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2023年10月 2日 (月曜日)

最初期のアーマッド・ジャマル

Ahmad Jamal(アーマッド・ジャマル)。1950年代のジャマルは「間」を活かし、弾く音を限りなく厳選し、シンプルな右手のフレーズと合いの手の様に入る左手のブロックコードが特徴。この特徴を最大限活かした「1950年代ジャマル」の傑作が、1958年1月16日のライヴ録音『But Not For Me』。

Ahmad Jamal『The Piano Scene of Ahmad Jamal』(写真左)。1951年10月, 1952年5月はシカゴでの、1955年10月はNYでの録音。1959年、Epicレコードからのリリース。ちなみにパーソネルは、Ahmad Jamal (p), Ray Crawford (g), Eddie Calhoun, Israel Crosby (b)。アーマッド・ジャマルの初リーダー作になる。発売は録音年の8年後のリリースにはなったが....。

この1951年〜1955年までのセッションの寄せ集めだけれど、1950年代のジャマルは1951年の録音時点で完成していることが良く判る。そして、内容的には「ビ・バップ」の域を出ていない。目立つのはジャマルのピアノ、しかし、ジャマルはテクニックを最大限にひけらかしたり、高速フレーズを弾きまくったりはしない。「間」を活かし、弾く音を限りなく厳選した、落ち着いた弾き回し。
 

Ahmad-jamalthe-piano-scene-of-ahmad-jama

 
ラウンジ・ピアノの職人、アーマッド・ジャマルの真骨頂。ハードバップな熱気は無い。何処までもクールに弾き回されるピアノ。ややもすれば「イージーリスニング・ジャズ志向」になりがちなんだが、ジャマルはそうはならない。「間」の取り方が絶妙で、フレーズがどこまでもジャジー&ブルージーなところが理由だろう。

シカゴ生まれのベーシスト、イスラエル・クロスビーはジャマルの初期のキャリアでは欠かせないベーシスト。このクロスビーの堅実でソリッドなベースが、演奏のベースラインをしっかり押さえているからこそ、ジャマルは厳選した音数と絶妙の間で、印象的なフレーズを弾き続けることが出来る。

ギターのレイ・クロフォードが参加してのトリオ演奏は小粋で味がある。ラウンジ・ピアノの面目躍如的な演奏がギッシリ。スピーカーに対峙して聴き込むも良し、何かしながらの「ながら聴き」も良し。実に趣味の良いラウンジ・ピアノ。演奏全体の展開は「クール&ブラック・ビューティー」。マイルスが一時期ぞっこんだったのも理解出来る。
 
 

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