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2022年9月18日 (日曜日)

ジョン・パットンの初リーダー作

ビッグ・ジョン・パットン(Big John Patton)こと、ジョン・パットン(John Patton)。1935年、米国カンサスシティ生まれ。ハードバップ、および、ソウル・ジャズで活躍したオルガニスト。基本的に、1960年代、ブルーノートのハウス・オルガニスト的存在だった。リーダー作も多く、他のセッションにも結構な数、参加している。

ジョン・パットンのオルガンは、エモーショナルだが、癖が無く、シンプル&ストレート。1950年代のブルーノートのハウス・オルガニストは、かのジミー・スミスであったが、ジミー・スミスのオルガンは、とにかく個性的。レスリー・スピーカーを駆使して、音を増幅して、ダイナミック、かつ、大仰な表現でオフェンシブにガンガン弾くんだが、ジョン・パットンのオルガンはその「逆」と考えて良いだろう。

Big John Patton『Along Came John』(写真左)。1963年4月5日の録音。ブルーノートの4130番。ちなみにパーソネルは、John Patton (org), Fred Jackson, Harold Vick (ts), Grant Green (g), Ben Dixon (ds)。一昨日ご紹介したお蔵入り盤『Blue John』より前の録音。ジョン・パットンの初リーダー作である。

収録曲を見渡すと、全6曲中、スタンダード曲は「I'll Never Be Free」の1曲のみ。3曲が、ドラムのベン・ディクソンの作、残りの2曲がパットン作。ジョン・パットンのオルガンの個性が判り易くなる様に、バンド・メンバーの曲でほとんどを占めている。
 

Big-john-pattonalong-came-john

 
これが大正解で、有名スタンダード曲をオルガンでやると、どこか、イージー・リスニング風に聴こえる時がある。特に、パットンのオルガンの様な、癖が無く、シンプル&ストレートなオルガンは誤解される危険性がある。

バンド・メンバーの自作曲をメインに、気心しれたメンバーで、リラックスして楽しげに、パットンはオルガンを弾き進めている。癖が無く、シンプル&ストレートなオルガンだが、エモーショナルな表現に長けていて、決して単調にはならない。ファンクネスも適量で、オーバー・ファンクな表現に偏ることも無い。実に趣味の良い、小粋なオルガンである。

ギターにグラント・グリーン、ドラムにベン・ディクソン、気心知れた仲間の様なメンバーがパットンのオルガンにピッタリ合ったパフォーマンスを供給する。フレッド・ジャクソンとハロルド・ヴィックという、ちょっと癖のあるテナー奏者が個性的なブロウを披露していて、パットンの癖が無く、シンプル&ストレートなオルガンとの対比が面白い効果を出している。

アルバム全体の印象は「真摯で硬派な」オルガン・ジャズ。オルガン・ジャズが陥り易い、イージーリスニング・ジャズ風な演奏を極力避けているような、エンターテイメント性を排除したファンキー・ジャズといった面持ちは、ジョン・パットンは硬派で実直な、純ジャズ志向のオルガニストであることを感じさせてくれる。
 
 

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