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2023年12月27日 (水曜日)

モンテローズとフラナガンと。

ジャズの演奏フォーマットの中で、意外と聴き応えがあるのが「デュオ」だと思っている。個人的にずっとデュオ盤を追いかけていることもあるのだが、デュオは聴いていて思うのだが、演奏上の様々な問題をクリアして名演を生み出す努力は涙ぐましいものがある。

二人だけでジャズをやるので、まず、ジャズとして重要なリズム&ビートは誰が担うのか、という問題がある。演奏を進める中で、どちらがフロントに立ち、どちらがバックに回るのか、そして、その交代タイミングは、など、演奏の進め方についての問題がある。当然、演奏する二人の演奏テクニックなど、力量のバランスに関する問題もある。これらを全て良い方向に解決して、ジャズ演奏として、即興演奏として成立させる。これって、結構、大変な作業だと常々思うのだ。

J.R. Monterose & Tommy Flanagan『A Little Pleasure』(写真)。1981年4月6, 7日、NYでの録音。ちなみにパーソネルは、J.R.Monterose (ts,ss), Tommy Flanagan (p)。テナー・サックスとピアノのデュオ演奏である。デュオ演奏をするモンテローズとフラガナンとしては、モンテローズの1959年のリーダー作『The Message』以来の再会セッションになる。
 

Jr-monterose-tommy-flanagana-little-plea

 
骨太で素直でシンプルでストレート、素性正しき正統派のモンテローズのテナー・サックス。伴奏上手、フロントで演奏する演奏者の個性の応じて、最適の伴奏パフォーマンスを提供する、燻銀な職人ピアニスト、フラナガンのピアノ。モンテローズは1927年生まれで、録音当時は54歳、フラナガンは1930年生まれで、録音当時は51歳。双方、ジャズマンとして、円熟の境地に達した時期、圧倒的に滋味溢れる、ジャジーで奥深いデュオ演奏を聴かせてくれる。

冒頭の「Never Let Me Go」から、カラッとした独特の哀愁感を醸し出しながら、ストレートに吹き上げるモンテローズのテナーと、それに呼応する様に、ジャジーでマイナーなフレーズでバッキングするフラガナン。しかし、フラガナンのピアノの表現&バッキングにおける「引出しの多様さ」には感心することしきり。「Central Park West」での透明感溢れるデュオ演奏も、シンプルで音数も少なく、曲と演奏の良いところだけが耳に届く感じ。この二人のデュオは、円熟期を迎えたジャズマンのベスト・パフォーマンスとして、もっと評価されても良いのでは、と感じます。

ルディ・ヴァン・ゲルダーの手になる録音で音も良い。こんなに素敵な純ジャズ系のデュオ盤が、フュージョン・ジャズ全盛の1981年に録音され、リリースされていたなんて。いやはや、ジャズの懐の深さにはつくづく感心します。この盤、デュオの名盤として、もっと広く聴かれても良い盤だと思います。
 
 

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