2021年2月27日 (土曜日)

ブレーメンのミンガス 1975年

ブレーメンのミンガス、昨日の続きである。1964年、主力のエリック・ドルフィーが抜けて以来、しばらくの間、ミンガス・バンドは勢いを徐々に失う。時期的にポップスやロックの時代になったのに合わせて、ジャズがポピュラー音楽の中でマイナーな存在に落ちていった時期でもあったので、ストレート・アヘッドなジャズを旨とするミンガス・バンドとしては辛い時期だったと思う。

しかし、1974年の夏以降、テナー・サックスのジョージ・アダムス(George Adams), ピアノのDon Pullen(ドン・ピューレン)が加入して、ドルフィーを加えていた時代以来、久方ぶりに超強力メンバーをそろえたクインテット編成が成立。ドルフィーとはまた違った、ポジティブでスピリチュアルなアダムスのテナーが強力で、多弁で重量感のあるピューレンのピアノと相まって、極上のミンガス・ミュージックを再現している。

『Charles Mingus @ Bremen 1964 & 1975』(写真左)。チャールズ・ミンガス 1964年と1975年のブレーメン公演のライヴ音源。CD4枚組でのリリース。

CD1とCD2が「1964年4月16日、Sendesaal Radio Bremen’s Studio」での音源。CD3とCD4が「1975年7月9日 Post-Aula Auditorium Recorded by Radio Bremen」の音源。オリジナル・テープからリマスタリングした初の公式リリースである。
 
Charles-mingus-bremen-1975  
 
今日は、CD3とCD4、1975年7月9日の録音分について語りたい。ちなみにパーソネルは、Jack Walrath (tp), George Adams (ts, vo), Don Pullen (p), Charles Mingus (b), Dannie Richmond (ds)。先にご紹介した、テナーにアダムス、ピアノにピューレンを加えたクインテット編成。トランペットのジャック・ウォラスはそこそこリーダー作も出しているベテランだが、我が国ではほとんど無名。しかし、アダムスとの2管フロントは強力。

アダムスのテナーがエネルギッシュで、ストレートで切れ味良く、スピリチュアルなブロウが、ミンガス・ミュージックにピッタリ。ウォラスのトランペットも同傾向で、この2管フロントの迫力は凄まじいばかり。

ミンガスは強力な2管フロントを得て、安心して充実したうねる様な、鋼の様な、重低音ベースを弾き続ける。このミンガスのベースの迫力も凄まじいばかり。ピューレンの多弁で重量感のあるピアノとリッチモンドの覇気溢れるポリリズミックなドラミングが、これまた2管フロントを支え鼓舞していく。

演奏の適度なテンションとグループ・サウンドとしてのまとまりの面を踏まえると、演奏の充実度は1964年に勝るとも劣らない。ミンガスはこの録音の4年後、1979年1月5日に56歳の若さで逝去する。しかし、この1975年のクインテットの輝きは永遠に音源として残っている。
 
 

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2021年2月26日 (金曜日)

ブレーメンのミンガス 1964年

ハードバップからモード・ジャズ、硬派な純ジャズ路線が魅力の「ミンガス・ミュージック」。ジャズ・ベーシストのレジェンド、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)率いるバンドが奏でる純ジャズは、どこまでも「ストレート・アヘッド」。1950年代からミンガスが亡くなる1970年代終盤まで、ミンガス・バンドの奏でるジャズは「ストレート・アヘッド」。

『Charles Mingus @ Bremen 1964 & 1975』(写真左)。チャールズ・ミンガス 1964年と1975年のブレーメン公演のライヴ音源。CD4枚組でのリリース。

CD1とCD2が「1964年4月16日、Sendesaal Radio Bremen’s Studio」での音源。CD3とCD4が「1975年7月9日 Post-Aula Auditorium Recorded by Radio Bremen」の音源。オリジナル・テープからリマスタリングした初の公式リリースである。

今日は、CD1とCD2、1964年4月16日の録音分について語りたい。ちなみにパーソネルは、Johnny Coles (tp). Eric Dolphy (as, fl, b-cl), Clifford Jordan (ts), Jaki Byard (p), Charles Mingus (b), Dannie Richmond (ds)。ミンガスとドルフィーとの最後の共演となった1964年の欧州ツアーでの一コマ。このツアーを終えて欧州に留まったドルフィーは、そのわずか 2ヶ月後に糖尿病の悪化で急逝してしまった。
 
 
Charles-mingus-bremen-1964
 
 
この音源は凄い。当時のミンガス・バンドの最高の演奏が詰まっている。特にエリック・ドルフィーが飛び抜けて凄いパフォーマンスを繰り広げている。一聴してすぐに判る、ドルフィー独特の「不思議に捻れた」フレーズ、エモーショナルでスピリチュアルな、それでいて耳につかない情感溢れるブロウ、エネルギッシュで爽快感溢れるアドリブ展開。この盤のドルフィーは絶好調。

もちろんミンガスのうねる様な、鋼の様な、重低音ベースも素晴らしい。取り分け、ソロをとる時の、ダンディズム溢れる、硬派で無頼漢な超弩級の重低音ベースはミンガスならではのもの。これだけ太くて重い重低音ベースはミンガスのものが一番だろう。それでいて、耳につかず、しっかりとフロントのブロウを支え鼓舞するのだから凄い。

ドルフィーの熱演とミンガスの鼓舞に応える様に、コールズのトランペット、ジョーダンのテナーも好演につぐ好演。ドルフィートのフロント3管はど迫力のユニゾン&ハーモニー。そして、リズム隊のバイアードのピアノ、リッチモンドのドラムもミンガス・ミュージックのリズム&ビートを適切に叩き出す。

今の耳で聴いても、この1964年のミンガス・セクステットは凄い。マイルスの1960年代黄金のクインテットに比肩するパフォーマンスだと思う。何故か我が国では人気が低いミンガスだが、そのパフォーマンスに「凡盤・捨て盤」はない。今回の公式リリース盤も素晴らしい内容。4枚組のちょっと重めのボリュームだが、聴き始めたら、あっと言う間の3時間弱、一気に聴き切ってしまう。好盤です。
 
 

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2021年2月 9日 (火曜日)

幻のピアノ・トリオ名盤の一枚

ジャズを聴き始めて40数年経った今でも、聴いたことが無い「幻の名盤」級のアルバムがまだまだある。もともと「幻の名盤」ブームは、スイング・ジャーナル社が1974年4月に発刊した「幻の名盤読本」が引き起こしたもの。僕もこの「幻の名盤読本」は所有しているが、確かに「名盤」の類が多い。いつかは聴いてみたいものだ、と垂涎の想いで見ていた。

CDフォーマットの時代になって、かなりの数の「幻の名盤」がリイシューされた。21世紀に入って、音源ダウンロードの時代になって、更にかなりの数の「幻の名盤」がリイシューされた。今では、LPブームの中では「幻の名盤」がLPで復刻されるのは希だが、CD〜音源ダウンロードのフォーマットは「幻の名盤」はかなりの数、再音源化されている。

Joyce Collins Trio『Girl Here Plays Mean Piano』(写真)。1960年6月1ー2日、ロサンゼルスでの録音。ちなみにパーソネルは、 Joyce Collins (p), Ray Brown(Roy Green) (b), Frank Butler (ds)。幻といわれて久しい女流ピアニスト「ジョイス・コリンズ」が名手ブラウン、バトラーと吹き込んだ「幻の名盤」。
 
 
Girl-here-plays-mean-piano
 
 
この盤は、幾度か、幻のピアノ・トリオ名盤として、ジャズ雑誌やジャズ盤紹介本でそのタイトルが挙がっている。聴きたいなあと思うのだが、幻の名盤で、そもそもお目にかかることが無いので、どうしようも無い。2006年だったか、CDでリイシューされたがあっと言う間に無くなった。それが、今回、ダウンロードのサブスク・サイトにアップされているのに気がついた。

タッチはやや繊細だが明確で明るい。弾き回しは端正でリリカル。ちょっとユニークなハーモニーが耳に残るが、1960年当時の米国西海岸ジャズの中で、ジャズ・ピアノとしては平均的なもの。バックのリズム隊、ベースのブラウン、ドラムのバトラーが「職人芸的好演」を繰り広げていて、コリンズの端正なピアノと相まって、とてもバランスの良いピアノ・トリオ演奏が展開されている。

「幻の名盤」というが、ジャズの歴史に残る名盤の類では無い。しかし、バランスの取れた、じっくり聴いて楽しめる、ピアノ・トリオの好盤として、一定の評価が出来る内容ではある。コリンズは1930年生まれなので、録音当時30歳。若手女性ピアニストとして一定の成果を残している。しかし、この後、1970年代、ビル・ヘンダーソンとの共演以外、ジャズ・ピアニストとして目立った活動は無かった。そして、2010年1月に逝去している。
 
 
 
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2021年1月24日 (日曜日)

こんなアルバムあったんや・136

このところ、ちょくちょくと、魅力的なリイシューが続いている。廃盤になって久しい好盤が、ネット時代の効果かもしれないが、全く知らないレーベルからリイシューされるのだ。それもCDショップなどを経由せず、ダイレクトにネット経由で入手出来る。21世紀に入った頃、ジャズの世界にもこんな「ネット時代」が来るなんて思いもしなかった。

Neil Swainson Quintet『49th Parallel』(写真左)。1988年の作品。ちなみにパーソネルは、Neil Swainson (b), Gary Williamson (p), Jerry Fuller (ds), Woody Shaw (tp), Joe Henderson (ts)。

実力派ベーシスト、ニール・スウェインソンの初リーダー作。ウッディ・ショウのトランペット、ジョー・ヘンダーソンのテナーのフロント2管のクインテット構成。1988年の作品だから、純ジャズ復古後の録音になる。

リーダーの「ニール・スウェインソン」は、カナダのブリティッシュ・コロンビア州生まれ。70年代終わりにトロントに移住し、ョージ・シアリングのバッキング・ベーシストとして名をあげ、数々のレジェンドと共演、ダイアナ・クラール、ナンシー・ウィルソン、メル・トーメといったシンガーのバックも務めた実力派ベーシストだそう。僕は知らなかった。1955年生まれなので、現在65歳の大ベテラン。
 
 
49th-parallel  
 
 
この盤、もともとは1988年にConcordからリリースされたものの廃盤になって久しく、「幻の名盤」化していた音源とのこと。この盤を聴き通して感じるのだが、さすが、ウッディ・ショウのトランペット、ジョー・ヘンダーソンのテナーのフロント2管のパフォーマンスが群を抜いている。「幻の名盤」化していた音源、というのも納得の一枚である。

ウッディ・ショウにとって、スタジオ録音のパフォーマンスとしては最後期に位置づけられるもので、これがなかなか素晴らしい。この盤でのウッディ・ショウの演奏はとりわけブリリアントで、鋭いハイノートも難なく吹きこなしている。特にモーダルなフレーズは、ジョーヘンと共に、硬軟自在、緩急自在な骨太でダイナミックな展開が見事。

バックのリズム・セクションは、リーダーのスウェインソンのベースを含め、カナダ人の面々であるが,演奏自体は堅実。しっかりと「重量級の」フロント2人をサポートしている。

この盤、1988年にConcordからリリースされた時(写真右)も、今回のリリース時(写真左)もジャケット・デザインがイマイチなので、パッと見、この盤、内容的に大丈夫なのか、と思うのだが「大丈夫です」。
 
 
 

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2021年1月13日 (水曜日)

クリフォード・ジョーダンの好盤

ジャズを聴くことを趣味にして、最初はジャズ盤紹介本を賑わすジャズ・ジャイアントのリーダー盤ばかりを聴き進めるのだが、徐々に、ジャズ盤紹介本の片隅に載っている、また、ジャズ喫茶でかかる小粋な好盤のリーダーの「隠れ名手のジャズマン」が気になり出す。また、ジャズの老舗レーベルのカタログを順に追っていって、突然出くわす「初めて出会うジャズマン」のリーダー作が聴きたくなる。

Clifford Jordan Quartet『Spellbound』(写真左)。1960年8月10日の録音。ちなみにパーソネルは、Clifford Jordan (ts), Cedar Walton (p), Spanky DeBrest (b), Albert Heath (ds)。クリフォード・ジョーダンのテナー1管がフロントのカルテット構成。クリフォード・ジョーダンのテナー・サックスが心ゆくまで楽しめる。

リーダーのクリフォード・ジョーダンは、1931年生まれ。惜しくも1993年3月に鬼籍に入っている(享年61歳)。この盤を録音した時、ジョーダンは29歳。少し歳はいっているが、まだまだ若手。ブルーノート・レーベルからリーダー作の機会を与えられ、3枚のリーダー作をリリース。ブルーノートを離れて、リヴァーサイド・レーベルからリリースした4枚目のリーダー作である。
 
 
Spellbound  
 
 
ジョーダンのテナーは「端正」「整然」「穏健」。テナーの音に乱れが無い。しっかり吹き切っている。そして、旋律の音の一つ一つを丁寧に紡ぎ上げる。例えば、ダブルタイムを殆ど吹かないし、婉曲的な節回しは無い。そして、そのブロウはしっかりと抑制されている。人の耳に聴き心地の良い音の大きさ、滑らかさでテナーを吹く。

この盤でもそんなジョーダンは健在だが、この盤、とても良い状態でリラックスして、実に楽しげにテナーを吹いている感じなのだ。ブルーノートでのセッションは緊張感もあったし、気負いもあっただろう。しかし、ブルーノートでの3枚のリーダー作は、クリフォード・ジョーダンに自信を与えたのではないか。その自信からくる余裕と、その余裕から来るのであろう、演奏全体を包む「暖かさ」がこの盤の特徴である。

バックのリズム・セクションも好演。シダー・ウォルトンのモーダルで洒脱なピアノがジョーダンの端正なテナーに絡み、それをアルバート・ヒースのドラミングが鼓舞し、ドライブ感で推し進める。スパンキー・デブレストのベースは、しっかりと演奏のビートを支え、演奏全体の安定感に貢献する。ハードバップの成熟を聴く様な、実に味のあるカルテット盤である。
 
 
 

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2021年1月11日 (月曜日)

サブーの「リズム&ビート」盤

当ヴァーチャル音楽喫茶『松和』の「今日のラスト」(Twitter)で、初心にかえってブルーノート1500番台の聴き直しをしている。1月10日現在で「1572番」まで聴き直してきた。1500番台はビ・バップからハードバップ時代の著名なジャズマンの若き姿を記録していて、その内容の良さ、録音の良さ、ジャケットデザインの良さ、と揃いも揃った3拍子で、モダン・ジャズを聴く上で、絶対に外せないシリーズになっている。

ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンの趣味趣向が思いっ切り反映された音作りで、リハーサルにもギャラを払って、そのパフォーマンスの出来を向上させる対応も素晴らしく、レーベルとしての「音の統一感と完成度」はピカイチである。ライオンは「ジャズの本質(ルーツ)」にも着目していたフシがあり、ジャズの基本のひとつ「リズム&ビート」に特化した「ライオンの狂気」と評される企画盤を幾枚かリリースしている。

Sabu『Palo Congo』(写真)。BNの1561番。April 27, 1957年4月27日の録音。ちなみにパーソネルは、Louis "Sabú" Martínez (congas, bongos, vo), Arsenio Rodríguez (congas, tres, vo), Raúl "Caesar" Travieso (congas, vo), Israel Moisés "Quique" Travieso (congas), Ray "Mosquito" Romero (congas), Evaristo Baró (b), Willie Capó (vo), Sarah Baró (vo)。コンガ・ボンゴ奏者が5人、ベースが1人、ボーカル専任が2人。打楽器とベースとボーカルのみの編成。
 
 
Palo-congo  
 
 
アフリカン・ネイティヴのリズム&ビートとラテンのリズム&ビートの融合。モダン・ジャズの基本の1つが「リズム&ビート」。ハードバップ時代には、このリズム&ビートがアフリカン・ネイティヴなものをベースに、ラテンやカリビアンなリズムと融合している。それをいち早く、ライオンは記録しているのだ。しかし「リズム&ビート」に特化したアルバムを作るとは、ライオンの矜持には凄まじいものがある。

これ、当時としても売れないでしょう。それでもこの「記録」をレコードにして残そうとする。確かに「ライオンの狂気」とは言い得て妙。しかし、こういう企画盤をリリースするところに、ブルーノート・レーベルの先進性があり、このレーベルを特別なものにしているのだ。冒頭の「El cumbanchero」を聴けば良く判る。ラテンのリズム、キューバン・ミュージックのエッセンスが実に良く捉えられている。決してトレンドを追っただけの録音では無い。音の本質を突いた優れた録音である。

この盤、リーダーはサブー・マルチネスであるが、キューバン・ミュージックの至宝、アルセニオ・ロドリゲスのアルバムでもあるあろう。ラテンのリズム&ビートとキューバン・ミュージックの「ジャズとの融合」の旬を捉えた、パーカッションがメインの録音。独創的であり先進的でもある。他のレーベルには無い、ブルーノートの「アーティスティック」な側面を垣間見る様な好盤である。
 
 
 

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2020年12月19日 (土曜日)

フュージョン時代のジャケ惚れ盤

音源がCDからデジタル・リソースに急速に移行されつつある昨今。恐らく、マスターテープがデジタル化されて、そのデジタル・ソースが「音楽サイト」にダイレクトにアップされるのであろう、ネット上で「こんなアルバムが出てきたのか」と思わず唸るような、懐かしのアルバムに出会うことが多くなった。

O'Donel Levy『Time Has Changed』(写真左)。1977年の作品。NYでの録音。ちなみにパーソネルは、O'Donel Levy (g), David E. Smith (sax, fl), George Young (fl), Jimmy Wilson (tp), Robert Butta (p, syn), Marcel Turner (b), Robert Wyatt (ds), Jimmy Maelen (perc), Aleta Greene (vo)。フュージョン・ジャズらしく、スタジオ・ミュージシャン系のメンバーで固めている。

O'Donel Levy(オドネル・リーヴィー)。1945年生まれ。2016年に鬼籍に入っている。メリーランド州ボルチモア出身のリズム&ブルース、ファンク、ジャズのギタリスト。主な活動期間は1970年代。ソウル・ジャズからジャズ・ファンクの、どちらかと言えば、R&B系のフュージョン・ジャズ畑で活躍。風貌からして、ソウルフル&グルーヴ感満載。
 
 
Time-has-changed  
 
 
この盤は、ジャズを聴き始めた1979年の冬頃、大学近くの「秘密の喫茶店」でジャケットを見て、思わず「ジャケ買い」ならぬ「ジャケ惚れ」。こういった類の「ソウル・ジャズからジャズ・ファンク」系のアルバムは、ほとんど我が国では扱われていなかったと記憶している。当時は外盤はなかなか入手が難しく、例の「秘密の喫茶店」で、一時、ヘビロテさせてもらった。

スカイハイ・プロダクション系のメロウ・シンセとコーラスが心地良い。メロウ&グルーヴ。メロウながらもカッチリとした作りの冒頭のソウルフル・チューン「Have You Heard」がこの盤のイメージを決定付けている。ホーンのイントロからして、レトロなフュージョンっぽさを感じさせる「ソフト&メロウ」なイメージが良い。続く「Have You Heard」は伸びの良いシンセの響きが心地良いメロウ・チューン。3曲目の疾走感溢れる「Love Will Never Die」も聴き応え十分。

いやはや、涙が出るほどに懐かしい盤に再会しました。この印象的なジャケットは一目見れば判る。当時、我が国で流行っていたフュージョン・ジャズの本流とはちょっと外れた「ソウル・ジャズからジャズ・ファンク」ですが、このR&B系のフュージョンが醸し出す「グルーヴ感」が半端ない。この盤ではライトでメロウなグルーヴ感が堪らない。いや〜久し振りに当時の「ジャケ惚れ」盤との再会でした。
 
 
 

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2020年11月30日 (月曜日)

気持ちの良いピアノ・トリオ盤

申し訳ない言い方だが、従来より、日本のレコード会社やレーベルが企画してリリースするジャズ盤は何か面白くない。内容は悪くない。でも、ワクワクする何かが足らないというか、オッと思うような意外性や注目ポイントが少ないというか、日本のレコード会社やレーベルが出す新盤って、聴く前から、内容が想像できるというか、ワンパターンというか、面白みに欠けるものが多い(これは、という盤もあるにはあるが・・・)。

とにかく「安全運転」な企画・プロデュースで、そこそこ売れて欲しい、という思いが見え隠れする。加えて、ジャズ雑誌のジャズ盤評論はこぞってこれら日本のレコード会社や日本のレーベルが出す新盤を好意的に評価する。「本当にこの盤の内容が良いと思ってんのかしら?」と疑義を持つ様な一部のジャズ評論にはちょっと呆れる。そういう訳で、今でも新盤については、日本制作盤は敬遠気味で、自分の経験と勘を基に、輸入盤を中心に選盤することが多い。

Christian Jacob『Contradictions "A Look At the Music of Michel Petrucciani"』(写真左)。2005年12月30日、2006年1月17, 30日の録音。ちなみにパーソネルは、Christian Jacob (p), Trey Henry (b), Ray Brinker (ds)。リーダーのChristian Jacob(クリスチャン・ジェイコブ)は、1958年、仏生まれのジャズ・ピアニスト。今年で62歳。バークリーの卒業生で、編曲家としても活躍、1年に1作程度のペースでコンスタントにリーダー作をリリースしている。 
  
気持ちの良いピアノ・トリオ盤である。この『Contradictions』は、副題「A Look At the Music of Michel Petrucciani」とあるように、ジェイコブによるペトルチアーニ曲集。「ジャズ・ピアノのミューズ」と呼ばれた、故ミシェル・ペトルチアーニの作曲した曲を中心に構成した、ピアノ・トリオ盤。
 
 
Contradictions_20201130182001  
 
 
この「ペトルチアーニ」のトリビュート盤という企画が良い。ジャズ・ピアノ者の「聴きたい」という気持ちに「刺さる」。特に、ペトルチアーニがお気に入りの僕としては、大いに期待して「そそくさ」とゲットした。

企画の方向性が良いのだろう。これが、期待に違わぬ素晴らしいピアノ・トリオ盤である。ジェイコブのピアノは、しっかりと芯のある柔らかなタッチが生み出す、明るく輝かしい音色。いきなり名曲「Looking Up」からのスタートなんて良い感じだ。ジェイコブのピアノの個性が良く判る。とにかく、ジェイコブのピアノがシンプルで判りやすくて、明るくて綺麗で申し分ない。

ペトルチアーニの曲は、明るくて軽快で心地よい旋律を伴った曲が多いので、ジェイコブの様に、ペトルチアーニのピアノに比べれば、ちょっと繊細で線が細いのだが、「シンプルで判りやすくて、明るく、綺麗なタッチ」がペトルチアーニの曲にしっかりフィットしている。

良いピアノ・トリオの企画盤です。日本のレコード会社やレーベルも、いつもいつも決まって「有名スタンダード曲中心」の企画盤を企図するのでは無く、こういう、ちょっと「キラッ」と光る企画盤を企図して欲しいですね。きっと実現できると思うし、こういう小粋な企画盤は売れると思うんですが、どうでしょうか。
 
 
 

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2020年11月28日 (土曜日)

シェップが「バラード曲」を吹く

ヴィーナス・レコードは日本発のジャズ・レーベル。「昔の名前で出ています」的な、昔、第一線で活躍していたジャズ・ミュージシャンを再発見して、スタンダード曲をメインに演奏させるという、「従来の日本人好みの純ジャズ」的なアルバム作りをするレーベル。こんなミュージシャンにスタンダード曲をやらせるのか、なんていう「違和感満載」なプロデュースが賛否両論を巻き起こしている。

Archie Shepp Quartet『True Ballads』(写真左)。1996年12月7日、NYの「Clinton Studio」での録音。ちなみにパーソネルは、Archie Shepp (ts), John Hicks (p), George Mraz (b), Idris Muhammad (ds)。リーダーのアーチー・シェップのみならず、バックのリズム・セクションも、ベースのムラーツを除いて、その名を確認すると「昔の名前で出ています」的な、昔、第一線で活躍していたジャズ・ミュージシャンの再発見である。

スピリチュアル・ジャズ、そして、ジャズ・ファンクがメインのシェップに、スタンダード曲をやらせるのもどうかと思うが、加えて、バラード曲をやらせるなんて、かなり「違和感満載」なプロデュースである。しかも、ギャラが良いのか、シェップ自身がそんなオファーを受けて、スタンダード&バラード曲を神妙に吹き上げるのだから、これはこれで「違和感満載」(笑)。
 
 
True-ballads-archie-shepp  
 
 
収録曲を見渡しても、バリバリというか、まあ、「ど」の付く位のスタンダードなバラード曲がズラリ、である。そんなバラード曲を情感タップリに吹き上げていくシェップ。シェップの昔を知る我々としては「違和感満載」である(笑)。しかし、その演奏内容は素晴らしいもの。シェップって、実はメインストリーム志向のハードバップが一番合っていたりして。それほどまでの、極上のバラード、極上のテナー・サックスである。

1. The Thrill Is Gone ( R. Henderson )
2. The Shadow Of Your Smile ( J. Mandel )
3. Everything Must Change ( B. Ighner )
4. Here's That Rainy Day ( J. Van. Heusen )
5. La Rosita ( P. Dupont )
6. Nature Boy ( E. Ahbez )
7. Yesterdays ( J. Kern )
8. Violets For Your Furs ( M. Dennis )

バックのリズム・セクションも大健闘。ベースのムラーツだけは、当時、現役バリバリな存在だったので心配は無い。ピアノのヒックスなんて大丈夫か、と思ったりもしたが、神妙にリリカルで明確なタッチを駆使して、シェップのバラード・テナーをしっかりとサポートしていて立派。ドラムのムハンマドも堅実なドラミングで「まだまだやれるやん」。ヴィーナスお得意の「意外性と違和感満載」な好盤の一枚である。
 
 
 

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2020年11月16日 (月曜日)

ワールド・ミュージックの先駆け

ブルーノート・レーベル1500番台は正統派ジャズの宝庫。他のレーベルに無い特色として、ジャズの、ジャズマンのアーティステックな面をクローズアップした「企画型のアルバム」を色々とリリースしている。

例えば、ハードバップの萌芽を記録した『A Night At Birdland』がそうだし、バド・パウエルの才能を記録した『The Amazing Bud Powell』のシリーズ、麻薬禍の最中にあったマイルスの「ハードバップへのアプローチ」を記録した『Miles Davis, Vol.1 & 2』もそうだろう。

Art Blakey『Orgy in Rhythm Vol.1 & 2』(写真)。1957年3月7日、NYのManhattan Towersでの録音。ちなみにパーソネルは、Art Blakey (ds.vo), Herbie Mann (fl), Ray Bryant (p), Wendell Marshall (b),Jo Jones (ds.tympani), Arthur Taylor (ds), Sabu Martinez (perc.vo), Specs Wright (ds.tympani), Ubaldo Nieto (perc.timbales), Evilio Quintero (perc.maracas.cencerro), Carlos "Patato" Valdes (perc)。

パーソネルを見渡すと、ジャズ盤として異常なメンバー構成であることに気がつく。リーダーのアート・ブレイキーを始めとして、ドラム&パーカッション奏者が「8人」もいるのだ。ジャズのセッションで打楽器奏者が8人。どんな演奏内容なんだ。しかも、演奏のボリュームもアルバム2枚とかなりのボリュームだ。
 
 
Orgy-in-rhythm  
 
 
1957年に録音された超実験的な演奏。内容的には「アフリカン・ネイティブ」な打楽器の饗宴。ジャズでは無い。アフリカのリズムの洪水である。1970年代以降、音楽ジャンルとして認知された「ワールド・ミュージック」の先駆け、それも相当に早い先駆けである。しかも内容的には、現代の「今」にリリースされても、決して古さを感じさせない、「今」に十分通用する、「今」に十分に評価されるであろう優れた内容である。

ジャズはアフリカン・アメリカンが生んだ「音楽芸術」だが、リズム&ビートを源は「アフリカ」。そこに注目して、こんな超実験的なパーカッションがメインの企画盤を作った、ブルーノートの総帥、アルフレッド・ライオン。

ライオンはドイツ出身なので、ライオンは如何にジャズを理解し、如何にジャズを「芸術」として捉えていたかが良く判る。これは実はブルーノート・レーベルにだけ言えること。他のレーベルはジャズを「ポップス・ミュージック」=「流行音楽」として捉えていたフシがある。

この盤、実は「ライオンの狂気」と形容される。「狂気」として片付けるにはあまりに短絡的だろう。確かにこの企画盤は売れないだろう。しかし、音楽芸術として鑑賞にしっかり耐える内容であり、演奏内容は実に優れたものだ。

こういう盤を企画しリリースする。ジャズを「音楽芸術」として捉え、ジャズの本質をしっかりと理解したプロデューサーとしての「矜持」を強く感じる。そういう意味で、ブルーノート・レーベルはやっぱり、他とは一線を画する、素晴らしいレーベルだ。
 
 
 

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