« ブルーノートの4200番台始め | トップページ | ブルーノートの「抱きしめたい」 »

2023年5月27日 (土曜日)

ARTEMIS『In Real Time』良好

その時点での代表的なジャズマンを選定してグループを結成させ、スーパーグループとして売り出す、という企画型のレコーディングは、何時の時代にもある。1950年代には、ノーマン・グランツ主宰のJATP(Jazz at the Philharmonic)があった。フュージョン・ジャズの世界では「Fuse One」というスーパーグループがあったなあ。

一番覚えているのは、1980年代半ば、純ジャズ復古の時代に、新生ブルーノートがオーディションで発掘した20歳代前半のNY若手ミュージシャンによって結成された「Out of Blue(アウト・オブ・ブルー)」というスーパーグループ。このグループからは、有名どころとして、ケニー・ギャレット (Kenny Garrett) 、ラルフ・ピーターソン (Ralph Peterson Jr.) 、リニー・ロスネス (Renee Rosnes) を輩出している。

ARTEMIS『In Real Time』(写真左)。ちなみにパーソネルは、2023年5月のリリース。Ingrid Jensen (tp), Nicole Grover (ts), Alexa Tarantino (multi-reed), Renee Rosnes (p), Noriko Ueda (b), Allison Miller (ds)。現代ジャズの最高峰女性プレイヤーが集結したスーパー・グループ「アルテミス」の3年振りのアルバム。ブルーノート・レコードからの2作目になる。
 

Artemisin-real-time

 
音楽監督は、ピアニストのリニー・ロスネスが務める。ベースには、日本人女性ベーシストの上田典子が参加している。内容的には、現代の最先端を行く「ネオ・ハードバップ」もしくは「ネオ・モード・ジャズ」、いわゆるコンテンポラリーなメインストリーム・ジャズである。それぞれの演奏能力は非常に高く、様々な音楽要素へ柔軟に適応。これまでのジャズの様々な演奏スタイルやトレンドを包含して、新鮮でオリジナリティ溢れる「現代のモダン・ジャズ」の音を出していて見事。

それぞれのオリジナル曲も良い出来で、聴き応えは十分。ウェイン・ショーター作の「Penelope」、ライル・メイズ作の「Slink」のカヴァーもアルテミス自身の個性によってしっかり解釈された演奏で、とても新鮮に聴こえる。とにかく、演奏力は半端ない。そして、それぞれの楽器の音を良く聴き、適切な反応が素晴らしいインタープレイも見事。いやはや、とても良く出来た、現代の「ネオ・ハードバップ」もしくは「ネオ・モード・ジャズ」。

2020 年にデビューしたこのグループ「アルテミス」。今回は3年振りの録音となったみたいだが、これだけのコンテンポラリーで上質なジャズを表現出来るグループである。せっかくの企画、せっかくのスーパーグループである。もう少し短い頻度で、様々な企画盤を出し続けても良いと思うのだがどうだろう。こういうしっかりとした「音の志向」もったグループは稀少なので、僕はそれを期待したい。
 
 

《ヴァーチャル音楽喫茶『松和』別館 の更新状況》 更新しました!

 ★ AORの風に吹かれて 

  ・『AirPlay』(ロマンチック) 1980

 ★ まだまだロックキッズ    【New】 2022.12.06 更新

    ・本館から、プログレのハイテク集団「イエス」関連の記事を全て移行。

 ★ 松和の「青春のかけら達」

  ・四人囃子の『Golden Picnics
 

Matsuwa_billboard

★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。

東日本大震災から12年2ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。

Never_giveup_4 
 

« ブルーノートの4200番台始め | トップページ | ブルーノートの「抱きしめたい」 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ブルーノートの4200番台始め | トップページ | ブルーノートの「抱きしめたい」 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  

カテゴリー