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2015年8月 8日 (土曜日)

70年代クラプトンのラスト盤

立秋である。いきなり涼しくなった我が千葉県北西部地方。今日は最高気温は30度止まり。家ではエアコン要らず。窓を開けっ放しにして、室温は30度に至らず。夜になっても涼しい風が吹き抜けていく。とにかく、猛暑続きの毎日。ホッと一息の週末である。

さて、今日は「ジャズの合間の耳休め」。70年代ロックの世界である。とは言っても、今日のアルバムは正確には「70年代ロックの延長線上」。70年代ロックのレジェンドが80年代以降にリリースした好盤の数々を聴き進めている。

ということで、改めて今日のアルバムは、Eric Crapton『Money and Cigarettes』(写真)。僕達は省略して「マネシガ」と呼んでいる(笑)。1983年のリリース。ロック界はパンクブームが去り、AORが下火になり、軽薄短小の80年代MTVの時代へと突き進み始めた頃。ロックは、何をトレンドに何を目標に音作りをしているのか、全く判らない環境になっていた頃。

そんな中、このアルバムを聴く限り、クラプトンは健在であった。アルバム全体を覆う「ゆったりとしたレイドバックな雰囲気」が実に良い。バハマ諸島のナッソーという録音環境の選択がピタリと当たったのだろう。70年代クラプトンをしっかりと踏襲している。70年代クラプトン者として、聴き応えは「満点」。

そして、このアルバム、ゲストメンバーを見渡せば「おおっ」と思う。70年代に入って、スワンプからレイドバックと米国ルーツ・ロックを踏襲してきたクラプトンが、一緒に演奏してみたかった、彼の憧れの米国ルーツ・ミュージックの大御所達を集めて作ったアルバムでもあります。
 

Money_and_cigarettes

 
前の「アナチケ」バンドから、ギタリストのアルバート・リーのみを引き連れ、マッスル・ショールズのドラマーのロジャー・ホーキンズ、ブッカー・TとMG’sのベーシストのドナルド・ダック・ダンのリズム・セクションに、ライ・クーダーを加えて、濃厚な米国ルーツ・ロックを展開しています。

70年代前半でしたら「野趣溢れる」米国ルーツ・ロックがメインになったのでしょうが、このアルバムの録音年は1983年。下火になったAORの雰囲気をほど良くブレンドして、大人の「リラックスした余裕のある」米国ルーツ・ロックに仕上がっています。80年代の『No Reason To Cry』的なアルバムと評した方がいましたが、なるほど、けだし「言い得て妙」ですね。

プロデューサーはアトランティックで南部のR&Bを長くつくってきたトム・ダウド。ダウドはクラプトンの70年代前半の名盤『Layla and Other Assorted Love Songs』のプロデューサーでもある訳で、この『マネシガ』は、80年代の『Layla』を狙ったところもあるなあ、と妙に感心したりします。

振り返ってみると、このアルバムは70年代クラプトンの最後のアルバムだと思います。次のアルバムからは、80年代ロックの妙な雰囲気を取り込んだポップ・ロックに邁進してしまうクラプトン。それでも、この1983年に、実に滋味溢れる、70年代クラプトンの最後のアルバムをものにしました。

クラプトンのディスコグラフィーの中で、あまり目立たないアルバムなんですが(恐らく、この地味なジャケット・デザインの雰囲気でも損をしている様な気がする)、僕は70年代の『Layla』と『No Reason To Cry』とセットで楽しむ、クラプトンの隠れ好盤としてお気に入りの一枚です。

 
 

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2014年9月 8日 (月曜日)

耳休めをしたくなった時は・・・

我がバーチャル音楽喫茶『松和』は、ジャズが中心なんだが、ジャズが続いて、ちょっと耳休めをしたくなった時は、70年代ロックの名盤の数々をかける。これがまた耳に良いのだ。昔、夢中で聴いたアルバムから、最近、発売された発掘音源盤まで、70年代ロックは飽きない。

涼しくなった秋の入り口の季節。やっとロックを聴くにも良い気候になった。今日は、久し振りにブルース・ロックを選択。昨年の暮れにリリースされた、Eric Claptonの『Give Me Strength: The '74/'75 Recordings』(写真左)のDisc3〜4を聴く。

この『Give Me Strength: The '74/'75 Recordings』のDisc3〜4は『E.C. WAS HERE remixed and expanded version』というサブタイトルが付いている。1975年にリリースされた、クラプトンのブルース・ロックなライブ盤『E.C. WAS HERE』(写真右)の拡張盤である。

この『E.C. WAS HERE』の拡張盤は、オリジナルの『E.C. WAS HERE』の音源と70年代ライブ音源を集めた素敵なボックス盤『Crossroads 2』や『461 Ocean Boulevard』のデラックス・エディションに同梱されていた音源を再選〜再編したもので、公式な初出音源は、1974年7月20日のカリフォルニア、ロングビーチ・アリーナで収録の4曲のみ。

その4曲とは「Crossroads」「I Shot the Sheriff」「Layla」「Little Wing」。その内容は「まあまあ」。それでも公式盤では初出である。ブートに手を出さない「健全な」クラプトン者としては聴く価値はある。
 

Give_me_strength_2

 
でも、やっぱり、オリジナルの『E.C. WAS HERE』の音源が一番出来が良い。続いて『Crossroads 2』、そして、『461 Ocean Boulevard』のデラックス・エディションの順かなあ。後になればなるほど、演奏のレベルは荒くなったり冗長になったり、少しずつ落ちる。が、許容の範囲内ではある。

オリジナルの『E.C. WAS HERE』の音源を中心に、『Crossroads 2』や『461 Ocean Boulevard』のデラックス・エディションからのライブ音源を併せて2CDのアルバム形式に再編して聴くと、これはこれで「アリ」かなと思う。

とにかく『Smile』から始まるのが良い。このチャーリー・チャップリン作曲の映画『モダン・タイムス』のテーマ曲。この曲が僕は大好きなのだ。この『Smile』を、クラプトンが渋くカバーするのだから堪らない。そして、2曲目のオリジナルの『E.C. WAS HERE』の音源「Have You Ever Loved A Woman」に取って代わる。

この冒頭2曲のブルース・ロックの雄としての「スローハンド・クラプトン」なエレギの演奏には惚れ惚れする。そして、渋い渋いクラプトンのボーカル。そして、脇を固めるジョージ・テリーのハイテク・エレギ。

ほどんどが既出のライブ音源なのですがねえ。こうやって再選して再編したCD2枚を通して聴くと、やはり良いんですよね。やはり、この時期のクラプトンは、レイド・バックしたとか、レゲエに走ったとか、AORに走ったとか、いろいろ言われたが、ブルース・ロックの雄としての「スローハンド・クラプトン」なエレギの演奏は最高に充実していたのだ。

 
 

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2014年5月23日 (金曜日)

ついついクラプトン者の性である

クラプトン者として、ちょっと悩ましいボックス盤である、Eric Crapton『Give Me Strength: The '74/'75 Recordings』(写真左)。そののDisc 3とDisc4を聴く。そのサブタイトルは『E.C. Was Here Remixed and Expanded』。う〜ん、魅力的やなあ。

つまり、この『E.C. Was Here Remixed and Expanded』は、1975年リリースの『E.C. Was Here』(写真右)の拡張盤というもの。この1974年から75年にかけてのクラプトンのライブ音源は、ボックス盤『Crossroads』や『Live in The Seventies』にも多数収録されている。

今になって何が拡張盤なんや、と思ってみたら、なんと『Live in The Seventies』にも未収録の1974年7月20日のLong Beach Arenaでのライブの4曲「Crossroads」「I Shot the Sheriff」「Layla」「Little Wing」が初出である。

当然、1975年にリリースされた『E.C. Was Here』に収録された曲もしっかりとそのまま入っている。その曲については、いずれも相当に聴き込んだ懐かしい演奏。アドリブ・フレーズなど、しっかりと口ずさむことが出来る。やっぱり良い演奏やなあ。

さて、初出の1974年7月20日のLong Beach Arenaでのライブの4曲の出来は如何と問えば、まあまあかな、と応えるかな。さすがに吟味された『E.C. Was Here』に収録された演奏にはかなわないが、それなりに出来は良い。なるほど、1974年から75年のクラプトンのライブは充実していたということになる。
 

Give_me_strength_2

 
適度にレイドバックし、適度にテンション高く、適度にハード。レイドバックしたリラックスしまくった演奏ばかりかと思いきや、どうして、今の耳で聴くと、なかなかに良い感じにハードな内容の演奏が聴ける。アップテンポでギンギンに弾きまくるばかりがロックでは無い。

良い音です。この頃のクラプトンの音が一番好きやなあ。この頃のクラプトンが飛び切りやなあ。確かにタイトル通り。『E.C. Was Here Remixed and Expanded』。『E.C. Was Here』の拡張盤。CDのフォーマットになって、この拡張盤の編集、なかなかいけます。単体で発売しても良い位の出来かと思います。

70年代クラプトンのいいとこを集めたボックス盤『Give Me Strength: The '74/'75 Recordings』。「461 Ocean Boulevard」「There’s One In Every Crowd」の最新リマスター盤とこの『E.C. Was Here Remixed and Expanded』、既出の音源がかなり入っていて、なんだかなあ、と思っていても、ついつい手に入れてしまう。クラプトン者の性ですなあ(笑)。未発表スタジオ・アウトテイクも入っているしなあ。

編集が変わると音源の印象も変わる。初出の音源は少なくても、この『Give Me Strength: The '74/'75 Recordings』は、クラプトン者であれば、やっぱり「買い」ですね。というか、ついつい「買ってしまう」んですね(笑)。上手くやられたなあ、とは思うんですが、どうもあかんなあ(笑)。

 
 

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2014年2月15日 (土曜日)

クラプトンの「大人のロック」

久し振りに、Eric Claptonの『Crossroads 2: Live in the Seventies』を聴きながら、そう言えば、このブログで、1970年代後半のクラプトンのアルバムについて語る機会があまり無かったことに気が付いた。

1970年代後半のクラプトンと言えば、まずは『Slowhand』(写真)だろう。1977年11月のリリース。僕は当時、浪人の身だったので、このアルバムを入手して聴いたのはリリース一年後のことであった。

まずジャケットが良い。若き日のクラプトンのニックネーム「スロー・ハンド」をタイトルにしたアルバムで、身開きのジャケットを開くと、当時のクラプトンの愛器であった「ブラッキー」がど真ん中にどーんと横たわっている。ジャケットをたたむと、ギターのネックの部分とクラプトンの左手だけが見えるという、なかなかのデザイン。

ジャケットが良ければ内容も良いのがアルバムというものである。この『Slowhand』というアルバムでは、クラプトンのギターの技というよりは、クラプトンのソング・ライティングの才能が思いっきり発揮されている。収録されたクラプトンの自作曲の全てが良い。逆に、このアルバムでは、クラプトンはギターをあまりギンギンに弾いてはいない。

このアルバムに収録された曲は、どれもがギンギンのロックな曲という雰囲気では無い。このアルバムがリリースされた1977年当時、ソフト&メロウなAORが流行し始めていた背景を思うと、この『Slowhand』は、クラプトン流のちょっと硬派なAORなアルバムと評しても良いかと思う。
 

Slowhand

 
そういう意味では、1970年代前半のクラプトンの「スワンプ」で「レイドバック」な音世界を期待すると、ちょっと「あれれ」と思ってしまうかもしれない。この『Slowhand』に収録された曲は、どれもが意外とソリッドで、意外とメリハリよく溌剌と演奏されていて、スワンプやレイドバックという雰囲気は微塵も感じられない。

スワンプの音を整理してスッキリさせて、ソフト&メロウな雰囲気とソリッドで硬質なアレンジで、コントラストを豊かにしたAORという風に僕は受け止めている。1970年代前半までのロックに求めたものを前提とすると、この『Slowhand』の音世界は、分別のある、大人のロックな雰囲気だと言える。

冒頭のJ.J.Cale作の「Cocaine」は、その歌詞、そのリフを聴くと、まだまだ従来のロックな雰囲気を漂わせているが、2曲目のバラード曲、当時の伴侶であったパティ・ボイドに捧げた、クラプトンの究極のラブ・ソングである「Wonderful Tonight」は、明らかに大人のロックであり、AORな音世界である。この「Wonderful Tonight」の歌世界を、1970年代前半までのロッカーは絶対に歌わない(笑)。

3曲目の「Lay Down Sally」も、1970年代半ばまでのクラプトンであれば、思い切りレイドバックした演奏でキメてくるのだが、このアルバムでは、ちょっとルーズさを漂わせながらも、意外とカッチリとソリッドにキメてくる。大人のちょっとハードなAORって感じで、クラプトンの音の変化が十分に感じられる。

『愛しのレイラ』や『461オーシャン・ブールバード』、『安息の地を求めて』と聴き込んできたクラプトン者の方々からすると、この『スローハンド』の音世界を聴くと、クラプトンも大人になったもんやなあ、と感じるのではないでしょうか。この『スローハンド』の音って、クラプトンの「大人のロック」ですね。

 
 

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2014年1月 5日 (日曜日)

僕の愛する『安息の地を求めて』

昨年の暮れ、クラプトンの魅力的なボックス盤がリリースされた。Eric Clapton『Give Me Strength : The '74 / '75 Recordings』である。クラプトンが1974年から1975年にかけて制作した3枚のアルバム『461 Ocean Boulevard』『There's One In Every Crowd』『E.C. Was Here』を中心に、ボーナス・トラックを追加して再編成したもの。

このボックス盤、僕にとってはなかなかのお気に入りになっていて、あの頃のクラプトンのアルバムを久し振りに聴き直している。その中の一枚が『There's One In Every Crowd』(写真左)。邦題『安息の地を求めて』。

思い入れの深いクラプトンの名盤の一枚。発売は1975年3月。僕は高校時代真っ直中。このアルバム、我が映研でも放課後、ガンガンに流して聴き入っていた。ああ、懐かしいなあ。

さて、このアルバムは、先の『461 Ocean Boulevard』の中で、クラプトン自身のお気に入りとなった「レゲエ」の雰囲気と、加えて、サザンロック独特の「レイドバック」が溢れんばかりの、かなり渋い内容のアルバムだった。

レイドバック(laid-back)というのは「くつろいだ、のんびりとした、ゆったりした」という意味である。音楽の用語として良く使われるが、その場合、主にリズムの感覚を表す。具体的な例を挙げると、レゲエのリズムや、サザン・ロックのバラードなどの「ゆったりとくつろいだ感じ」が「レイド・バック」。

1970年前後のギンギンにギターを弾きまくるクリーム時代や、1990年代から2000年代のブルース嗜好クラプトンからは想像し難い、くつろいで落ち着いて達観した様な、思いっきり肩の力を抜いたアルバムである。

このアルバムの凄いところは「レゲエ」や「レイドバック」を全面的に導入し、思いっきりリラックスした中に、テンションの高い演奏が繰り広げられ、このテンションがアルバム全体のリラックス・ムードをグッと引き締めているところ。
 

Theres_one_in_every_crowd

 
適当にシャッフルしているように聴こえるクラプトンのギターも「キメ」の部分ではギンギンにキメまくる。その「キメ」の時間が短時間なのでうっかりすると聴き逃すが、この短時間のテンションの高いギターソロが場面場面で効いていて、アルバム全体がグッと締まっているのだ。

冒頭の「We've Been Told(Jesus Is Coming Soon)」。アコギの音が素晴らしく心地良い。2曲目は、レゲエ・ソング「Swing Low Sweet Chariot」。枯れた調子のクラプトンのヴォーカルもさることながら、バック・コーラスのマーシーとイヴォンヌもリラックスして、良い調子で歌い上げているのが印象的。この曲、今でも大好きな曲です。

5曲目の「The Sky Is Crying」は、レゲエ調の曲が多いこのアルバムの中で、際だったブルース・ナンバー。ライヴでも良く演奏される佳曲ですね。ラストの「Opposites」などは、リラックスの極みである。

クラプトンの歴史の中では、ちょっと異質なアルバムですが、ブルーズ・レゲエ・ゴスペル系の曲を中心に「軽快なジャマイカのリズム」「テンションは高いがリラックスしたアコギの音」「ここ一発のクラプトンのエレキの職人技」。心地良い「ロックな安らぎ」を感じるアルバムです。

クラプトンファンの中には「レイドバックしすぎ」とか「もっとギターを弾くべき」ということで、このアルバムって、評価が低いところもあるんですが、僕は、このアルバムは、以降のクラプトンの定番パターンを決定づける重要なアルバムの一枚であると思っています。

そういう意味で、最高傑作の座については、突然変異的な大名盤の『愛しのレイラ』に譲るが、その『愛しのレイラ』に劣らない、素晴らしいアルバムだと僕は思う。このアルバムは、クラプトンの数あるアルバムの中でも、いわゆる商業的な成功は収めてないが、コアなファンには人気が高い「隠れ名盤」なんですよね。

 
 

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2013年12月13日 (金曜日)

まるで「喧嘩」の様な即興演奏

今を去ること40年ほど前になる。高校一年生の時、映研の先輩に触発されて、ロックのアルバムを聴き始め、どっぷりと浸かっていくわけだが、その頃、エリック・クラプトンは、麻薬禍からカムバックして、『461 Ocean Boulevard』というアルバムをヒットさせていた。

エリック・クラプトンと言えば、日本でいう「ロック三大ギタリスト」の一人。1960年代から、英国ロックシーンの中で「ギターの神」と呼ばれ、伝説のバンド、クリーム、ブラインド・フェイス、デレク・アンド・ドミノスを結成しては解散する。

その伝説のバンド「クリーム」であるが、ベーシスト兼ボーカリストのJack Bruceとギタリスト兼ボーカリストのEric Clapton、ドラマーのGinger Bakerの三人がメンバー。この三人の即興演奏が目玉のバンドで、バンドの最後の時期、三人の仲が最悪になった頃の演奏は、お互いの音に全く耳を傾けず、自分の出したい音をガンガン叩き付けて、まるで「喧嘩」の様なセッションだったという。

しかし、クラプトンが好きになって、クラプトンからクリームのアルバムへと入っていったが、クリームのスタジオ録音のアルバムは、思ったほど過激な演奏でなく、結構ポップなブルース・ロックという感じで、なんか肩すかしを食らった感じでガッカリしたことを覚えている。

『Wheels of Fire』、邦題『クリームの素晴らしき世界』のライブ録音部分は、その即興演奏の凄さの一端を垣間見ることが出来るが、過激というほどのものでは無い。ただ、ロックというフォーマットでの即興演奏という面では、さすがに素晴らしいテクニックとフレーズに裏打ちされた、当時としては最高峰に位置する演奏だと思う。

そんなこんなで、クラプトンのクリームは、ロック雑誌などで書かれているような「過激な即興演奏」は無いな、ということで、それ以来、注目すること無く、その存在をほどんど思い出すことは無かった。

が、この10年ほど前から、iTunes Music Storeを始めとするダウンロード・サイトがスタートして、このダウンロード・サイトでは、アルバムに収録された曲の一部を試聴することが出来る。これが実に助かる。そのアルバムに収録されている音の一端が判るので、そのアルバムの内容を吟味・判断するのに随分役に立った。
 

Live_cream_vol2

 
そんな試聴で「これは」と思って、聴き直そうと思ったクリームのライブ盤がこれだ。1972年にリリースされた、Cream『Live Cream Volume 2』(写真左)。 クリームの解散後にリリースされた未発表音源集である。

1972年のリリースなので、僕が高校生の時には、レコード屋に確かにあった。でも、この「クリームの解散後にリリースされた未発表音源集」だということで、なんだか残り物の様な感じがして胡散臭かったこと、そして、このチープなジャケット・デザインがあまりに安っぽすぎて、当時の小遣いからすると大枚だった「二千三百円」を叩いて購入する気にはならなかった。

しかし、この『Live Cream Volume 2』に収録されている音は凄い。高校時代、読みあさったロック雑誌にあった、「お互いの音に全く耳を傾けず、自分の出したい音をガンガン叩き付けて、まるで「喧嘩」の様なセッション」な音が、このライブ盤に詰まっている。

このライブ盤に収録された演奏は、1968年2月から6月にかけて行われた3回目の全米ツアーと同年10月のグループ最後の全米ツアーより6曲を収録とあり、ちょうど、クリームのバンドの最後の時期、三人の仲が最悪になった頃のライブ演奏になる。なるほど「まるで「喧嘩」の様なセッション」である。これが伝説の「即興演奏の凄さ」なんですね。

選曲も、今の目で振り返ると、ほとんどクリームのベスト盤の様な、クリームの代表曲をズラリと並べているではないか。テーマの部分は、キャッチャーでポップな展開が心地良いが、インプロビゼーションに入ると、お互いの音に全く耳を傾けず、自分の出したい音をガンガン叩き付ける「喧嘩」セッションが延々と展開。凄いテンションとテクニックである。

このライブ盤を初めて聴いたのが5年前。高校時代に初めてクリームを聴いて以来、30年を経過して、やっとクリームの、お互いの音に全く耳を傾けず、自分の出したい音をガンガン叩き付ける「喧嘩」セッション、を体感したことになる。長年、ロックを聴いていると、1970年代には感じることが出来無かった、新しい音の発見があったりして、全く飽きることが無い。

 
 

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2013年10月21日 (月曜日)

こんなアルバムあったんや・28

ジャズは懐深い音楽ジャンルで、他の大抵のジャンルの音楽と融合したり、そのエッセンスを吸収したり、他の音楽ジャンルに対して、かなり柔軟な音楽フォーマットである。

古くは、ラテン音楽のエッセンスを吸収して「ラテン・ジャズ」が流行ったり、ボサノバのエッセンスを吸収して「ボサノバ・ジャズ」が流行ったり、ロックの8ビートと誘導して「クロスオーバー・ジャズ」が流行ったり、クロスオーバー・ジャズにAORのソフト&メロウな要素を吸収して「フュージョン・ジャズ」が流行ったり、アフリカのネイティブな民族音楽と融合してみたり、ジャズは他のジャンルの音楽に対して、かなり柔軟である。

ジャズのミュージシャンと他のジャンルのミュージシャンと共演する、いわゆる「異種格闘技」的なセッションも厭わない。この「異種格闘技」的なセッションは、時に素晴らしい「化学反応」を起こし、単なる「共演」の音を通り越した、ジャズ+αの唯一無二な音世界が展開されたりする。

さて、その「異種格闘技」的なセッションとして、2011年4月ニューヨーク、リンカーン・センターで、エリック・クラプトンとウイントン・マルサリスの共演による、ブルース・ギターとニューオーリンズ・ジャズの融合によるスペシャル公演の模様を収録したライブ盤、Wynton Marsalis and Eric Clapton『Play The Blues - Live From Jazz At Lincoln Center』(写真左)がリリースされた。2011年9月の事である。

この「異種格闘技」的セッションの触れ込みは「ブルース・ギターとニューオーリンズ・ジャズの融合」。ウイントン・マルサリスが全ての曲をアレンジするほどの気合いの入れよう。また、クラプトン自身は、ジャズに対する畏敬の念を持っており、どこかでジャズとの「異種格闘技」を期待していたようである。
 

Play_the_blues

 
かっての「ジャズ界の貴公子」ウィントン・マルサリス、「ブルース・ギターの神様」エリック・クラプトン。さて、この2大ミュージシャンが「異種格闘技」をしたら、どんな化学反応が起こるのか。このライブ盤の興味はその一点に尽きる。

しかし、ちょっと肩すかしを食らう。「ブルース・ギターとニューオーリンズ・ジャズの融合」が狙いであったのだが、どうも全編に渡って「融合」したという雰囲気は無い。当然、化学反応も起こっていない。演奏のレベルは高いものがあるだけに実に惜しい。

ニューオリンズ・ジャズの部分は、さすが腕利きミュージシャンを集めてのセッションなので、まずまず聴き応えがある。が、なんだかちょっと「きれい」なのが気がかり。ジャズならではの、良い意味でのラフさが無い。書かれた譜面を基に演奏しているような、綺麗なニューオリンズ・ジャズ。

ブルース・ギターの方は、ジャズを意識しすぎたのか、ブルース・ギターのブルージーさが、ジャズのブルージーさの取って代わって、なんだか良くわかならい雰囲気の演奏になってしまった。誤解してほしくはないのだが、クラプトンのプレイは水準以上で、なかなかのプレイを披露してくれている。しかし、いつもの、感性でバリバリ弾きまくるクラプトンでは無いのだ。

「なんだかなあ」という内容は実に残念。特に、あの名曲「レイラ」をジャズ・ボーカル風なバラード・チックなアレンジに仕立てあげた意味が良く判らない。「ブルース・ギターとニューオーリンズ・ジャズの融合」の一例として、一度聴く価値はあるとは思うが、ヘビー・ローテーションにはならないだろう。それぞれの演奏は水準以上なのだが、何かが足らないのだ。

「ブルース・ギターとニューオーリンズ・ジャズの融合」としては、こんなアルバムあったんや、なんですが・・・。「ブルース・ギターとニューオーリンズ・ジャズの融合」の化学反応を狙って、予定調和に陥ってしまったようなライブ盤。演奏のレベルは高いものがあるだけに実に惜しい。
 
  
 
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2013年3月 3日 (日曜日)

ECのお気に入りな作品の一枚

1974年、麻薬中毒から復活したクラプトンが、気合いを入れて発表した名作である。Eric Clapton『461 Ocean Boulcard』(写真左)。ジャケット・デザインからして、米国南部、フロリダ州マイアミって感じが溢れんばかりで、このアルバムの個性である「レイド・バック」な雰囲気がプンプンしている。

このアルバムには、ボブ・マーリー作のレゲエな名曲「I Shot the Sheriff」をカバー・ヒットが含まれている。この「I Shot the Sheriff」の大ヒット(全米No.1となっている)によって、クラプトンの復活とキャリアを内外に印象付け、ソロのクラプトンにとって、最初のジャイアント・ステップとなったアルバムである。

この大ヒットした「アイ・ショット・ザ・シェリフ」に代表されるように、このアルバムには、レゲエを始めとするジャマイカな雰囲気や当時の米国南部のサザン・ロックのトレンドであったレイド・バックな雰囲気が蔓延しており、それまでのクラプトンとは似ても似つかぬ、別人の様な音世界である。

このアルバムの発売当時は、僕は高校1年生。かの映画研究部にて拝聴した時には、なんだか寛ぎ過ぎていて、『Layla and Other Assorted Love Songs』の時のような、エレギを渋くリラックスしつつ弾きまくるサザンロック的雰囲気は、時たま見え隠れする程度。「もう少し、しゃきっとせんかい」と心の中で思ったことを覚えている。でも、今の耳では、この「寛ぎ過ぎ」が良いのですね。歳は とってみるものです。でも、当時、「クラプトンはどこへいくのだろう・・・」と漠然と不安になったのが正直なところ。

スタジオ録音の場合、ライブの様なテンションの高さや勢いに乗ったパフォーマンスな雰囲気が伝わりにくいので、この「寛ぎ過ぎ」が退屈に感じたりするので、この『461 Ocean Boulcard』は、レイド・バックな雰囲気の中でも「寛ぎ過ぎ」ギリギリの雰囲気。
 

461_ocean_boulevard

 
ジョージ・テリーの溌剌エレギが、その「寛ぎ過ぎ」の雰囲気をギリギリのところで救っている。そう、このアルバムでの聴きどころのひとつが、ジョージ・テリーのエレギ。このアルバム、意外とクラプトンはギターを弾いていないんですよね。エレギのソロなど、結構、ジョージ・テリーに任せている。意外と、このアルバムでのエレギのソロって、クラプトンのソロばかりと思われているロック者の方々って、結構、いるのでは無いでしょうか。その辺のところは、クラプトンの戦術勝ちですよね(笑)。

ラストの「Mainline Florida」が格好良い。そんなジョージ・テリーの作品なんですが、クラプトンが演奏しそうな、クラプトン風な米国南部のサザン・ロックですね。タイトなリズムに、格好良いギターのリフ。怪しげなスライド・ギターも印象的で、実に格好良い曲です。この様に、このアルバム、意外とジョージ・テリーの活躍で名盤化しているような感じもします。

冒頭の溌剌とした「Motherless Children」から、2曲目の思い切りレイド・バックした寛ぎ過ぎな「Give Me Strength」の落差が堪らない(笑)。この2曲の雰囲気が、このアルバムの個性を代弁しています。リラックスしたサザン・ロックな溌剌さも良いが、 思い切り寛ぎ過ぎなレイド・バックも良い。そんなアルバムの創り手からのメッセージを感じます。

クリーム解散後、デラニー&ボニーに影響されて走った「スワンプ」から、米国南部のサザン・ロックへの流れ流れて、たどり着いた先が、この『461 Ocean Boulcard』のレゲエを始めとするジャマイカな雰囲気や当時の米国南部のサザン・ロックのトレンドであったレイド・バックな雰囲気なんだと思います。事実、70年代クラプトンは、このアルバムの音世界を煮詰めていくことになります。

レイド・バックな雰囲気の中でも「寛ぎ過ぎ」ギリギリの雰囲気が心地良く、思いっきり肩の力が抜けた素晴らしいアルバムです。ブルース、スワンプ、レゲエ等が上手くミックスされた音世界は、今の耳で聴いても個性的なものです。個人的には、クラプトンの数ある作品の中でも良く聴く、お気に入りな作品の一枚です。

 
 

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2013年3月 2日 (土曜日)

クラプトンを聴き直さんとなあ

この3月、3年ぶりに、Eric Clapton(エリック・クラプトン)のニュー・アルバムがリリースされるという報に接して、そう言えば、しばらく、クラプトンを聴いていないなあ、と思った。新譜は2005年の『Back Home』以来、御無沙汰だし、これはあかんなあ、としばし反省である。

ということで、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」では昨晩から、エリック・クラプトン祭である(笑)。といっても、懐かしの70年代館なので、まずは70年代クラプトンから聴こう、ということで、選んだアルバムというか、ボックス盤が『Crossroads 2(Live In The Seventies)』(写真左)。

この『Crossroads 2』は1996年にリリースされたCD4枚組のボックス盤で、1970年代のライブ音源全35曲を収録。CD4枚のトータル時間は約4時間半とボリューム抜群。Live In The Seventies と副題にある位なので、このライブ・ボックス盤には、1970年代クラプトンの美味しいところがギッシリと詰まっている。

全35曲は年代順に並べられているとされる『Live In The Seventies』 であるが、ボックス盤の最初に収録されているのは、1974年のアルバム『461 Ocean Boulevard』のアウトテイク『Walkin' Down The Road』で、ちょっと「アララ」と肩すかしを食ってしまうところはご愛嬌(このアウトテイクを冒頭に持ってきた動機は不明である)。

しかし、2曲目からはご安心下さい。1974年7月19日にカリフォルニアの Long Beach Arena でのライブ『Have You Ever Loved A Woman』から、1978年11月28日にイギリスの Victoria Hall での『Crossroads』までライブ音源が続き、最後は1978年のアルバム『Backless』からのアウトテイク3曲で締め括られる。

こうやって内容をまとめてみると、このボックス盤は70年代クラプトンの「ショーケース」的存在やなあ、と改めて感心する。
 

Crossroad2

 
70年代クラプトンと言えば、70年代初頭、デラニー&ボニーの影響をもろに受けて、米国南部のロックのテイスト「スワンプ」に走り、デュアン・オールマンに出会い、サザン・ロックに身を投じる。そこで生まれた名盤が『Layla and Other Assorted Love Songs(いとしのレイラ)』である。

その後、ジョージ・ハリソンの妻、パティへの横恋慕が昂じてドラッグに走り、遂には演奏不可能な状態に陥ってしまう。しかし、そこは何とか踏ん張って、1974年、レゲエなヒット曲「I Shot The Sheriff」を引っさげてカムバック。

ここでのクラプトンは、スワンプからサザン・ロックの雰囲気を引きずりつつ、当時、サザン・ロックのトレンドだった「レイド・バック」をいち早く取り入れてた、スロー・テンポからミッド・テンポが中心の、適度にユルユルのブルース・ロック。これが、70年代クラプトンの完成形となった。

そんな70年代クラプトンの完成形となった、適度にユルユルのブルース・ロックが、このボックス盤の中にてんこ盛り。リーダー作の世界では『461Ocean Boulevard』から『There's One in Every Crowd』そして『Slowhand』の音が中心に収録されている。

これが良いんやなあ。僕はクラプトンの歴史の中では、70年代クラプトンの音が圧倒的に好きだ。特に、『461Ocean Boulevard』から『There's One in Every Crowd』の2枚は大の愛聴盤で、当然、このライブ・ボックス盤『Crossroads 2』は、70年代クラプトンの音はこれだけでも良い、と思う位に、大好きなライブ盤である。

録音も良いライブ音源で、当時クラプトンが愛用していたエレギ「ブラッキー」の音が凄く心地良い。伸びの良い高音、締まりの良い低音、ストロークの安定感。この時代のクラプトンの「ブラッキー」は無敵のエレギである。この「ブラッキー」のライブでの音を心ゆくまで楽しめるところも、この『Crossroads 2』の素晴らしいところ。

3月12日発売の新譜『Old Sock』を入手するまでに、ちょっとクラプトンを聴き直さんとなあ。特に、21世紀に入ってからのクラプトンとは疎遠になっているので、ちょっと詰めておかなきゃあかんなあ、と気合いを入れ直している。

 
 

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2012年9月15日 (土曜日)

奇跡のストラト「ブラッキー」

9月も半ばだというのに、とにかく暑い日が続く、我が千葉県北西部地方。しかも、蒸し暑い。そして、雨がほとんど降らない、とくる。朝の早い時間、そして、日が暮れてからは、ちょっとは涼しくなるのだが、湿度が高いのがどうもいけない。
 
一昨日より、コルトレーンの『Live In Japan』を2日に渡って聴き通したので、なんだか耳が完璧に「フリージャズ」。この『Live In Japan』は「コルトレーン教の殉教者」しか踏み入れてはいけない領域というが、なるほどと改めて思う。ちょっと耳を休めないとな〜、ということで昨晩から、70年代ロックのアルバム鑑賞に中心に切り替え。
  
残暑長引く今年の9月、これだけ蒸し暑さが去らない今の状況では「レイドバック」なロックが一番。「レイド・バック」とは、ロック音楽の用語として良く使われるが、「くつろいだ、のんびりとした、ゆったりした」という意味と捉えておけば問題無い。70年初頭に出現した「スワンプ」の流れを汲むもので、基本的には、米国南部の泥臭いサウンドを基調とする。
 
そんな「スワンプ」から「レイドバップ」なロックを踏襲した、ロック界を代表するギタリストが、エリック・クラプトン(Eric Clapton)。日本で言われる「3大ロック・ギタリスト」の一人である。クラプトンの70年代は、まさに「スワンプ」から「レイドバック」なロックをまっしぐらに突き進んだ訳で、僕はこの70年代のクラプトンが一番好きだ。
 
そんな「スワンプ」から「レイドバック」なロックを大々的にやっていた頃のライブ・パフォーマンスをCD4枚に納めた、クラプトン者にとっては垂涎のボックス盤がある。『Crossroads 2: Live in the Seventies』(写真左)。1974〜1978年のライブ集。ヤク漬けから奇跡的に復活した後(とは言ってもアル中だったらしいが・・・)、クラプトン30歳台のライブ音源である。
 
Live_seventies
 
ボックス盤の内容については、2009年11月28日のブログ(左をクリック)に詳しいので、そちらをご覧いただきたいのだが、このライブ盤全般を通じて感じるのは、クラプトンのエレギの音は、本当に良い音がするということ。
 
この70年代、クラプトンが使用していたエレギはストラト・キャスターであるが、単なるストラトでは無く、クラプトンが専用にカスタマイズしているもので、愛称で「ブラッキー」と呼ばれる(ちなみに、このボックス盤『Crossroads 2: Live in the Seventies』のジャケット写真が「ブラッキー」である)。
 
1970年のことであるとされる。クラプトンはナッシュビルにあるショー・バッドの楽器店で、ヴィンテージのストラト・キャスターを格安で手に入れる。そして、そのうちの3本を分解、最良のパーツを集めて、新たにストラトを組み上げた。「ブラッキー」の由来は、最終的なボディ色が黒だったことにちなんでいる。

この「ブラッキー」の音が実に良い。このボックス盤のハイライトの一つが、クラプトンのエレギ(ブラッキー)の音。本当にブラッキーの音は素晴らしい。
 
まず、胴鳴りが凄くて、音が太くて深い。音の「くすみ」については、これぞストラト・キャスターという「くすみ」が出ている。「音の伸び」については、これってストラトの音か、と疑ってみたくなるほどの伸び。なんでクラプトンはこのブラッキーを手放したのかなあ。老朽化が理由とは言うが、これだけの奇跡的な音がするストラトは二本とないだろう。
  
う〜ん、やっぱ、クラプトンは70年代が絶対ええなあ。「スワンプ」から「レイドバック」と、ガッツリと余裕をかましながら、ブルースを弾きまくる「Slow-Hand」Clapton。愛器ブラッキーの音と響きも最高。しっかりと「耳休め」が出来ました ww。
 
 
 

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