最近のトラックバック

2017年8月14日 (月曜日)

デビュー40周年セルフカバー盤

夏風邪をひいたらしい。昨日は朝から喉が痛い。こういう時は風邪薬を飲んで安静にしているが一番。夏風邪やな〜これは、と思うのは、いつの季節も風邪をひいて安静にしていないといけない時、自然とブログを書く気が起こらないのだ。昨日もそうだった。ブログを書く気が起こらない。故に、昨日のブログは急遽、お休みと相成った。

しかし、子供の頃から静かな部屋の中でジッと寝ているのが好きでは無いので、ブログを書く気は起こらなくても、音楽はジャズは聴きたい気持ちは強くあって、昨日も音楽をジャズを聴きながらの安静である。しかし、そんな時はハードな硬派な純ジャズはいけない。耳当たりの良い、爽快なフュージョン・ジャズが良い。「爽快な」とくれば、まずはエレギ中心のフュージョンだろう。

そんなエレギ中心のフュージョン盤の中で、印象に残ったアルバムがこれ。PRISM『Celebrate』(写真左)。PRISM(プリズム)とは懐かしい。学生の頃から社会人の若かりし頃、随分、お世話になった和製フュージョン・バンドである。改めて「プリズム」は、和田アキラ(ギター)と渡辺建(ベース)を中心に1975年に結成されたフュージョン・バンドである。
 

Prism_celebrate

 
デビュー盤『PRISM』のリリースが1977年なので、今年で40周年。そう、この新作『Celebrate』は、「プリズム」のデビュー40周年記念セルフカバーBest盤なのである。そう言われれば「なるほど」と思う訳で、どの曲もどこかで聴いたことのある曲ばかりなのだ。とにかく、和田アキラのエレギを心ゆくまで楽しむ事が出来る。

もともと「バカテク」集団だった「プリズム」。セルフカバーということで、オリジナルと比較してどうか、ということになるが
、これはこれで良い出来では、と思います。オリジナルに比べて、細かいニュアンスなど、細部に渡る表現力がアップしているというか、非常に良く作り込まれ、弾き込まれた「セルフカバー」という気がします。

セルフカバー集だからといって、オリジナルと比較しすぎるのは「野暮」というもの。オリジナルと比べすぎると、聴いていてしんどいかも。「プリズム」デビューから40年。楽器も進歩し、録音技術も進歩し、演奏テクニックも年齢に応じて変化し、このデビュー40周年記念盤には「今」のプリズムがギッシリと詰まっていて、そのプリズム独特の「爽快感」は健在です。

 
 

東日本大震災から6年5ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

保存

2017年8月12日 (土曜日)

ジャズ喫茶で流したい・111

日本のジャズ、演奏する方も以前からレベルが高い。さすがに1960年代は米国ジャズが世界の先端を走っていたので、遅れはとっていた。が、1970年代になって、情報の流通のスピードが上がってからは、米国ジャズと同等のレベルの演奏水準になり、日本ジャズ独特の個性を獲得していた。

我が国で、1970年代後半から1980年代前半に渡ってブームが続いた「フュージョン・ジャズ」についても同様で、日本のフュージョン・ジャズのレベルって世界レベルを実現していた。そんなジャズメンの中に「深町純」がいた。シンセを駆使したプログレ指向のクロスオーバー・ジャズからスタートして、フュージョン・ブームの中、幾枚かの好盤をリリースしている。そんな中の一枚がこれ。

深町純『On The Move』(写真左)。1978年のリリース。深町純が単身でニューヨークへ乗り込み、現地のミュージシャンたちと作り上げた好盤である。参加ミュージシャンは、当時、フュージョン・ジャズの第一線で活躍していた優れどころばかりがズラリと名を連ねる。
 

On_the_move

 
特に目立つのは、全編に渡ってドラムを担当したスティーヴ・ガッド、全8曲中6曲に参加した、サックスのマイケル・ブレッカー、ベースのアンソニー・ジャクソン。独特の低音の響きを4曲に渡って供給するバリサクのロニー・キューバー。2曲のみの参加だが、印象的なフレーズで記憶に残るヴァイブを担当したマイク・マイニエリ。他、フュージョン・ジャズのアルバムの中で、どっかで聴いたことのある音がてんこ盛り。

そんな中、やはり深町純のキーボードが一番、印象に残る。アナログ音源電子ピアノの Yamaha CP-30、恐らくミニ・ムーグ、そしてメロトロンまで使用して、実に趣味の良い、かつ当時として最高レベルのキーボードの選択&プレイが素晴らしい。使用楽器としては、今の時代から見るともはや骨董品レベルなんだが、音に古さを感じさせないところに、深町純のセンスの高さが感じられる。

当時、米国東海岸中心のミュージシャンをチョイスしてのフュージョン・ジャズなんだが、ファンクネスを全く感じ無いところに、日本フュージョン・ジャズの個性が漂っている。不思議ですよね。日本人はリーダーの深町純だけなのにね。それだけ、バックのミュージシャンのテクニックと表現力が超一流だということでしょう。この盤、明らかに日本フュージョン・ジャズの代表的アルバムの一枚です。

 
 

東日本大震災から6年5ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

保存

保存

2017年8月10日 (木曜日)

こんなアルバムあったんや・86

昨日は「真夏の台風一過」で晴れ渡りはしたものの、思いっきり蒸し暑い一日になった。で、今日は朝はまだ蒸し暑かったが、夕方になって、涼しい乾いた東風が吹き始めて、一気に涼しくなった千葉県北西部地方。窓を開け放していると肌寒いくらい。これだけ涼しくなると、ジャズも聴きやすくなって、日頃あまり手にしないアルバムを聴いてみたくなったりする。

今日のそんなアルバムがこれ。Elements(MarkEgan & Danny Gottlieb)『Elements』(写真)。January, 1982年1月の録音。ちなみにパーソネルは、Mark Egan (b), Danny Gottlieb (ds, perc), Clifford Carter (key), Bill Evans (sax)。フュージョン後期の「粋なメンバー」が集う。

バンド名は「Elements」。1982年、米国で結成されたフュージョン、若しくはジャズ・ロックがメインのバンドである。ベースのマーク・イーガン、ドラムのダニー・ゴットリーブが双頭リーダー。歴代メンバーとして、サックスのビル・エヴァンス、ギターのスティーヴ・カーン、ピアノのギル・ゴールドスタインがいる。いわゆる「伝説のフュージョン・バンド」である。
 

Markegan_danny_gottliebelements

 
しかし、このバンド(Elements)のファースト盤『Elements』を聴くと、それまでの「ソフト&メロウ」をウリにした聴き心地の良いフュージョン・ジャズの音世界では全く無く、フュージョン基調ではあるが、音のメインは「メインストリーム・ジャズ」。意外と硬派なコンテンポラリー・ジャズな内容に、今の耳でも「聴き惚れる」。

今で言う「スピリチュアル」な自由度の高いアドリブあり、フォーキーな「ネイチャー・ジャズ」っぽい展開あり、はたまた硬派な「モード・ジャズ」っぽい展開あり、そういう面では、このアルバムはもはや「フュージョン・ジャズ」では無い。ちょっと、パット・メセニー・グループ(PMG)を想起させる様な音の雰囲気もあり、あれれ、と思ったら、イーガンもゴットリーブもPMG出身でした。

このアルバムの存在、約30年もの間、ずっと忘れていた。PMGを集中して聴いていた1980年代は意識していたのだが、1990年代に入ってすっかり忘れてしまっていた。今回、30年ぶりに聴いて、疾走感と爽快感溢れるリズムと、浮遊感が半端無いフェンダー・ローズやキーボードの音色が心地良く、すっかりこのバンドの虜になりました。

 
 

東日本大震災から6年4ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

保存

2017年8月 9日 (水曜日)

Jeff Lorber Fusionは良い感じ

長生きの迷走台風が去った後、台風一過。もの凄く蒸し暑い一日。夕立が来たりして、それでもって涼しくなるかと期待したが、蒸し暑さが倍増しただけで、思わず「ここは本当に日本なのか」と訝しく思うほどの蒸し暑さ。これだけ蒸し暑い、千葉県北西部地方もなかなか無い。とにかく今年の夏は「蒸し暑さが厳しい」。

蒸し暑さが昂じると、もはや純ジャズにじっくり腰を据えて耳を傾けるなんてこと、全く出来なくなる。暑いものは暑い。その蒸し暑さを増幅させるような、熱い純ジャズやフリージャズはもってのほか。気持ち的に熱中症になる。それでもジャズ者の性として、ジャズが聴きたい。そういう時は、爽やかなフュージョン・ジャズもしくはスムース・ジャズが良い。

Jeff Lorber Fusion『Prototype』(写真左)を聴く。今年2月リリース。フュージョン・ジャズのパイオニアの一人でありながら、現在も第一線で活躍するキーボード奏者、ジェフ・ローバー率いるフュージョン・ジャズ・ユニット「Jeff Lorber Fusion」の最新作である。1977年のデビューから40年にわたり活動を続ける老舗中の老舗バンド。日本ではやっと最近、認知度が高くなってきたが、まだまだマイナーな存在。
 

Jeff_lorber_fusion_prototype

 
しかし、このJeff Lorber Fusionの演奏って、聴けば良く判るんだが、凄く流麗で粋。特に、ジェフ・ローバーのキーボード・プレイがとっても格好良い。ローバーのエレピのフレーズは、その音色と雰囲気が「これぞフュージョン」と言えるもので、加えて、キーボード・ソロのアドリブ展開が、やはり「フュージョンかくあるべし」と思わせるに十分な、説得力のあるものなのである。

ちなみにパーソネルは、 Jeff Lorber (p, el-p, key, g), Jimmy Haslip (b), Andy Snitzer (ts, as, ss), Gary Novak (ds), Michael Thompson (g), Larry Koonse (g), Paul Jackson, Jr. (g), Chuck Loeb (g), Jarius Mozee (g), Dave Mann (horn)。うむむ、錚々たるメンバーでは無いか。今の「旬」のフュージョン・ジャズ畑の強者どもがズラリ名を連ねている。このパーソナルを見ただけで、この新作フュージョン盤の内容の確かさが理解出来るというもんだ。

とてもバランスの良い、安定感抜群。フュージョン・ジャズとスムース・ジャズの良いところをハイブリッドっぽく、上手くブレンドして、全く以て「今様」のコンテンポラリーなエレ・ジャズとして、なかなか隅に置けない内容になっている。このジェフ・ローバー・フュージョンが、何故、日本での人気がイマイチなのか、理解に苦しむ。ジェフ・ローバー・フュージョンの正統な評価って、意外とこれからかもしれない。

 
 

東日本大震災から6年4ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

2017年8月 2日 (水曜日)

懐かしのハーブ・アルパート

昨日の雨の後、空気がそっくり入れ替わったのか、とても涼しい千葉県北西部地方である。部屋の中に涼風が駆け抜ける。部屋の中でジッとしていると寒いくらいだ。あの〜8月2日なんですけど。もう9月中旬の陽気である。でも、この涼しさも明日くらいまで。徐々に暑くなってきて、来週の半ばには蒸し暑い夏に戻るんだろうなあ。

でも、これだけ涼しくなると、ジャズを聴くのも楽しくなる。これだけ涼しくなると、フュージョン・ジャズもど〜んと来い、である。で、ネットを徘徊していたら、このアルバムの存在に気がついた。Herb Alpert『Beyond』(写真)。1980年の作品。フュージョン・ブーム真っ只中の「思いっきりフュージョン」なアルバムである。

アーバンでクール。ハーブ・アルパートのトランペットがブリリアントで躍動感溢れ、バックのリズム隊が明確なリズム&ビートを叩き出す。エレクトリック楽器中心の演奏なんだが、決して耳触りにならない。メロディアスでメリハリが効いたフレーズの連発。ラテンな雰囲気を醸し出しつつ、コンテンポラリーな先取性溢れるトレンドの取り込み。
 

Beyond

 
演奏の底はしっかりとジャズなので、これぞフュージョン・ジャズ、と思わず感心してしまう内容。なんて表現したら良いのかなあ。このアルバム全体の流れが一番の個性なんですよね。1曲1曲の曲それぞれの出来が凄く良いのでは無くて、アルバムに収録されている曲がどんどん繋がっていって、そのアルバム全体の流れが凄く良い。あ〜っ、これがフュージョン・ジャズやな〜、って思うんですね。

それと、あまり指摘されていないようですが、このアルバム、アレンジが秀逸。今の耳にも古さは殆ど感じさせないほどの、普遍的なアレンジが素敵です。フュージョン・ジャズってこういうアレンジで攻めるよな、というアレンジのサンプルがどっさり詰め込まれているアルバムでもある、と感じています。

とにかく懐かしいフュージョン盤。1980年のリリース以来、学生時代の残り2年間、この盤は結構聴きまくりました。実は、このルバム、しばらく入手困難な状態で、忘れ去れてたアルバムになっていました。今までのビヨンドのCD化は日本のみ。昨年やっと米国でもCDリイシューされたそうで、その流れの中で僕もこの盤をゲット出来たということで、実に喜ばしい出来事でした。

 
 

東日本大震災から6年4ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

2017年7月23日 (日曜日)

ながら聴きのジャズも良い・23

今日は一日中曇り空。こういう日は気温が30度程度に抑えられて、猛暑日になることは無い。風も適度に吹いて、今日は午前中はエアコン要らず。しかし、午後からは気温は30度程度で昨日よりは遙かに過ごしやすいのだが湿度が高い。湿度の高さは苦手で、遂に夕方、エアコンに手を出した。もう高い湿度にへとへとである(笑)。

エアコンを入れたことによって、湿度がグッと下がる。ちょっと爽やかさが帰って来たので、なんか爽快感溢れるフュージョン・ジャズは無いのか、と物色する。すると、トランペット片手に、波打ち際で波を蹴って戯れるおっちゃんのジャケットが目にとまる。なんか波打ち際で涼しげではないか(笑)。

Rick Braun『Around The Horn』(写真左)。今年2月の新作になる。Rick Braun(リック・ブラウン)は、1955年生まれの米国のトランペット奏者である。活躍の中心は「スムース・ジャズ」。今年62歳の大ベテラン。スムース・ジャズが主戦場であるが故、我が国では全く無名に近い。
 

Around_the_horn

 
でも、聴けば判るんだが、ちょっとハープ・アルパートを想起させる様な、ブリリアントで躍動感溢れる、ストレートで判り易いトラペットを吹く。いわゆる「スムース・ジャズ向け」のトランペットで、聴いていると、耳の中が爽快感で満たされていくのが良く判る。この説得力のあるトランペットの音を聴けば、米国スムース・ジャズのビック・ネームの一人ということが心底納得できる。

加えて、このアルバムは全編に渡ってアレンジが秀逸で、アーバンなムードで落ち着いた雰囲気の、大人のコンテンポラリーなジャズを聴かせてくれる。とりわけ、カヴァー曲の3曲、4曲目の「We Don’t Talk Anymore」はチャーリー・プース、6曲目「In Common」はアリシア・キーズ、10曲目の「Yellow」はコールドプレイと、最近の新進のポップ・アーティストの秀曲を選曲しているセンスは隅に置けない。

アーバンなムードで落ち着いた雰囲気が魅力の好盤のジャケットが、トランペット片手に、波打ち際で波を蹴って戯れるおっちゃんのジャケットなのか理解に苦しむが、最近の米国ジャズ界の出来事なので、特に驚くことも無い。まずはこのジャケットの先入観を断ち切って、この盤に詰まっている上質なスムース・ジャズなトランペットに耳を傾けて欲しい。ながら聴きに最適。良い音出してます。

 
 

東日本大震災から6年4ヶ月。決して忘れない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

2017年7月 5日 (水曜日)

クルセイダーズ黄金期の音世界

昨日、ジャズ・クルセイダーズの話を書いた訳だが、後のザ・クルセイダーズのアルバムを久しく耳にしていないことに気がついた。では、ザ・クルセイダーズの最初のピークはどのアルバムの辺りなのか。うむむ、やはりパーソネルの充実度合いによるな。

The Crusaders『Those Southern Knights』(写真左)。邦題『南から来た十字軍』。すっごい邦題である(笑)。そう言えば、ジャケットもジャズらしからず、意外とすっごい(笑)。1976年のリリース。ちなみにパーソネルは、Joe Sample (key), Wilton Felder (sax), Wayne Henderson (tb), Stix Hooper (ds), Larry Carlton (g), Robert "pops" Popwell (b)。

クルセイダーズの黄金期、頂点のメンバー構成である。この盤で、ベーシストであるロバート "ポップス" パウエルが参入、ギターのラリー・カールトンも既にメンバーとして溶け込んでおり、加えて、オリジナル・メンバー4人揃い踏みの、クルセイダーズ史上、最高のメンバー構成。この盤の後、オリジナル・メンバーでトロンボーン担当のウエイン・ヘンダーソンが脱退してしまいます。
 

Those_southern_knights1

 
この盤に詰まっている音はと言えば、ファンクネスを湛えた「R&Bフュージョン」。R&Bなフレーズをベースにポップ・ロックの要素も積極的に取り込み、アーバンでソウルフルなフュージョン・ジャズに仕上がっている。インスト中心、テクニックも申し分無く、クルセイダーズ独特のグルーブ感溢れる演奏の数々。キャッチャーなフレーズも多く、聴いていて楽しいフュージョン盤である。

しかし、我が国では、R&Bと言えばボーカル中心であり、このクルセイダーズの様なインスト中心の「R&Bフュージョン」については実に「辛い」。この盤だって、今の耳で聴いても新鮮なファンクネス溢れる「R&Bフュージョン」なんだが、知る人ぞ知る、マニアな人向けの好盤に留まっているのがもどかしい。

この盤に詰まっている、クルセイダーズ独特の「うねり、ひねり、波打つ」グルーブ感が凄い。カールトンのエレギも切れ味抜群、新加入のロバート "ポップス" パウエルの躍動感溢れるエレベも素晴らしい。サンプルのキーボードは最高だし、フェルダーのサックスはファンクネスだだ漏れ、フーパーのノリの良いドラミングも見事。短期間ではあったが、クルセイダーズ黄金期の音がここにあります。

 
 

東日本大震災から6年3ヶ月。決して忘れない。まだ6年3ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

2017年7月 1日 (土曜日)

R&Bを取り込んだフュージョン

昨日、キング・カーティスの「フィルモア・ウエスト」のライブ盤をご紹介した。音の雰囲気は、ソウル・ジャズ+R&Bのクロスオーバー・ミュージック。インスト・ナンバーを聴いていて、どっかで聴いたことあるぞ〜、しかも僕の大好きな音の雰囲気。

そう「The Gadd Gang(ガッド・ギャング)」である。ドラムスがスティーブ・ガッド、キーボードがリチャード・ティー、ギターがコーネル・デュプリー。ふふっ、1970年代後半、伝説のフュージョン・バンドの「Stuff」の再来。加えて、ベースは純ジャズ畑でならした(あのビル・エバンスと長年トリオを組んだことでも有名な)エディ・ゴメスと、バリトン・サックスの雄、ロニー・キューバ。

演奏する曲は、ソウル・ミュージック(いわゆる「R&B」)の名曲が中心。コッテコテのR&Bを取り込んだフュージョン・ジャズ。フュージョン・ジャズのウリは「ソフト&メロウ」、それに加えて、ガッド・ギャングの個性は「ファンキー&ソウルフル」。往年のソウル・ミュージックのエッセンスをタップリと取り込んだ、上質なフュージョン・ジャズな演奏である。
 

The_gadd_gang

 
その個性は、デビュー盤(1986年)の『The Gadd Gang』(写真左)で存分に味わえる。冒頭の「Watching The River Flow」を聴くだけで、R&Bを取り込んだフュージョン・ジャズのご機嫌なノリが味わえる。ガッドの縦ノリ・ドラミングがソウル・ミュージックにこんなにフィットするとは思わなかったなあ。ラストの「Honky Tonk/I Can't Stop Loving You」には痺れっぱなし。

このガッド・ギャングの熱気溢れるライブ演奏の雰囲気は『Live at The Bottom Line』(写真右)で堪能出来る。1988年のNYのボトムラインでのライブ録音なんだが、熱気十分の充実ライブ盤である。ライブ音源なので、演奏の荒い部分や音の厚みが薄い部分が見え隠れするが、演奏の熱気とテンションは十分。こういうライブが日常から行われていたなんて、ほんと羨ましいなあ。

ありそうで意外と希少なコッテコテのR&Bを取り込んだフュージョン・ジャズ。このガッド・ギャング以外にはなかなか見当たらない。貴重な存在である。フュージョン・ジャズの良いところもしっかりと取り込んで、個性的な演奏が今の耳にも心地良い。

 
 

東日本大震災から6年3ヶ月。決して忘れない。まだ6年3ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

2017年6月21日 (水曜日)

『Birds of Passage』が素敵だ

いや〜大荒れの一日でしたねえ、我が千葉県北西部地方。外出も叶わぬ大荒れの日、部屋の中で聴くのはジャズ。さて、今日は、ナベサダさん(渡辺貞夫)のアルバムの聴き直しをもう一枚。僕はこのアルバムを聴いた時、これは「スムース・ジャズ」でも「フュージョン・ジャズ」でもない、これは、硬派なコンテンポラリーな純ジャズだ、と思った。

渡辺貞夫『Birds of Passage』(写真左)。1987年の作品。発売当時のキャッチフレーズが「追い求めた"渡辺貞夫の音楽"を遂に完成! そして数々の旅の想いがこのアルバムに・・・。"旅"がテーマとなった曲を再演奏した1枚」。なるほど、このキャッチフレーズの言うとおりである。いいキャッチフレーズやなあ。

この頃のナベサダさんは、米国でスムース・ジャズの先駆けとして成功を収め、ナベサダさんの音楽と言えば「スムース・ジャズ」だった。が、この盤は違う。前奏をパッと聴いた雰囲気は電気楽器を上手く活用したフュージョン・ジャズかスムース・ジャズか、と思うんだが、ナベサダさんのアルトが出てくると、雰囲気はガラッと変わる。ほんと、ガラッと変わるのだ。
 

Birds_of_passage

 
テクニック優秀、歌心溢れ、力強いアルトの旋律。この力強さと音の「伸び」が素晴らしい。そこにテクニック&疾走感溢れるアドリブ・フレーズが展開される。甘さは一切排除され、ファンクネスは皆無、切れ味良い爽快感と歌心溢れるフレーズは「コンテンポラリーな純ジャズ」である。説得力抜群で聴き応え満点である。

『California Shower』以降「ナベサダはフュージョンに魂を売った」などと揶揄されることもあったが、ナベサダさんの「スムース・ジャズ」や「フュージョン・ジャズ」は超一級品。揶揄されるレベルでは無い。しかも、このアルバムに至っては、まず「スムース・ジャズ」や「フュージョン・ジャズ」の類では無い。「コンテンポラリーな純ジャズ」である。真摯で意欲的な「新しい響きのジャズ」がこの盤に詰まってから素敵だ。

バックを固めるフュージョン・ジャズ時代からの強者共の好演も良い。特にドラムのビニー・カリウタは凄い。"旅"がテーマとなった曲の再演盤という色合いが濃いが、収められている演奏を聴けば単なる再演でないことが痛いほど判る。新しい響き、新しい展開を伴ったコンテンポラリーな純ジャズ」が、新しい雰囲気の新しい「純ジャズ」の形がここにある。

 
 

東日本大震災から6年3ヶ月。決して忘れない。まだ6年3ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

保存

保存

2017年6月20日 (火曜日)

素のまま暖かくてゆったりと

ナベサダさん(渡辺貞夫)のアルバムの聴き直し。前回は何時だったか、思い出せないほど時間が空いた。調べてみたら、2016年7月7日のブログ、アルバムは『MAISHA(マイシャ)』。1985年のリリース。ナベサダさんの初プロデュース盤。なんだ、まだ1年前か。

で、今回は、渡辺貞夫『Good Time for Love』(写真左)。1986年のリリース。ナベサダさんの陽気な、上半身の姿が写っているだけの、あまりにシンプルで味気ないジャケット・デザインで意外と損をしている盤である。あまりに地味なジャケット・デザインなので、とにかく目立たない。

しかし、である。冒頭のレゲエ・ナンバー、タイトル曲でもある「Good Time for Love」を聴くと、前作『MAISHA』までとは異なる雰囲気に気がつく。ゆったりしている、というか、自然体というか、素のままというか、暖かくてメリハリの効いた、昔、聴き馴れた「ナベサダ」フュージョンな音である。
 

Good_time_for_love1

 
2曲目「Love Birds Whisper In My Ear」を聴き進めるにつれ、その意を強くする。そして、6曲目の「Pogo」に至っては、うか〜っと聴いていると、あれ、これって「California Shower」かも、なんて思ってしまう位に雰囲気が似たハッピーな曲。これって、フュージョン・ジャズに本腰を入れ出した1970年代後半の「ナベサダ・ワールド」な音世界である。

前作と音の雰囲気がガラッと変わったのは、このアルバムから、ナベサダさんの音楽活動のベースを日本にシフトしたことと大いに関係があると思っている。バックを支えるミュージシャンも日米混合。日本人ミュージシャン達が帰ってきた。ナベサダさんのアルトは、バックが米国だろうが日本だろうが、そのブリリアントな音色は変わらないが、雰囲気がガラッと変わる。

アーバンで小粋な大人のフュージョン、素のまま暖かくてゆったりと親しみのあるフュージョン、どちらのナベサダ・ワールドも捨てがたい。そして、この盤、なによりもナベサダさんのアルトがバリバリに鳴っている。これだけ鳴りの良い暖かみのあるアルトの音を僕は他に知らない。肩肘張らない、普段着の素のままのフュージョン・ジャズ。良い雰囲気、良い音世界です。

 
 

東日本大震災から6年3ヶ月。決して忘れない。まだ6年3ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

保存

保存

保存

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

AOR | ECMレーベル | jazz | Miles Reimaginedな好盤 | Pops | R&B | rock | Yellow Magic Orchestra | こんなアルバムあったんや | ながら聴きのジャズも良い | アキコ・グレース | アダムス=ピューレン4 | アブドゥーラ・イブラヒム | アラウンド・マイルス | アート・ブレイキー | アート・ペッパー | イエス | イスラエル・ジャズ | イタリアン・ジャズ | イタリアン・プログレ | インパルス!レコード | イーグルス | ウィントン・ケリー | ウィントン・マルサリス | ウェイン・ショーター | ウェザー・リポート | ウェス・モンゴメリー | ウエストコースト・ジャズ | エリック・クラプトン | エリック・ドルフィー | エルトン・ジョン | エンリコ・ピエラヌンツィ | オスカー・ピーターソン | オーネット・コールマン | カシオペア | キャノンボール&ナット・アダレイ | キャンディド・レーベル | キング・クリムゾン | キース・ジャレット | ギル・エバンス | クインシー・ジョーンズ | クイーン | クリスマスにピッタリの盤 | ゲイリー・バートン | コンテンポラリーな純ジャズ | サザンロック | サンタナ | ザ・バンド | ジャケ買い「海外女性編」 | ジェフ・ベック | ジミ・ヘンドリックス | ジャキー・マクリーン | ジャズ | ジャズの合間の耳休め | ジャズロック | ジャズ・アルト | ジャズ・オルガン | ジャズ・ギター | ジャズ・テナー | ジャズ・トランペット | ジャズ・トロンボーン | ジャズ・ドラム | ジャズ・ピアノ | ジャズ・フルート | ジャズ・ボーカル | ジャズ・レジェンド | ジャズ・ヴァイオリン | ジャズ喫茶で流したい | ジョニ・ミッチェル | ジョン・コルトレーン | ジョン・スコフィールド | ジョン・レノン | ジョージ・ハリソン | スタン・ゲッツ | スティング | スティービー・ワンダー | セロニアス・モンク | ソウル・ミュージック | ソニー・ロリンズ | ソロ・ピアノ | タンジェリン・ドリーム | チック・コリア | チューリップ | デイブ・ブルーベック | デイヴィッド・サンボーン | デクスター・ゴードン | デュオ盤 | デューク・ジョーダン | デヴィッド・ボウイ | トミー・フラナガン | トランペットの隠れ名盤 | ハンプトン・ホーズ | ハービー・ハンコック | バリトン・サックス | パット・メセニー | ビッグバンド・ジャズは楽し | ビル・エバンス | ビートルズ | ビートルズのカヴァー集 | ピアノ・トリオの代表的名盤 | フィル・ウッズ | フェンダー・ローズを愛でる | フュージョン・ジャズの優秀盤 | フリー | フリー・ジャズ | ブッカー・リトル | ブラッド・メルドー | ブランフォード・マルサリス | ブルース・スプリングスティーン | ブルーノート | ブレッカー・ブラザース | プレスティッジ・レーベル | プログレッシブ・ロックの名盤 | ベーシストのリーダー作 | ホレス・シルバー | ボサノバ・ジャズ | ボビー・ハッチャーソン | ボブ・ジェームス | ポップス | ポール・サイモン | ポール・マッカートニー | マイケル・ブレッカー | マイルス・デイヴィス | マッコイ・タイナー | マンハッタン・ジャズ・クインテット | ミシェル・ペトルチアーニ | ミルト・ジャクソン | モダン・ジャズ・カルテット | ヤン・ハマー | ラテン・ジャズ | ラリー・カールトン | リンダ・ロンシュタット | リー・リトナー | レイ・ブライアント | レジェンドなロック盤 | レッド・ガーランド | レッド・ツェッペリン | ロック | ロッド・スチュワート | ローランド・カーク | ヴィーナス・レコード | 上原ひろみ | 北欧ジャズ | 吉田拓郎 | 和ジャズの優れもの | 四人囃子 | 夜の静寂にクールなジャズ | 天文 | 天文関連のジャズ盤ジャケ | 太田裕美 | 寺井尚子 | 尾崎亜美 | 山下達郎 | 山中千尋 | 旅行・地域 | 日本のロック | 日本男子もここまで弾く | 日記・コラム・つぶやき | 映画・テレビ | 書籍・雑誌 | 欧州ジャズ | 歌謡ロック | 渡辺貞夫 | 米国ルーツ・ロック | 荒井由実・松任谷由実 | 西海岸ロックの優れもの | 趣味 | 青春のかけら達・アーカイブ | 音楽 | 音楽喫茶『松和』の昼下がり | 高中正義 | 70年代のロック | 70年代のJポップ

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ