになるが
、これはこれで良い出来では、と思います。オリジナルに比べて、細かいニュアンスなど、細部に渡る表現力がアップしているというか、非常に良く作り込まれ、弾き込まれた「セルフカバー」という気がします。

セルフカバー集だからといって、オリジナルと比較しすぎるのは「野暮」というもの。オリジナルと比べすぎると、聴いていてしんどいかも。「プリズム」デビューから40年。楽器も進歩し、録音技術も進歩し、演奏テクニックも年齢に応じて変化し、このデビュー40周年記念盤には「今」のプリズムがギッシリと詰まっていて、そのプリズム独特の「爽快感」は健在です。

 
 

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2017年8月12日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・111

日本のジャズ、演奏する方も以前からレベルが高い。さすがに1960年代は米国ジャズが世界の先端を走っていたので、遅れはとっていた。が、1970年代になって、情報の流通のスピードが上がってからは、米国ジャズと同等のレベルの演奏水準になり、日本ジャズ独特の個性を獲得していた。

我が国で、1970年代後半から1980年代前半に渡ってブームが続いた「フュージョン・ジャズ」についても同様で、日本のフュージョン・ジャズのレベルって世界レベルを実現していた。そんなジャズメンの中に「深町純」がいた。シンセを駆使したプログレ指向のクロスオーバー・ジャズからスタートして、フュージョン・ブームの中、幾枚かの好盤をリリースしている。そんな中の一枚がこれ。

深町純『On The Move』(写真左)。1978年のリリース。深町純が単身でニューヨークへ乗り込み、現地のミュージシャンたちと作り上げた好盤である。参加ミュージシャンは、当時、フュージョン・ジャズの第一線で活躍していた優れどころばかりがズラリと名を連ねる。
 

On_the_move

 
特に目立つのは、全編に渡ってドラムを担当したスティーヴ・ガッド、全8曲中6曲に参加した、サックスのマイケル・ブレッカー、ベースのアンソニー・ジャクソン。独特の低音の響きを4曲に渡って供給するバリサクのロニー・キューバー。2曲のみの参加だが、印象的なフレーズで記憶に残るヴァイブを担当したマイク・マイニエリ。他、フュージョン・ジャズのアルバムの中で、どっかで聴いたことのある音がてんこ盛り。

そんな中、やはり深町純のキーボードが一番、印象に残る。アナログ音源電子ピアノの Yamaha CP-30、恐らくミニ・ムーグ、そしてメロトロンまで使用して、実に趣味の良い、かつ当時として最高レベルのキーボードの選択&プレイが素晴らしい。使用楽器としては、今の時代から見るともはや骨董品レベルなんだが、音に古さを感じさせないところに、深町純のセンスの高さが感じられる。

当時、米国東海岸中心のミュージシャンをチョイスしてのフュージョン・ジャズなんだが、ファンクネスを全く感じ無いところに、日本フュージョン・ジャズの個性が漂っている。不思議ですよね。日本人はリーダーの深町純だけなのにね。それだけ、バックのミュージシャンのテクニックと表現力が超一流だということでしょう。この盤、明らかに日本フュージョン・ジャズの代表的アルバムの一枚です。

 
 

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2017年6月21日 (水曜日)

『Birds of Passage』が素敵だ

いや〜大荒れの一日でしたねえ、我が千葉県北西部地方。外出も叶わぬ大荒れの日、部屋の中で聴くのはジャズ。さて、今日は、ナベサダさん(渡辺貞夫)のアルバムの聴き直しをもう一枚。僕はこのアルバムを聴いた時、これは「スムース・ジャズ」でも「フュージョン・ジャズ」でもない、これは、硬派なコンテンポラリーな純ジャズだ、と思った。

渡辺貞夫『Birds of Passage』(写真左)。1987年の作品。発売当時のキャッチフレーズが「追い求めた"渡辺貞夫の音楽"を遂に完成! そして数々の旅の想いがこのアルバムに・・・。"旅"がテーマとなった曲を再演奏した1枚」。なるほど、このキャッチフレーズの言うとおりである。いいキャッチフレーズやなあ。

この頃のナベサダさんは、米国でスムース・ジャズの先駆けとして成功を収め、ナベサダさんの音楽と言えば「スムース・ジャズ」だった。が、この盤は違う。前奏をパッと聴いた雰囲気は電気楽器を上手く活用したフュージョン・ジャズかスムース・ジャズか、と思うんだが、ナベサダさんのアルトが出てくると、雰囲気はガラッと変わる。ほんと、ガラッと変わるのだ。
 

Birds_of_passage

 
テクニック優秀、歌心溢れ、力強いアルトの旋律。この力強さと音の「伸び」が素晴らしい。そこにテクニック&疾走感溢れるアドリブ・フレーズが展開される。甘さは一切排除され、ファンクネスは皆無、切れ味良い爽快感と歌心溢れるフレーズは「コンテンポラリーな純ジャズ」である。説得力抜群で聴き応え満点である。

『California Shower』以降「ナベサダはフュージョンに魂を売った」などと揶揄されることもあったが、ナベサダさんの「スムース・ジャズ」や「フュージョン・ジャズ」は超一級品。揶揄されるレベルでは無い。しかも、このアルバムに至っては、まず「スムース・ジャズ」や「フュージョン・ジャズ」の類では無い。「コンテンポラリーな純ジャズ」である。真摯で意欲的な「新しい響きのジャズ」がこの盤に詰まってから素敵だ。

バックを固めるフュージョン・ジャズ時代からの強者共の好演も良い。特にドラムのビニー・カリウタは凄い。"旅"がテーマとなった曲の再演盤という色合いが濃いが、収められている演奏を聴けば単なる再演でないことが痛いほど判る。新しい響き、新しい展開を伴ったコンテンポラリーな純ジャズ」が、新しい雰囲気の新しい「純ジャズ」の形がここにある。

 
 

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2017年6月20日 (火曜日)

素のまま暖かくてゆったりと

ナベサダさん(渡辺貞夫)のアルバムの聴き直し。前回は何時だったか、思い出せないほど時間が空いた。調べてみたら、2016年7月7日のブログ、アルバムは『MAISHA(マイシャ)』。1985年のリリース。ナベサダさんの初プロデュース盤。なんだ、まだ1年前か。

で、今回は、渡辺貞夫『Good Time for Love』(写真左)。1986年のリリース。ナベサダさんの陽気な、上半身の姿が写っているだけの、あまりにシンプルで味気ないジャケット・デザインで意外と損をしている盤である。あまりに地味なジャケット・デザインなので、とにかく目立たない。

しかし、である。冒頭のレゲエ・ナンバー、タイトル曲でもある「Good Time for Love」を聴くと、前作『MAISHA』までとは異なる雰囲気に気がつく。ゆったりしている、というか、自然体というか、素のままというか、暖かくてメリハリの効いた、昔、聴き馴れた「ナベサダ」フュージョンな音である。
 

Good_time_for_love1

 
2曲目「Love Birds Whisper In My Ear」を聴き進めるにつれ、その意を強くする。そして、6曲目の「Pogo」に至っては、うか〜っと聴いていると、あれ、これって「California Shower」かも、なんて思ってしまう位に雰囲気が似たハッピーな曲。これって、フュージョン・ジャズに本腰を入れ出した1970年代後半の「ナベサダ・ワールド」な音世界である。

前作と音の雰囲気がガラッと変わったのは、このアルバムから、ナベサダさんの音楽活動のベースを日本にシフトしたことと大いに関係があると思っている。バックを支えるミュージシャンも日米混合。日本人ミュージシャン達が帰ってきた。ナベサダさんのアルトは、バックが米国だろうが日本だろうが、そのブリリアントな音色は変わらないが、雰囲気がガラッと変わる。

アーバンで小粋な大人のフュージョン、素のまま暖かくてゆったりと親しみのあるフュージョン、どちらのナベサダ・ワールドも捨てがたい。そして、この盤、なによりもナベサダさんのアルトがバリバリに鳴っている。これだけ鳴りの良い暖かみのあるアルトの音を僕は他に知らない。肩肘張らない、普段着の素のままのフュージョン・ジャズ。良い雰囲気、良い音世界です。

 
 

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