2021年12月14日 (火曜日)

ユニークな英国のジャズロック

欧州ジャズと一派一絡げに言うが、欧州大陸とグレートブリテン島(英国)では、ジャズに対する考え方が違う。特に英国は独特である。ジャズと言えば「ビ・バップ」か「ハードバップ」。ハードバップから派生した、大衆ウケを狙ったファンキー・ジャズや、音楽として捉えるのに無理が伴うフリー・ジャズ、電気楽器を駆使したエレ・ジャズなどは、ジャズでは無い、と言い切る。

それでも英国にはジャズロックの痕跡は残っている。ロック畑のミュージシャンがジャズをやる、というアプローチ。高いテクニックが伴うので、そうそう現れ出でることは無かったが、プログレッシヴ・ロックのミュージシャンを中心に、ジャズロックへのアプローチが見られる。バンドとしては、Brand X, Soft Machine, Bill Bruford's Earthworks の3つが代表格。というか、この3つしかない(と思われる)。

Brand X『Morroccan Roll』(写真左)。1977年の作品。ちなみにパーソネルは、John Goodsall (g), Robin Lumley (key), Percy Jones (b), Phil Collins (ds), Morris Pert (perc)。英国の数少ないジャズロック・バンド、ブランドXのセカンド盤。ドラムには、プログレバンド、ジェネシスのドラマー、フィル・コリンズが担当している。
 

Morroccan-roll

 
演奏を聴いてみて思うのは、これは「プログレッシヴ・ロック」では無い。リズム&ビートからジャズロックである。が、英国出身ということもあってか、ファンクネスは皆無。ジャジーな雰囲気もほとんど無く、インスト・メインの音作りからすると「プログレ」と判断されても仕方が無い。しかし、これは「クロスオーバーなジャズロック」である。

バカテクで疾走感溢れるインストはファースト盤『Unorthodox Behaviour』と変わらないが、このセカンド盤の方が、演奏自体が少しユッタリしていて、アドリブ展開にも余裕が感じられる。音的にも、タイトルからも想像出来る様に「エスニック」もしくは「アラビアン」な音の要素が散りばめられていて、音的にクロスオーバーな展開がこのセカンド盤の特徴。

まず、欧州大陸にはまず無い「ジャズロック」が、グレートブリテン島にはあった。英国にて突然変異的に現れたプログレが引き金だとは思うが、英国の「ジャズロック」はユニークだ。特にこのブランドXはロック色が強い。しかし、リズム&ビートは「ジャズロック」。何とも音志向の判断に戸惑う、英国の「ジャズロック」である。
 
 
 
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2021年11月21日 (日曜日)

ヴィーナスの硬派な純ジャズ・1

ヴィーナス・レコードは、硬派なジャズ者の方々から、どうにも評判が悪い。「昔の名前で出ています」的アプローチで、1950年代から1960年代に活躍したベテラン級のジャズマンをスカウトして、当時、絶対しかなったであろうスタンダード曲をハードバップ風に演奏させたりするから、「金の力で、ベテラン級ジャズマンにスタンダード曲を演奏させる」と硬派なジャズ者の方々はカンカン(笑)。

本当のところはそうでは無かった様ですが。それでも、確かに、このジャズマンがどうして今、スタンダード曲でハードバップをやるのか、という盤もあるにはありました。しかし、しっかりとしたコンテンポラリーな純ジャズ風の、内容の確かな盤も結構あるんですよね。そういう面については、ヴィーナス・レコードについても評価してあげないと、と思っています。

Lonnie Smith Trio『Foxy Lady - Tribute To Jimi Hendrix』(写真左)。1994年3月19日、NYの「Sound Designer Studio」での録音。ヴィーナス・レコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Lonnie Smith (org), John Abercrombie (e-g), Marvin "Smitty" Smith (ds)。早逝の天才ロック・ギタリスト、ジミ・ヘンドリックス(ジミヘンと略)の曲を題材にした「トリビュート盤」。
 

Foxy-lady

 
ロニー・スミス(写真右)のオルガンは「アグレッシヴでプログレッシヴ」。ファンキーでポップな「甘い」要素はほとんど無い。そんなロニーが、ロックギタリストとして最も「アグレッシヴでプログレッシヴ」なジミヘンの楽曲をカヴァーする。誰の発想なのか判りませんが、なかなかの企画だと思うんですね。しかも、相棒となるギタリストが「アグレッシヴでプログレッシヴ」なジャズ・ギタリストのアバークロンビー。ドラムが「アグレッシヴでプログレッシヴ」なドラマー、スミッティースミス。

このトリオ編成を思い立った人って凄いと思う。ジミヘンのカヴァー演奏に最適なトリオ編成。ジミヘンの楽曲が持つ「アグレッシヴでプログレッシヴ」そして「サイケデリック」な響きを上手く、ジャズ演奏の中で表現していて感心することしきり。しかも、しっかりコンテンポラリーなジャズしていて、硬派なエレ・ジャズとしても秀逸な内容。思わず、これって、ヴィーナス・レコードからのリリースなの?、とレーベルを見直してしまう。

興味深いのは、ロニー、アバークロンビー、スミッティースミスのトリオ、そして、ジミヘンのカヴァー、と、とことん「アグレッシヴでプログレッシヴ」なんだが、ヴィーナス・レコードの深いエコーの録音と耽美的な音作りが、この「尖り」を、ちょっとジェントルな「尖り」にしていて、最終的に聴き易いレベルでの「尖ったコンテンポラリーなエレ・ジャズ」に落ち着いているところ。トリオの個性とレーベルの個性のマッチング良好な佳作である。
 
 
 
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2021年11月20日 (土曜日)

丁抹のクロスオーバー・ジャズ

さしずめ欧州の「ブルーノート」と言っても良い「欧州発ハードバップ」の宝庫である「SteepleChase」。このレーベル、当初は、米国から欧州に移住してきた、ハードバッパーな一流ジャズマンを中心に、1970年代の上質なハードバップを録音してきたのだが、しばらくして自信を付けたのか、独自の感覚で、レーベル独特のジャズマンをチョイスしてリーダー作を制作させている。

Coronarias Dans『Visitor』(写真左)。1973年7月と11月、コペンハーゲンの「Rosenberg Studio」での録音。Steeplechaseレーベルの SCS1032番。ちなみにパーソネルは、Peter Friis Nielsen (b), Ole Streenberg (ds), Claus Bøhling (g), Kenneth Knudsen (key)。Coronarias Dans(コロナリアス・ダン)とはグループ名である。

コロナリアス・ダンは、デンマークのジャズロック&クロスオーバー・ジャズのバンド。1969年のバンド設立で、もともとは、サイケデリック・ロックに近い音だったらしい。アルバムのリリースは、デビュー盤の『Breathe』と、今回ご紹介する『Visitor』の2枚のみ。音的には、ジャズロックというよりは、創造性を優先するアグレッシヴなアプローチが散見される、クロスオーバー・ジャズに近いテイストである。 
 

Visitor-coronarias-dans_20211120213301
   

 
冒頭の「Se Det」を聴けば、それが良く判る。フェンダー・ローズの使い方は、チックやキースの如く。但し、リズム&ビートにファンクネスは希薄。なるほど、デンマーク出身のバンドの音である。エレベのウォーキング・ベースがとってもスインギー。このバンドの音が「ジャズ」に立脚していることが理解出来る。

2曲目の「Morning」は、浮遊感漂う幽玄なエレピの音と、自由度の高いドラムの疾走。そこに切り裂くように入る、エフェクトをかけたエレピとエレギの旋律、おどろおどろしいベースの音の動き。これはエレクトリックなフリー・ジャズだ。印象的なベース・ソロあり、4曲目「Don't Know」では、攻撃的でクロスオーバーなエレギのソロが迫力をもって迫ってくる。

キーボードの音はチックの様であり、ザヴィヌルの様な響きもあり、エレギの音はマクラフリンの様でもあり、コリエルの様でもあり。先行するエレ・ジャズ、クロスオーバー・ジャズの要素をしっかり踏まえて、独自の音を創り出しつつあった、デンマーク発のジャズロック&クロスオーバー・ジャズがこの盤に詰まっている。個性的であるが故に、この盤でリリースが途絶えたのが残念である。
 
 
 
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2021年10月14日 (木曜日)

フュージョンの歴史の記録

フュージョン・ジャズの始まりはどこか、なんて議論が昔あった。クロスオーバー・ジャズは判り易かった。基本的に、ジャズにロックの要素を取り込む、ジャズにクラシックの要素を取り込むのが、クロスオーバー・ジャズ。大多数、ジャズにロックの要素を取り込み、8ビートな演奏を展開するのが主流。楽器はエレギ、エレベ、エレピ、シンセなどの電気楽器がメインだった。

そこに「ソフト&メロウ」な要素を強調したクロスオーバー・ジャズを「フュージョン・ジャズ」と呼ぶようになった、という記憶がある。実は、このフュージョン・ジャズの大ブームは、リアルタイムで体験していて、実感としては1970年代半ば辺りから、フュージョン・ジャズが台頭しだした感覚がある。FMでもフュージョン・ジャズが率先してオンエアされていた。

Mike Mainieri And Friends『White Elephant』(写真)。1972年の作品。ちなみにパーソネルは、Mike Mainieri(key,vo,per,arr), Joe Beck(g), Warren Bernhardt(key), Michael Brecker(ts), Randy Brecker(tp), Sam Brown(g), Ronnie Cuber(bs), Jon Faddis(tp), Steve Gadd(ds), Tony Levin(b), Donald MacDonald(ds), ,Lew Soloff(tp), David Spinozza(el-g,ac-g), Ann E. Sutton(vo), Frank Vicari(ts), George Young(as)等々、後のフュージョン・ジャズの中で活躍するメンバーばかりがズラリ。

フュージョン・ジャズの「最大の幻の名盤」といわれたアルバム。もともとは自主制作のような形でリリースされたオリジナルLPで、1000枚程度しかプレスされなかった。マスターテープが発見され、1994年に未発表曲入りでCDにてリイシューされた時は、フュージョン・ジャズの起点ともいえる歴史的な問題作という触れ込みで、大きな話題を呼んだ。
 

White-elephant-1

 
内容はといえば、ジャム・セッション風の演奏のオンパレード。マイク・マイニエリいわく「く自然発生的に、全く実験的に作られたもの」。1972年という時代に立ち戻って、この盤の音を聴くと、こういうサウンド・アプローチをしたバンドやジャンルは無かったと思う。具体的には、ソウル・ジャズの電気化、R&Bのジャズ・ロック化、ジャズとロックの融合、ジャズのダンス・ミュージック化、など、当時としては、かなり先進的なアプローチである。

演奏レベルは荒削りなものが多い。かなり時代を感じさせるものもあって、この「洗練されていない」がネックだった。電気楽器はまだまだ発展途上だったし、電気楽器の録音技術もまだまだだった。当然、フュージョン・ジャズ全盛期の音を知る人がこの盤の音を聴くと、そっぽを向くだろう。しかし、サウンド・アプローチは先進的でセンスが良くて「粋」。当時としては「早過ぎた」のかもしれない。

後のフュージョン・ジャズにおいて、多用されるコーラス・アレンジや、ブラス・アレンジのサンプルがこの盤に散りばめられており、電気楽器の有効活用の「志向」についても、後のフュージョン・ジャズの諸作で、当たり前の様に応用されている。ただ、売れるようになるには、電気楽器と録音技術の劇的な進歩が必要だった。その劇的な進歩の成果を日常で活用するようになったのが、1970年代半ばなのだ。

この『White Elephant』は、フュージョン・ジャズの貴重な歴史の記録である。通常のジャズ者の方々にはあまりお勧めしない。フュージョン・ジャズのマニア、いわゆる「フュージョン者」の方々は、どこかでこの盤は一度は聴いて欲しい。フュージョン・ジャズは「時代の徒花」「商業主義ジャズの代表格」と散々揶揄されてきたが、この盤を聴くとその感覚も変わるかと。当時の若手ジャズマンが知恵を絞り、一生懸命考えた、新しいサウンド・アプローチのジャズのプロトタイプがこの盤に詰まっている。
 
 
 
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2021年9月19日 (日曜日)

マクラフリン、5年振りの新作

1975年1月、マイルス・デイヴィスが来日、途方も無いエレクトリック・ジャズを展開。FMでその実況録音を聴いて以来、エレクトリック・ジャズが大のお気に入りである。クロスオーバー&フュージョン、そして、ジャズ・ロックでのエレクトリック・ジャズが大好物。更に、エレクトリックな純ジャズにおいては、もう諸手を挙げて大のお気に入りである。

John McLaughlin『Liberation Time』(写真左)。2021年7月のリリース。ちなみにパーソネルは、John McLaughlin (g, p), Sam Burgess, Etienne Mbappe, Jerome Regard (b), Vinnie Colaiuta,Nicolas Viccaro (ds), Jean-Michel Aublette (b, ds), Gary Husband (key), Roger Rossignol,Oz Ezzeldin (p), Ranjit Barot (ds, vo), Julian Siegel (ts)。

クロスオーバー&フュージョン、そして、ジャズ・ロックにおけるエレギのレジェンド、ジョン・マクラフリンの5年振りのスタジオ・アルバムになる。ジョン・マクラフリンは、1942年生まれなので、今年で79歳。もう大ベテランの域を過ぎて、レジェンドの域に達している。僕が、ジョン・マクラフリンのエレギに出会ったのは、マイルスの『Bitches Brew』。クロスオーバーでプログレッシヴ、切れ味抜群でパワフルなエレギは聴いて直ぐにお気に入りになった。
 

Liberation-time-ohn-mclaughlin

 
今回の新作も、パワフルなグルーヴ、超絶技巧な弾き回し、適度に捻れて適度にプログレッシヴなマクラフリンのエレギは健在。1曲目の「As the Spirit Sings」から無茶苦茶に格好良いエレギを披露してくれる。うむむ、何時も何時の時代もマクラフリンのエレギは裏切らない。全編に渡って、往年のマクラフリンのエレギが疾走する。これで、今年79歳か。素晴らしいの一言。

今回の新作には、アコースティックなジャズの雰囲気も入っていて「粋」。マクラフリンはピアノを弾いていて、マクラフリンのピアノ・ソロの短曲2曲、4曲目の「Mila Repa」と、6曲目の「Shade of Blue」は、とても余芸とは思えない位に美しい響き。パワフルでグルーヴィー、超絶技巧な弾き回しの曲の合間の「一服の清涼剤」である。

マハヴィシュヌ・オーケストラ、シャクティ、スーパー・ギター・トリオ、ファイヴ・ピース・バンド等々、数々の伝説的グループを生み出してきた、クロスオーバー&フュージョン、そして、ジャズ・ロックにおけるエレギのレジェンド、ジョン・マクラフリン。今回は、ザ・フォース・ディメンションを率いての5年振りのスタジオ盤。傑作である。
 
 
 
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2021年7月 2日 (金曜日)

第2期マハヴィシュヌ・オケの傑作

マクラフリン率いる「マハヴィシュヌ・オーケストラ」。今の耳で聴けば、これはジャズロックの体をした「プログレッシヴ・ロック(略して「プログレ」)」である。マハヴィシュヌ・オーケストラのメンバー自体、ジャズ畑からの参入なので、クロスオーバー・ジャズのジャンルに留め置いたが、どうも最近の「今の耳」で聴き直すと、どうもこれは「プログレ」ではないかと(笑)。

John McLaughlin with Mahavishnu Orchestra『Apocalypse』(写真)。邦題『黙示録』。1974年3月の録音。ちなみにパーソネルは、John McLaughlin (g), Gayle Moran (key, vo), Jean-Luc Ponty (el-vln), Ralphe Armstrong (b, vo), Narada Michael Walden (ds, perc, vo)。

ギターのジョン・マクラフリンを除くメンバーががらりと変わった、マハヴィシュヌ・オーケストラの第2期の作品になる。プロデューサーが「ジョージ・マーティン (George Martin)」。これが大正解だった。エレ・ジャズとプログレとクラシックの「融合音楽」をものの見事にプロデュースしている。

ロンドン・シンフォニー・オーケストラとの共演が興味深い。ジャズのバンドや演奏者がムーディーな雰囲気を増幅するのに、オーケストラとの共演をするのはたまにある。が、ジャズロック、クロスオーバー・ジャズがオーケストラと共演するのは、ロックバンドがオーケストラと共演する様なもので、あまり例が無く、成功例は少ない。
 

Apocalypse

 
しかし、このマハヴィシュヌ・オーケストラとオーケストラの共演、よく練られていて、ジャズとロックとオーケストラの融合。つまり、クロスオーバー・ジャズの真骨頂とでも言いたくなる、素晴らしい「融合」音楽が成立している。

電気楽器の音がジャジーな分、オーケストラの音と良く馴染む。マクラフリンのクロスオーバーなエレ・ギターと、ジャズロック側のジャン=リュックポンティの電気バイオリンとが、オーケストラの弦との間の「橋渡しの役割」を担って、違和感無く融合していて違和感が無い。オーケストラの音が、静的なスピリチュアル・ジャズに通じる響きを供給していて、マハヴィシュヌ・オーケストラの「プログレ」な音を増幅している。

ゲイル・モランのボーカルも幻想的でスピリチュアル、ドラムはなんと、ジェフ・ベック「WIRED」でのドラマー、マイケル・ウォールデンで、乾いたファンクネスが漂うロックビートなドラミングがユニーク。

音的には、第1期マハヴィシュヌ・オーケストラの様な、切れ味良くテンション溢れ、畳みかけるような展開は影を潜め、代わって、叙情的でシンフォニックな展開がメインになっている。エレ・ジャズとプログレとクラシックの「クロスオーバー・ミュージック」。そんな魅力的な音世界がこのアルバムに詰まっている。
 
 
 

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  ・Santana『Inner Secrets』1978

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2021年7月 1日 (木曜日)

マハヴィシュヌ・オケのライブ盤

もともと自分は「ロック・キッズ」出身。中学時代には、深夜放送を中心に「ロック&ポップス」のシングル曲をせっせと聴いていた。高校時代に入って、本格的に「ロック・キッズ」の仲間入り。高校一年生の頃、プログレッシヴ・ロック(略して「プログレ」)にドップリ填まった。いわゆる「プログレ小僧」化し、あれから50年経った今でも「プログレ盤」は大好きで、ジャズの合間の耳休めにちょくちょく聴いている。

このプログレであるが、英国においてはロックとジャズの境界線が曖昧。クロスオーバー・ジャズの中で、ロックからジャズへ、ジャズからロックへ、双方向からのアプローチがあって混沌としている。判別のポイントは、ロックからジャズへのアプローチは「シンプルでポップで判り易い」、言い換えれば「単純」。ジャズからロックへのアプローチは「テクニカルで複雑」、言い換えれば「判り難い」。

ロックからジャズへのアプローチの代表例が「プログレ」で、ロックにジャズの要素を混ぜ込むことで、ちょっとアカデミックな雰囲気が漂い、その辺のやんちゃなロックとは一線を画すことが出来る。「プログレ」は演奏テクニックが優秀で、ジャズの要素を取り込み事が出来たのだ。

逆に、ジャズにロックの要素を混ぜ込むことで、アコースティック一辺倒だったジャズの「音の表現」に、電気楽器の新たな「音の表現」が加わり、新しいジャズの響きが生まれる。特に「エレ楽器や8ビート」の導入は、それまでに無い、全く新しいジャズの表現方法を生み出した。
 

Between-nothingness-eternity

 
John McLaughlin with Mahavishnu Orchestra『Between Nothingness & Eternity』(写真左)。1973年8月18日、NYのセントラルパークで行われた「Schaefer Music Festival」でのライブ録音。リリース当時の邦題は「虚無からの飛翔」。ちなみにパーソネルは、John McLaughlin (g), Jan Hammer (key), Jerry Goodman (vln), Rick Laird (b), Billy Cobham (ds, perc)。

クロスオーバー・ジャズの代表格、ジャズ畑のエレ・ギターの雄、ジョン・マクラフリンがリーダーのマハヴィシュヌ・オーケストラのライヴ盤。聴けば良く判るが、演奏のベースはジャズである。そこにロックの要素(エレ楽器や8ビート)をタップリ注入し、ジャズの即興演奏の要素を前面に押し出す。

しかしながら、エレ・マイルスとは異なり、このマハヴィシュヌ・オケの音に「ファンクネス」は希薄。ファンクネスを極力抑えることによって、ロックとの融合の印象をより強くする作戦。ライヴ音源だとそれが良く判るし、その作戦は成功している。マハヴィシュヌ・オケの音は、驚異的なハイ・テクニックの下、リズム&ビート、およびアドリブ・フレーズは「捻れていて複雑」かつ「ストイックでアーティスティック」。

恐らく、マハヴィシュヌ・オケは英国をはじめ欧州でウケたのではないか。演奏内容が「テクニカルで複雑」なので米国では、欧州ほどにはウケなかったと思われる。我が国では、当時、エレ・ジャズは異端とされていたので論外(笑)。元「プログレ小僧」だったジャズ者の方々に是非お勧めの「マハヴィシュヌ・オケ」である。
 
 
 

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2021年1月29日 (金曜日)

ジャケを見て、ギョッとする。

ジャケットを見れば「ギョッ」とする。おおよそ、ジャズのアルバムとは思えない。1960年代後半のサイケデリック系ポップスか、ラブ&ピース系のソフトロックのアルバムではないかと思ってしまう。でも、これって、歴としたブルーノート・レーベルのアルバムなのだ。

1965年、ブルーノートの総帥プロデューサー、アルフレッド・ライオンはブルーノートを米リバティー社に売却、1967年引退した。ライオンの手を離れたブルーノートは、ジャケット・デザインなど、外に見える部分ではあるが、大手レコード会社の趣味の悪い、大衆向けのデザインやタイポグラフィーを採用していった。もはやジャケットを見ただけでは「ブルーノート・レーベル」盤だということが判断出来なくなった(笑)。

Lee Morgan『Caramba!』(写真)。1968年5月3日の録音。ブルーノートの4289番。プロデューサーはフランシス・ウルフ。アルフレッド・ライオンでは無い。ちなみにパーソネルは、Lee Morgan (tp), Bennie Maupin (ts), Cedar Walton (p), Reggie Workman (b), Billy Higgins (ds), Cal Massey (arr)。モーガン&モーピンの2管フロントのクインテット編成。
 
 
Caramba_20210129195601   
 
 
このジャケットを見れば、まあ、内容的には俗っぽいソウル・ジャズか、サイケデリックなジャズ・ファンクだろうなあ、と思うのだが、パーソネルを見れば、このメンバーでソウル・ジャズやジャズ・ファンクをやるはずが無いよなあ、とも思う。ということで、聴いてみると・・・・。さすがはリー・モーガン。俗っぽいジャズに身をやつすことは無かった。

冒頭の「Caramba」は、モーガンお得意の、硬派でポップなジャズ・ロック。「The Sidewinder」でお馴染みのジャズ・ロックの後は、いきなりポップではあるが、モーダルなジャズにガラッと様変わり。モーガンのトランペットは溌剌とモーダルなフレーズを連発、モウピンのテナーもお得意のモード奏法で硬派なフレーズを吹き上げる。

シダー・ウォルトン率いるリズム・セクションも好演。不思議とモーガンならではの響きがそこかしこに感じられて、気がつけば、リー・モーガンならではの「モード・ジャズ」のオンパレード。しかし、ジャケットとアルバムの内容とこれだけかけ離れた盤も珍しい。アルバムのリリース当時、モーガンはどう思っただろう。
 
 
 

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  ・『The More Things Change』1980

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2020年10月28日 (水曜日)

アルフォンソ・ムザーンの本質

一週間ほど前、Arild Andersen『Molde Concert』のドラム担当、アルフォンソ・ムザーンの名前を久し振りに見て、おお久し振りと思った反面、ECMレーベルで、メインストリーム志向のジャズ・ロック、メインストリーム志向のクロスオーバー・ジャズを叩いているのを聴いて、あれれ、と思った。ムザーンってそういうドラマーだったけ。

Alphonse Mouzon『The Essence of Mystery』(写真左)。1972年12月の録音。ちなみにパーソネルは、Alphonse Mouzon (ds, perc, el-p, clavinet, Mellotron, vo), Buddy Terry (ss), Sonny Fortune (as), Larry Willis (key), Buster Williams (b), Wilbur Bascomb Jr. (el-b)。メンバーを見渡して、この盤、エレクトリックなジャズ・ファンクと見た。

アルフォンソ・ムザーンのブルーノート・レーベルでの初リーダー作になる。ムザーンは、ウェザー・リポート初代ドラマーであり、ラリー・コリエルのイレヴン・ハウス、ビリー・コブハムのスペクトラムでのドラマーも勤めている。1970年代には、R&B系のアルバムを複数枚リリースし、ムザーンの本質は、ジャズ・ファンク、クロスオーバー&フュージョン系のドラマーという印象が強い。
 
 
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この『The Essence of Mystery』も、内容的には「ジャズ・ファンク&ジャズ・ロック」志向で、ムザーンのファンキーでグルーヴ感溢れるドラミング、疾走感溢れるハイハットの刻みが、それぞれの演奏でのキーになっている。そんなムザーンのグルーヴ感溢れるドラミングに、キーボードのリフが絡み、ホーン・アンサンブルもファンキーでブリリアント。

エレベの弾けるビートは少しユルユルで、そのそこはかとない「脱力感」が心地良い。そんなグルーヴ感満載のリズム隊をバックに、ソニー・フォーチュンが、ちょっとエスニックなサックスがファンキーなフレーズを吹き上げる。今の耳で聴いていも、なかなか内容のある、演奏のレベルも高い「ジャズ・ファンク&ジャズ・ロック」である。

当時、流行のクロスオーバー・ジャズがメインなブルーノートのBN-LAシリーズの中の一枚で、我が国では最近まで「ゲテモノ」扱いされていて、一部のジャズ・ファンク&ジャズ・ロック者の方々を除いて、見向きもされなかったが、ジャズ・ファンク&ジャズ・ロックのアルバムとしては「イケてる」内容。レア・グルーヴな盤として一聴に値する。
 
 
 

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2020年10月22日 (木曜日)

モントルーのロニー・フォスター

ブルーノートのBN-LAシリーズは、ほぼ1970年代を網羅しているシリーズではあるが、ブルーノート・クラッシクのメインである、1500番台や4000〜4300番台のシリーズに比べると、注目度は格段に落ちる。メインストリーム志向の演奏は無いし、4ビートの純ジャズなんて欠片も無い。当時、流行のクロスオーバー・ジャズがメインなので、まあ仕方ないかな、とも思う。

しかし、腐ってもブルーノート・レーベル、クロスオーバー・ジャズ志向のアルバムがメインであるが、これが意外と内容のある、というか、クロスオーバー・ジャズの本質を突いた、クロスオーバー・ジャズのお手本の様なアルバムが多数存在する。クロスオーバー・ジャズ好きにとっては堪らない訳で、クロスオーバー者にとっては必須のシリーズである。

Ronnie Foster『Cookin' With Blue Note At Montreux』(写真左)。1973年7月5日、スイス、モントルー・ジャズフェスでのライヴ録音。ちなみにパーソネルは、Ronnie Foster (org), Gregory Miller (g), Marvin Chappell (ds)。ソウル・ジャズ&ジャズ・ファンク系のオルガニスト、ロニー・フォスターのオルガン・トリオ。
 
 
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アシッド・ジャズの出現後、熱狂的な支持を得ている、ロニー・フォスターの「ライヴ・アット・モントルー」である。ユルユルのグルーヴ感満載、重心は低いが浮遊感のあるオフビートに乗って、フォスターのエレピ(フェンダー・ローズだと思う)が、これまた心地良い「ユルユル度」を醸しながら、グルーヴィーなフレーズを紡いでいく。

演奏はクロスオーバー・ジャズ志向。1973年の録音なので、流行ど真ん中なんだが、演奏のレベルは高い。フォスターの硬質でくすんだ響きのエレピのソロが心地良く、聴き続けていると、何だか心地良くなってくる。ミラーのエレギも切れ味良く、グルーヴ感溢れるフレーズを弾きまくり、チャペルのドラムが、これまたグルーヴ感溢れるリズム&ビートを叩き出す。

イージーにポップ化せず、イージーのロック化せず、正統派なクロスオーバー・ジャズに仕上がっているところが「腐ってもブルーノート・レーベル」。ライヴ全体に漂う「グルーヴ感」が心地良い。ユルユルのクロスオーバー・ジャズだが、意外と内容は「濃い」。ジャケットもブルーノート・レーベルらしからぬ、イージーなデザイン・センスだが、このライヴ盤、意外と好盤です。
 
 
 

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