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2022年10月13日 (木曜日)

米国西海岸ジャズのお手本

米国西海岸ジャズを代表するドラマーと言えば、シェリー・マン(Shelly Manne)。というか、シェリー・マンしか浮かばないほど、シェリー・マンのドラマーとしての存在は突出している。

Shelly Manne and His Men『Vol.1 : The West Coast Sound』(写真左)。1953年4月, 7月, 9月の3つのセッションの寄せ集め。シェリー・マンの2枚目のリーダー作。フロントは、トロンボーン、バリサク、テナー、アルトの4管フロント。リズム隊はスタンダードな「ピアノ・ベース・ドラム」。全部合わせて、セプテット(七重奏団)構成。米国西海岸ジャズお得意の「アレンジ」が映える大人数の編成である。

ちなみにパーソネルは、Shelly Manne (ds), Bob Enevoldsen (valve-tb), Jimmy Giuffre (bs) の3人は3つのセッションに全参加。セッション毎の参加については、1953年4月と7月の2セッション参加は、Bob Cooper (ts), Marty Paich (p)。1953年4月のみは、Art Pepper (as), Curtis Counce (b)。1953年7月のみは、Bud Shank (as), Joe Mondragon (b)。1953年9月はガラッと変わって、Joe Maini (as), Bill Holman (ts), Russ Freeman (p), Ralph Peña (b)。

米国西海岸ジャズらしく、アレンジは6人が分担して担当している。が、このシェリー・マンの3つのセッションについては。6人のアレンジ担当が分担しているにも関わらず、当時の米国西海岸ジャズの音の傾向をしっかり踏まえた、バラツキの無い、一貫性のあるアレンジになっているのには感心する。
 

Vol1-the-west-coast-sound

 
いわゆる、小粋で洒落たアレンジを施し、演奏者の高テクニックと豊かな歌心による、「聴かせる」ジャズ &「鑑賞する」ジャズ。そんな米国西海岸ジャズのお手本の様なジャズが、このアルバムの中にギッシリ詰まっている。

しかも「聴かせる」ジャズに必須アイテムのスタンダード曲が、アルバム全12曲中、半分の6曲。残りの6曲は、セッション参加メンバーのオリジナル曲なんだが、これがなかなかの出来。スタンダード曲の中に混じりながら、メンバーのオリジナル曲に違和感が無い。洒落たアレンジを施されて、スタンダード曲と並べて遜色の無い、メロディアスでキャッチャーなフレーズを持った佳曲の数々。

3セッションの参加メンバーは、何れも米国西海岸ジャズの名手揃い。この盤が録音されたのは1953年。この1953年で、米国西海岸ジャズの「音の志向」は確立されていたことが良く判る。「小粋で洒落たアレンジ」と「演奏者の高テクニックと豊かな歌心」。この2要素が、米国西海岸ジャズにおいて重要であることが、この盤を聴いていて良く判る。

名手シェリー・マンのドラミングについては申し分無い。米国西海岸ジャズにおける、ドラマーの第一人者であることが良く判る。演奏全体の出来も米国西海岸ジャズらしくて良し、リーダーのマンのドラミングも良し。申し分無い、マンの2枚目のリーダー作である。
 
 

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