2024年7月17日 (水曜日)

邦題通り「アメリカン・ポップ」

『エクステンションズ』『モダン・パラダイス(邦題)』とジェイ・グレイドン・プロデュースの優れた内容の作品が2作。ジャズ名曲あり、ポップあり、アカペラあり、とアルバムの完成度が非常に高く、ともにグラミー賞受賞した。さて、その次はどの様な展開になるのか、興味津々の1983年。マントラは「ポップ志向」の色濃い、R&Bをも取り込んだ傑作をリリースしてきた。

The Manhattan Transfer『Bodies And Souls』(写真左)。1983年の作品。ちなみにパーソネルは、The Manhattan Transfer = Tim Hauser, Cheryl Bentyne, Alan Paul, Janis Siegel。マンハッタン・トランスファーの7枚目のスタジオ録音アルバム。邦題は『アメリカン・ポップ』。

このアルバムは、マントラのアルバムとして、R&Bチャートにランクインしている。スティーヴィー・ワンダーによる個性的なハーモニカ・ソロがフィーチャーされた「Spice of Life」は、R&Bチャートで32位、ポップ・チャートで40位とスマッシュ・ヒットとなった。
 

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アニタ・ベイカーが後にカヴァーした事でも有名な「Mystery」、当時サントリーのTVCMでマントラ自身も登場した「American Pop」、グラミー賞で、 Best Jazz Vocal Performance賞をとった「Why Not !」、1982年に亡くなったピアニスト、セロニアス・モンクへのトリビュート「The Night That Monk Returned To Heaven(邦題:モンクに捧ぐ夜)」と佳曲揃い。

マントラのボーカル技術は凄みすら感じる。ハーモニーも素晴らしい。ポップスからジャズ、R&Bまで、幅広く完璧に対応する。このアルバムでのマントラの唄いっぷりは、ピークに達していたのではないか。完成度の高いボーカル・コーラスだからこそ、「ポップ志向」の色濃い、R&Bをも取り込んだボーカルを気軽にリラックスして聴くことができるのだろう。

録音がデジタル黎明期のものなので、音のエッジが立ちすぎて、キンキンしているのが玉に瑕。このマントラ盤はCDよりは、LPで聴いた方がしっくりする様な気がする。マントラが一番ポップに振れた内容で、純粋なジャズ・コーラスとして聴くにはポップ色が強いかもしれないが、フュージョンなジャズ・コーラスとして聴くには絶対に「アリ」。マントラの名盤の一枚でしょう。
 
 

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2024年6月27日 (木曜日)

スポルディングとハーシュの邂逅

「2023年度 Jazz Life グランプリ」も貴重な情報源。この月刊誌 Jazz Life のグランプリ記事も、雑誌ジャズ批評の「オーディオ・ディスク大賞」と並んで、昨年度のジャズの新盤の振り返りになり、落穂拾いにもなる。Jazz Life のグランプリも、ジャズ批評のディスク大賞も、コマーシャルな裏の事情など関係なく、評論家の方々やショップの店員さんが、忌憚ないところでアルバムを選出しているようなので、本当に参考になる。

Fred Hersch & Esperanza Spalding 『Alive at the Village Vanguard』(写真左)。2018年10月19–21日、NYの老舗ライヴハウス「Village Vanguard」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Fred Hersch (p), Esperanza Spalding (vo)。

その独特の奏法と創造のアイデアのユニークさで「ピアノの詩人」などと評され、1980年代以降のピアニストの中で、最もエヴァンスイズムを受け継いだと言われる。耽美的でリリカルなピアノの最右翼の一人「フレッド・ハーシュ」と、稀有な、唯一無二な若手女性ベーシスト&ボーカリストの「エスペランザ・スポルディング」のデュオ演奏。

ハーシュにとってビレバガでのライヴ録音は今回で6度目らしい。そして、ベーシスト&ボーカリストのスポルディングは、潔くヴォーカルのみの参加。女性ベーシストとして、かなりユニークな個性の持ち主なので、スポルディングのベースが聞けないのは残念だが、ボーカルに専念出来る分、このデュオ・ライブ盤でのスポルディングのボーカルは、さらに迫力と捻じ曲がり度合いが増しており、現代の新しい、最新の女性ボーカルというか、ジャズ・ボーカルの新しい響きが実に芳しい。
 

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スポルディングのボーカルはこれまでに無かったユニークなもの。その雰囲気は「枠に囚われない」「野趣溢れる」「アフリカン・ネイティヴな」ワールド・ミュージック志向のボーカル。その表現の自由度は高く、伝統的な女性ボーカルをこよなく愛する方々からすると、これは「由々しき」女性ボーカルなんやろうな、なんて思ったりする。とにかく「自由」、そして、時折、織り交ぜられる「小粋なワード」が、スポルディングのエンタテインメント性を引き立てる。

そんなスポルディングのボーカルに、寄り添うが如く、絡むが如く、ハーシュのピアノが疾走する。現代のジャズ・ピアニストの中でも「耽美的でリリカルなピアノの最右翼」とされるハーシュのピアノであるが、耽美的どころか、アグレッシヴで躍動感溢れるバップなピアノで、スポルディングのボーカルの伴奏をガンガンやっている。恐らく、スポルディングの自由闊達なボーカルに合わせた、ハーシュの職人肌的パフォーマンスなんだろう。

しかし、スポルディングのボーカルとハーシュのピアノが、こんなに相性が良いと思わなかった。最初は「水と油」かなあ、と思ったのだが、聴いてみて、あらビックリ。スポルディングのボーカルは従来からの個性的なものなんだが、その伴奏に回ったハーシュのピアノが半端ない。抒情的にしっとり展開したりするところあるが、基本的にはアグレッシヴで躍動感溢れるバップなピアノ。ハーシュの今までとは違った側面を聴くこと出来て、感心することしきり、である。

スポルディングの唯一無二の「今までにない」新しいボーカルと、ハーシュの「新しい引き出し」を聴くかの如き、スインギーでアグレッシヴなバップな弾き回し。一期一会の、奇跡のようなデュオのライヴ音源。現代の、今のジャズのトピック的アルバムの成果として、高く評価されるべき好盤である。
 
 

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2024年6月 6日 (木曜日)

マントラの隠れ名盤『Pastiche』

1973年の再結成後、順調に内容のあるアルバムを2枚、リリースしてきた、マンハッタン・トランスファー(The Manhattan Transfer=以下「マントラ」と略)。そろそろ「マントラの音志向」を確立するタイミングでもあった。

The Manhattan Transfer『Pastiche』(写真左)。1976年12月から1977年9月の録音。1978年のリリース。ちなみにパーソネルは、Tim Hauser, Laurel Massé, Alan Paul, Janis Siegel (vo) 以上が「The Manhattan Transfer」。

前作、前々作同様、バックのバンドには、当時のクロスオーバー&フュージョン畑の有名ジャズマンから、ハイテクニックなスタジオ・ミュージシャンまで、多数の面子が参加して、マントラのコーラスをバックアップしている。特に、この盤では、ジャジーな音志向を強化していて、バックに豪華なビッグバンドが控えている。

ビッグバンドをバックにした、ジャジーな4人組コーラス。マントラ独特のコーラス・ワークを引き立たせるビッグバンド・アレンジが見事。ややもすれば、コーラス・ワークの邪魔になりそうな、ビッグバンドの重厚なユニゾン&ハーモニーなんだが、この盤でのビッグバンドのユニゾン&ハーモニーは重厚かつダイナミックだが、ユニゾンは効果的に抑制を効かせ、ハーモニーはコーラスの邪魔にならない、逆にコーラスを引き立たせる様な音の重ね方が上手い。
 

The-manhattan-transferpastiche

 
このアルバムを聴いていて、マントラの音作りって、往年の「ウエストコースト・ジャズ」がベースにあるのかな、と感じた。いわゆる、小粋なアレンジを施し、ハイテクニックだがお洒落に抑制を効かせて、じっくり「聴かせるジャズ」。マントラのアルバムの根底には、この「聴かせる」というキーワードがしっかりと「ある」。

まず、どの曲でも、マントラのコーラス・ワークのアレンジが見事。マントラならではのユニゾン&ハーモニーの個性を外さすに、原曲のニュアンスをしっかりと踏襲し、時に上回る。どこから聴いても「マントラ」を感じるコーラス・アレンジは見事という他ない。

選曲も良い。後にマントラの代表曲になる、ジミー・ジェフリー作の「Four Brothers」、エリントン作「In a Mellow Tone」、ヴィッド・バトー作「Walk in Love」。ルパート・ホルムズ作の「Who, What, When, Where, Why」。個人的には、ゴフィン=ゴールドバーグの「It's Not the Spotlight」。どの曲もアレンジが秀逸で、マントラのコーラス・ワークが映える。というか、アレンジが秀逸であれば、マントラのコーラス・ワークが映える曲を選んでいる様に見える。

この盤もマントラの数あるアルバムの中で、そのタイトルが特別に上がるアルバムでは無い。しかし、このジャズ・スタンダード曲からポップスの佳曲までを、ジャジーでライトなフュージョン・ジャズ風のアレンジでカヴァーした内容は、マントラのコーラス・アレンジの優秀さと演奏全体のアレンジの見事さを再認識させてくれる。

マントラの音志向が確立された感のある「マントラの隠れ名盤」だと僕は思う。
 
 

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2024年6月 5日 (水曜日)

マントラの「華麗なる開花」

1973年、一旦解散したマンハッタン・トランスファー(The Manhattan Transfer=以下「マントラ」と略)。その後、まもなく、リーダーのティム・ハウザーは、ローレル・マッセ、ジャニス・シーゲルと出会う。そして、アラン・ポールを紹介され、新生マントラを立ち上げることを決意、『The Manhattan Transfer (Atlantic, 1975) 』(左をクリック)で再デビューを果たす。

The Manhattan Transfer『Coming Out』(写真左)。1976年の作品。邦題「華麗なる開花」。ちなみにパーソネルは、Tim Hauser, Laurel Massé, Alan Paul, Janis Siegel (vo)、以上が「The Manhattan Transfer」。バックのバンドには、当時のクロスオーバー&フュージョン畑の有名ジャズマンから、ハイテクニックなスタジオ・ミュージシャンまで、多数の面子が参加して、マントラのコーラスをバックアップしている。

マントラとしては3枚目、新生マントラとしては2枚目のアルバム。マントラのデビュー盤が、カントリー調の楽曲が中心の、米国ルーツ・ミュージックの音要素をメインにしたアルバムだったが、この『Coming Out』は、ジャズ以外のポップス、ロックやオールディズで占められたアルバム。再デビュー盤『The Manhattan Transfer』 (Atlantic, 1975)の内容が、かなりジャジーだったので、この正反対に振れた様な音作りにはビックリ。
 

The-manhattan-transfercoming-out

 
わざわざ「カントリー調の楽曲」は避けたみたいで、全11曲、当時のロック&ポップス曲がメインだが、ところどころに。ジャズ風のバラードや、ラテン調の楽曲、シャンソン風のコーラスありと、バラエティーに富んでいる。ただ、曲調や曲想が変わろうが、原曲がロックだろうがポップスだろうが、マントラのコーラスとしては全くブレがない。どんな元曲でも、マントラが唄えば、マントラのコーラスの響き、ボーカルの響きになっているから立派。

ジャジーな「コンテンポラリー・ジャズ・コーラス」なマントラ、ジャズ曲がメインだが、他のジャンルの曲についても、どこまで。マントラのコーラスは有効なのか、元曲のジャンルの幅を広げて、マントラ・コーラスの適応度を試してみた。そんん、あ少し実験的な匂いがしないでもない内容。ただ、アレンジが優れているので、陳腐な結果にはなっていない。ポップス、ロックやオールディズは、マントラの守備範囲として、十分「イケる」ということが、この盤でよく判る。

マントラの数あるアルバムの中で、恐らく、一番地味なイメージのアルバムで、マントラの紹介記事などには、この『Coming Out』というアルバム名は見たことが無い。しかし、マントラの音志向の広がりの限界点を理解する上で、このポップス、ロックやオールディズの楽曲カヴァーは、なかなか実験精神に満ちた内容で聴き応えがある。好盤です。
 
 

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2024年6月 4日 (火曜日)

「5人組マントラ」のデビュー盤

マンハッタン・トランスファー(The Manhattan Transfer=以下「マントラ」と略)は、1969年にティム・ハウザー(Tim Hauser)が中心となり結成したジャズ・コーラス・グループ。

マントラと言えば、1973年にティム・ハウザーをリーダーとして、アラン・ポール、ジャニス・シーゲル(1979年からシェリル・ベンティーン)、ローレル・マッセーの4人組という印象だが、これは再結成後の編成。マントラは、最初、リーダーのティム・ハウザー以外、全く異なるメンバーの5人組で結成され、1枚のアルバムを残して、1973年、一旦解散している。

The Manhattan Transfer『Jukin'』(写真左)。1969〜1971年の録音。ちなみにメンバーは、Tim Hauser, Erin Dickins, Marty Nelson, Pat Rosalia, Gene Pistilli の5人。結成当初の5人組マントラでの唯一のアルバム。

このアルバムは、カントリー調の楽曲が中心。もともと、マントラは、ジャズを基調とした楽曲が中心のはず。しかし、このマントラのファースト・アルバムは、ジーン・ピスティリの音楽志向が大きく反映されたものらしい。リーダーのティム・ハウザーの音楽志向は、ジャズやスウィング調の楽曲。しかし、ジーンの音楽志向は、カントリーやウェスタン、R&B、メンフィス・サウンド。全く、志向の全く異なるメンバーでのコーラス・ワーク。
 

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しかし、このアルバムを聴くと、このカントリー調のマントラが失敗だったとは思えない。ティム・ハウザー以外、メンバーは全く異なるとは言え、コーラスのアレンジ、コーラスの響き、コーラスのノリ、どれもが、再結成後のマントラに通じるものがあって、コーラス・ワークのレベルは高く、マントラとしてのコーラスの個性はしっかりと確立されている。

今、流行の「アメリカーナ」な音世界、ロック、ブルース、カントリー、そして、フォーク、ゴスペル、オールド・タイムなどの米国ルーツ・ミュージックの音要素が引用〜融合が評価を得ている「今」の耳で聴けば、この『Jukin'』というアルバム、意外と現代の「アメリカーナ」なジャズを先取りしている様な内容で楽しく聴ける。

確かに、再結成後のジャズを基調としたマントラの音と比較すると、再結成前のカントリーを基調とした音はポップで軽い。純ジャズなコーラスかと問えば、答えは「No」。しかし、フュージョンなコーラスかと問えば、答えは「Yes」。結成後のライトでポップな純ジャズ志向のコーラスでは無いが、カントリー基調のフュージョン・ジャズなコーラスと言えば納得の内容。

再結成前の唯一枚のアルバムだが、マントラとしてのコーラスの個性、アレンジはしっかりと確立されていて、結成後のマントラと並べてみても、違和感は余り無い。現代の「アメリカーナ」なジャズの先駆けの「フュージョン・コーラス」として聴けば、意外と楽しめる。
 
 

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2024年6月 1日 (土曜日)

ケントのアステア・トリビュート

ジャズ・インストを聴き続けた合間、耳休めに女性ジャズ・ボーカルを聴くことが多い。

もともとジャズ・ボーカルは得意では無い。流石に、レジェンド級の、低めの声で唸るような、こぶし豊かな、日本で言う「演歌系」のような本格派の女性ボーカルは得意では無い。聴くには聴くが、申し訳ないが、ジャズ・ボーカルの勉強の為に聴くことがほとんどで、ジャズ・インストの合間の「耳休め」に聴くことは無い。

合間の「耳休め」は、ナチュラルな歌い方で、ちょっとコケティッシュで、ちょっとキュートで、それでいて仄かに色気漂う女性ボーカルに限る。それも、どっぷり「ジャズ」していなくて、ちょっとポップでアーバンなボーカルが良い。

今晩は「ステイシー・ケント」。米ニュージャージー州出身、英ロンドンを拠点に活躍しながら、2007年ブルーノート・レコードと契約、国際レベルで活躍している。今晩は遡って、2000年3月リリースの彼女の4枚目のリーダー作を聴く。

Stacey Kent 『Let Yourself Go: Celebrating Fred Astaire』(写真左)。2000年の作品。ちなみにパーソネルは、Stacey Kent (vo, arr), Jim Tomlinson (cl, as, ts, arr, producer), David Newton (p), Colin Oxley (g), Simon Thorpe (b), Steve Brown (ds), Simon Woolf (arr)。伝説の「史上最高のポピュラーミュージックダンサー」、ダンサー兼歌手のフレッド・アステアのトリビュート盤である。
 

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全曲、楽曲がかつてのミュージカル映画からのものなので、そもそも曲が良い。そこに、しっかりとしたアレンジが施され、その整ったお膳立ての中で、ステイシー・ケントが、ナチュラルにポップにキュートに、本格派ボーカルを聴かせてくれる。

彼女の透き通ったピュアな声、完璧なフレージング、そしてエレガントなスウィング感、実にムーディーにスインギーに、フレッド・アステアにまつわる秀曲を唄い上げる様に、どっぷりと「癒される」。

バックの伴奏が、これまた良い。正統派な純ジャズ志向のバッキング。デヴィッド・ニュートンのピアノ、コリン・オクスリーのギターが良い音を出している。この伴奏上手なピアノとギターが素敵なバッキングをしている。思わず聴き惚れる。サイモン・ソープのベースとスティーヴ・ブラウンのドラムの正確で味のあるリズム&ビートは、ケントのボーカルに、小粋な躍動感を供給する。

そして、ケントのボーカルに寄り添う様に、語りかける様に、ケントの夫君、ジム・トムリンソンがリード楽器を吹き上げる。このトムリンソンのサックスが良い。小粋で絶妙の伴奏リード楽器。ケントのボーカルの良き相棒、リード楽器で唄いかけるトムリンソンの名演が光る。

良い雰囲気の女性ボーカル盤。バックの純ジャズ志向の演奏だけでも、十分にジャズを楽しめる。そんな優れた純ジャズ志向の演奏をバックに、ケントがナチュラルにポップにキュートに、本格派ジャズ・ボーカルを聴かせてくれる。 採用した楽曲の良さも相まって、極上の「癒し」の女性ボーカル。ジャケも趣味が良い。現代の女性ボーカルの名盤の一枚。
 
 

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2024年5月19日 (日曜日)

A&Mレコードのナシメント

A&Mレコードの 3000 series のカタログを見渡していて、感心するのは「ミルトン・ナシメント(Milton Nascimento)の存在である。

A&Mレコードは、ハードバップ時代から第一線で活躍してきたジャズマンを重用、一流ジャズマンで固めたリズム・セクション、そして、バックに豪華なジャズオケやオーケストラを配備して、「上質でコンテンポラリーなイージーリスニング志向のジャズ」を目指していた。

しかし、である。その傍らで、ジャズの本質の一つである「融合」をキーワードに、ブラジル音楽と「上質でコンテンポラリーなイージーリスニング志向のジャズ」との融合を図っている。しかも、「ブラジルの声」と言われるミルトン・ナシメントを起用して、である。これには、総帥プロデューサーのクリード・テイラーの慧眼として、今でも感心する。

Milton Nascimento『Courage』(写真左)。1968年12月、1969年2月の録音。A&Mレコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Milton Nascimento (vo, g), Herbie Hancock (p), Eumir Deodato (org, arr, cond), Jose Marino (b), João Palma (ds), Airto Moreira (perc) がメイン・メンバー。ベースとドラムのリズム隊はブラジル系。そして、豪華なオーケストラがバックにつく。いかにもA&Mレコードらしいパーソネルである。

アルバムは、メジャーへのデビューのきっかけとなった「Bridges (Travessia))」で幕を開け、続くは「Vera Cruz」。温和なアコギとクールなストリングスに、ナシメントの澄んだボーカルが融合した、耽美的なワールド・ミュージック風の美曲に思わず耳を奪われる。
 

Milton-nascimentocourage

 
3曲目「Tres Pontas」と、ラス前「Catavento」は、軽やかで爽快なフルートが絡むソフトでライトなサンバ曲。4曲目「Outubro」と8曲目「Morro Velho」は、これもワールド・ミュージック志向の幻想的な幽玄な曲。祈るようなスキャットが印象的な、6曲目「Rio Vermelho」など、ミルトン・ナシメントでしかなし得ない、唯一無二の音世界が全編に渡って展開されている。

米国マーケット向けに、ブラジル音楽の「アク」を上手にすくい取った、デオダートの考えたアレンジが、クロスオーバー・ジャズっぽい雰囲気を醸し出している。

即興演奏という点では「ニュー・ジャズ」と捉えることができる。ブラジルの大地や風を感じさせる繊細かつ壮大な音世界については、もはや「ワールド・ミュージック」と捉えても良いかもしれない。しかし、このナシメントの音世界は、広く捉えて「ジャズ」である。

こんなジャンルレスの「融合」なナシメントの音世界を、A&Mレコードの「上質でコンテンポラリーなイージーリスニング志向のジャズ」として捉え、この様な、ブラジル音楽と「上質でコンテンポラリーなイージーリスニング志向のジャズ」との融合の成果としてアルバム化し、リリースしたA&Mレコードは、素晴らしい仕事をした、と今でも感心することしきり、である。
 
 

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2024年3月22日 (金曜日)

『The Other Side of Abbey Road』

バップの如く弾きまくり、ソフト&メロウにR&Bに唄いまくるギタリスト、ジョージ・ベンソン。バップの如く弾きまくるギタリストは沢山いるが、「ギターをバップの如く弾きまくり、R&Bに唄いまくる」ジャズ・ギタリストは、ジョージ・ベンソンしかいない。

George Benson『The Other Side of Abbey Road』(写真左)。1970年の作品。1969年10月と11月の2セッションの録音。ちなみにパーソネルは、基本セットは、George Benson (g, vo), Bob James, Herbie Hancock, Ernie Hayes (ac-p, org, harpsichord), Ron Carter, Jerry Jemmott (b), Idris Muhammad, d Shaughnessy (ds), Ray Barretto, Andy Gonzalez (perc)。ここに、ドン・セベスキーのアレンジ&指揮のジャズ・オーケストラがバックに付く。

この盤は、ベンソンのA&Mレコードからのリーダー作の2作目。A&Mレコードからの初リーダー作『Shape of Things to Come』は「唄いまくるが如くギターを弾く」ベンソンが凄かったが、この盤では「ギターを弾きまくり、唄いまくる」、ギターとボーカルの二刀流での大活躍のベンソンを捉えた秀作である。 

全曲、ビートルズ『アビイ・ロード』の収録曲のカヴァーで占められる。それも「Golden Slumbers〜You Never Give Me Your Money」から始まり、「Because〜Come Together」「Oh! Darling」「Here Comes the Sun〜I Want You (She's So Heavy)」そして「Something〜Octopus's Garden〜The End」まで、どういう基準で選曲されたがは不明だが、なかなかマニアックな曲が、オリジナルの曲順も意識せず、並んでいる。

元々、ウエス・モンゴメリー2世と形容されたベンソン。バップの如く弾きまくるギターは当然。繰り出すフレーズは、R&Bに、ソフト&メロウに唄うが如くのフレーズ。
 

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そして、濃厚なファンクネスを底に漂わせながら、ベンソンはソフト&メロウに唄いまくる。しかし、ベンソンにこれだけの「ソフト&メロウにR&Bに唄わせた」クリード・テイラーの慧眼恐るべし、である。

ビートルズ『アビイ・ロード』から選ばれた楽曲は、かなり斬新なアレンジが施されていて、原曲のメイン・フレーズは残ってはいるが、イントロや間奏、ビートルズ・オリジナルなアレンジはほどんどデフォルメされている。どの曲もイントロだけ聴けば、何の曲だか判らないほど。イージーリスニング・ジャズと曲解されない様に、かなり純ジャズ寄りのアレンジが施されている。

この「かなり純ジャズ寄り」のアレンジに、バップの如く弾きまくるベンソンのギターが映える。ベンソンのソロがイージーリスニングっぽく聴こえず、バップにジャジーに聴こえるので、ジャズ・ギターとして純粋に楽しめる。そして、「ソフト&メロウにR&B」に唄うベンソンの歌唱が、ビートルズの楽曲に濃厚なファンクネスを纏わせている。 

ビートルズの楽曲のジャズ化が主目的では無い、「ギターを弾きまくり、唄いまくる」ベンソンを的確にアピールすべく、当時、人気絶頂だったビートルズの楽曲をチョイスした、と解釈している。そして、その目論見はほぼ成功している。特に、ベンソンの歌唱は、のちのフュージョン・ジャズにピッタリの「ソフト&メロウにR&B」な雰囲気をしていることが、この盤の歌唱で顕になった。                                                         

この盤、意外とマイナーな存在なんだが、ギターを弾きまくり唄いまくる二刀流のジャズマン、ジョージ・ベンソンのターニングポイントとなったアルバムだと睨んでいる。次作以降、ソフト&メロウなソウル・ジャズから、レアグルーヴなファンキー・ジャズをメインに「弾きまくり唄いまくる」ギタリストとして、ベンソンは人気者になっていく。
 
 

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2024年2月28日 (水曜日)

染みる『In The Wee Small Hours』

子供の頃、小学校5年生の頃だったと記憶している。親父のAMラジオをくすねて、寝床に入ってイヤホンで聴くようになった。夜の10時頃、NHK第一だったと思うが、アメリカン・ポップスを聴かせる番組があった。その番組の中で、時々、ジャズ・ボーカル曲がかかる。

大人の雰囲気で演奏はしっとり落ち着いている。英語で歌われているので、何を歌っているのか、基本的に判らない。8ビートのポップスやロック曲と比べて、基本的に地味で、時々、「こぶし」を効かしたり、フェイクを入れたり、癖のある歌い方がどうにもいけない。そんな中で、この男性ボーカルだけ、何故か気に入った。フランク・シナトラである。

Frank Sinatra『In The Wee Small Hours』(写真)。1954年3月、1955年2, 3月の3セッションからの収録。1955年4月のリリース。ちなみにパーソネルは、Frank Sinatra (vo), Nelson Riddle (arr, cond), バックにジャズ・オーケストラが付く。

フランク・シナトラは、ポピュラー・ヴォーカルの帝王として、20世紀の音楽界に君臨、ジャズ・ボーカルとしても数々の実績を残した、歴代最高の男性ボーカリストである。

アルバムの収録曲は、内省、憂鬱、失恋、失敗した関係、うつ病、ナイトライフなどのテーマを扱う、失われた愛に関する「不安に満ちた」バラード曲で統一されている。歌い上げるのに、かなり難度の高いボーカル曲ばかりだが、そこはさすが「ソフト・バラードの名手」「ザ・ヴォイス」と呼ばれたシナトラ、ゆったりとしたテンポで、じっくりと魅惑的なテナー・ヴォイスで、囁く様に、語りかける様に唄い上げていく。
 

Frank-sinatrain-the-wee-small-hours

 
「オレはあの頃、シナトラやナット・キング・コールやオーソン・ウェルズの節回しまで聴いて、フレージングについてはずいぶんと勉強した。連中は、楽節とか文節とか句を声で言い回す真の達人だった」(『マイルス・デイビス自叙伝』より引用)

マイルスさえもが指摘する様に、シナトラは「楽節とか文節とか句を声で言い回す真の達人」で、シナトラの歌唱を聴いていると、ボーカルとは「歌」ではなく「楽器」の一つなのか、と唸ってしまう。深夜の寂寞感や失恋の悲しみ、真夜中から夜明けの間の真っ暗な「闇」の雰囲気を、メランコリックにムーディーに唄い上げている。思わず、じっくりと聴き入ってしまうほどの説得力と訴求力。

冒頭のタイトル曲「In The Wee Small Hours」がとりわけ良い。この1曲でこの企画盤の全てを表現している。英語で歌われているので、何を歌っているのか、基本的に判らない、と思うのだが、これだけの歌唱をぶつけられると、歌詞の和訳に手をつけたくなる。ボブ・ヒリアード作詞の歌詞が良い。そして、その歌詞に曲を付けたデイビッド・マンの旋律が染みる。

最初のコンセプト・アルバムの1つと評価されている企画盤であるが、このアルバムは商業的に成功を収め、米国ビルボード200チャートで最高2位を記録、18週間チャートに留まり、 シナトラの最高チャート・アルバムとなった。ジャケも良い。シナトラに古めかしい街灯のある風景が良く似合う。ジャケ良し、内容良し、実績良し、のジャズ・ボーカルの傑作の一枚である。
 
 

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2024年1月 9日 (火曜日)

八代亜紀『夜のアルバム』再聴

演歌の代表的女性歌手・八代亜紀さんが昨年12月30日に逝去していたとの報道が流れた。なんてことだ。

八代亜紀さんは、1973年に「なみだ恋」のヒットででメジャーに。その後「愛の終着駅」「もう一度逢いたい」「おんな港町」「舟唄」など数々のヒット曲をリリース、1980年には「雨の慕情」で第22回日本レコード大賞の大賞を受賞している。とにかく歌が上手い。声量、テクニック、申し分なく、演歌がメインでありながら、心を揺さぶられる様な情感溢れる歌声は、ジャンルを超えて、僕は好きだった。

情報によると、八代亜紀さんは若い頃、ジャズ・ボーカルもやっていた、とのこと。昔取った杵柄のひとつの「ジャズ・ボーカル」を、還暦過ぎて、もう一度やってみようじゃないの、というノリだったのだろうか、ジャズ・ボーカルの企画盤を2枚、リリースしている。

当ブログでも、以前、八代亜紀さんのジャズ・ボーカル盤についての記事をアップしている。が、2013年3月のことで、すでに10年以上が経過している。今回、以前のブログ記事に加筆修正を加えたリニューアル記事をアップして、八代亜紀さんの逝去を悼みたいと思います。

八代亜紀『夜のアルバム』(写真左)。2012年のリリース。ちなみにパーソネルは、八代亜紀 (vo), 有泉一 (ds), 河上修 (b), 香取良彦 (p, vib), 田辺充邦 (g), 岡淳 (as, ts) がメインのバンド編成。八代亜紀のボーカルに、サックス、ギター入りのクインテットがバックに控える。

加えて、曲ごとにゲストが入る。ゲストについては、渡辺等 (b) <3>, 布川俊樹 (g) <5>, 田ノ岡三郎 (accordion) <6>, 松島啓之 (tp) <8>, 山木秀夫 (ds) <9>, 江草啓太 (p), 織田祐亮 (tp), 藤田淳之介 (as), 石川善男 (fh) <12>, 木村 "キムチ" 誠 (perc) <4,7,9>, CHIKA STRINGS (strings) <4,9>。

演歌の女王、八代亜紀さんがジャズ・ボーカルに挑戦した企画盤がこの『夜のアルバム』。その内容はなかなかのもの。さすが、若い頃、ジャズ・ボーカルにも手を染めていただけはある、堂々とした歌いっぷり。もともと、歌が素晴らしく上手い歌手である。とにかく上手い。情感を込めて、きめ細やかに、隅々にまで心配りをしながら、魅力的なジャズ・ボーカルを披露してくれる。
 

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2曲目の「クライ・ミー・ア・リヴァー」や、5曲目の「サマータイム」、ラストの「虹の彼方に」の、英語の歌詞での歌いっぷりを聴くと、これが素晴らしい出来で、もう「参りました」と謝ってしまいそうな位、素晴らしい歌唱。完璧なジャズ・ボーカル。味わいも豊か、情感がこもっていて、それはそれは素晴らしい。

それぞれが大スタンダード曲で、何百人何千人というボーカリストが唄った、いわゆる「手垢が付いた」曲で、独特の個性を出しつつ唄いこなすには難しい曲ばかりなんだが、演歌出身など関係なく、今までに無い独特の個性を発揮しつつ、完璧にこれらの大スタンダード曲を朗々と唄い上げている。

逆に、このアルバムには、日本語の歌詞のボーカル曲が幾つかある。冒頭のジャズ・スタンダード曲「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」は、途中で日本語の歌詞に変わる。ちょっとズッこけるが、これは「ご愛嬌」。

リリィの「私は泣いています」、松尾和子の「再会」、伊吹二郎の「ただそれだけのこと」のカヴァーであるが、純ジャズ風のアレンジに乗って、魅力的なボーカルで唄い上げていく。ただ、出来映えは素晴らしいのだが、日本の歌謡曲のカヴァー故、ジャズ・ボーカルというよりは、ジャズ風のムード演歌風に聴こえる。ジャズ・スタンダード曲と混在させると、ちょっと「浮いて」聴こえるのが「残念」。

これならば、日本語の歌詞のボーカル曲なんか織り交ぜずに、完全に英語歌詞のジャズのスタンダード曲で勝負すれば良かったのに、と思ってしまうのは僕だけだろうか。完全に英語歌詞のジャズのスタンダード曲だけで勝負して欲しかったなあ。なんせ、ジャズ・ボーカル歌手専門として、十分やっていける位、英語の歌詞での歌いっぷり、どの曲も本格的で素晴らしいんですから。

良い内容のジャズ・ボーカル盤。八代亜紀さんのジャズ・ボーカリストとしてのポテンシャルが並外れたものであることは良く理解出来る。日本の女性ジャズ・ボーカル盤の優秀盤です。
 
 

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