2022年6月28日 (火曜日)

猛暑の日々にラテン・ジャズ

先日、梅雨が明けた関東地方。梅雨明けしたら、しばらく暑い日が続くと言うが、それにしても暑い。暑過ぎる。連日の真夏日。朝からエアコンが無ければ、家の中でも過ごせない。これだけ暑いと思考も鈍る。もはや難しいジャズは聴きたくない。聴いて良く判る、聴いて楽しいジャズが良い。

『The Latin Jazz Quintet』(写真)。1960~61年、NYにて録音。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (fl, b-cl, sax), Felipe Diaz (vib), Bobby Rodriges (b), Artur Jenkins (p), Tommy Lopez (congas), Luis Ramirez (timbales)。こってこてポップなラテン・ジャズ。しかし、フロント管に、エリック・ドルフィーが参加している異色盤である。

パーソネルを見て「なんなんだ、この盤」と思った。ドルフィー以外、ほとんど知らないメンバーばかり。タイトルから「ラテン・ジャズ」をやっている盤。しかも、ドルフィーがラテン・ジャズをやる、とな? これは途方も無い「駄盤」か、意外と面白い「異色盤」かのどちらかだ。しかし、この最近の酷暑で、難しいジャズは嫌だ。ということで、この不思議なラテン・ジャズ盤を聴くことにした。
 

The-latin-jazz-quintet_1

 
ドルフィーは独特に捻れたサックスを封印して、メンバーの一員として、調和の取れたパフォーマンス。しかし、サックスの基本が相当しっかりしているのだろう、良い音出している。フルートもバスクラも良い音出している。ラテン・ジャズの独特の旋律を、とても良い音で、とても良いブロウで吹き上げている。ドルフィーの全く違った、しかし別の優れた側面を聴いた様な気がして、不思議な高揚感にかられる。

収録曲が面白い。ラテン・ジャズの演奏でありながら、収録曲はジャズ・スタンダード曲がメイン。ラテン・ジャズの企画盤なので、ラテン・ミュージックのヒット曲などを選曲するのが常套手段だが、この盤は違う。ラテン・ジャズの企画盤なのに、収録された演奏は、ジャズ・スタンダードをラテン・ジャズ風にアレンジしたものばかり。これが聴いていて面白い。難しいことを考えること無く、ラテン・ジャズ風にアレンジするとこうなるのか、とあっけらかんと感心するばかりである。

全体の雰囲気は「ラウンジ・サウンド」風なんだが、演奏の基本がしっかりしているので、意外と聴き応えのある「ラテン・ジャズ」に仕上がっているのだから面白い。猛暑の日々に、肩肘張らずにリラックスして楽しんで聴けるジャズ。こういうジャズもたまには良い。
 
 

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2022年6月19日 (日曜日)

カナダの「バップなジャズ新盤」

「小粋なジャズ」を探し漁っては聴いている毎日だが、「小粋なジャズ」は、何も以前リリースされた既発盤ばかりがその対象では無い。新盤の中にも「小粋なジャズ」は存在する。あまり馴染みの無いジャズマンの新盤をピックアップして、「小粋なジャズ」として当たった時は、とにかく気分が良い。

Cory Weeds『Just Coolin'』(写真左)。2021年9月15日、バンクーバーの「Will and Norah’s house」での録音。ちなみにパーソネルは、Cory Weeds (ts), Tilden Webb (p), John Lee (b), Jesse Cahill (ds)。CELLAR LIVE レーベル のオーナーであり、カナダを代表するサックス奏者、コリー・ウィーズの19枚目となるリーダ―・アルバム。

コーリー・ウィーズ(Cory Weeds)。19枚目となるリーダー盤なので、大ベテランの域のサックス奏者で、カナダを代表するサックス奏者とのことだが、僕は知らなかった。ネット上にも彼のバイオグラフィーについて、まとまったものは見当たらず、本当に、カナダを代表するサックス奏者なのか、とも思うが、この新盤から出てくるテナーは確かなもの。
 

Cory-weedsjust-coolin

 
もともとこの盤も「ジャケ買い」が切っ掛け。このジャケットのイラストに妙に惹かれた。リーダーの名前に馴染みは無かったものの、なんか良い音が出てきそうなジャケじゃないですか。思わず「ポチ」。出てくる音は、何も味付けも癖も無い、ストレートで端正なテナー・サックス。この盤、リーダーのウィーズのテナーがフロント一管の「ワンホーン・カルテット」なので、ウィーズのサックスがズバッと前面に出てくる。

ミッド・テンポのスインギーな演奏がメイン。ファンクネスは希薄、アーバンでジャジーなオールド・スタイルなハードバップをベースに、ウィーズのテナーが、クールにライトにスインギーにテナーを吹き上げていく。リズム隊は堅実にジャジーなビートを供給し、ウィーズのテナーをしっかりとサポートする。何の変哲も無い、味のある、小粋でバップな演奏なんだが、これが意外と小気味良い。

カナダ・バンクーバーの「フランキーズ・ジャズクラブ」でのギグの為に集まったカルテット。その素晴らしい演奏を聴いた友人がサポートを申し出て、当アルバムのリリースが実現したと言う。その演奏内容の確かさ、メンバーの演奏テクニックの高さから、カナダ・ジャズのレベルの高さを垣間見る想いだ。聴いて楽しい「小粋なジャズ盤」。現代のバップなジャズを楽しめる好盤です。
 
 

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2022年6月15日 (水曜日)

レアで幻のアルト・サックス奏者

長年、Twitterを利用している。自らも定期的にツイートしているが、他のジャズ者の皆さんのツイートの中に、小粋なジャズ盤の紹介ツイートがあって、いつも楽しく拝見している。これは、という小粋なジャズ盤のご紹介があった時などは、いそいそと該当盤を探し当てて、早速聴いている。一度も聴いたことの無い初見の盤もあるし、昔、聴いたことがあるが、しばらく御無沙汰だった盤もある。

『Jenkins, Jordan and Timmons』(写真左)。1957年7月26日の録音。プレスティッジ・レーベルからのリリース。ちなみにパーソネルは、John Jenkins (as), Clifford Jordan (ts), Bobby Timmons (p), Wilbur Ware (b), Dannie Richmond (ds)。ハードバップ全盛期、デビューわずか1年で消えた、幻のアルト・サックス奏者、ジェンキンスが、テナーのジョーダン、ピアノのティモンズとの共同リーダーで、クリフォード・ジョーダンのテナー・サックスと2管フロントを構えたクインテット編成。

ジョン・ジェンキンスは、幻のアルト・サックス奏者。リーダー作をブルーノートからもリリースしているので、アルト・サックスの腕前は確かなもの。癖の無いストレートで、少しファンクネスのかかったアルト・サックスが個性。しかし、1957年に録音活動を集中して行った後、デビューわずか1年でその活動は途絶え、唯一、逝去直前、1990年にクリフォード・ジョーダンのビッグバンドに参加したが、1962年以降は完全に引退状態。
 

Jenkins-jordan-and-timmons

 
そんなジョン・ジェンキンスの数少ないリーダー作(共同リーダー作ではあるが)の一枚がこの『Jenkins, Jordan and Timmons』。リズム隊が一流どころで固めているので、安定したハードバップな演奏を聴くことが出来る。ジェンキンスのアルト・サックスは、少しファンクネスのかかった、癖の無いストレートで明るいものなので、クリフォード・ジョーダンの無骨でブラック・ファンクなテナーとのバランスが良く、フロント2管の演奏はなかなかの出来。

リズム隊の要、ピアノのティモンズは「ファンキー・ピアノ」の代表格の一人だが、この盤では、こってこてファンキーなピアノをグッと押さえて、アーバンで小粋なバッキングに注力している。ベースのウエアはちょっと捻りの効いたベースで、当時のハードバップな演奏にちょっとした「新しい響き」を与え、リッチモンドのドラミングは堅実そのもの。1957年のハードバップな演奏としては水準以上のレベルで、こってこてハードバップな演奏をしっかりと楽しめる。

プレスティッジ・レーベルからのリリースなので、ジャケットはほとんど「やっつけ」。それでも、今の目で見れば、ちょっと味のあるデザインかな、とも思う(笑)。録音とマスタリングは、かの「ルディ・ヴァン・ゲルダー」が担当しているので、音はまずまず良い。歴史に残る名盤というものではありませんが、ハードバップな演奏を楽しく聴くことの出来る「隠れ好盤」として、良い感じのアルバムでした。
 
 

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2022年6月13日 (月曜日)

1970年代のギブス盤に感心する

テリー・ギブス(Terry Gibbs)は、米国のジャズ・ヴァイブ奏者。1924年生まれなので、今年で98歳。まだ存命中。いわゆる「伝説」のヴァイブ奏者である。久し振りに、テリー・ギブスのリーダー作をサブスク・サイトで目にして、思わず、即「ジャケ聴き」である。

ヴァイブのスタイルはライオネル・ハンプトンに代表される「オールド・スタイル」。旋律楽器=フロント楽器として、両手を使った単音の旋律弾きがメイン。後のジャズ・ヴァイブの代表格、ミルト・ジャクソン、ゲイリー・バートンとは、基本的に奏法が異なる「シンプル」なもの。

Terry Gibbs Dream Sextet『4am』(写真左)。1978年7月30日、米国カリフォルニア州の「Lord Chumley's」でのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Terry Gibbs (vib), Bob Cooper (ts), Conte Candoli (tp), Lou Levy (p), Bob Magnusson (b), Jimmie Smith (ds)。フュージョン華やかりし頃の、米国西海岸での「純ジャズ」ライヴの記録である。

この ”ドリーム” セクステットは、当時の米国西海岸ジャズの一流どころを招聘していて、とても充実している。ライヴの記録を聴いてみて、米国西海岸ジャズの良き時代の音が、このライヴ盤で再現されている。
 

Terry-gibbs-dream-sextet_4am

 
しかも、このライヴ盤に収録されている曲は全てギブスの自作曲で占められている。1970年代後半のライヴなので、古き良き時代の「ジャズ・スタンダード曲」ばかりが演奏された方が、聴衆ウケが良いのではと思うのだが、そうでは無い。ライヴ盤から伝わってくる聴衆の様子が意外にも「盛り上がっている」のだ。

この「ギブスのオリジナル曲で占められている」ところに、フュージョン華やかりし時代でも、メインストリームな純ジャズは生き残っていたんやなあ、懐メロに成り下がっていなかったんやなあ、と妙に感心する。

ギブスの曲はどれもが非常にメロディックで叙情的。また、ギブスの曲は、演奏する側に立つと、コードの変更が演奏していてとても楽しいらしく、このライヴ盤でも、ギブスをはじめ、他のフロント管のメンバーが実にリラックスして楽しげに演奏している様子が伝わってくる。とても「往年の純ジャズ」らしいジャズがこのライヴ盤の中で、魅力的に演奏されている。

全く、一般に知られていないライヴ盤だと思うが、聴けば、内容的には、とても「往年の純ジャズ」らしいジャズが展開されていて、聴いていてとても楽しい。1970年代後半、米国西海岸で、こんなメインストリームな純ジャズが息づいていたなんて、ちょっと感動した。良い内容のライヴ盤だと思います。
 
 

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2022年5月29日 (日曜日)

パイプオルガンとテナーのデュオ

ジャズは楽器を限定しない。旋律が奏でられるか、リズム&ビートが取れるか、でジャズ演奏に適応する。よって、ジャズの楽器選定には、この演奏形態はこれ、とか、この演奏トレンドの時はこれ、などという楽器の限定は全く無い。2人でやるジャズ「デュオ」においても、楽器を限定することは無い。

岩崎良子 & 竹内直『Meditation for Organ & Tenor Saxophone』(写真左)。2021年の作品。ちなみにパーソネルは、岩崎良子 Ryoko Iwasaki (Pipe Org), 竹内直 Nao Takeuchi (ts)。世にも珍しい、パイプ・オルガンとテナー・サックスによるデュオ演奏である。

ジャズにおいて、パイプ・オルガンを弾いたジャズマンは、ソロ演奏としてキース・ジャレットがいるが、以外にジャズでパイプ・オルガンを採用した盤を僕は知らない。

そもそもパイプ・オルガンは、教会やクラシック・コンサートホールに設置されている訳で、可搬性は全く無い。どこでも弾けるオルガンでは無い、加えて、演奏テクニックの難度が高い。よって、ジャズにおいてはなかなか採用されない楽器である。

岩崎はジャズ・ピアニストとパイプ・オルガン奏者の「二足の草鞋」を履くベテラン・キーボード奏者。竹内は「日本のコルトレーン」と評価も高いベテラン・サックス奏者。還暦を過ぎたベテランのジャズ・ミュージシャンが、異色のデュオに挑戦している。なお、収録曲は以下の通り。
 

Meditation-for-organ-tenor-saxophone

 
1.Goldbers Variations 【J.S.バッハ】
2.Wise one 【J.コルトレーン】
3.前奏曲とフーガイ短調 【J.S.バッハ】
4.My favorite things 【R・ロジャース】
5.Veni Emmanuel (久しく待ちにし) 【聖歌】
6.Naima 【J.コルトレーン】
7.Greensleeves 【聖歌】
8.Affter The Rain 【J.コルトレーン】
9.いと高きところにいます神にのみ栄光あれ 【J.Sバッハ】
10.Crescent 【J.コルトレーン】
11.Meditation for Organ 【A.ハイラー】
12.Amazing Grace 【聖歌】
 

バッハのジャズ化、聖歌のジャズ化、コルトレーンゆかりの曲のカヴァーがメイン。いずれも「スピリチュアルな」響きが独特な楽曲ばかり。パイプ・オルガンの雄壮で大らかな響きと、肉声の如く、エモーショナルな旋律を吹き上げるテナー・サックスの響きが思いのほかマッチして、スピリチュアルな雰囲気を増幅し、敬虔な雰囲気を醸し出す。

デュオ演奏をするのに、パイプ・オルガンである必然性は無いが、パイプ・オルガンもジャズに十分適応する楽器であることが良く判る。そして、管楽器との相性も良く、意外と「イケてる」デュオ演奏である。
 
 

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2022年5月27日 (金曜日)

また、コルトレーンの未発表音源

ジョン・コルトレーンの人気は未だ衰えない様だ。またまた「未発表音源」が発掘され、正式盤としてリリースされた。「John Coltrane奇跡のライブ音源発見」「音楽史を揺るがす大発見」と、宣伝のキャッチコピーは凄い表現を採用している。ちょっと大袈裟過ぎやしないか、と感じつつ、思わず訝しく思ってしまう(笑)。

John Coltrane『A Love Supreme : Live In Seattle』(写真左)。1965年10月2日、ワシントン州シアトル、ペントハウスでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、John Coltrane, Pharoah Sanders (ts). Carlos Ward (as), McCoy Tyner (p), Donald Rafael Garrett, Jimmy Garrison (b), Elvin Jones (ds)。

コルトレーンの「黄金のカルテット」に、ファラオ・サンダース(ts) ~カルロス・ワード(as)~ドナルド・ギャレット(b) が加わった、計7名のセプテット編成。「至上の愛」は難度の高い曲と記憶するが、黄金のカルテットに3名のサポートを加えた7名編成で、分厚いアンサンブルが展開される。メンバーそれぞれの演奏力の高さが聴いて取れる。

演奏される『至上の愛』は、コルトレーンの生涯で、たった2回しか公のステージで演奏されなかったと伝えられる組曲。その組曲の幻の3回目のライヴ音源の発掘である。これまで『至上の愛』は、スタジオ盤と65年のフランスのジャズ・フェスティヴァルでのライヴ録音の2種類の演奏がリリースされていた。が、今回発掘されたシアトルでのライヴ演奏が録音されていたことは記録に残っていなかった、とのこと。

今回のライヴ盤の『至上の愛』は、4つのインタールードを挟み、4パートから成る組曲すべてが収録された貴重な音源。僕は、スタジオ録音盤の『至上の愛』しか聴いたことが無かったので、ライヴでの『至上の愛』は、スタジオ録音盤をどこまでライヴで再現しているか、が興味の中心だった。
 

John-coltranea-love-supreme-live-in-seat

 
スタジオ録音盤は、スタジオ録音であるが故、何度も取り直しが出来る。編集も比較的柔軟に対応出来る。よって、スタジオ録音盤の『至上の愛』は理路整然とした、リハーサルをしっかり積んだ、破綻の無い整った演奏だった。今の耳で聴けば、スピリチュアル性はしっかり担保されていたが、アヴァンギャルド性はちょっと後退気味な表現だった。

さて、今回のライヴ盤ではどうか。ちょっと録音が悪い分、大人しい感じの演奏に聴こえる。それでも、7人編成でこれだけ厚みのあるアンサンブルが取れるのは凄いこと。よくこれだけ難しい組曲を、ここまで理路整然とライヴ演奏出来るものだ、と感心する。さすがライヴ演奏だけあって、それぞれの演奏に個々の想いと個性が反映されていて、アヴァンギャルド性もしっかり担保されている。

録音バランスもあまり良く無く、エルヴィンのドラムがやたら前面に出てくる。主役=リーダーのコルトレーンのサックスがちょっと引っ込み気味なのが残念だが、音的には、しっかりとコルトレーンしていて、『至上の愛』はやっぱりコルトレーン率いる黄金のカルテットの演奏に限るなあ、と改めて思ったりする。

ライヴ音源なので、エルヴィンのドラム、タイナーのピアノ、ギャリソンのベースのロングソロもしっかり収録されている。しかし、これだけ、思いっ切り強烈な個性を持ったジャズマン達が、コルトレーン・ミュージックの志向を汲んで、コルトレーンの音世界を表現するのだから恐れ入る。どれだけの演奏テクニックを持っているんだか、感心することしきり、である。

このライヴ盤は、コルトレーン入りの黄金のカルテットによる『至上の愛』のライヴ演奏が聴けるところに最大の価値がある。録音の音質、バランスの問題はあるにせよ、生きているうちに『至上の愛』のライヴ演奏が聴けたことは幸いであった。ペントハウスのショーを録音した故ジョー・ブラジルと、50年後にテープを発見したスティーブ・グリッグスの2人に「感謝」である。
 
 

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2022年5月26日 (木曜日)

60年代「ブルーベック3」の快作

ジャズには多くの「発掘音源」や「未発表音源」がある。これはもう1970年代辺りから、有名盤のLPリイシュー時に「テイク違い」で収録されたり、CDでのリイシュー時には「ボーナス・トラック」として収録されたり、はたまた、未発表音源を1つのアルバムとしてリリースしたり、とにかく沢山の「発掘音源」や「未発表音源」が出回っている。

ただ、未発表音源を1つのアルバムとしてリリースする場合は、そのリーダーのジャズマンの「人気」が重要みたいで(つまり売れるかどうか、やね)、とにかく良く出るのは、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンス、そして、マイルス・デイヴィス。この3人については、正式なレーベルからのリリースである「正式盤」として、未発表音源が良く出てきた。

『Dave Brubeck Trio : Live from Vienna 1967』(写真左)。1967年11月12日、ウィーンでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Dave Brubeck (p), Gene Wright (b), Joe Morello (ds)。

「スクエアに揺れる」変則スイング・ピアニスト、ディヴ・ブルーベックの正式な「発掘音源」。ブルーベックの正式な「発掘音源」は珍しい。が、米国、欧州では今でも人気があるピアニストなので、需要はあるのだろう。

1967年のこの時期のブルーベックは、今回のトリオに、アルト・サックスのポール・デスモントを加えた「最高のカルテット」で安定したパフォーマンスを発揮していた時期。資料によれば、参加予定だったポール・デズモンドが飛行機に乗り遅れるというアクシデントにより急遽、ピアノ・トリオ編成で公演することになったらしい。
 

Live-from-vienna-1967_dave-brubeck

 
ブルーベックのカルテットは、流麗でリリカルなデスモントのアルト・サックスがあるから評価出来る、なんていう暴論がある。今まで、デスモント抜きのトリオ編成での音源がほとんど出てこなかったので、何とも言えなかったが、このトリオ演奏を聴くと、このトリオの演奏レベルの高さ、トリオの個性の強烈さが浮き出てきて、このトリオだけでも成立する、素晴らしいトリオ演奏である。

加えて、ブルーベックはスイングしない、と評価の低い我が国のジャズ・シーンであるが、どうして、このライヴ盤を聴けば、ブルーベックは十分にスイングしている。独特の「間」と「スクエアに揺れる」スイングである。現代音楽の様な、硬質でエッジの立ったタッチが紡ぎ出すフレーズは、プログレッシヴであり、エモーショナル。ブルーベックは、オフ・ビートに乗って、スクエアに硬質にスイングする。

ジーン・ライトのベース、ジョー・モレロのドラムのリズム隊も、オフ・ビートに乗って、スクエアに硬質にスイングするブルーベックを好サポートする。時に独特の「間」に対応し、時に変則拍子を繰り出して、ブルーベックのピアノを鼓舞し、サポートする。

独特の「間」を活かしつつ、スクエアに硬質にスイングするブルーベックは、変則拍子に柔軟に対応する。現代音楽、現代クラシックに通じる様なピアノの弾きっぷり。この前衛性、この強烈な個性が、米国や欧州のジャズ・シーンで受ける所以だろう。

しかし、デズモンドが飛行機に乗り遅れるというアクシデントによって、ブルーベック、モレロ、ライトのトリオ演奏の素晴らしさが確認できたのだから、何が幸いするか判らない。とにかく個性溢れる、素晴らしいトリオ演奏である。こういう「発掘音源」は大歓迎である。
 
 

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2022年5月25日 (水曜日)

バンドネオンの純ジャズ盤です

ジャズに使用する楽器については、特に制限は無い。楽器の類であれば、ジャズは演奏出来る。旋律が弾ける楽器であれば、フロント楽器として、ソロを取ることも出来るし、打楽器であれば、リズム&ビートを担う「リズム隊」の一部を担うことも出来る。まあ、基本的に、クラシック音楽で使用する楽器は全てジャズでも演奏可能だし、民族音楽で使用する楽器も全てジャズでも演奏可能である。

Richard Galliano『New York Tango』(写真)。1996年6月11ー13日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、Richard Galliano (bandoneone), George Mraz (b), Al Foster (ds), Biréli Lagrène (g)。リーダーのリシャール・ガリアーノはバンドネオン奏者。バンドネオン、ベース、ドラムのトリオにギターが入ったカルテット編成。

リシャール・ガリアーノはフランスのカンヌ出身。1950年生まれなので、今年で72歳になる。14歳でバンドネオンに関するアイデアを拡げるためにジャズを聴き始め、トランペット奏者のクリフォード・ブラウンのすべてのコーラスをコピーした、と語っている。「世界アコーディオン・キャップ・コンペティション」で2度優勝。ジャズの世界では1990年代になって知られるようになった。彼のタンゴとジャズのドッキングがユニーク。
 

New-york-tango

 
ジャズとタンゴの組みあわせは聴いていてとても興味深い。ガリアーノのバンドネオンは生粋の正統派なバンドネオンだが、このジャズ盤での他のメンバーは、ベースがジョージ・ムラーツ、ドラムスがアル・フォスター、ギターがビエリー・ラグレーンと、純ジャズ畑の中でも選りすぐりの3人である。ガリアーノもとてもジャズっぽいラインを弾いていて、このジャズ畑のメンバーとのインタープレイについても違和感は全く無い。これって、凄いなあ。

1曲目ピアソラの「Vuelvo Al Sur」は哀愁たっぷり。バンドネオンの音色の特徴を最大限に活かしていて印象的。3曲目のタイトル曲「New York Tango」は、タンゴらしい畳み掛ける様なリズム&ビートの曲ですが、アル・フォスターのドラムは思いっ切りジャジー。ジャジーなリズムのなかでのタンゴのインプロビゼーション。ガリアーノならでは、でしょう。ラストの「Three Views Secret」は、ジャコの名曲。原曲はトゥーツ・シールマンスのハーモニカが活躍するが、それをバンドネオンに置き換えて、情感豊かに弾き上げている。

バンドネオンも弾き手のテクニックとセンスがあれば、ジャズ演奏の主要楽器として問題無く適用できることを、リシャール・ガリアーノ自身が身を持って証明している。バンドネオンの持つ、哀愁感や切なさ感を強く感じさせる音色は、意外とジャズに合うなあ、とこの盤を聴いて改めて感心しました。ガリアーノのジャズ盤については、もっと掘り下げてみても良いなあと思った次第。
 
 

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2022年5月15日 (日曜日)

全く無名のギター・デュオ盤

ジャズの特質の1つが「即興演奏」。そして「インタープレイ」。3人で演奏する「トリオ」、4人で演奏するのは「カルテット」、5人でえんそうするのが「クインテット」。大人数になればなるほど、演奏家それぞれの即興演奏の特徴、インタープレイの妙が判り難くなる。そう、即興演奏の特徴、インタープレイの妙が一番判り易い演奏フォーマットが「デュオ」。2人でジャズ演奏する形態である。

ジャズ演奏って、基本的に何でもアリ、なんで、使用する楽器も何でもアリ。デュオ演奏だって、この組合せが定番といった楽器の組合せは無い。2人でジャズ演奏するので、双方、違った楽器の方が良いかと思いきや、そうでも無い。

例えば「ピアノとギター」はどちらも旋律も弾けるしコードも弾ける、という似たような特徴を持つため、音がぶつかりやすい。逆に、同じ楽器でデュオをすると、演奏はし易いのだが、同じ楽器が故に演奏が単調になりやすい。

Joachim Schoenecker & Peter Bernstein『Dialogues』(写真)。2010年の作品。ちなみにパーソネルは、Joachim Schoenecker, Peter Bernstein (g)。ギタリスト同士のデュオ演奏になる。ピーター・バースタインは、1967年、米国NY生まれ。ヨアヒム・シューネッカーは、1966年、ドイツ生まれ。同年代の中堅ギタリスト同士のデュオになる。
 

Joachim-schoenecker-peter-bernsteindialo

 
ギター2本、つまり同じ楽器のデュオなので、まず、下手をすると演奏方法自体がぶつかる可能性がある。これは決め事を事前に申し合わせて、事前回避することが出来る。

逆に「同じ楽器が故に演奏が単調になりやすい」部分については、デュオ演奏する双方のギター・テクニックに依存する。演奏表現の引き出しが少ないと単調になる。しかし、この2人の同年代の中堅ギタリストについては、この「テクニックと表現の引き出し」については全く問題が無い。

収録曲を見渡すと「Gone With The Wind」「How Deep Is The Ocean」「Stella by Starlight」などのハードバップ時代の定番曲とオリジナル曲を織り交ぜた構成で、バップ定盤曲では、2人のギタリストのスタンダード曲の解釈とアレンジの妙を感じることが出来、オリジナル曲については、2人のギタリストの演奏テクニックを堪能することが出来る。

テンションの張った、丁々発止と「即興演奏とインタープレイ」を繰り広げる、白熱のデュオ演奏だが、その音は優しく、心地良くスイングする。双方のギタリストの出すフレージングが実に小粋で飽きが来ない。全く無名のデュオ盤ではあるが、この盤に詰まっているギター2本のデュオ演奏は『Dialogues』というタイトル通り、二本のギターで楽しんで対話している様な「ハイレベル」なもの。好盤です。
 
 

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2022年5月13日 (金曜日)

中山英二 meets Don Friedman

今年の5月の千葉県北西部地方は、例年になく天気が悪い。とにかくスカッと晴れない。「五月晴れ」というが、今年の5月はこのスカッと晴れ渡った「五月晴れ」にお目にかかったことが無い。今日も朝から雨。外に散歩に出ることも叶わず、家に留まることになる。そういう時は「ジャズ」を聴く。しとしと静かに降る雨を見ながら聴くジャズは「デュオ」が良い。

中山英二 meets Don Friedman『Conversation』(写真左)。1986年4月18日、東京での録音。ちなみにパーソネルは、Eiji Nakayama/中山英二 (b), Don Friedman (p)。伝説の日本人ベーシスト、中山英二と、硬質で切れ味の良い「ビル・エヴァンス」ライクなピアノ、ドン・フリードマンのデュオ演奏。フリードマンが、中山とのデュオで日本各地を回るというツアーのために来日。その折にレコーディングされたのが本作。リーダーは中山英二。

中山英二は、エルビン・ジョーンズ率いるリズムマシーンに参加したり、1991には「中山英二 ニューヨークカルテット」を結成したり、ローランド・ハナとデュオ活動をしたりと、かなりの実績のある日本人ベーシスト。当ヴァーチャル音楽喫茶『松和』のブログでも、2013年3月14日のブログで、中山のリーダー作『AYA'S SAMBA / アヤのサンバ』を取り上げている。
 

Meets-don-friedmanconversation

 
ピアノが前面に出て、バックでベースがしっかり支えると言ったデュオ演奏ではなく、ベースとピアノが対等に渡り合った、素晴らしいデュオ演奏である。中山英二のベースは、骨太でソリッド。ブンブン重低音を鳴り響かせて、メロディアスなフレーズを連発する。フリードマンのピアノも好調。硬質で切れ味良く、耽美的でリリカルな個性的なピアノをバンバン弾きまくる。

それでいて、お互いにお互いの音をしっかり聴きつつ、それぞれの個性を前面に押し出したインタープレイを展開するのだから、意外と迫力がある。ピアノとベースのデュオ演奏で、この盤の様な、ベースとピアノが対等な立場に立ったインタープレイの応酬といった内容はあまり無いので、最初は聴いて耳新しくて「おおっ」と思う。しかし、じっくり聴いていると、ベースとピアノが対等な立場に立っている分、デュオ演奏として、その内容はとても「濃い」。

中山のベースを再評価するのに良い機会となるデュオ盤。フリードマンのピアノも申し分無い。このデュオは「即席」ではなく、1986年~90年の間に、4年間、6回のツアーを行い、加えて、この『Conversation』の翌年に、2枚のスタジオ録音盤を残している。とても息の合った、相性の良いデュオ。フリードマンは2016年に鬼籍に入っているので、このデュオの再会セッションの機会が潰えているのがとても残念である。
 
 

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